絵画鑑賞について

 

<展覧会寸評>
絵画彫刻・企画展
版画・企画展
その他

 

<最近行った展覧会>

馬込時代の川瀬巴水

「キングの塔」誕生!


<注目する画家達>
青木繁

池田満寿夫
佐伯祐三
竹久夢二

林武
松本竣介
三岸好太郎

コクトー
ミレー

 

<注目する版画家>
川瀬巴水

<日本の美術館>
東京国立近代美術館
国立西洋美術館
国立新美術館

 

<海外の美術館>
オランジュリー美術館
シカゴ美術館
メトロポリタン美術館

竹久夢二と言っても現代の若者でピーンとくる人は多くはないだろう。夢二は明治17年に岡山で生まれ、昭和9年に50歳前に亡くなった主に大正時代に活躍した人である。私の母は大正の初め頃に生まれた人だったので、夢二の全盛を味わったのだろう、彼女から夢二、という言葉を何回か聞いた記憶がある。だから、私は小さい時から少し夢二に興味を持っていた。また、中学校の修学旅行で榛名湖に行った時に夢二ゆかりの話を聞いた事もあり、更に興味を持った(竹久夢二伊香保記念館)。
夢二は美人画で有名だが、デザインの先駆者、社会的な問題にに関心を持っていた画家としても有名である。
彼は本格的に絵を勉強したわけではなく、時代の潮流である印象派やモジリアニ、フォービズムなどを自己流で取り入れた。青春譜などはムンクの要素もある。美人画というのは江戸時代の浮世絵もそうであるが、売るために描かれた絵である。だからそれ自体に芸術性がない、と言い切っても良いだろう。夢二は謂わば「不易と流行」、「芸術と商売」の両方を手がけた事にはなるが、後世の作家に与えた影響は多いとは言えないだろう。

逢状黒船屋 眼鏡橋

 

青春譜

今回、手元にあった3冊の雑誌の夢二特集号を処分する事になったのだが、それらの雑誌は画家の書いた文章はなく、また夢二につながる画家の系譜について書かれた文章もない。
その3冊の雑誌はいずれも1976年、77年のものであり、本人を知る秋山清や荒畑寒村、蕗谷虹児、武井武雄などが寄稿している。まだ、当時は彼らは生きていたのだ。

週間読売7601太陽7602別冊太陽77秋

尚、現在(2013年1月8日〜3月31日)竹久夢二美術館にて「旅人・竹久夢二―旅、恋、異国への憧れ―という展覧会が開催されている。