流氷制覇!

 初めての光景に、興奮が冷めず、熱に浮かされたようになってターミナルを出る。
 …寒くなってきた。それもそのはず。雪が降り始めたのだ。

 しかし、当初の夢『流氷を食べる!』が達成されていない。
 港では海面まで落差がありすぎて、流氷に触ることが出来ない。

 寒さに震えて悩んでいると、目の前にはタクシーの列。「どこか、直に流氷が触れるようなところはありませんか?」運転手さんに片っ端から相談してみた。
 みんな、ものすごく素っ気ない答え。そりゃぁね、寒くないように小汚い、お金もってなさそうな格好してたからだろうけど。

 そんな私に、一人だけ声を掛けて下さった方がいた。
 ご好意にすがって、ほかほかの車内に乗り込む。藻琴駅のあたりの海岸へ連れて行ってくれた。


 「危ないので乗ってはいけません」という警告看板をあっさり無視し、乗っかって大胆にも写真まで撮った。やったぜ、流氷制覇!

 もちろん、食べた(笑)。
 蹴っ飛ばすと、結構簡単に剥離する
 ほとんどしょっぱくない。後味で「お、そういえば少し塩っぽいか…?」という程度。
 意外かもしれないが、流氷がしょっぱくないのはその生い立ちにナゾを解くカギがあるらしい。

 それじゃぁ、知識を仕入れるために行くか「オホーツク流氷館」。

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