第11章 シルバーバーチの祈り
(シルバーバーチの祈りを載せずに霊言集を閉じるわけには行かない。何時の交霊会も必ず開会の祈りInvocationインボケーションで始まり感謝の祈りBenedictionベネディクションで閉会となる。その内容はいつも同じ霊的真理を述べるだけであるが、その表現一つ一つに味わいがある。これから紹介するのはその中でも特に平凡に真理を語るだけの祈りの典型である)

第1節 インボケーション
これより霊的世界に属する摂理の一端を啓示させていただくに当たり、その成功を宇宙の大霊にお祈りいたします。
大霊について、また大霊と宇宙間の全生命現象及びそこに住まう大霊の子等とのつながりについて、より明確な理解を得えしめることが出来ますよう、お祈りいたします。

幾世紀もの永きにわたって大霊はあまりにも誤解され、小さく見くびられ、制約されて参りました。そこで私どもは完全なる法則の働きとしての大霊の真の姿を啓示せんとしているところでございます。
大霊は全ての生命現象の背後に存在するものでございます。宇宙間に存在するものは全て大霊の活力と栄養を得ているからこそ存在出来ているのでございます。

進化のあらゆる段階にある創造物がその摂理に絶対的に従っております。雄大なるものも、慎ましきものも、強きものも弱きものも、小鳥も花も、木も風も、海も山も、丘も谷も、晴天の日も雨の日も、嵐も稲妻も、およそ大霊の表現でないものは無いのでございます。

私どもは全てが大霊の霊的イメージに似せて創造されていること、その存在を通して大霊の神性が表現されていること、動き呼吸し生きていられるのは大霊が内部に宿っているからであり、また大霊の内部に存在しているからであることを啓示せんといたしております。

その親と子の関係に割って入れる者は誰一人いません。なぜなら、無限なるその貯蔵庫に納められている全インスピレーション、全真理、全叡智、全摂理、全知識は、子等が向上心と謙虚さと奉仕的精神を持ってその道具となることを望みさえすれば、誰にでも手にすることが出来るものだからです。

また私どもは人間の魂の中に例外なく潜在している偉大さ、誤解によって閉じ込められ、使用されることを待ち望んでいる強大な力、日常生活の中で身体を通して勢いよく顕現して霊的高揚を覚えさせる力をお見せしたく思っております。

すべての子等が充実した生活美にあふれた生活、地上に生を受けた目的を得心した生活を送り、望みさえすれば得られる地上ならではの豊かさと愉しさと利点を手にして欲しく思うのでございます。

要するに私どもは大霊を子等に近づけ、また子等を大霊に近づけ立ちはだかる障害を克服し制約と限界を無くして、子等が大霊の存在を知り仕事の中でその御心を顕現して行けるようにしてあげることを目的としているのでございます。
ここにひたすら人のために役立つことのみ願うあなたの僕インデアンの祈りを捧げます。