「おなか健康!不老の秘訣!?」
 こんなに有るよ!【腸内細菌関係の情報】


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  → ■ ブログ: 「おなか健康!不老の秘訣?」
       http://health-info.asablo.jp/blog


2016/06/24
腸内細菌が認知機能を高める!? 
  https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20160620-OYTET50033/
     yomiDr. > コラム > 堀江重郎教授のはつらつ男性専科 2016/06/24 
 先ごろ、日本抗加齢医学会の学術総会が横浜で開催された。
 この学会は、アンチエイジングを研究・診療を行っている医師が年1回集まる大きな学会で、今回約4000人の医師が討論を行った。 この学会の特徴は、ほぼ全て診療分野の医師が集まっているということです。

■多くの仕事を細菌に「外注」している人間
     今回の学会での「キーワード」の一部を紹介すると、    
    腸内細菌
    認知症の予防
    運動のサイエンス
    水素水
    サプリメント
    機能性食品表示
    男性ホルモン
    女性医療
    長寿遺伝子をどうやって動かすか
    見た目のアンチエイジング

     頭からつま先までのアンチエイジング・サイエンスに溢れていました。 中でも最大の関心を集めたのが「腸内細菌」でした。

     人間は大量かつ多種多様の細菌と共存して、人間は多くの仕事を細菌に「外注」しています。 例えば、胃のピロリ菌は胃ガンの原因になるが、胃酸を薄めて胃の粘膜を守る作用を行っています。 でも、ピロリ菌を除菌すると胃潰瘍の薬を飲む必要性も生じてきます。
     大腸にある「腸内細菌」は、住む場所や人種、食べ物といった、地球での人間の文化や生活と大きく関わっています。 腸内細菌は肥満に関係したり、ガンに関係することが判ってきましたし、「潰瘍性大腸炎」という難病も、他人の便を「移植」して腸内細菌を変化させると治ることもあることが判ってきました。
■納豆やソラマメなどの豆類に多いポリアミン
     「腸内細菌が認知機能を高める」という報告が、今回の学会でありました。
     これは、アミノ酸の一種である「アルギニン」を、ある種の乳酸菌と一緒に摂取することで「ポリアミン」という物質が腸内で多く作られて「認知機能が高まる」という研究です。
     ネズミでの実験で高齢ネズミの認知機能も良くなったというもので、超高齢社会最大の問題である認知症の予防に食べ物が有効であることが期待されます。 アミノ酸の効果を、ある種の乳酸菌が高めるということは興味深いです。
     この「ポリアミン」は、もともと精液の栄養成分で発見され、アンチエイジングの重要なカギと言われています。

     ポリアミンのアンチエイジング効果
    動脈硬化を防ぐ
    脂肪がつき難い
    免疫力を高める
    記憶力を保つ
     アルギニンを多く含む食べ物は、肉・魚介類、ゴマ、大豆、ナッツなどです。  また、ポリアミンが多いのは、納豆やソラマメなどの豆類。
     ソラマメの季節、ビールとソラマメも良いですが、朝はソラマメとヨーグルトがアンチエイジングによさそうです!

2015/08/17
健康な腸内フローラは院内感染から守ってくれる、抗生物質によって感染しやすい体に 
  https://www.mededge.jp/a/cold/17675
     Medエッジ > 風邪 / 感染症  2015/08/17
 「クロストリジウム・ディフィシル菌」と呼ばれる細菌による院内感染を防ぐ役割として、「腸内細菌」が注目されている。
   米国ミシガン大学の研究グループが、mBio誌に、2015年7月14日に報告したところに依れば、複数の腸内細菌について、その有効な組合せが分かるコンピューターモデルが開発されたという。

抗生物質で院内感染しやすくなる
     毎年15,000人の死亡者を出していると言われ、院内感染で問題となる「クロストリジウム・ディフィシル菌」に感染する最も大きなリスク要因が抗生物質の投与であるという。

     この抗生物質により、健康的な腸内細菌叢が変化する。 この変化から細菌への抵抗性が落ちると考えられている。 尚、この腸内細菌叢は草むらの意味で、花畑になぞらえて、腸内フローラとも呼ばれている。 腸内フローラと抗生物質には関係があるという指摘は増えている。
     抗生物質の投与により、どのように腸内フローラが変化し、クロストリジウム・ディフィシル菌に感染し易くなるのか仕組みはよく分かっていないため、研究グループは、ネズミの腸内フローラを抗生物質で治療した場合の変化と、この細菌への感染しやすさとの関連を調べた。
感染性をもたらすのは単一の細菌種ではない
     ネズミの置かれる条件を変えながら、8種類の抗生物質を使って正常な腸内フローラがどう変化するかを調べた。腸内細菌の内訳を見ると、細菌によって増減が認められた。
     クロストリジウム・ディフィシル菌への感染のし易さの観点では、腸内細菌の集まり全体の変化が影響しており、単一の種が感染から守ったり、逆に感染の易さにつながったりしている訳ではない。 個別に調べるというよりは、全体のバランスに注目した。
データから予測モデルを作製
     得られたデータに基づいて、特定の腸内細菌叢の変化によってクロストリジウム・ディフィシル菌への感染のし易さがどう変化するのか、90%の精度で予測できるコンピューターモデルを構築した。
     このモデルから、「抵抗力」に繋がる「善玉」の腸内細菌が幾つか浮かび上がった。 ポルフィロモナス、ラクノスピラス、ラクトバチルス、アリスティペス、ツリシバクターといった仲間の細菌がそうであり、善玉の腸内細菌が少なくなると、抵抗力は弱まる傾向にある。
     逆に、感染のし易さにつながる「悪玉」の腸内細菌は、エシェリキアまたはストレプトコッカスだった。

     それぞれの抵抗力、感染のし易さにつながる腸内細菌は1種類の変化ではなく、複数の腸内細菌が関わりあって影響が出てくるという。
将来は「プロバイオティックス」にも
     今後、特に抗生物質を服用している場合には、感染リスクを予め掴む為に、あらゆる便検体を調べ、どのような腸内細菌が欠如しているかを見る意味も出てきそうだ。 更には、腸内フローラを回復させるような腸内細菌を善玉に変える「プロバイオティックス」と呼ばれる予防対策も取れるかもしれない。 腸内細菌のコントロールは、当面注目されそうだ。
▼参考文献:Multiple, Co-existing Groups of Gut Bacteria Keep Clostridium difficile Infections at Bay
         http://www.asm.org/index.php/asmupdates/601

2015/7/14
臭いおならの原因は悪玉菌増加 ヨーグルトと野菜で改善を 
  http://dot.asahi.com/wa/2015070900084.html
     dot.asahi.com > 週刊朝日 記事一覧  2015/7/14
 「腸内細菌とおならの関係について」・・・・・・腸内細菌研究の第一人者で、1万人以上の腸内環境を調べてきた、理化学研究所の辨野義己(べんのよしみ)特別招聘研究員から取材したお話。

 人間の一日の「おなら」の量は400〜1200ml。この量はどのような物を食べているかで変動し、においも腸内細菌に深く関係しているという。

 腸内細菌は、腸内に600兆〜1千兆個も存在し、善玉菌・悪玉菌・日和見菌の3グループに分けられる。
 その中の善玉菌は、乳酸菌やビフィズス菌や酪酸菌などからだに良いとされる菌。 この善玉菌は腸に届いた食物繊維などを分解して、短鎖脂肪酸やビタミンB群などの栄養素を作りだす、腸から吸収されてからだ全体に送られる。
 一方、悪玉菌はウェルシュ菌や黄色ブドウ球菌などからだに悪影響を与える菌。 この菌は腸内の食べカスを腐敗させ、アンモニアやインドール、硫化水素などの有害物質を作りだし、臭いおならの原因となる。 

 つまり、無臭のおならが出る人は腸内で善玉菌が多く、臭いおならが頻繁に出るという人は腸の中で悪玉菌が増えている証拠なのです。
 この腸内環境は食生活に気を付けるだけでガラッと変えることが出来る。 善玉菌を増やすために大切なのは食物繊維。 ごぼうやカボチャや海藻など比較的、食物繊維の多い野菜を中心へと食生活を改善し、1日350g以上の野菜をとることが目安。
 また意外に勘違いしているのはヨーグルトの効果。
 ヨーグルトを摂るだけで善玉菌が増えると思われるが、実際は増えない。 元々定住している善玉菌を活性化させる効果があるので、ヨーグルトを積極的に食べることで腸内環境が改善する。
 腸内環境は、私たち人間にとって健康のバロメーター。 腸内環境を整えることで大腸ガンなど、様々な病気のリスクを下げることができるので、普段から意識して腸内環境に良い食習慣を心掛けることが大切だというお話でした。

※週刊朝日 2015年7月17日号
「マクロライド系抗生物質」の過剰使用に注意、体重増加と腸内フローラへの影響 
  https://www.mededge.jp/a/drge/15972
     Medエッジ > 病気 / 薬 / 検査ピックアップ  2015/7/14
子どもへの使用を想定した動物実験で問題を指摘
     一般に使われている抗菌薬、いわゆる抗生物質の使用が子どもの発達に影響を与えかねないと報告されている。
     子どもへの使用を想定した動物実験で、体重増加や腸内フローラへの変化が確認された。
     米国のニューヨーク大学の研究グループが、有力科学誌ネイチャー誌の姉妹誌でオンライン科学誌であるネイチャー・コミュニケーションズ誌に6月30日に報告したもの。
体重や骨の成長に影響あり

 研究グループは、抗生物質を人に置き換えたときに、平均的な子どもが最初の2年間に受けるのと同水準になるように調整して、メスのネズミに与えて、影響を調べた。
 検証対象は、幅広い病原体に効果を示す抗生物質「アモキシシリン」、小児科で一般化しつつある抗生物質「マクロライド」の仲間である「タイロシン」。あるいは両方の薬の混合した薬。
 結果は、「タイロシン」については多めの量で何度も使うと、体重を増やす影響があり、 「アモキシシリン」は、骨を成長させると分かった。

腸内フローラを変える

 これら両方の抗生物質は、「腸内フローラ」を混乱させるという。 「腸内フローラ」は、腸内細菌叢やマイクロバイオームなどと言われ、叢は草むらの意味、フローラは花畑の意味で、さまざまな腸内細菌が集まっている状態を表していて、 細菌にとどまらない微生物の集まりとして微生物叢とも呼ばれる。

 兼ねてより病気との関係が注目されており、最近でも糖尿病との関係が指摘されていた。 (腸内フローラの変化、1型糖尿病の成り易さと関連!)。 腸内細菌のバランスが崩れると、がん、肥満、精神などの問題と関係すると報告が続いていた。  抗生物質を使うと、微生物の集まりの内訳が一変し、微生物の量、種類、共同体の状態などが大きく変化するという。
 特に「タイロシン」を使ったとき、「アモキシシリン」よりも大きな影響を与えており、抗生物質を使うたびに微生物叢の安定へのプロセスが邪魔されるという。

高脂肪食への対応ができず
 この微生物叢の変化が肥満とも関係している可能性もあるという。 抗生物質に晒されて「腸内フローラ」が変わると、環境の変化への適応能力が落ちるという。
 高脂肪食を食べると、微生物叢は本来適応して変化するところ、抗生物質を使っている場合には上手く適用できなくなるという。
 抗生物質を使っていない場合には、新しい環境に1日で適応したのに対して、「アモキシシリン」で治療を受けたネズミでは「腸内フローラ」の一部は1日でシフトしたが、全体で見ると2週間を要して適応していた。
 「タイロシン」で治療を受けていた場合には、全体が適応するのに1カ月も要した。

マクロライド系に「心配」
 「タイロシン」の体重増加と「腸内フローラ」への強い影響、が特に心配であるとこの研究は指摘する。
 日本でも子どもへのマクロライド系の抗生物質の処方が増えており、この研究は動物実験とはいえ、気になる。 無意味に長期に亘って薬を使うのは避けたいものだ。

2015/07/13
今日もコロコロうんち…子供の便秘を解消する方法は? 
  http://news.mynavi.jp/news/2015/07/13/313/
     マイナビニュース > パートナーニュース 2015/07/13 
 子供の腸は十分に発達しておらず、腸の動きが弱いケースがあり、便秘になりがちな子供も多いです。 小児科の医師は「成長とともに改善されることがほとんど」と言いますが、できることを行っていきましょう。

■水分と食事の取り方に気をつけましょう

 小さい子供は不感蒸泄が多く、よく汗をかくので、思った以上に水分が足りていないことがあります。 幼児なら、体重1kgに対し90〜100mlの水分が必要。 子供の体重から計算してみること。 また、食べる量が少ないと、必然的に排泄量も減る。 よく噛んで食べると胃腸の動きがよくなるので、 ゆっくり、しっかり噛んで食べる習慣をつけさせること。  便秘の解消にお薦めの食品は次の通り。
  •  腸内細菌を整える乳酸菌やビフィズス菌を含むもの、
  •  便量を増やす効果のある不溶性食物繊維を多く含む野菜、
  •  善玉菌のエサになり腸内環境を改善する水溶性食物繊維を多く含む海藻やネバネバ系食品、
  •  腸内の滑りを良くするオリーブオイル、
  •  ビフィズス菌のエサになるオリゴ糖を含む玉ねぎ・バナナ・キャベツ・アスパラガス・ヨーグルト
■規則正しい生活で排便リズムを整えることが大切です

 規則正しい生活で排便リズムを整え、身体をよく動かして腸を刺激しましょう。 それでも便秘になったら、一時的に薬剤の助けを借りることも考えるとよいでしょう。

 規則正しいを送ることで自律神経の働きが整えられ、排泄機能も促進されて便が排泄され易くなり、悪玉菌の増殖を抑えます。 特に大切なのは、トイレに座る時間を決めておくこと。 出なくても座ることで、身体が生活のリズムを覚えるようになります。また、運動することで腸が刺激され、腸の運動が促進されます。外で思いっきり遊ばせてあげましょう。

 お腹が張っているときは、お腹を温めたり、マッサージをしてあげましょう。一週間も出ないときは、浣腸や座薬で便を出してあげる。 下剤を使わないと出ないようになるのが心配なら、効果の穏やかな漢方薬もある。 ちゃんと腸が発達するまでの間と考えて、一時的に下剤を使用することも仕方がないと考えよう。

2015/05/08
2週間で大腸がんになりやすい体に?!食事の変更でまたたく間に腸内フローラなどが一変 
  https://www.mededge.jp/a/canc/12752
     Medエッジ> 病気と薬 > がん  2015/05/08
食事は「西洋型」よりも「高食物繊維と低脂肪のアフリカ型」

 米国ピッツバーグ大学医学部を含む、英国、フィンランド、南アフリカ、オランダの国際共同研究グループが、オンライン科学誌ネイチャー・コミュニケーションズ2015年4月28日に発表したところに依れば、大腸がんの少ないアフリカの人に、2週間だけ食事内容を、高食物繊維で低タンパク質の食事から、「西洋風」の食事(低繊維で高タンパク質、高動物性脂肪)に変更してもらったところ、またたく間に大腸がんになり易い腸の状態に変わってしまったという。

大腸がんに国による差
     南アフリカの農村地域では、1万人当たり5人未満で、がん化する場合もある大腸ポリープすら滅多にない。 その一方で、アフリカ系米国人では、大腸がんの発生率は1万人当たり65人と10倍以上もの開きがある。 同じアフリカを起源とするにも係わらず大幅に異なる。
      欧米では、ガンによる死亡で2番目に多いのが大腸がんなのだが、一体この差は何なのか?。  研究グループは食事に原因を求めた。

     アフリカ系米国人の食事は、アフリカの食事より動物性のタンパク質と脂質が多く、水溶性の食物繊維が少ないことが、がんリスク増加の原因と考えられる。
     米国人のほうは、大腸にある胆汁酸の水準が高く、大腸の短鎖脂肪酸量が低く、粘膜の増殖性のガンリスクにつながるような検査値が高いことが分かっている。
     似たような例としては、大腸がんの少ない日本人がハワイに移住すると、地元民のように大腸がんが多くなるまでに、1世代しか掛らないと示す研究もある。
食事を変えるとどんな影響?
     研究グループは、50〜65歳のアフリカ系米国人と、南アフリカの農村地域の住民20人ずつに、ピッツバーグ大学とアフリカの施設に宿泊してもらい、食事のパターンを取り替えた実験を行った。
     がんリスクに影響を及ぼす喫煙などの要素がない環境で、それぞれの食材と調理法を使って準備した食事を交換して2週間食べてもらうというものだ。 南アフリカの田舎の人については、高繊維で低タンパク質の食事から、「西洋風」の食事(低繊維で高タンパク質、高動物性脂肪の食事)に変更し、アフリカ系アメリカ人にはその反対の食事をして貰らった。
     実験の前後に便と腸の中を大腸内視鏡検査で調べ、2週間続けて、腸内の化学的な変化、生物学的性質の変化を測定した。
食事により腸内細菌も変わる
     その結果、劇的な変化が見られた。
     米国人の方は腸内の炎症レベルが下がり、がんのリスクと関係する化学物質が低下したが、アフリカの人は、がんに関係する計測値が劇的に増加した。
     その変化した要素を具体的に見ると、腸内壁の細胞交替の速度、食物線維の発酵の程度、がんリスクに関連する細菌の代謝活動、炎症に関係する検査値といったものだ。
     特に、アフリカ系米国人では、腸内細菌の種類が変化した。 がんに対抗する仕組みで重要な役割を果たすと考えられている短鎖脂肪酸の一つ、「酪酸エステル」の生産が増加したところが注目される。
     酪酸エステルは、免疫の調整役である制御性T細胞(Treg)を増やすとして関心を集めている(遺伝子、食物繊維、腸内細菌の3つに意外な関係、腸内フローラの新しい研究を参照 → https://www.mededge.jp/spcl/9889 )。

     この腸内フローラの働きについては見逃せないものだという。
     アフリカ系米国人では、食物繊維がおよそ10g→50g以上に増えたことが、がんリスクの低下を反映した検査値の変化に繋がっていると見られ、動物性の脂肪とタンパク質の減少も役立った可能性がある。
腸内環境の改善には、食事の改善が必要
     西洋型の食事から高食物繊維、低脂肪の伝統的なアフリカの食事に僅か2週間変えただけで、がんリスクにつながる検査値に減少が見られた。 逆に言えば、大腸がんのリスクを減らそうとするならば、食事内容を変えることで早期に成果は出てくるというものだ。
※)文献情報
  O’Keefe SJ et al.Fat, fibre and cancer risk in African Americans and rural Africans.Nat Commun. 2015;6:6342.
     http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25919227

2014/05/11
【便秘にサヨナラ】(3)腸に刺激与える運動
  http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=97975
     Yomiuri Online> 予防と健康 > 元気なう > 2014/05/11
 順天堂大医学部教授の小林弘幸さんに依る便秘の改善や『むくみ腸』予防方法は、腸内環境を整える食生活と、腸に刺激を与える運動だと云う。

 腸内環境を整える為に、簡単に口にできる食べ物がヨーグルト。昭和女子大教授の飯野久和さん(応用微生物学)に依れば、ヨーグルトに含まれるビフィズス菌は腸内善玉菌の代表で体内に生息しているが、一般に加齢に依り40歳を超えると善玉菌が減り腸内環境は悪化するので、積極的に補う必要があると云う。
 ビフィズス菌は生きて腸に届くと腸内で増殖するが、胃酸に弱く多くが胃で死んでしまう。高生存ビフィズス菌といわれる種類のものなら胃を無事通過して、生きたまま腸に到達する。その数が多いほど便秘の改善が期待できる。飯野さんは、その代表として「BE80」菌を挙げている。

 食物繊維も便秘改善に役立つ。水溶性と不溶性の2種類があり、水溶性食物繊維は海藻類・きのこ類・こんにゃく等に含まれ、便を軟らかくする。不溶性食物繊維は腸の収縮運動(蠕動運動)を促す効果があり、豆類・野菜・いも類・穀類などに含まれる。
 加齢等により筋力が落ちてくると便を押し出す力も弱まるので、運動も大事。便が腸内で溜まり易い所(右下腹部=右腰骨の脇=と、左あばら骨の下)を掴みながら骨盤(腰)を回すなどのエクササイズに依り、腹圧を高めて内臓の血流を増やし、便秘で動きが悪くなった腸管を刺激すると良いと云う。

▼関連記事:【便秘にサヨナラ】(2)便がたまると悪玉菌続々
        http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=97326
▼関連記事:【便秘にサヨナラ】(1)過剰な下剤で悪化も
        http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=96891

2014/05/10
肉食女子は“腸内ブス”!?
  http://wol.nikkeibp.co.jp/article/column/20140508/180221/
     日経ウーマンヘルス&ビューティ連載コラム25歳からのメディカル・アンチエイジング 2014/05/10 
■肉食中心、低炭水化物ダイエットは危険?
     「低炭水化物ダイエット」とは、炭水化物を抑え、そのぶんタンパク質をしっかり摂るダイエット法で、量やカロリーに制限なし!? という少々偏った問題のあるダイエット法として紹介されることも・・・・。でも、肉を「体重1kg当たり1日に1.5g以上」、つまり体重50kgなら75gの肉を毎日続けてとるような食事はどうみても危険!。「高タンパク+低炭水化物」の食事に警鐘を鳴らす研究結果も報告されています。

     2011年にイギリスで肥満気味の成人男性17名を3グループ(Gr)に分けて便の分析を行った研究に依れば、高タンパク・低炭水化物の食事を続けたGrでは発がん性物質が増加したうえ、がんの発生を抑制する物質が減少していることが判った。つまり、この様な食生活を長期的に続ければ大腸疾患のリスクを高めると云う事です。
■腸内細菌が病気のリスクを高める
     肉食中心の欧米では大腸がんが多く、日本でも食の欧米化とともに大腸がんが増えてきおり、その原因として、肉食に依り腸内の悪玉菌が増殖して腸内環境が悪化し、発がん性物質が作られ易くなることは以前から指摘されてます。

     人間の腸内には、100兆個もの腸内細菌が棲んでいます。腸内細菌にはビフィズス菌・乳酸菌・ウェルシュ菌・大腸菌等1000種類以上。その中には健康に良い善玉菌もあれば、増えすぎると悪い影響を与える悪玉菌もある。ある種の菌は腸内を腐敗・発酵させることによって有害物質を発生させて、臭いの基とになる物質も発生させる。こうした有害物質により、腸内に炎症が起こり、大腸がんなどの病気を引き起こす原因となる。腸内に発生した有害物質は血液を通して全身を巡り、全身のさまざまな臓器に影響を与えることも判ってきた。
     更に最近の研究に依れば、太っていると、悪玉の腸内細菌が肝臓で胆汁酸の一部を増やし、老化した細胞から悪いファクターの物質を出させるというメカニズムも明らかになっている。
■魚も豆もバランス良く食べる
     腸から病気を引き起こさないためには、どうすればよいのか?。 高タンパクな食事というのは「体重1kg当たり1日に1.5g以上」を指し、体重50kgなら75gの肉を毎日続けて摂るような食事は危険だということですが、高タンパクな食事と云っても先の研究で取り上げられたのは肉なので、植物性タンパク質では無い。
     「このところお肉が続いているな」と思ったら、今日は魚や大豆製品にするなど、バランス良く食べることを心掛けること。ちなみに、卵も高タンパクな食品ですが、1日6個も食べていたらリンの値が上がってしまったという人もいて、1日3個までにしているとか。何でも食べ過ぎは良くないので程々に。
■腸内細菌のバランスを改善しよう
     腸の環境を良い状態に保つことは、がんの予防だけでなく、アンチエイジングの面でも大切。
    腸内には体全体の6割以上の免疫細胞が集まっており、体外から侵入する病原菌などに対する抵抗力に大きく関係している。また、近年の研究では、腸内細菌と精神状態との関係を示す報告も複数発表されていて、おなかが空くとイライラするように、脳は腸内細菌にコントロールされていると指摘する研究者もいるとか。腸は全身から脳まで、健康に密接に関わっていて「人は腸から老いる」とまで云われる程なのだとか。

     腸内細菌の種類は、人夫々の固有のもので、人により少しずつ異なっていて、その種類を変えることは難しいが、その「バランス」を変えることが出来きるので、悪玉菌を増やさないよう善玉菌が増え易い環境に整えることは可能。そのために、善玉菌のエサとなる食物繊維をしっかり摂って、良い菌が育つ腸内環境をつくること。
     ちなみに、炭水化物は「食物繊維と糖質」で出来ているから、糖質が少なく食物繊維の多い未精製の穀類は重要な食物です。
     また、アンチエイジングの柱である、カロリス(カロリー制限)や定期的な運動に依っても、良い菌が棲み易くなることがわかっている。腸内細菌のバランスを改善することもアンチエイジング対策の重要なテーマなので、日頃から、腸の健康に気を配ることだ。

    ※「カロリス」とは、カロリーリストリクションの略で、カロリー制限のこと。「腹八分に医者いらず」ということか。

2014/05/09
肌荒れを起こす「腸内劣化」を防ぐための食事のポイント5つ
  http://www.news-postseven.com/archives/20140509_254620.html
     Newsポストセブン> ライフ 2014/05/09
 見た目年齢に肌は重要な要素。ポーラ文化研究所調べによれば、女性の94%が美肌にしたいと願っているが、その理由は「メークが奇麗に出来る」(45%)「若く見られる」(42%)からだという。見た目年齢を若く保つためには化粧品で外側からだけでなく、体の内側、腸内も美しくしないと効果が得難い。

 胃腸専門医・村田博司さんに依れば、肌と腸の関係とは密接な関係が有るという。
    1.肌がくすみ、張りが無い女性の腸も見た目と同じような状態になっていることが多い。
    2.劣化した腸は、張りも艶も無く、ムクンでいたりして内視鏡が通り難い。
    3.漢方系の便秘薬を常用している人の腸は、メラニン色素が溜まって真っ黒で、表面もガチガチに強張った状態。
    4.腸が固くなると柔軟に動かないので、便を排出する力も弱い。正常に戻すには2年以上も掛ることもある。
    5.腸の動きが悪く便がスムーズに排出されずに長く体内に留まるのが“便秘”。
    6.便秘になると便に含まれる有害な物質が腸から吸収され続け、全身に回り、肌に影響して「肌荒れ」や「くすみ」を引き起こす。
    7.便秘になると、腸内細菌のバランスが崩れ、“腸内劣化”という状態に陥り、様々な不調が現れる。
 腸内劣化を防ぎ、腸を美しくするための、食事で気をつけるべき、5つのポイントとは、
    【1】週3日は「20時以降に食べない」
    【2】食事の間に「空腹の時間」をつくる
    【3】動物性たんぱく質(特に肉類)を摂り過ぎない
    【4】ヨーグルトや納豆などの発酵食品を積極的に摂る
    【5】食物繊維とオリゴ糖で腸内の善玉菌を活発にする
 では、腸美人になる過程で、ヒトの腸内では何が起きているのか。森永乳業の食品基盤研究所で、ビフィズス菌のもつさまざまな健康機能を研究している農学博士の清水金忠さんに依れば、
     腸には数百種類、100兆個以上の腸内細菌が棲んでいて、健康に役立つ『有用菌』が1〜1.5割、有害物質などを発生させる『有害菌』が2割、残りはその時々で優勢な方に味方する『中間菌』に分けられる。
     『腸内細菌のバランスを整える』とは、善玉菌を優勢にしておくこと。そのカギを握るのが有用菌の代表、“ビフィズス菌”。 ヒトの腸内に住むビフィズス菌の一種『BB536』について調べたところ、優れた整腸作用をもつことが判った。
     便秘気味で肌トラブルのある女性28人にビフィズス菌BB536を8週間摂り続けてもらったところ、排便の回数が正常になり、肌のキメや乾燥に改善が見られ、にきびも減ったという。『艶や張りが出てきた』『毛穴が目立たなくなった』『化粧ノリが良くなった』というアンケート結果も。

 ビフィズス菌等の善玉菌の力で肌トラブル ゼロの美肌な腸美人を目指しましょう!

2014/04/27
体質も変える腸内細菌って何? 重さは1.5Kgにも
  http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK1400Q_U4A410C1000000/
     日本経済新聞> ライフ > ヘルス > 日経ヘルス&メディカル > 2014/04/27
 健康を支えるキーワードとして、おなじみの腸内細菌について、意外と知られていないことも多い。この腸内細菌の素顔に迫ってみることに。
 「腸内細菌」。腸の中にビフィズス菌、乳酸菌など無数の細菌が住みついていて、人の健康に大きな影響を与えている。お通じ対策は勿論、最近では美肌やダイエットにも「腸内細菌の改善を」と云われる程に。
 日本の腸内細菌研究の第一人者、理化学研究所の辨野義己(べんの・よしみ)さんに依ると、

 腸内細菌ってどの位いるのだろうか? 10年ほど前までは、1人の腸の中に100兆個と云われていたが、今では500兆〜1000兆個は居ると考えられている。 いきなり数が増えたのは、何が変わったのか?
 以前は、ウンチを培養して調べていたが、腸内細菌の80%以上は培養しても生きられないと判った。腸の中は無酸素状態で、外界では育たない菌が多かった為で、培養をせずに便の中から細菌の遺伝子を同定する方法が確立されことで、新しい菌がどんどん見つかっている。
 ちなみに人体の細胞総数は60兆個。腸内の細菌数はそれより一桁以上多いわけで、菌の種類も以前は100種類程度と云われていたが、今では500〜1000種と見積もられている。

■菌の総量は1.5キロ 肝臓並みの重さ

 腸内細菌は、腸の何処に住みついているのか? ヌメッとしている腸管壁の粘膜が菌の棲みか。菌の総量は1人分で1.5Kgほど。 この重さは肝臓とほぼ同じ。肝臓は人体最大の臓器だが、腸内細菌の総重量はそれと同等。また肝臓は、数百〜数千種類の化学反応を行っていると云われるが、腸内細菌も全部で1000種類もいるわけで、同じぐらい多種類の働きをしている可能性が高い。つまり腸内細菌は、肝臓に匹敵する体内最大級の“臓器”と考える事が出来る。
 腸内細菌の餌は、腸内を進んでくる消化物。菌ごとに好みが決まっていて、特定の菌はほぼ特定の成分を食べ、その菌の排泄物は別の菌の餌になる。その排泄物をまた別の菌が食べ、それをまた次……といった具合に、1000種の菌は食べ物の連鎖で繋がっている。
 連鎖の過程で発生する成分の一部が腸から吸収され、体の健康に影響を与える。良い影響なら「善玉菌」、悪い影響なら「悪玉菌」と呼ばれるが、“日和見菌”と呼ばれる菌もいて、その名の通り大勢に流れる性質の一群で、善玉菌が優勢のときは大人しいが、悪玉菌が優勢になると一緒になって悪さを始める。これが全体の約7割を占める。
 3群の構成比は2:1:7位が理想。この状態なら、黄色がかったバナナ状のウンチがするりと出るとか。

■菌バランスによって“体質”が変化する

 菌のバランスは、代謝や免疫といった体の機能に大きな影響を与える。  肥満の人には、特定の菌が多い。“太りやすい体質”が、腸内細菌に左右されている可能性がある。

 遺伝子によって決まる体質と違い、腸内細菌は流動的。食べ物などによってバランスが大きく変化する。つまり、体質が変化する点が、肝臓のような内臓との違いだ。ヨーグルトや納豆を食べる意味もこの点にある。
 多くの人の腸内細菌を調べデータベース化すれば、菌の種類と病気の関係が判る。菌を制御して病気を防ぐ方法も見えてくる筈で、「腸内細菌プロファイル」の構築を目指して、辨野さんは今日も便を調べている。

〜働きもののカラダの仕組み 北村昌陽〜
【便秘にサヨナラ】(2)便がたまると悪玉菌続々
  http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=97326
     Yomiuri Online> 予防と健康 > 元気なう > 2014/04/27
 胃で消化された食物は、お粥のような状態で腸に届く。約6mの小腸と約1.5mの大腸が収縮運動(蠕動運動)をしながら、消化と水分の吸収を行っている。腸内には約1000種類、100兆個もの細菌が住んでいて、健康に良い働きをする善玉菌と悪影響を及ぼす悪玉菌、優勢な方に味方する日和見菌に分けられ、善玉菌が多くなると腸内環境が改善されて便通が良くなるが、便秘の人は悪玉菌が優位の状態にある。

 日本初の「便秘外来」を開設して19年の順天堂大医学部教授・小林弘幸さん曰く、蠕動が不活発だと便を上手く排出できない。便秘の人は、便が溜まる大腸の壁がむくむ「むくみ腸」となり腸の蠕動が弱い、と指摘する。

 便秘になる最初の原因は、蠕動の他にも原因が有る。排便を我慢し続けて、習慣化してしまうケースと、ストレスによる体調の変化。糖尿病やうつ病など病気により便通異常が起きることもある。
 腸内に便が長く留まることにより便が腐り、腸内環境は更に悪化していくと云う。 そこに強い刺激物の便が溜まって、更に悪玉菌が増えていく。また、便が腸に留まっていれば、水分が更に吸収されていくので、益々硬くなり排出され難くなる一方だ。こうした“腸の悪玉スパイラル”で腸内環境が悪化し、便秘が益々ひどくなるという。

▼関連記事:【便秘にサヨナラ】(1)過剰な下剤で悪化も
        http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=96891

2014/04/20
【便秘にサヨナラ】(1)過剰な下剤で悪化も
  http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=96891
     Yomiuri Online> 予防と健康 > 元気なう > 2014/04/20
 便秘に悩む人は女性の約半分、男性の約1/4ともいわれ、若い時は圧倒的に女性が多いが、40歳代頃から男性が増えだし、70歳代からは、男女比がほぼ同じになる。

 「便秘外来」を1995年に初めて開いた順天堂大医学部教授の小林弘幸さんに依れば、東日本大震災以後のストレスで、便秘を悪化させた人が増えていると云う。 小林教授に依れば、便秘の人は顔や脚がむくみ易いが、外見上のむくみとは別に、便が溜まる大腸の壁がむくむ「むくみ腸」がしつこい便秘、体の冷えなどの原因になっていることが多いと云う。

 大腸では便の水分を腸壁を通して吸収している。水分が排出されないと、腸壁に溜まり腸管がむくんで動きが悪くなる。水分が排出されない要因は、腸の血流障害だという。
 血流障害の一番大きな原因が便秘である。便は強い刺激物であり、溜まる腸管壁が圧迫され血流が悪くなる。3日以上便が出ないと、異常発酵して有害物質が発生し、汚れた血液が全身を回ってしまうことになる。
 もう一つ、腸の血流障害を加速させるのが、下剤だと云う。下剤は腸に刺激を与えて便を排出させるが、慢性的に過剰服用すると腸の粘膜に炎症を起こし、その影響で血流が更に悪くなる。

 「便秘外来」に来る人のほぼ全員が下剤を服用していて、長年過剰に飲んでいる人は既に「むくみ腸」なのかもしれない。便秘解消策の積りで、下剤を服用することが便秘を悪化させているという皮肉な話だ。

2014/04/08
大豆を食べるだけじゃNG! 「○○も整えないと効果なし」と判明
  http://news.mynavi.jp/news/2014/04/08/376/
     マイナビニュース > 恋愛・結婚 > 恋愛 2014/04/08 
 ”畑のお肉”と呼ばれる大豆。大豆を食べると、女性に嬉しい美容や健康効果が得られるということで、毎日積極的に摂取しているのに「期待するような効果が得られない」のは、”腸内環境”と関係があるという記事です。

■大豆の働きの鍵を握る”エクオール”
     大豆食品が美容と健康に良いというのは、大豆に含まれるイソフラボンが、腸内細菌(エクオール産生菌)によって、エクオールに変わると、女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをするようになるからですが、大豆の働きの鍵を握っているのは、このエクオール。
     只、このエクオールは、作れる方と作れない方がいる。日本人でさえ、約半数の方がエクオールを作れないとされているそうです。では、このエクオールが作れのは、何が問題なのでしょうか?
■エクオールを作れるようになるには
     近年、食生活の欧米化が進んだこともあり、インスタント食品やジャンクフードの消費量が増えたことにより、食物繊維が不足し、腸内環境も悪くなっている。
     エクオールを作り出せるようになるには、まず腸内環境を整えること。食物繊維や乳酸菌を含む食品を摂ったり、適度な運動をする習慣を取り入れましょう。これらに加えて、大豆食品の摂取量を増やす必要もあるので、納豆や豆腐・味噌・豆乳・きな粉などを意識して摂ること。大豆の美容と健康効果を得るためには、腸内環境にも気を使うことだとか。

2014/04/07
『あさイチ』でも紹介 大便を移植する治療法に注目集まる
  http://www.news-postseven.com/archives/20140407_250128.html
     Newaポストセブン> ライフ 2014/04/07
 「人の糞便そのものを移植するという治療法も注目されています」

 アナウンサーのこのひと言に、スタジオ全体にどよめきが起こった。3月17日放送の『あさイチ』(NHK)で、さまざまな菌を使った最新治療を特集したときのことだ。 腸内細菌を用いた研究が目覚ましく進化しているという。
 『あさイチ』で糞便移植を紹介した麻布大学獣医学部教授で乳酸菌ゲノム科学、微生物学が専門の森田英利さんに話を聞いたという記事。

 人間の腸内には、1000兆個もの多種多様な菌がいて、顕微鏡で覗くと花畑のように見えることから“腸内フローラ”と呼ばれていて、この腸内フローラのバランスが食生活やストレスなどによって崩れると、潰瘍性大腸炎やアレルギーやぜんそく・肥満・糖尿病などさまざまな病気を誘発することは既に知られている。それならば、腸内細菌のバランスを整えたら、これらの治療が進むのではないかと研究が始まった。
 2006年に腸内フローラのバランスによって肥満になるという論文が発表されて、腸内細菌の研究は、劇的な進歩を遂げている。

 冒頭の糞便まるごと移植する治療法も、その一つだという。

 2013年、オランダのアムステルダム大学を中心とする医療チームの臨床実験の論文が話題の発端で、病気の人の腸内細菌に抗生剤治療を施した後、直ぐに健常な人の便を食塩水に溶き、鼻からチューブで注入して、十二指腸まで落とし込むというもの。
 腸内フローラをまるごと入れ替えるという方法で、抗生剤治療で再発する細菌性腸炎の患者30人中、80%が1回の糞便の注入によって治ったと結果が出ている。口から直接、注入すると反射で嘔吐してしまいますが、鼻からの注入はチューブを使うので匂いは気にならない。
 とはいえ、他人の便を鼻から入れるのは、「それは嫌だな」と抵抗がある人も多いのではないか。  最近の傾向として、清潔であることや抗菌に過敏になりすぎ、腸内に必要な菌まで取り込めずにいることで、健康を害していることもあるという。
 腸内細菌は、自然に湧いてくるものではなく、口から入るもの。赤ちゃんが指を舐めたりするのも人間にとって必要な菌を腸管に取り込む作業だとか。

(※女性セブン2014年4月17日号)

2014/04/04
腸内からのアンチエイジング 加齢による腸疾患抑制にも期待
  http://www.news-postseven.com/archives/20140404_249981.html
     Newsポストセブン> ライフ 2014/04/04
 乳酸菌といえば、これまで「腸に住む善玉菌を増やし、悪玉菌を減らして腸内環境を整える。」という働きに注目が集まっていた。しかし最新の研究では、或る乳酸菌に「腸がもつ“バリア機能”に働きかける」可能性があり、加齢に伴う腸の機能低下や疾患を抑制することが判ってきた。

 その乳酸菌が『LB81乳酸菌』で、ブルガリアで昔からヨーグルトを作る際に使われてきた乳酸菌『ブルガリア菌2038株』と、ヨーグルトによく使用される『サーモフィラス菌1131株』を合わせたものだという。

 今回の研究結果は、「乳酸菌のアンチエイジング効果」をテーマとした、仏パスツール研究所と明治の共同研究を通して明らかになり、3月20日に開催されたセミナーで発表された。

 ヒトの腸には、500種類もの腸内細菌が棲んでいて、その数は1兆個にも上ると云われる。腸内細菌には、ヒトに有用な「善玉菌」と有害な「悪玉菌」、優勢な方の味方につく「日和見菌」がいて、腸内細菌叢(腸内フローラ)を形成している。

 パスツール研究所のジェラール・エベール博士に依れば、「研究は、マウスを使い老化が腸にどのような影響を与えるか調べた結果、
 第1に、腸内細菌のバランスは加齢と共に変化し、悪玉菌が優勢になる傾向があること。
 第2に、加齢によって腸の“免疫システム”が正常に保たれなくなること。

が判った」という。 免疫システムの中で、明らかに変化したのが、T細胞とB細胞(いずれもリンパ球の一種)に関する値で、加齢の影響でこれらが減少すると、腸内で炎症が起こり易くなる。
 そこで研究チームは、老化したマウス(24か月齢/人間でいうと80才前後)にLB81乳酸菌を使用したヨーグルトを与えたところ、T細胞、B細胞に対する老化の影響が抑えられ、腸の炎症そのものも抑えられたことがわかった。更に、老化したマウスの腸内フローラが改善され、若いマウス(2か月齢/人間でいうと30才前後)並みのバランスに近づいていたという。

 LB81乳酸菌を摂取したマウスでは、腸の老化が改善され、又この乳酸菌を摂ることで、大腸炎など加齢に伴う腸の疾患も抑制できるという。

 明治・食機能科学研究所の浅見幸夫さんを中心とするチームが、腸の老化の抑制メカニズムを検証した。

 「腸管には『腸上皮細胞』が並んでいて、若く健康なら、この細胞から“抗菌ペプチド”という抗菌物質が正常に分泌されて“腸管バリア”を作り、細菌やウイルスなどの有害物質が腸に侵入しないよう守っているが、高齢になると、抗菌ペプチドの分泌量が減ってくるため腸管バリアが薄くなり、有害物質が腸内に侵入したり、細胞が炎症を起こしたりと、悪影響を受け易くなる。高齢のマウスにLB81乳酸菌を使用したヨーグルトを一定量(ヒトに換算すると毎日ヨーグルト100〜150gに相当)摂取させたところ、抗菌ペプチドの発現量が若いマウス並みに回復し、腸に炎症を起こしたマウスでも、症状が軽くなった。」(浅見さん談)

 順天堂大学医学部・小林弘幸教授による基調講演において、腸の健康と全身の健康との関わりについて、“便秘”を例に解説した。

 「たかが便秘と思われるが、実は便秘は全身の健康を脅かす、非常に深刻な病気です。便秘になると結腸がんのリスクが上がることも判っている。海外の研究では、便秘になるとQOL(生活の質)や労働生産性が落ちるというデータも出ている。
 便には、体にとって不要な物質が含まれている。それが体内に長く留まれば、腸管から有害物質が吸収され、血液にのって全身の細胞に運ばれ、さまざまな身体の不調の原因となるから、健康を保つには、腸の健康が不可欠なのです。」

 更に“腸の老化”について、次のように述べた。

 「人間の体は、緊張したときに働く『交感神経』と、リラックス時に働く『副交感神経』がバランスよく働くことによってベストな状態に保たれている。腸は、副交感神経が優位なとき、つまりリラックスしたときに収縮して、便を送り出すのですが、この神経の働きは加齢と共に低下する。また老化に依り腸内の善玉菌が減るから、高齢になるほど便秘が増えると考えられる。」
 しかし、腸の働きが衰える原因は、老化だけではない。年齢に関わらず、その原因は、食物繊維の不足や高脂肪食といった食生活の乱れ、過労や睡眠不足などの不規則な生活、さまざまなストレスによって、腸がうまく働かないという人も多い。

 今回の「乳酸菌のアンチエイジング効果」の研究成果について、小林教授の評価は、

 「腸に対して避け難いダメージ要因を抱える現代人にとって、『乳酸菌に腸の炎症を抑制できる可能性が有る。』と判ったことは、健康長寿を目指す上で非常に有意義なことで、腸が若々しく、正常に働けば栄養をしっかり吸収できて、全身が健康になる。また、自律神経のバランスも整うため、心の健康を保つことにも繋がる。今後はこの乳酸菌の新たな作用が解明されることに期待している。」

2014/04/03
免疫力向上、腸がカギに 検査や食生活指導広がる
  http://www.nikkei.com/article/DGXDZO69317520T00C14A4NNMP01/
     日本経済新聞> ライフ > ヘルス > 病気・医療 2014/04/03
 免疫力を高めるためには、腸の働きが大きな要素を占めることが判ってきた。有害なウイルスを排除する免疫細胞の多くは腸内にあるとされ「免疫力の8割は腸内の状態で決まる」との指摘もある。医療機関もこうしたメカニズムに注目、腸内検査や食生活の改善指導などに力をいれているという。

■血中成分で分析

 東京都中央区の健康院クリニックでは2012年春から「腸内環境検査」を始めた。疲れ易かったり、皮膚がかぶれやすかったりするなど、原因が分かりにくい症状を訴える人に、約30ccを採血して血液中の成分を調べ、腸内の状態を分析する検査を勧めている。
 健康な人の腸内には細菌類がバランス良く住み着いているが、不規則な食生活やストレスなどの影響で腸内の細菌バランスが崩れてしま結果、特定の食物に免疫細胞が過剰に反応してアレルギーを起こし、疲れなどの症状で現れる。長期的には動脈硬化やリウマチなどを引き起こす恐れもある。
 検査でアレルギーを引き起こす食物を特定し、摂取を控えるようアドバイスし、腸内の代謝を促すビタミンB群や乳酸菌などのサプリメントの服用も促す。検査とその後の指導を通じ、じんましん症状が改善した事例もある。 料金は、アレルギーの特定などで35,000円から。月に5人程度が検査を受ける。

 小金井つるかめクリニック(東京都小金井市)では、2007年から実施している免疫力を測る健診の「免疫ドック」にて、採血で腸内の免疫細胞の数や増殖力を測定し、その人が持つ免疫力を評価する。免疫力は加齢に伴い低下することから、「免疫力年齢」を調べることも可能だという。

■乳酸菌を摂取

 東京大の一戸猛志准教授(ウイルス学)のマウスを使った実験では、腸内細菌の数が多い方がインフルエンザに罹った時に症状が軽く済んだり、短期間で肺の中のウイルスが除かれたりすることが分かった。細菌から出るシグナルが血液を通じて肺に達し、インフルエンザウイルスへの抵抗力を生み出す発熱などを引き起すと考えられ、そのメカニズムは完全に解明されていないが、インフルエンザへの免疫を高めることと、腸内細菌の数を増やすことが密接に関わっていると推察される。

 免疫力を高める細菌としてよく知られているのは乳酸菌、この乳酸菌は免疫をつかさどるリンパ球の約2割を占めるナチュラルキラー(NK)細胞を活性化する役割を担っている。
 伊万里有田共立病院(佐賀県有田町)などが2011年、小学生ら約1900人に乳酸菌入りのヨーグルトを摂取させ、インフルエンザへの感染を調査。同町の小学生の感染率は0.64%で、佐賀県全体の感染率(4.37%)を下回ったという。
 順天堂大医学部の奥村康・特任教授(免疫学)に依れば、摂取した乳酸菌が腸管の内壁から体の中に取り込まれ、血中のNK細胞を刺激して活性化させる。NK細胞の活性化による免疫力の向上には「β―グルカン」とよばれる多糖を含む、シイタケなどのキノコ類も効果があるというが、ヨーグルトや乳酸菌飲料は過剰に摂取すると下痢を起こす可能性もあるので、適量を心がけたい。

■免疫力低下  加齢やストレスも要因 日ごろの対策必要

 腸内環境は免疫力を決める重要な要素だが、加齢や生活習慣による部分も大きい。加齢の影響は避けられないが、日常生活の管理で気をつけるべき点は多い。
 東京理科大の安部良教授(免疫学)が挙げる一例が、強いストレス。ストレスを感じると免疫の働きを抑制するホルモンを分泌する。タバコに含まれる化学物質はNK細胞などの働きを下げるので、喫煙も注意が必要。
 空気が乾燥するとウイルスの侵入を防ぐ粘膜の中の細かい毛や粘液の働きを落としてしまうため、乾燥する冬場には加湿器を使用したりマスクを着用したりといった対策も有用だ。
 一方、加齢に依り新たに作られる免疫細胞の量が減ったり、皮膚に含まれる水分量が減ったりして、細胞間の隙間から異物が侵入し易くなったりするので、加齢によって免疫力が一定程度低下することは仕方がないが、高齢になるにつれ、生活習慣には一層注意したい。
肌荒れや体調不良はヤバイ!「腸が老化し始めている」危険な兆候
  http://news.mynavi.jp/news/2014/04/03/291/
     マイナビニュース > 恋愛・結婚 > 恋愛 2014/04/03 
 近頃、「風邪をひき易い」「体調を崩し易い」その他にも、肌荒れやイライラに悩まされている方、もしかしたらそれ、腸が老化している証拠かもしれません。

■腸が老化すると大変なことに  
    腸が老化すると便秘になり易くなる。便秘なると便の腐敗が始まり、悪玉菌が活発化してきます。そうなると、腸内細菌のバランスが崩れ、腸内で増えた有害物質が血液に取り込まれて全身に運ばれます。その結果、各臓器や肌がダメージを受けるのです。
     また、精神を安定させる働きがあるセロトニンというホルモンをはじめ、全身の免疫細胞の約6割は腸粘膜に集結しているため、腸が老化することで免疫力がダウンし、病気やアレルギーに罹り易くなったり、イライラ、くよくよし易くなるという。
■腸の老化で出るサイン
     近年、生活環境や習慣の影響から、若い女性でも腸が老化している方が増えているそうです。
    下記の項目に心当たりがあるなら、既に腸が老化し始めているかもしれません。
    • 便秘がち
    • 便の量が少ない、スッキリしない
    • 便のニオイが強い
    • 風邪をひき易い(体調を崩し易い)
    • ・肌が荒れ易い
    • ・花粉症
    • ・イライラ、くよくよし易い
    • ・ストレスを感じ易い
    • ・寝つきが悪い
■腸を若返らせる生活習慣
    1. 朝、コップ1杯の水を飲み、便意を促す。
    2. 3食バランス良く食べる。大豆・野菜・芋・果物といった植物性の食品や、納豆・ぬか漬け・味噌・醤油などの発酵食品を積極的に食べる。
    3. 適度な運動をして腹筋を鍛える。
    4. 自律神経のバランスが乱れると腸の働きが悪くなるため、休養をとり、ストレスを溜め込まないようにする。
    5. 腸年齢が若いほど、元気な体と美しい肌をキープすることができる。スキンケアで効果を感じにくいなら、先ずは腸のケアをしてみては?

2014/03/31
ヘルシーリポート:腸内環境 悪化すると免疫力低下
  http://mainichi.jp/shimen/news/20140331ddm010100036000c.html
     毎日新聞 > くらし > 健康・医療 2014/03/31 
食物繊維、できるだけ摂取を/LB81乳酸菌ヨーグルト、腸の老化改善

 健康にとって、腸の働きがいかに大事かを訴える健康セミナーが3月20日、東京都内で開かれた。加齢や不規則な食生活などで衰えていく腸内環境を若々しく保つためにはどうすれば良いのか?。
 日本初の便秘外来を開設した腸のスペシャリストである、小林弘幸・順天堂大学医学部教授が強調したのは、「便秘が慢性化すると全身の健康に悪影響が及びます!。」

 便秘とは一般に3日間以上、便が出ないか、1日の便の量が35g以下と少ないケースを指す。2010年の厚生労働省調査に依れば、年齢と共に増えるが、20〜30代の女性でも5%前後は便秘だという。
 慢性的な便秘は、結腸がんのリスクを高めるという研究報告もあり、たかが便秘と侮ってはいけない。
 便秘の解消に下剤を長く使っていると大腸がんの発生リスクを高めるというデータもある。

 小林教授は「基本的には食を含め生活習慣を変えることで便秘の解消に努めたい」と強調するが、では具体的な便秘解消術とは?

 先ずは朝食をしっかりと食べる。朝食を取ると1日の体内時計がリセットされ、腸が動き始める。昼以降の食事でも、食物繊維を出来るだけ多く取るよう心がける。脂肪の多い食材は少なめにする。食事以外では日頃から、おなかをマッサージしたり、骨盤を左右に回したりするなど小まめな体操もよい。
 腸をはじめ臓器の働きをコントロールしているのは自律神経のうちの副交感神経だ。副交感神経はリラックスしているときによく働く。このため、精神的なストレスや悩みは腸の働きにとってマイナスになる。
 腸内には100兆個近い細菌がいると云われ、善玉菌と悪玉菌のバランスが崩れるのも腸の働きを悪化させる。便秘は悪玉菌を増やし、硫化水素など有害物質を発生させて、血液の汚れを促す。小林教授は「腸内環境の悪化で免疫の働きも低下する」と便秘解消10カ条の実践を勧めた。

 一方、腸は口を通じて外界とつながっており、常に有害な細菌やウイルスの脅威に晒されている。悪い菌を排除する観点から、浅見幸夫・明治食機能科学研究所乳酸菌研究部長は「腸管バリア機能」の重要性を示す動物実験の結果を報告した。

 腸管の表面はネバネバした「ムチン層」で覆われている。その腸管上皮にある「パネート細胞」は「抗菌ペプチド」というたんぱく質を分泌し、有害な細菌などを撃退している。これも免疫システムの一種だ。この「抗菌ペプチド」はどの菌にも同様に働くわけではなく、悪玉菌に強く働き、善玉菌にはあまり働かないという特徴を持っている。
 「抗菌ペプチド」をつくる遺伝子の発現量は加齢と共に低下し、高齢マウスは若いマウスに比べ、その発現量は1/10〜1/100に減るという。
 そこで人間でいえば30歳前後に相当する生後8カ月のマウスにLB81乳酸菌ヨーグルトを20カ月間、摂取させ、ヨーグルトを食べなかった高齢マウスや若いマウスと比べ、抗菌ペプチドをつくる遺伝子の発現量に差が出るかを調べた結果、LB81乳酸菌ヨーグルトを食べた高齢マウスは若いマウスと同じくらいに遺伝子の発現量があった。一方、ヨーグルトを摂取しなかった高齢マウスは若いマウスに比べて、遺伝子の発現量は低下していた。
 LB81乳酸菌は、別のマウスの実験でも、動脈硬化や糖尿病にも結びつく慢性的な炎症の指標となる炎症性サイトカイン(生理活性物質)の生成を抑制することも分かった。
 マウスでの実験結果が、人間に当て嵌まるのかは今後の研究課題だが、小林教授に依れば「ヨーグルトを食べている患者の例から言えば、効果が出るのに1カ月程度は必要では」と会場からの質問に答えていた。

 明治と共同研究する仏のパスツール研究所のジェラール・エベール主任研究員も、TV会議で講演した。LB81乳酸菌ヨーグルトを与えた高齢マウスの実験結果について、「リンパ球の一種のT細胞など免疫細胞の働きにも良い作用があり、腸の老化が改善された。」と語った。

◇便秘解消10カ条(小林弘幸教授提案)
  1. 食物繊維を多く取る
  2. 朝、水や牛乳を飲む
  3. 食事は規則的にする
  4. 体を動かす
  5. 1日1回トイレに行く
  6. おなかをマッサージする
  7. ストレスを溜めない
  8. トイレを我慢しない
  9. 下剤に頼らない
  10. 困ったときは専門医へ

2014/03/24
腸は老化のバロメーター(4)腸が誇る「免疫」と「腸管バリア機能」
  http://sankei.jp.msn.com/life/news/140324/bdy14032409450000-n1.htm
     mns 産経ニュース > ライフ > からだ 2014/03/24 
 腸には食べ物に混じってウイルスや細菌などさまざまな外敵が入り込んでくるため、外敵をブロックする「免疫機能」が臓器の中で最も発達している。主な免疫細胞であるリンパ球、免疫グロブリンの半数以上が腸に集まっている。
 他に腸の防御システムとして見逃せないのが「腸管バリア機能」。腸内には1千種類以上、数にして100兆個以上の細菌が生息し、これらは、「善玉菌」、「悪玉菌」、どちらにもなりうる「日和見菌」の3つに大別できるが、「善玉菌」と「悪玉菌」は一方が増えると他方は減少し、腸内で絶えず激しい生存競争を繰り広げている。

 「悪玉菌」は、腸内の物質を腐敗させ代謝の過程で有害物質を生み出す。この悪玉菌が優勢になると腸内環境は悪化し、体の不調として現れる。
 「腸管バリア機能」とは、悪玉菌が生み出した有害物質、口から取り入れたウイルスや細菌などが腸壁から体内に吸収されないようにブロックするガード機能のことで、健康維持に大切な役割を果たす。

 最近の研究では、乳酸菌やビフィズス菌が腸の炎症を防ぎ、腸管バリア機能を向上させることが確認されている。また、腸内に分布する免疫細胞に働きかけ、免疫細胞の老化を防ぐことが分かってきている。

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2014/03/17
腸は老化のバロメーター(3)腸の健康「怠け」と「疲れ」は禁物
  http://sankei.jp.msn.com/life/news/140317/bdy14031707180000-n1.htm
     mns 産経ニュース > ライフ > からだ 2014/03/17 
 長寿の秘訣は何か? 慶応義塾大学医学部の伊藤裕教授に依れば、「腸の寿命=人の寿命。如何に腸の老化を遅らせるかが、長生きのポイント」だと云う。

 具体的にどうすれば腸の老化を遅らせられるか?。キーワードは「怠けさせ過ぎない」「疲れさせ過ぎない」にあるという。
 「食事の時間帯が不規則だと腸の消化吸収運動に怠け癖が付く。また、食べ過ぎや食事を抜くと腸は緊張し、疲れてしまう。」 つまり、食事は「品数を多く、バランス良く、腹八分目」を心掛ける。寝る3時間位前に取り終え、腸に余計なダメージを与えないことが大切。

 適度な運動も腸の働きを助ける。息がはずむ程度のウオーキングなど少しきつめの運動習慣を付けることがお勧め。ただ、食後は腸に血液が集中するため、2〜3時間はゆっくり過ごす方が良い。
 その他、日常生活で過度なストレスをた溜めないことも腸の健康には欠かせない。現代人にとっては「腸の健康」こそが不老長寿の秘薬といえそうだ。

関連ニュース:
 【知ってる?!】腸は老化のバロメーター(2)その不調、腸が原因
 【知ってる?!】腸は老化のバロメーター(1)残り時間が寿命を決める

2014/03/10
腸は老化のバロメーター(2)その不調、腸が原因
  http://sankei.jp.msn.com/life/news/140310/bdy14031008290000-n1.htm
     mns 産経ニュース > ライフ > からだ 2014/03/10 
 「肌は内臓の鏡」と云われるように、腸の不調はニキビやシミなど肌トラブルとして表れる。最近では神経や脳などにも影響することが分かってきた。

 『臓器の時間』(祥伝社新書)などの著書がある慶応義塾大学医学部の伊藤裕教授に依れば、「アルツハイマー病やパーキンソン病も腸の老化に起因するのではないかと云われている。」と話す。例えば、パーキンソン病の初期症状で多いのは腸の老化の指標でもある便秘。両者の関連性が研究され始めている。
 また、糖尿病性の認知症についても腸の老化との関係から解明が進んでいる。元々、「糖尿病の人は認知症を患いやすい」との研究報告は上がっていて、従来は糖尿病によって動脈硬化など血管障害が起こり、脳への血の巡りが悪くなることが原因と考えられてきたが、研究の結果、腸の機能が低下し、脳にうまく指令を出せなくなっていることが判明し、注目されている。

 その他、身近なところでは、おなかの状態が悪いとやる気が出なくなったり、イライラが増したりするのも腸から脳に伝わる指令が原因だという。

 我々人間は、脳ではなく腸に操られていると云えるのかもしれない・・・・・。

関連ニュース:
 【知ってる?!】腸は老化のバロメーター(1)残り時間が寿命を決める

2014/03/03
腸は老化のバロメーター(1)残り時間が寿命を決める
  http://sankei.jp.msn.com/life/news/140303/bdy14030308300000-n1.htm
     mns 産経ニュース > ライフ > からだ 2014/03/03 
 腸の老化を遅らせ、健康で長生きしませんか? 

 臓器にはそれぞれ寿命とも云える持ち時間がある。中でも腸は「最も老化しやすい臓器」であることが研究の結果、分かってきた。

 メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)と臓器の関係に詳しい慶応義塾大学医学部の伊藤裕教授に依れば、「がん抑制遺伝子の一つで、老化の指標とされるP16というタンパク質が一番早く検出されるのは腸。食物の消化吸収のため、長時間酷使されるので疲れるためでしょう。腸の残り時間は人の寿命を決めるようだ。」と指摘する。

 伊藤教授に依れば、従来は脳が起点となって各臓器に指令を出し、それに従って臓器が動くと考えられてきた。だが、近年は各臓器から脳に指令が届き、その情報に基づいて脳が全身に指令を出すことが分かってきているという。 「おなかの調子が悪いと不機嫌になるし、気力や体力も失せてくる。腸から脳に指令が伝わっている証拠です。」
 腸は臓器の中でも特に指令を多く出すため、その機能が衰え、脳に指令が行き届かなくなると、他の臓器に甚大な影響を与える。腸が人の寿命を左右すると云われる所以だ。

 この腸の老化を最も自覚しやすいのが便秘。歳を取ると殆どの人は便秘気味になってくる。おならや便が臭くなるのも老化の兆候。しかし、これらはあくまでも一部の症状にすぎない。

2014/02/06
ぜんそく悪化の仕組み、マウスで解明…筑波大
  http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20140206-OYT8T00321.htm
     Yomiuri Online> 教育 > ニュース 2014/02/06
 筑波大学の渋谷彰教授(免疫学)らが、腸内細菌のバランスが崩れて喘息が悪化する仕組みをマウスを使った動物実験で突き止めたという。 善玉菌が減り悪玉菌が増えることが症状悪化の原因と判り、人の喘息治療への応用が期待される。

 人の腸内には500種類以上の細菌がいて、病原体の感染予防や栄養吸収などを行っている。この腸内細菌のバランスが崩れると喘息やアトピー性皮膚炎を引き起こすが、その仕組みは謎だった。
 実験は、マウスに5種類の抗生物質を其々与えた上で喘息の原因物質を吸入させて症状を比べたところ、症状がひどいマウスは、カビの一種「カンジダ」が異常に増える一方、乳酸菌などの善玉菌が減っていた。カンジダがつくる生理活性物質が血液や肺に広がり喘息を悪化させていた。
 カンジダを減らす抗菌剤を喘息のマウスに注射するなどしたところ、症状は軽くなった。今後、人でも同じような仕組みの症例があるか調べ、喘息の新治療法への可能性を探るという。

2014/02/04
太りやすい要因の一つは“腸内”にあった?
  http://www.sinkan.jp/news/index_4304.html
     新刊JP > 新刊JPニュース > 生活・実用 2014/02/04
 心身共に状態良く、生活習慣病などに罹らないためにも注目すべは「腸」で、腸内環境における腸内細菌の研究が盛んに行われ、1990年代に世界で年間100前後だった論文が、ここ2〜3年で年間1200以上も発表されていることからも判るように、健康的な生活を送るために「腸」が重要だといえる。
 『腸をダマせば身体はよくなる』(SBクリエイティブ/刊)の著者で“うんち博士”として腸や便の研究で知られる辨野義己氏が、正しい腸内環境の改善を行って健康的な生活をおくる方法として、腸内細菌のバランスの整え方や腸内細菌が喜ぶ生活習慣、ガンやインフルエンザ・花粉症・老化・うつ病などの予防法、腸の常識・非常識について解説する新刊。

 「大腸はあらゆる病気の発生源」といわれるほど、大腸は人間の臓器のなかで病気の種類が多いが、病気だけではなく、肥満にも影響を及ぼしている。2006年、イギリスの科学雑誌『ネイチャー』に掲載された「肥満に付随してみられるエネルギー回収能力の高い腸内細菌」という論文で、腸内細菌が肥満に関係していることが発表された。肥満は、癌・脳疾患・心臓疾患の三大疾病をはじめとした生活習慣病の引き金になるものなので、太らないように気を付けている人も多いだろう。
 人間の腸内細菌の約90%は、バクテロイデス類かファーミキューテス類のどちらかに属している。この論文を発表した研究チームが、肥満の人と痩せている人の腸内細菌の構成を調査したところ、肥満の人は痩せている人よりもファーミキューテス類が多く、バクテロイデス類が少ないことが判った。また、肥満の人を食事制限によって減量させたところ、ファーミキューテス類の腸内細菌が減少し、バクテロイデス類の腸内細菌が増加したことが判った。この研究チームは、ファーミキューテス類の細菌が増加し、バクテロイデス類の細菌が減少すると、食事からのエネルギー回収率が高くなると推測している。同じ食事を摂っても、エネルギー回収率が高い腸内細菌、ファーミキューテス類をバクテロイデス類よりも多く持つ人の方が肥満が促進されるというわけで、腸内細菌のタイプによって、大食いなのに痩せている、普通の人と同じ食事を摂ると太ってしまうという差が出るのだろう。
 「肥満が腸内細菌によって左右されるのだとしたら、近い将来、魔法のような痩せる薬が誕生し、生活習慣病の予防に大きく貢献することは間違いない」と、辨野氏は語る。更に研究が進み、腸内環境を決定づける腸内細菌について、解明されていくことになるはずだ。 腸内細菌が肥満に関係しているというのは新しい見方だが、病気に影響の大きい腸内環境を良い状態に保つことが健康的な生活を送ることにつながるのだろう。

2014/01/24
ヨーグルト効果で腸内年齢が20歳若返る?
  http://dot.asahi.com/wa/2014011700046.html
     dot. > 週刊朝日記事 2014/01/24
 腸内細菌を40年以上研究している理化学研究所イノベーション推進センターの辨野義己(べんのよしみ)氏は、ヨーグルトを食べるようになって2年で腸内年齢が20歳も若返ったという。

 食事内容は、
  朝が、納豆・野菜サラダ・海藻(特にメカブ)とヨーグルト。
  昼は、米を軽めに、海藻・野菜の煮物・ヨーグルト。
  夜は、肉より魚が多めで、午後8時迄に食べ終える。

 ヨーグルトの摂取量を1日50gから始め、徐々に500gまで増やした結果、2年後には体重が72Kgに減り、体脂肪率21%・中性脂肪値も見事160になったという。
 特に、変化したが便。「バナナうんち」、色は黄から黄褐色でバナナの形。これが2〜3本、練り歯磨きの硬さ。
 但し、ヨーグルトだけの効果では無い。ヨーグルトだけ食べても駄目。食物繊維を多く海藻や野菜をしっかり摂ること。 「食べることは生きること」よりも「出すことこそ生きること」か。積極的に乳酸菌やビフィズス菌を摂り、腸内環境をコントロールしてすっきりと便を出した。

2013/12/24
腸内細菌叢は食事により1日で変化
  http://news.e-expo.net/world/2013/12/post-117.html
     健康美容EXPO > 健康美容EXPOニュース > 海外ニュース > 研究報告  2013/12/24
 米デューク大学ゲノム科学・政策研究所助教授のLawrence David氏らが、「Nature」オンライン版に12月11日版に発表したところに依れば、ベジタリアンから肉食へ、あるいはその逆へ切り替えるような食事の変更から1日以内に、腸内細菌の数や種類だけでなく、腸内細菌が発現する遺伝子の種類やその活動にも変化がみられるという。

 ヒトの腸には何兆もの細菌が棲息しており、消化、免疫のほか、体重にも関与していると考えられている。

 今回の研究は、この腸内細菌群とその遺伝子(微生物群ゲノムと呼ばれる)が非常に高い順応性を持ち、やって来るものに対して素早く反応できることを示したが、ヒトの健康にどのような意味をもつのかを正確に知ることは難しいという。

 今回の研究では、男性6人、女性4人(年齢は21〜33歳)を対象とした。被験者は最初の数日間は通常の食事をし、その後5日間は、植物性食品または動物性食品のいずれかのみの食事に切り替え、その後は元の食事に戻った。動物性の食事では腸内細菌に最も大きな変化がみられ、22種の腸内細菌の増殖が促進されたのに対し、植物性の食事では3種の腸内細菌が増加するにとどまった。この変化が何を意味するのかは完全には判っていないが、動物性食品によって増殖したいくつかの腸内細菌は脂肪の分解を助ける胆汁酸への耐性に優れたものだった。また、植物性食品により増加がみられたある種の腸内細菌は、食物繊維の取り込みに敏感であると考えられている。被験者が実験食の摂取を中止した後、約1日で腸内細菌が元に戻ることも判明した。

 このような細菌の変化から、脂肪性の食事とクローン病や潰瘍性大腸炎に関連がみられる理由を説明できる可能性があるという考えを示しているが、確かな知見を得るにはさらに研究を重ねる必要がある。

■(HealthDay News 12月11日)
 http://consumer.healthday.com/gastrointestinal-information-15/digestion-health-news-200/your-gut-bacteria-quickly-follow-changes-in-diet-study-shows-682980.html

2013/12/16
仏パスツール研究所との共同研究により、LB81乳酸菌の新たな可能性を発見/明治
  http://news.e-expo.net/release/2013/12/post-125.html
     健康美容EXPO > 健康美容EXPOニュース > ニュースリリース > 研究報告  2013/12/16
 (株)明治は、フランス・パスツール研究所(所長:クリスチャン・ブレショ)とLB81乳酸菌を対象に、2011年より共同研究を進めている中で、今般新たにLB81乳酸菌が腸管内に分布する免疫細胞に働きかけ、その細胞の老化を防ぐと共に、腸の炎症を抑え、腸管バリア機能※も向上させることを確認したという。

 これまで乳酸菌は、主に腸内細菌に直接作用して、善玉菌の増殖を促進し、悪玉菌の増殖を防ぐことで、腸内細菌叢のバランス、すなわち「腸内フローラ」を改善し、便秘や下痢の解消などの健康作用が得られると考えられていた。
 腸管内の免疫細胞の老化や腸管バリア機能の低下は、腸内フローラのバランスを崩して腸の老化を引き起こし、様々な疾病の原因となると考えられ、、LB81乳酸菌がこうした疾病を予防し、全身のアンチエイジング効果に寄与する可能性があるという。

 この研究成果は、12月11日、東京・港区のザ・プリンスパークタワー東京にて開催された明治ブルガリアヨーグルト発売40周年記念『乳酸菌研究成果発表会』において発表されたもので、共同研究の詳細なデータは、来年3月に発表予定という。

 明治の乳酸菌研究では、今回発表したLB81乳酸菌を始め、ピロリ菌を抑制するLG21乳酸菌、免疫機能に働きかける1073R-1乳酸菌など、人の体に様々な健康への働きが期待できる乳酸菌が見い出し、その菌を使ったヨーグルト等の商品を販売している。

※「腸管バリア機能」とは、食べ物と共に腸に入ってくる細菌やウィルス、腸内の悪玉菌が代謝の過程で産生する有害物質などを防ぐ腸のガード機能のこと。

≪詳細≫:
 ■◎株式会社 明治 2013年12月11日発表
   http://www.meiji.co.jp/corporate/pressrelease/2013/detail/20131211_01.html
    (株)明治 > 企業情報 > プレスリリース 2013.12.11

2013/12/12
LB81乳酸菌の摂取で腸管内の免疫細胞の老化を防止できる!? - 明治など
  http://news.mynavi.jp/news/2013/12/12/363/
     マイナビニュース > テクノロジー > 医療/バイオ 2013/12/12 
 明治と仏パスツール研究所は、LB81乳酸菌の摂取により、腸管内に分布する免疫細胞に働きかけ、その細胞の老化を防ぐと共に腸の炎症を抑え、腸管バリア機能を向上させることを確認したという。

 これまで乳酸菌は、主に腸内細菌に直接作用して、善玉菌の増殖を促進し、悪玉菌の増殖を防ぐことで、腸内細菌叢のバランス、すなわち「腸内フローラ」を改善し、便秘や下痢の解消などの健康作用が得られると考えられていた。今回の成果で、腸内フローラのバランスが崩れることで、腸管内の免疫細胞の老化や腸管バリア機能の低下により、腸の老化を引き起こし、様々な疾病の原因となることが示されたことになるという。

≪関連記事≫:
 ■明治は仏パスツール研究所との共同研究により、LB81乳酸菌の新たな可能性を発見
   http://www.meiji.co.jp/corporate/pressrelease/2013/detail/20131211_01.html
    (株)明治 > 企業情報 > プレスリリース 2013.12.11

2013/12/03
アトピー性皮膚炎の湿疹は1日20mgの乳酸菌摂取で改善する!? - カルピス
  http://news.mynavi.jp/news/2013/12/03/052/index.html
     マイナビニュース > テクノロジー > 医療/バイオ 2013/12/03 
 カルピスが12月2日に発表したところに依れば、同社 発酵応用研究所及び、NPO法人アレルギー支援ネットワーク、あいち小児保健医療総合センターの伊藤浩明 内科部長、同アレルギー科の中田如音 医師らの研究により、通常の治療に加え「L-92乳酸菌(Lactobacillus acidophilus L-92)」を継続的に摂取することで、食物アレルギーを合併している乳幼児のアトピー性皮膚炎の湿疹を緩和する傾向と、皮膚の炎症マーカーが低下することを確認したという。詳細は「第63回 日本アレルギー学会」にて発表された。

 近年のアレルギー研究において、乳酸菌がその症状緩和に有用であるとの報告が多数なされている中で、乳幼児期にアレルギーになり易い体質があると、アトピー性皮膚炎や食物アレルギー等のアレルギー性疾患が重複して発症することが多く、早期治療が重要だと言われるようになってきている。今回、研究グループは、こうした症状の治療補助効果がL-92乳酸菌に有るのか否かの調査を行った。

 調査は、2011年/2012年6〜8月にあいち小児保健医療総合センター アレルギー科を受診した生後10カ月〜3歳未満の、食物アレルギーを合併するアトピー性皮膚炎の患児59名(平均年齢1.8歳)を対象に、アトピー性皮膚炎の標準治療に加え、「L-92乳酸菌」の粉末食品を6カ月間「毎日20mg摂取する群」と、「摂取しない対照群」に分け、その効果を比較した。
 それぞれの群に対し、摂取開始前、摂取開始から1・3・6カ月後に、SCORAD(アトピー性皮膚炎症状スコア)、血中マーカー、患児やその親の生活に関するアンケートによる調査(調査期間は2011年6月15日〜2013年3月31日)を行った結果、「L-92乳酸菌」を「毎日20mg摂取した群」はSCORADの変化について改善傾向が認められたほか、対照群と比べ6カ月間摂取後の血液中の総IgEの量が有意に低下していることも確認されたという。

2013/11/24
理研などの共同研究グループ 食物繊維の多い食事が大腸炎を抑制することを発見
  http://www.qlifepro.com/news/20131124/reduce-the-high-fiber-diet-colitis.html
     QLifePro > 医療ニュース > NEWS > 医療 2013/11/24
酪酸が制御性T細胞を増やす
     独立行政法人 理化学研究所が11月14日に発表したところに依れば、東京大学、慶應義塾大学先端生命科学研究所との共同研究によって、腸内細菌が作る酪酸が体内で免疫系に作用し、免疫細胞である制御性T細胞を増やす働きがあるという。
食物繊維の多い食事が酪酸を増加
     研究グループは、マウスに高繊維食を与えると制御性T細胞への分化誘導が起こることを発見した。
     高繊維食を与えられたマウスは、低繊維食のマウスに比べ腸内細菌の活動が高まり、代謝産物である酪酸の生産量が多くなり、この酪酸が制御性T細胞への分化誘導に重要なFoxp3遺伝子の発現を高めていることから、食物繊維の多い食事を摂ると腸内細菌の活動が高まり酪酸が多く作られ、この酪酸が炎症抑制作用のある制御性T細胞を増やすと考えられる。
     大腸炎を起こす処置をしたマウスに酪酸を与えたところ、制御性T細胞が増えて大腸炎が抑制されたという。
今後の治療法や発症メカニズム解明に期待
     クローン病や潰瘍性大腸炎など炎症性腸疾患の患者の腸内では、酪酸を作る腸内細菌が少ないことが知られている。今回の発見で、腸内細菌が作る酪酸には炎症性腸疾患の発症を防ぐ可能性があり、今後の新たな治療法の開発などが期待ができる。
▼理化学研究所 プレスリリース 2013.11.14  http://www.riken.jp/pr/press/2013/20131114_1/

2013/11/14
腸内細菌の免疫反応抑制の仕組み解明 理研、大腸炎など予防
  http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG13046_T11C13A1CR8000/
     日本経済新聞 Web刊 2013/11/14
 理化学研究所の大野博司グループディレクターらが、英科学誌ネイチャー(電子版11月14日版)に発表した研究に依れば、東京大や慶応義塾大との共同にて、腸内細菌が過剰な免疫反応を抑える仕組みを突き止めたという。

 腸内細菌が食物繊維を分解して出来た物質により、免疫反応を鎮める細胞が増えるので、腸の粘膜に潰瘍ができる難病である潰瘍性大腸炎やクローン病などの予防や治療につながるという。
 腸には大腸菌などの細菌が500〜1千種類存在する。この腸内バランスが崩れると、免疫の異常による病気を引き起こすと考えられているが、詳しい仕組みは分かっていなかった。
 マウスに繊維質が多い餌を食べさせると、免疫の過剰な働きを抑える「制御性T細胞」と呼ぶ細胞が増加した。繊維質が分解されて出来た物質の中で酪酸が「制御性T細胞」を増やす効果が高いことを突き止め、大腸炎のマウスに酪酸を与えたところ症状は改善したという。

2013/10/16
腸内細菌の脂肪酸代謝を解明/京都大学
  http://news.e-expo.net/release/2013/10/post-126.html
     健康美容EXPO > 健康美容EXPOニュース > ニュースリリース:研究報告 > 2013/10/16
 小川順 農学研究科教授、岸野重信 同助教、島 純 同特定教授(微生物科学寄附研究部門)、植田和光 物質−細胞統合システム拠点(iCeMS=アイセムス)教授らの研究グループが、清水昌 京都学園大学教授、有田誠 東京大学薬学系研究科准教授、新井洋由 同教授、國澤純 医薬基盤研究所プロジェクトリーダー、清野宏 東京大学医科学研究所客員教授らと共に、米国科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America)の電子版(米国東海岸標準時2013年10月14日)に発表したところに依れば、腸内細菌における脂肪酸代謝の詳細を解明し、その代謝で特徴的に生じる脂肪酸が宿主の脂肪酸組成に影響を与えていることを明らかにしたという。

◎研究手法・成果
     漬け物、キムチ、ザワークラウトなどの植物発酵食品中にもよく見られる乳酸菌Lactobacillus plantarumを用い、食用油中に広く含まれる脂肪酸(リノール酸)がどのように代謝変換されるかを解析したところ、脂肪酸生合成に見られる不飽和化とは逆の飽和化代謝が進むことを見い出した。更に、この飽和化代謝に関わる酵素として複数のタンパク質を同定すると共に、それぞれの酵素反応生成物の化学構造を明らかにした。この結果に基づき、乳酸菌がリノール酸を多段階の反応を経てオレイン酸へと飽和化する代謝経路の全容を解明した。
     また、この代謝に関わる複数の酵素の遺伝子を特定し、その相同遺伝子の腸内細菌における分布を調べたところ、全ての酵素遺伝子を持つものや、部分的に持つものなど、さまざまな菌株が存在していることが判明した。腸管内では、相同遺伝子を有する腸内細菌の協調的な作用により、リノール酸に代表される食品由来の不飽和脂肪酸が飽和化されると考えられる。
     この不飽和脂肪酸の飽和化代謝においては、水酸化脂肪酸、オキソ脂肪酸、共役脂肪酸、部分飽和脂肪酸など、通常の脂肪酸代謝では生成しない特殊な脂肪酸が中間体として生成した。これらの飽和化代謝に特徴的な脂肪酸の組織分布を、腸内細菌を保持するマウスと腸内細菌を保持しない無菌マウスにおいて比較した結果、初期代謝産物である水酸化脂肪酸が、腸内細菌を保持するマウスにおいて特徴的に多く存在することを見い出した。この結果により、腸内細菌の脂肪酸代謝で特徴的に生じる中間体が、宿主の脂肪酸組成に影響を与えていることを明らかにした。
◎波及効果
     腸内細菌による脂肪酸の飽和化代謝の中間体には、腸管の蠕動運動を活発化するひまし油成分に構造が類似する水酸化脂肪酸、トマトの脂質代謝異常改善成分に構造が類似するオキソ脂肪酸、乳製品に含まれる抗肥満活性成分に構造が類似する共役脂肪酸、発がん抑制作用を有する部分飽和脂肪酸など、さまざまな生理機能が期待される脂肪酸が存在する。これらの脂肪酸の機能性脂質としての開発が期待されると共に、機能性脂肪酸を腸管内で生成し得る乳酸菌のプロバイオティクスとしての開発も期待される。
     また、今回見いだされた腸内細菌の脂質代謝は、反芻動物由来の食品(牛乳、牛肉など)に含まれ健康に良いとされる共役脂肪酸、悪いとされるトランス脂肪酸の生成にも関わっている。従い、乳製品中のトランス脂肪酸削減など、脂肪酸組成を制御する技術の開発に繋がると考えられる。

2013/10/13
乳酸菌とヨーグルト
  http://www.kahoku.co.jp/spe/spe_sys1124/20131013_01.htm
     河北新報社 > 特集 > 科学の泉 > 2013/10/13〜10/08
 河北新報社のサイトの特集・「科学の泉」というところに、東北大大学院農学研究科教授 齋藤忠夫氏の「乳酸菌とヨーグルト」の記事を見つけたので紹介します。

 この特集記事は、6回に亘っていて、下記のような内容となっている。

(1)食品製造など生活に不可欠 (2013/10/08)
   http://www.kahoku.co.jp/spe/spe_sys1124/20131008_01.htm
(2)血液型に合った菌、腸内守る (2013/10/09)
   http://www.kahoku.co.jp/spe/spe_sys1124/20131009_01.htm
(3)1000種類超す腸内細菌と共存 (2013/10/10)
   http://www.kahoku.co.jp/spe/spe_sys1124/20131010_01.htm
(4)ブルガリアの呼び名がルーツ (2013/10/11)
   http://www.kahoku.co.jp/spe/spe_sys1124/20131011_01.htm
(5)食前食後で効果に違い (2013/10/12)
   http://www.kahoku.co.jp/spe/spe_sys1124/20131012_01.htm
(6)大腸がん防ぐ数少ない食品 (2013/10/13)
   http://www.kahoku.co.jp/spe/spe_sys1124/20131013_01.htm

■食品製造など生活に不可欠
     地球上には沢山の微生物(細菌、酵母、カビ)が住んでいる。ブドウ糖から「乳酸」という有機酸を主として作り出す細菌を、特に「乳酸菌」と云い、大きさは0.5〜2μmの小さな生き物。乳酸菌の形には、丸い菌(球菌)や棒状の菌(桿菌)があり、べん毛が無く運動性が無い。乳酸菌は酸素が多いところは好まな嫌気性菌(酸素が嫌いな菌)に分類される。
     、細菌分類学上では、乳酸菌は多くの種類(菌属と菌種)が存在している。乳酸菌に有害なものは見つかっていないので、発酵乳(ヨーグルト)、乳酸菌飲料、チーズなどの乳製品をはじめ、味噌、醤油、漬物などさまざまな食品の製造に利用されている。最近では、乳酸菌が作り出す乳酸からプラスチックを作り、自動車パーツにも利用されている。人間の生活に欠かせない菌なのだ。
■血液型に合った菌、腸内守る
     イギリスのフラー博士は、1989年にヒトの腸内細菌のバランスを改善して健康に有益な働きをする生きた微生物を「プロバイオティクス」と定義しました。具体的には「乳酸菌」や「ビフィズス菌」を指し、腸内で有害物質を全く作らない善玉菌だ。「ビフィズス菌」も乳酸菌の仲間だが、酢酸を乳酸よりも多く作る(ヘテロ発酵)ことや酸素に特に弱い(偏性嫌気性菌)点が異なる。「プロバイオティクス」が作る乳酸や酢酸は、腸内では酸性に弱い悪玉菌の排除に役立つ。
     プロバイオティクスは、胃酸耐性・胆汁酸耐性・腸管付着性などの性質を持ち腸内で増殖し、便秘や腸内フローラの改善、腸内腐敗物質の低減などが期待される。齋藤忠夫教授らは、ヒト腸管に棲む乳酸菌の中に、ABO式の血液型を認識して結合する「血液型乳酸菌」を世界で初めて発見した。各自の血液型に合った乳酸菌が腸内健康を守っていると推定され、ヒトにはヒトの乳酸菌、A型にはA型の乳酸菌が存在すると考えて良いのだろう。

■1000種類超す腸内細菌と共存
     ヒトの腸内には100種類、100兆個の微生物が住んでいると考えられていましたが、糞便中の菌数を、栄養成分を含む寒天培地で微生物を増殖させて菌体の集落を数える「培養法」で調べていましたが、2012年には培養を一切行わずに、直接糞便中の微生物の遺伝子(DNA)を特異的に増殖させて検出する「メタゲノム解析」が実施された結果、実に1000種類以上もの細菌がヒトの腸内に存在することが分かった。ヒトの遺伝子は約3万個ですが、その150倍もの遺伝子数を持つ膨大な数の腸内細菌とヒトは共存しているのです。上位160種類の腸内細菌は各人に共通していましたが、ビフィズス菌は75番目以降の少数派でした。
     ヒトの腸内には培養出来ない日和見菌が圧倒的に多く、一方で善玉菌数は非常に少なく、日々のストレスにより減少傾向にあることが分かりました。日頃からその人固有のプロバイオティクスを大切にし、増やすことが健康維持に極めて大切であることを教えてくれました。
■ブルガリアの呼び名がルーツ
     牛乳を乳酸菌や酵母で発酵させた「発酵乳」が世界中に沢山ある。カスピ海近くのブルガリア地方では、古代より「ヨーグルト」と呼ばれる発酵乳があり、メチニコフというノーベル賞受賞者がこの地方に長寿者が多いのはこの食品の所為であるとヨーグルト長寿説を発表したことから、世界中にヨーグルトの名前が広がった。
     国際酪農連盟(IDF)は、ヨーグルトを2種類の乳酸菌(ブルガリア菌とサーモフィルス菌)を使って乳を発酵させたもの、と規定した。日本では世界に先立ち1991年から特定保健用食品(トクホ)が開発され、現在では1000種類以上のトクホが消費者庁から認可されて、トクホヨーグルトも約100種類が販売されている。これらのヨーグルトには、上記2種類の乳酸菌に加えて、ヒト腸内から見つけたプロバイオティクスを使用した「機能性ヨーグルト」も沢山あり、一般的なヨーグルトと比較して、より特別な生理機能を発揮するものもある。
■食前食後で効果に違い
     牛乳を2種類の乳酸菌(ブルガリア菌とサーモフィルス菌)で発酵させたヨーグルトには、沢山の乳酸菌体と菌が作り出した乳酸が含まれている。牛乳はいつ飲んでも良いが、ヨーグルトには食べる時期がある。よりカルシウムを多く摂りたい場合は、空腹で胃内pHが低い時が狙い目で、より多くのカルシウム分子がイオン化して吸収性が増す。
     一方、より多くの乳酸菌を摂りたい場合は、食後が良い。ビフィズス菌は特に胃酸に弱いので、胃内pHが高くなった時が狙い目だ。歳を取るにつれて牛乳を飲めなくなる「乳糖不耐症」が増えるが、ヨーグルトでは原因となる乳糖の約40%が乳酸菌で分解されている。 ヨーグルト中の菌体は、腸内の有害物質を吸着して速やかに排除するお掃除役としても、免疫機能を活性化して病気を防ぐ作用もある。また、ヨーグルト中の乳酸は、腸内pHを下げて病原菌などを排除して腸内健康を守る。
■大腸がん防ぐ数少ない食品
     食品は無限の種類があるが、大腸がんを防ぐという食品は少ない。便秘で悩んでいる方が多いと思うが、便秘はどこで起こるのだろうか? 便秘は小腸や大腸上部では起こらず、S状結腸〜直腸という限られた下部消化管で起こる。大切なことは、大腸ガンの80%以上が起こる場所と一致していること、更に潰瘍性大腸炎(UC)の初期炎症もこの場所で起こる。
     齋藤忠夫教授らは、この消化管下部に強く結合する乳酸菌やビフィズス菌を沢山見つけた。これらのプロバイオティクスを利用し、直腸等で悪玉菌の定着や腸管細胞への侵入を防ぐことで、食の欧米化により日本人にも急増している大腸ガンを予防するヨーグルトを開発しているという。
     ブルガリア地方では、1人当たり1日1Kgのヨーグルトを食べている。ブルガリアでは、便秘という病気もなく、経験もないという。ヨーグルトの整腸作用と便秘防止の威力が実証されている。ヨーグルトは大腸ガンを防ぐ数少ない食品と言えるだろう。

2013/07/31
腸の冷えは万病の元? 腸内環境を整えるには
  http://www.j-cast.com/mono/bookwatch/2013/07/31180527.html
     J-CASTモノウォッチ > BOOKウォッチ > 2013/07/31
 “第二の脳”といわれる「腸」、神経伝達物質であるセロトニンの大半は腸の中にいる腸内細菌が作っていることが分かってきた。腸内環境の良し悪しは、美容や健康にも大きな影響を及ぼすとか。

 「長寿の人はみんな腸が元気。逆に腸に不調をきたす人は長生きできません」と云うのは、医学博士の松生恒夫さん。松生さんに依れば、人間の免疫システムの約60%は腸に集まっていて、腸が健康でないと、病気になり易くなったり、老化が進み易くなったりするという。では、どうすれば腸を健康に保つことができるのかは、松生さんの新刊『長生きしたけりゃ、腸は冷やすな』(主婦の友社/刊)から、腸内環境を整えるのに効果的な食事や生活習慣についての紹介記事です。

■“腸の冷え”にはカレーが有効
     「お腹が冷えた」と感じる、この“冷え”は東洋医学での概念で、西洋医学では「循環不良」「代謝の低下で起こる血行不良」。便秘や下痢などの身体の不調を招くだけでなく、腸の免疫力を弱らせるなど、まさに万病の元ともいえるものだ。
     この“冷え”は食事によって体を温めるという方法で対策が可能。腸を温めて働きを活性化させる代表メニューが「カレー」。例えば、スパイスの一つであるターメリックは、日本では「ウコン」として親しまれており、生活習慣病の改善に効果があり、他にもシナモンやジンジャー、クミンなど、様々なスパイスが豊富に使われているカレーは、体の保温力に優れているが、市販のカレールーはスパイスの量が少なく、調味によってカレーの味に仕上げられているので、健康を考える場合はスパイスから手作りしたほうが良い。
■健康効果に優れた油、エキストラ・バージン・オリーブオイル
     日本は世界に誇る長寿国だが、他に長寿の人が多いのが、サンマリノや地中海沿岸の国々。この地域では、がんによる死亡者が少ないことで知られている。
     その長寿の秘密は、オレイン酸の宝庫であるエキストラ・バージン・オリーブオイルにあると松生さんは云う。オリーブオイルには、高脂血症の改善やアンチエイジングに欠かせない抗酸化成分が4つ(ポリフェノール・ビタミンE・葉緑素・オレイン酸)が含まれているほか、カルシウムの吸収を助けたり、ピロリ菌を抑制するなど、その働きは枚挙にいとまがなく、更に、オリーブオイルを一時的に多量摂取した場合、短時間では小腸で吸収され難いので、この「吸収され難さ」が腸内のすべりをよくし、便秘解消に良い効果を与える。
■寝る直前の食事は厳禁
     夜型の生活を送ると、夕食の時間も遅くなり、食べてすぐに寝るという生活習慣となるが、その生活習慣は、十二指腸から「モチリン」というホルモンを十分に分泌させなくなり、冷えや肥満、腹部膨張感や便秘の元になる。
     この「モチリン」というホルモンは、寝ている間に消化管の内部をきれいに掃除し、朝の食事や排便に備えてくれるが、空腹でなければ十分に分泌されないという特性を持っている。
     そして、掃除が不十分だと、腸内の便や老廃物が完全に排泄されず残ってしまい、老廃物が腸内で腐敗し、腸の環境が悪化してしまうという悪循環に陥る。それを防ぐためにも、就寝1〜2時間前にはリラックスし、深く睡眠できる環境を整えよう。

2013/07/19
乳酸菌の継続摂取により乳がんの発症リスクは低減できる - ヤクルトが確認
  http://news.mynavi.jp/news/2013/07/19/019/index.html
     マイナビニュース > 開発・SE > サイエンス 2013/07/19 
 ヤクルトが7月18日に発表したところに依れば、乳酸菌摂取と乳がん発症との関連を検討する目的で実施した疫学研究の結果、子どもの頃も含めた過去の食習慣で乳酸菌「ラクトバチルス カゼイ シロタ株(L.カゼイ・シロタ株)」を習慣的に摂ってきた人は、そうでない人に比べて乳がん発症リスクが低いことを確認したという。
 この成果は、パブリックヘルスリサーチセンターのがん臨床研究支援事業の一環として実施された研究者主導・疫学研究「乳酸菌摂取と乳がんの関連を検討するケース・コントロール研究」(研究代表者は京都大学医学部付属病院乳腺外科の戸井雅和 教授、統計解析責任者は東京大学大学院医学系研究科健康科学看護学専攻の大橋靖雄 教授)によるもので、詳細は科学雑誌「Current Nutrition and Food Science」に掲載された。

 乳がんは日本人女性が罹るガンの1位となっており、今後も罹患者数、死亡者数ともに増え続けることが予想されている。その増加の要因は、女性ホルモンの分泌が盛んな時期の長さに影響を受けることが知られているが、生活習慣、特に食習慣の関わりも大きいことが示唆されており、これまでの研究から、乳がん発症を抑制する食品因子として大豆イソフラボンが報告されているほか、プロバイオティクスのガン予防効果について関心が持たれるようになってきている。

 今回、ケースコントロール研究として、乳がん罹患者(ケース群)と非罹患者(コントロール群)との間で過去の生活習慣を調べ、L.カゼイ・シロタ株および大豆イソフラボンの摂取と乳がん発症の関連性を調査した。
 ケース群として国内14の病院から選定した40〜55歳の女性の初期乳がん患者(術後1年以内)306名、コントロール群として非罹患者662名(ケース群1名に対して年齢および居住地域が似通った人2名)を選定し、面接調査を実施し、10〜12歳、20歳、10〜15年前におけるそれぞれのL.カゼイ・シロタ株および大豆イソフラボンを含む飲食物の摂取状況を聞き、これら因子と乳がん発症リスクとの相関性を調べた結果、L.カゼイ・シロタ株の摂取頻度を週4回以上と週4回未満で比較した場合、週4回未満の乳がん発症リスクを1とすると、週4回以上のオッズ比は0.65となり、L.カゼイ・ シロタ株の摂取頻度が高いほど、乳がん発症のリスクが低減することが示されたというもの。

2013/06/28
乳性飲料に通年性アレルギー性鼻炎を改善させる効果がある!? -伊藤園が確認
  http://news.mynavi.jp/news/2013/06/28/186/index.html
     マイナビニュース > 開発・SE > サイエンス 2013/06/28 
 伊藤園が6月27日に発表したところに依れば、フェカリス菌(殺菌体)入り乳性飲料の通年性アレルギー性鼻炎に対する症状緩和効果を確認したという。この詳細は、2013年7月9日から北海道大学で開催された「日本乳酸菌学会 2013年度大会」で発表された。

 花粉症の人が乳酸菌などを摂取することで症状が緩和することに関する試験が多数行われており、同社も2012年にフェカリス菌含有乳性飲料のスギ花粉症に対する症状の緩和効果について報告していた。
 今回の研究は、フェカリス菌(殺菌体)入り乳性飲料の通年性アレルギー性鼻炎症状に対する効果について、民間の研究機関である「ティーティーシー」のサポートを受け、人を対象とした臨床試験(無作為化二重盲検プラセボ対照並行群間比較試験)を実施された。
 試験は、通年性アレルギー性鼻炎患者40名を2群に分け、一方はフェカリス菌を含まない対照飲料、もう一方はフェカリス菌を1000億個含む試験飲料を1回/日、1本を8週間飲用。摂取開始前・摂取開始後4週目・8週目に一般臨床検査、アレルギー検査を実施した。

 この結果、フェカリス菌入り乳性飲料の摂取前後では、くしゃみ・鼻汁などで改善傾向がみられたほか、鼻粘膜の色調については対照群と群間差がみられた。又、「鼻汁中好酸球数」の事前検査時の判定結果が陽性の者を対象に層別解析を行ったところ、鼻閉症状・支障度でも群間有意差がみられ、摂取前後では、鼻汁・支障度・重症度・IFNγ/IL4比で有意差がみられた。
 これらの結果から、研究グループでは、フェカリス菌を継続的に摂取することで通年性アレルギー性鼻炎の症状を緩和する可能性が示唆されたと結論付けたというもの。

2013/05/27
フジッコ、成人女性に対する「カスピ海ヨーグルト」の腸内細菌叢・便通改善作用を発表
  http://www.fujicco.co.jp/cms_news/news/upload/rd_20130522_3.pdf
     フジッコ > ニュースリリース > 2013/05/22
 フジッコは「カスピ海ヨーグルト」の健康効果に関する研究成果を、5月24日〜26日に開催された第67回日本栄養・食糧学会大会で発表した。
 今回の研究は、武庫川女子大学国際健康開発研究所、理化学研究所イノベーション推進センター辨野特別研究室、フジッコの共同による、成人女性(66名、36〜53歳・平均年齢45.3歳)を対象とした臨床試験の研究成果である。

 試験期間中に集めた便について、ターミナルRFLP法を用いて腸内細菌叢の構成パターンを解析したところ、大きく分けて3つのグループ X・Y・Z に分類された。「グループY」に分類された便の情報を調べたところ、クレモリス菌FC株牛乳発酵物を食べている期間に、この菌叢パターンのグループに属する可能性が高くなると考えられた。
 この「グループY」を構成する上で寄与する腸内細菌を調べたところ、ビフィズス菌群がもっとも影響していることが判り、試験群ごとに腸内ビフィズス菌占有率を調べたところ、クレモリス菌FC株牛乳発酵物の試験群では占有率10%以上のグループが摂取6週間後には約2倍にと大きく増加した。
 更に、毎日200gを食べた試験群では、その効果が摂取期間終了後も維持されることがわかった。EPSを含む牛乳発酵物の試験群は、摂取期間中の排便量も有意に増加した。

 また、今回の研究では被験者の食事内容についても調査を行った結果、野菜や果物の摂取が少なく、肉や油脂類の摂取が多いため、食物繊維の摂取率が低く、摂取エネルギーの中で脂質の占める割合が高い傾向にあることが判った。

 以上のことから、被験者の成人女性の食事内容は、ビフィズス菌などの有用な腸内細菌にとって望ましくない環境になり易いと考えられるが、クレモリス菌FC株により産生されたEPSを含むヨーグルトを日常的に摂取することによって、腸内細菌叢全体に影響して、特にビフィズス菌を増やし、お通じの改善にも役立つことが期待される。

2013/05/13
京大など、脂肪酸受容体「GPR43」が肥満を防ぐ機能を有することを解明
  http://news.mynavi.jp/news/2013/05/13/058/
     マイナビニュース > 開発・SE > サイエンス 2013/05/13 
 京大 薬学研究科の木村郁夫助教、同・大学院生の井上大輔氏、奈良県立医科大の小澤健太郎准教授、金沢大の井上啓教授、滋賀医科大の今村武史准教授らの研究チームが、英科学誌「Nature Communications」5月7日の電子版に発表したところに依れば、腸内細菌が産生する栄養(酢酸などの短鎖脂肪酸)を認識する脂肪酸受容体「GPR43」が脂肪の蓄積を抑制し、肥満を防ぐ機能を有することを明らかにしたと発表した。

 食事(食餌)によるエネルギーの摂取は、生命にとって非常に重要で、ヒトの身体は必要以上のエネルギーを摂取できた場合は、後にエネルギー不足になった際の非常用エネルギー源とするために脂肪として体内に蓄えられる仕組みを持つが、先進諸国では過度な食事による過剰なエネルギー摂取の結果として脂肪を必要以上に膨大させ、肥満更には糖尿病に代表される生活習慣病などの代謝疾患が大きな問題となっている。

 近年、腸内細菌がその宿主のエネルギー調節や栄養の摂取などのエネルギー恒常性維持に深く関与し、肥満や糖尿病などの病態に影響することが明らかになり、食事と腸内細菌、エネルギー恒常性への関係が注目されるようになっている。
 腸内細菌によって産生される酢酸に代表される「短鎖脂肪酸」は、主に宿主のエネルギー源として利用される。研究チームは2011年に、この「短鎖脂肪酸」がエネルギー源としてのみではなく、体内のエネルギー状態の指標となり、脂肪酸受容体「GPR41」を活性化することにより交感神経系を介して、エネルギー恒常性の維持に関わることを明らかにした。
 今回の研究では、この「短鎖脂肪酸」のもう1つの受容体である「GPR43」の脂肪組織における機能と、腸内細菌による「GPR43」を介した宿主へのエネルギー恒常性維持への関与について、マウスを使った実験にて次の事が明らかになった。

 1.食事時、食物より直接得られるブドウ糖や脂肪酸などのエネルギー源と同時に、腸内細菌によって「短鎖脂肪酸」がエネルギー源として産生されること。
 2.通常は、この短鎖脂肪酸はエネルギー源としてだけ使用されるが、過度な食事により過剰エネルギーが得られた時に、同様に「短鎖脂肪酸」も過剰に上昇すること。
 3.この過剰に上昇した「短鎖脂肪酸」を認識するセンサ受容体「GPR43」が活性化し、脂肪組織への過剰エネルギー蓄積を抑制し、エネルギー消費の方向へ誘導し、結果として過度な肥満から起こる代謝機能異常を防ぎ、また体全体のエネルギー消費を高め、体内のエネルギー恒常性の維持に働くということ。

 以上から、腸内細菌叢による宿主の恒常性維持に働く、全く新たなエネルギー調節機構が明らかとなり、この短鎖脂肪酸受容体GPR43を標的とした肥満や糖尿病に代表される生活習慣病に対する予防・治療薬への応用が可能となるかもしれない。

2013/04/23
腸内常在菌が宿主の思考や行動に影響を与えている!? - 協同乳業など
  http://news.mynavi.jp/news/2013/04/23/219/index.html
     マイナビニュース > 開発・SE > サイエンス 2013/04/23 
 協同乳業が4月23日に発表したところに依れば、腸内常在菌が大脳の代謝系に影響を与えていることを代謝産物レベルで明らかにしたという。詳細は「Frontiers in Systems Neuroscience」に掲載された。

 この研究は、同社研究所技術開発室の松本光晴 主任研究員(理化学研究所イノベーション推進センター辨野特別研究室)、同 澤木笑美子氏、理化学研究所イノベーション推進センター辨野特別研究室の木邊量子氏、同 辨野義己氏、ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ(HMT)の大賀拓史氏、東海大学医学部基礎医学系感染症研究室の相場勇志氏、同 古賀泰裕氏らによるもの。

 腸内常在菌は人の健康、特に免疫系疾患や大腸ガンとの関与が知られているほか、近年では、肥満や寿命など大腸内環境と直接的に接していない全身系への影響も報告されており、脳との関連も報告されるようになってきている。
 腸と脳は、神経系やホルモン、サイトカインなどの共通の情報伝達物質と受容体を介し、双方向的なネットワーク「腸脳相関」を形成していることや、腸脳相関の腸管側刺激因子と腸内常在菌が強く関わっていること、神経発達障害や脳の発達と行動にも腸内細菌叢が影響することが報告されている。
 しかし、神経伝達物質以外の脳内代謝系への影響を調べた研究は少なく、未だ解明されていない。今回の研究は、脳内代謝物の網羅的解析を行うことで、腸内常在菌が大脳に与える影響の調査をマウスにて行ったもの。

 同じ両親から生まれた雄マウスを無菌マウスと通常菌叢マウスの2グループに分けて飼育し、7週齢で安楽死後、ただちに大脳皮質に対し、広範囲の成分を分離・分析することが可能なCE−TOFMSを用い、脳内代謝物のメタボロミクスにて網羅的解析を行った結果、大脳皮質から196の代謝産物が検出され、中でも23成分は無菌マウスの方が通常菌叢マウスより濃度が高かったことが確認され、その中に、行動と関連深い神経伝達物質「ドーパミン」、統合失調症との関連性が示されるアミノ酸「セリン」、多発硬化症やアルツハイマーとの関連性が知られる「N-アセチルアスパラギン酸」が含まれていることが判明した。

 また、23成分中には解糖系中間代謝産物や補酵素NADH、NADP+とエネルギー代謝に関連する成分も含まれており、大脳のエネルギー消費にも腸内常在菌が影響していること、つまり腸内常在菌が宿主の思考や行動にも影響している可能性が示唆されたという。

 一方、無菌マウスの方が通常菌叢マウスより濃度が低かったのは15成分で、中には、神経伝達物質の前駆物質である芳香族アミノ酸(トリプトファン、チロシン、フェニルアラニン)や、てんかんとの関連性が示唆されている「ピペコリン酸」、乳児の脳発達に関与していると考えられている「N-アセチルノイラミン酸」などが含まれていることが確認された。

 今回の結果、腸内常在菌が大脳の代謝系に大きな影響を与えており、脳の健康、疾病、発達および衰弱、さらにヒトを含めたほ乳類の学習、記憶および行動の研究において重要な基礎的知見となると思われる。

2013/03/26
L.ガセリ乳酸菌OLL2809株のストレス軽減免疫腑活効果を確認 / 明治
  http://news.e-expo.net/release/2013/03/post-138.html
     健康美容EXPO > 健康美容EXPOニュース > ニュースリリース:Top > 原料 > 2013/03/26
 (株) 明治は、同社の保有するL.ガセリ乳酸菌(OLL2809株)が、ストレスを軽減し免疫の低下を抑えることを、ストレスをかけた動物試験と、激しい運動を行った臨床試験で明らかにし、2013年3月25日の「日本農芸化学会2013年度大会」で発表した。

研究1 ストレスによる免疫低下に及ぼす影響
     ラットに、水またはL.ガセリ乳酸菌(OLL2809株)を14日間与え、最後の5日間、ケージの底面から1.5cmの高さまで水を張り、ラットに浸水ストレスを掛けた結果、水を与えたラットでは、浸水ストレスによりストレスホルモンである血中コルチコステロンが増加し、免疫機能の一つである脾臓のNK活性)※1 が有意に低下した。一方、L.ガセリ乳酸菌(OLL2809株)を与えたラットでは、血中コルチコステロンの増加は緩やかになり、脾臓のNK活性の低下が抑えられた。
研究2 激しい運動による免疫低下に及ぼす影響
     日常的に運動を行っている大学生を対象に、無作為化プラセボ対照二重盲検試験)※2 を行った。各被験者に乳酸菌を含まない偽薬(プラセボ)または100mgのL.ガセリ乳酸菌(OLL2809株)を含有する錠剤を4週間摂取してもらった。4週間の摂取前後で、それぞれ1時間のエルゴメーター)※3 による激しい運動を行った。

     その結果、摂取前の検査では、プラセボ群・乳酸菌群共に激しい運動により血中のNK活性が低下したが、摂取後の検査ではプラセボ群のみ運動によりNK活性が有意に低下し、乳酸菌群では運動後のNK活性の低下が見られなかった(図1)。これらの結果により、L.ガセリ乳酸菌(OLL2809株)が、ストレスを軽減すること、及び免疫の低下を抑えることが明らかになった。

※1:NK活性
    リンパ球に含まれる免疫細胞であるナチュラルキラー細胞(NK細胞)の働きの強さを表す、生体の免疫力の指標の一つ。NK細胞は他の免疫細胞の中でも重要な働きをしており、ウイルスに感染した細胞など、異常のある細胞を攻撃して破壊するのが特徴。
※2:無作為化プラセボ対照二重盲検試験
    プラセボ効果(思い込み効果)を除くために、被験者にも測定者にも、どちらがプラセボか乳酸菌入り錠剤であるかわからないようにして、試験を進める方法。また、被験者がどちらの錠剤を摂取するかは無作為(ランダム)に割り当てた。
※3:エルゴメーター
    スポーツを実際に行っているのと似た条件の負荷をかけて、運動者の体力測定やトレーニングを行う器具。本試験では、自転車のペダル踏み運動器を使用した。


▼詳細は、株式会社明治 2013年3月25日発表
 「L.ガセリ乳酸菌(OLL2809株)のストレス軽減および免疫腑活効果を動物試験および臨床試験で確認

2013/03/09
「えのきヨーグルト」で免疫力向上 長野で開発
  http://apital.asahi.com/article/news/2013030900003.html
     朝日新聞 > apital > ニュース > 2013/03/09
 長野県農協直販(長野市)は、信大工学部と共同開発した「信州発えのきヨーグルト」を、県内のAコープやスーパー約100店舗で販売を始めたという。

 エノキのエキスは、1969年に当時の国立がんセンター研究所が開発したもので、同センターと北信総合病院の研究では、免疫力向上による抗がん作用が報告されているという。

 75g/パック の中には、中野市産エノキダケを煮詰めた「信州産えのきたけ抽出エキス」を600mg使用しており、¥98(税込)。
 問い合わせは県農協直販(026-285-5501)へ。

2013/02/20
花粉症に乳酸菌!? フェカリス菌という乳酸菌の効果
  http://allabout.co.jp/gm/gc/407299/
     All About >健康・医療 > 症状・病気 > 花粉症 > 花粉予防・花粉症対策法・グッズ・家電 > 2013/03/09
「花粉症」の起こるメカニズム
    花粉症のメカニズムは、アレルギーのメカニズムと同じです。
    • スギ花粉:アレルゲン、アレルギーを起こす物質。
    • マクロファージ:白血球の一種。アレルゲンを取り込んで処理してリンパ球に示すために細胞表面に再びアレルゲンの一部を表わす。
    • T細胞:マクロファージからのアレルゲンを認識してB細胞に知らせるリンパ球
    • B細胞:形質細胞に変わり、IgE抗体というタンパク質を産生する細胞
    • 形質細胞:IgE抗体というタンパク質を産生する細胞。B細胞と同じもの
    • 肥満細胞:白血球の仲間。化学物質を多く持っており、アレルゲンの刺激で放出。
    • 化学物質:ヒスタミン、ロイコトリエンなど
     花粉が目や鼻に入ると、花粉がマクロファージに取り込まれ、その花粉を処理したマクロファージが細胞の表面に表われ、T細胞に花粉であることを知らせます。T細胞はその花粉の情報をB細胞に知らせて、B細胞が形質細胞に変わって、IgEという抗体を産生します。この花粉に反応するIgE抗体がある中で、花粉が体に入ってくると花粉とIgE抗体が結合して、白血球(特に肥満細胞)からヒスタミンや化学物質を産生させ、鼻や目の粘膜や血管に働いて、涙や鼻水が出る。粘膜の浮腫が出てくると、鼻づまりになる。花粉が直接体に接するのは、目や鼻なので、花粉症に罹ると目と鼻に症状が集中する。
花粉症対策には、免疫力をつけることが有効
     花粉症対策は、3つ。周りの花粉を減らすこと、花粉の侵入を防ぐこと、花粉症の症状を軽減すること。
    症状の軽減について下記します。
     症状は、体調によって左右されるので体調が良くないと症状の悪化が見られる。花粉症の為に寝不足などで体調が悪くなり、更に症状が悪化するという悪循環を断ち切るためにも日頃の生活を見つめ直すこと。その1つとして、医食同源の観点から、体に良いと言われているものを取り入れる方法がある。
アレルギーを抑えるにも免疫力UPにも乳酸菌?!
     体に良いものの1つとして乳酸菌があり、この乳酸菌には様々な作用・効果がある。代表的なものが、整腸作用。乳酸菌を摂ることで、便秘や下痢が改善します。悪玉菌と呼ばれる細菌の増殖を抑えたり、免疫を高めたり、コレステロールを抑える効果、発がんを抑える作用があることが報告されている。
     乳酸菌は、アレルギー症状の原因であるIgEを作るために必要なヘルパーTリンパ球2型という白血球を抑える効果があると報告されている。
乳酸菌の中でも、「フェカリス菌」に注目
     乳酸菌には様々な種類がありますが、フェカリス菌に注目。正式にはEnterococcus faecalisと云い、人間の体内から分離して加熱処理を行い、乾燥させた乳酸球菌です。
     このフェカリス菌を含む飲料を使って、NPO日本健康増進支援機構の花粉曝露試験施設でスギ花粉症患者20人にその効果を検討した結果、フェカリス菌を含む飲料を継続的に8週間飲んだ人は、鼻かみの回数、眼のかゆみ、鼻づまりで統計上、改善が見られたと報告されている。
     また、乳酸菌は、より多く摂ることが有効とされており、フェカリス菌には、下記の特徴があることから注目が集まっている。
    菌そのものが小さいため、一度に数多く摂取することができる。大きさは約1μと他の乳酸菌と比べて1/5程度と小さいので、一度に大量に摂取でき、より整腸効果が期待できると考えられている。
    殺菌しても効果があるので、より摂取し易い。乳酸菌は生きたまま腸に達すると良いのですが、胃酸によって多くが死んでしまうが、フェカリス菌は加熱殺菌処理した死菌でも効果を発揮すると言われています。死菌のフェカリス菌は、腸内の善玉菌のエサになり、悪玉菌を減らし、腸を整えます。
     フェカリス菌を含む製品としては、伊藤園・チチヤス 共同開発品の「朝のYoo」、久光製薬の乳酸菌(EC-12)、アサヒフードアンドヘルスケアの新ラクトーンA、ニチニチ製薬のフェカリンプロなどがあります。  個人差もあるが、フェカリス菌を継続的に摂ることで症状の改善に期待できるかも、医食同源という点から試してみてはいかがでしょうか?

2012/12/18
ピロリ菌を除去する「オボプロン」配合のヨーグルト、成城石井で販売開始
  http://news.mynavi.jp/news/2012/12/18/221/index.html
     マイナビニュース > ライフ > 健康と生活 2012/12/18 
 「ファーマーズ」は、機能性素材である「オボプロン(抗ピロリ菌鶏卵抗体)」配合の「ドクターPiro ヨーグルト」を、スーパーマーケット「成城石井」で販売開始した。

 「ドクターPiro ヨーグルト」は、鶏卵抗体技術を利用し、胃潰瘍の原因となるピロリ菌を除去する「オボプロン(抗ピロリ菌鶏卵抗体)」を配合した機能性ヨーグルト(特許第3430853号)。
 この商品はグリコ乳業の通販サイトで販売していたが、スーパーマーケット「成城石井」の各店舗でも販売を開始したもの。

2012/10/26
乳酸菌が作るペプチドで記憶力が向上する!? - カルピスが確認
  http://news.mynavi.jp/news/2012/10/26/183/index.html
     マイナビニュース > エンタープライズ > サイエンス 2012/10/26 
カルピス 発酵応用研究所と中部大学 応用生物学部の横越英彦 教授らが、「第64回 日本生物工学会大会」(2012年10月23日-26日)にて発表した研究によれば、乳酸菌Lactobacillus helveticus(ラクトバチルス・ヘルベティカス)発酵乳の中から記憶力向上作用を持つペプチドを確認したという。

 今回、「カルピス酸乳」に含まれる乳酸菌ラクトバチルス・ヘルベティカスで発酵させた発酵乳の中から、「記憶力向上」作用を示す成分を発見したという。この成分を詳細に調べたところ、乳酸菌が牛乳に含まれる乳たんぱく質を分解することで得られるペプチドであることが明らかとなった。

 主な試験結果は2つ。1つ目は発酵乳由来ペプチドの記憶障害予防作用で、発酵乳の中から発見したペプチドをマウスに与えた結果、有意に短期記憶障害を予防したという。2つ目は発酵乳由来ペプチドの記憶力向上作用で、発酵乳の中から発見したペプチドをマウスに与えた結果、有意に2日後の記憶保持が向上したという。これらの作用はヒトにも期待され、「もの忘れ」の予防や「脳機能の維持」に役立つ可能性があるかもしれないという。

2012/10/24
ガセリ菌SP株などのNK細胞活性増強/ストレス軽減効果を確認 - メグミルク
  http://news.mynavi.jp/news/2012/10/19/016/index.html
     マイナビニュース > エンタープライズ > サイエンス 2012/10/19 
 雪印メグミルクが、10月24日に札幌市において開催された北方系機能性植物研究会主催シンポジウムにて発表したところによれば、北海道情報大学・健康情報科学研究センターの「食品の臨床試験システム」を利用して、プレーンヨーグルトのヒト介入試験を行ったところ、「Lactobacillus gasseri SBT2055(ガセリ菌SP株)」及び「Bifidobacterium longum SBT2928(ビフィズス菌SP株)」が、NK細胞の活性上昇とストレスホルモンの低減に寄与することが明らかになったという。

 この試験は、2011年9月〜12月にかけて、32歳〜76歳までの224名の健常者(男性69名・女性155名)を対象として12週間行われたもので、被験食は、ブルガリクス菌とサーモフィラス菌に加え、ガセリ菌SP株とビフィズス菌SP株の2種類のプロバイオティクスを含むプレーンヨーグルトを使用し、プラセボ食として前記プロバイオティクス2種を含まないヨーグルト(ブルガリクス菌とサーモフィルス菌を含む)を用いた。

 結果は、免疫活性化の指標であるNK 細胞活性について、被験食を摂取した群がプラセボ食群と比較して有意に上昇し、またストレスホルモンである血中の副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)については、被験食を摂取した群がプラセボ食群と比較して有意に減少したほか、ストレスの指標である血中のコルチゾールについては、プラセボ食群に比較して増加を抑制する傾向が示されたという。

 これらの試験結果により、ガセリ菌SP株とビフィズス菌SP株の2菌を含むヨーグルトは、これらの菌を含まないヨーグルトに比べて免疫系の活性化とストレスの軽減効果があることが示唆された。

 尚、本研究内容は、12月にアメリカ・ハワイにて開催される「国際機能性食品学会(ISNFF:International Society for Nutraceuticals and Functional Foods)」で発表される予定とのこと。

2012/10/16
乳酸菌を摂取すると体脂肪を低減させることができる - カルピスが確認
  http://news.mynavi.jp/news/2012/10/16/074/index.html
     マイナビニュース > エンタープライズ > サイエンス 2012/10/16 
 カルピス 発酵応用研究所が、2012年10月11日〜12日に開催された「第33回 日本肥満学会」で発表したところに依れば、同社が保有する乳酸菌ラクトバチルス・アミロボラス CP1563株に、体脂肪を低減する作用があることをヒト試験で確認したという。

 CP1563株は、脂質代謝を促進する核内受容体「PPARα」の活性化能が高い同社保有の乳酸菌で、これまでに、肥満モデルマウスに同乳酸菌の破砕菌体を摂取させると血中脂質代謝が改善することなどを確認している。

 今回の研究によるヒト試験では、CP1563株の破砕菌体摂取による体脂肪低減作用が認められたほか、体脂肪高値者において腹部体脂肪面積の減少作用が認められたというもの。

 具体的な試験方法は、HDL-コレステロールが40mg/dL以下 且つ BMI28以上の成人男女40名(平均年齢47.4±11.5 歳)を2グループに分け、CP1563株の破砕菌体200mgを含むカプセル又は含まないカプセル(プラセボ)を12週間摂取し、体脂肪率・腹部脂肪面積などを測定比較した結果、CP1563株破砕菌体の摂取群は、プラセボ摂取群と比較して、体脂肪率の推移に有意な差が認められたという。
 また、腹部CTスキャンによる体脂肪面積測定の結果、CP1563株破砕菌体の摂取群はプラセボ摂取群と比較して、体脂肪面積が低下する傾向が認められたほか、摂取前の体脂肪の多い方は 体脂肪面積が減少し易いことが判明したという。

2012/10/01
「乳酸菌LS1」の働きにより、被験者約8割で歯周病菌が減少-フレンテ
  http://news.mynavi.jp/news/2012/10/01/122/index.html
     マイナビニュース > ライフ > 健康と生活 2012/10/01 
 フレンテの事業会社であるフレンテ・インターナショナルが、9月23日に開催された「第55回秋季日本歯周病学会学術大会」にて発表した、東海大学 医学部 感染症研究室 古賀泰裕教授と共同で行われた臨床試験の結果によれば、「乳酸菌LS1」がヒトの口腔内に存在した場合、歯周病菌を減少させる効果があるという。

 同社は既に、「乳酸菌LS1」を含む錠菓を服用すると、歯周病菌数が減少することを発表しているが、今回更に研究を進め、同乳酸菌が口腔内に存在した場合の「P.gingivalis菌」(ポルフィロモナス・ジンジバリス菌。歯周病を引き起こす、歯周病菌と言われる菌の一つ)に対する作用について検証したもので、「乳酸菌LS1」及び「キシリトール」・「ハイドロキシアパタイト」(歯を構成する成分でリン酸カルシウムの一種)を配合した錠菓を用いたヒト臨床試験を実施し、歯肉縁下プラーク(歯垢)中に「乳酸菌LS1」が存在するとき、約8割の被験者の「P.gingivalis菌」数が有意に減少するという結果が得られたという。

※)乳酸菌LS1( Lactobacillus salivarius TI2711) は、東海大学医学部感染症研究室 古賀泰裕教授のグループにより健康なヒトの口腔内から分離された乳酸菌である。口腔内の悪玉菌である歯周病原菌を抑制し、口腔内細菌叢を正常化する善玉菌としての働きを持つ。

2012/09/20
ラブレ菌が排便時の"いきみ"や血圧上昇を抑制することが明らかに-カゴメ
  http://news.mynavi.jp/news/2012/09/20/119/index.html
     マイナビニュース > ライフ > 健康と生活 2012/09/20 
 飲料メーカーのカゴメと、栃木県大田原市の那須中央病院は、植物性乳酸菌「Lactobacillus brevis KB290(以下、ラブレ菌)」が、排便時の"いきみ"と血圧変動に与える影響についての共同研究内容を第35回日本高血圧学会(9月20日〜22日、ウェスティンナゴヤキャッスル)で発表したところに依れば、ラブレ菌の摂取により便通が改善されることに加え、排便時の"いきみ"と血圧の上昇を抑制する効果があるという。

 今回の調査は、便秘傾向を自覚する20〜60歳の男女20名を被験者としてラブレ菌の摂取試験を実施。生きたラブレ菌を100億個以上含むカプセルを用いた試験食品を、1日1カプセル、朝・昼・晩いずれかの食後に摂取して、毎日の便通と排便時の"いきみ"を日誌に記入、後半1週間は排便時の血圧も日誌に記入してもらった結果、摂取前と摂取期間で、1週間当たりの排便回数と便の形を比較したところ、排便回数が週5回以下の10名で、摂取期間は排便回数が有意に増加し、硬い便の出現率が有意に減少して、いきみの強さも減少していたという。

 また、安静時及び排便時の血圧を比較したところ、安静時の血圧は各期間で差がみられなかったが、排便時の血圧は摂取前と比較して、摂取期間では有意に低下していたという。

2012/05/01
腸内細菌のバランスの崩れが自己免疫疾患につながる? - 理研が発表
  http://news.mynavi.jp/news/2012/05/01/018/
     マイナビニュース > エンタープライズ > サイエンス 2012/05/01 
 理研免疫・アレルギー科学総合研究センター粘膜免疫研究チームのSIDONIA FAGARASAN チームリーダーらの研究グループが、米科学雑誌「Science」4月27日号に発表したところによれば、免疫系を抑える機能を持つ免疫抑制受容体「PD-1(programmed cell death-1)」が、腸管免疫に重要な影響を及ぼす腸内細菌の構成を制御していることを発見したという。

 これまで研究チームは、「IgA抗体」が「善玉菌」と「悪玉菌」の構成を制御するという知見を報告している。

 PD-1が欠損したマウスは、さまざまな自己免疫疾患を発症する一方で、その腸内細菌を除くと自己免疫疾患を発症しないこともあり、腸内細菌が自己免疫疾患に何らかの影響を及ぼしていることを示唆していたが、詳細はわかっていなかった。そこで、PD-1欠損マウスのIgA抗体の質と腸内細菌の構成を測定し、それらが自己免疫疾患にどのような影響を及ぼしているのか調べた結果、正常マウスとPD-1欠損マウスでは、腸内細菌の総数は同じだったが、その構成が変わっていた。PD-1欠損マウスでは、善玉菌のビフィズス菌が検出できないほど減少した一方、腸管内で本来増えることができない悪玉菌の「エンテロバクター属菌」が400倍にも増加していた。

 このような構成が変わった理由を突き止めるために、IgA抗体の質と量を調べた結果、IgA抗体を産生するB細胞は、正常マウスとPD-1欠損マウスでほぼ同数で、腸管内に分泌されているIgA抗体の量も同じであったが、PD-1欠損マウスのIgA抗体は、腸内細菌に結合する力が弱いことが判明した。

 次に、その結合力の低下の理由を調べるため、リンパ球などの免疫細胞が集合して小腸内に作るリンパ組織「パイエル板」にあるB細胞やT細胞の調査を行った結果、「PD-1欠損マウス」は、パイエル板の胚中心が大きくなり、その中の「ヘルパーT細胞」の数が3倍も増加していた。その結果、増加した「ヘルパーT細胞」が「B細胞」に過剰に働きかけ、本来ならば除かれるべき「できの悪い」B細胞が生き残った結果、結合力が弱いIgA抗体が腸管内腔に分泌されていることが判った。

 続いて、腸内細菌の構成の変化と全身の免疫系との関係が調べられた。「PD-1欠損マウス」は、「正常マウス」に比べ炎症性の「サイトカイン」を産生する「ヘルパーT細胞」が4倍に増加していること、正常な状態では現れない胚中心が腸管以外のリンパ節に存在し、T細胞やB細胞の数もそれぞれ2.5倍と2倍に増えていることが判った。
 また、通常は腸管でしか見られないはずの腸内細菌に対する抗体を血液中からも検出したことから、「PD-1欠損マウス」は全身の免疫系が過剰に活性化していることが明らかになった。

 PD-1欠損マウスに抗生物質を投与して、構成変化後の腸内細菌を除くと過剰な活性化が治まったことから、腸内細菌の構成が不適切になると、全身の免疫系の過剰な活性化につながることも確認されたのである。

 今回の研究では、「PD-1」が「IgA抗体」の質を制御して腸内環境のバランスを保っていることが判明した。また、「IgA抗体」の結合力低下が引き起こす腸内環境のアンバランスな状態は、全身の免疫系の過剰な活性化につながることを明らかにし、自己免疫疾患などの病態を悪化させている可能性も示された。

 注)サイトカインとは、
    細胞同士の情報伝達に関わるさまざまな生理活性を持つ可溶性タンパク質の総称で、さまざまな細胞から分泌され、標的細胞の増殖・分化・細胞死を誘導する。炎症性サイトカインは、体内への異物の侵入を受けて産生され、生体防御に関与する多種類の細胞に働きかけ、炎症反応を引き起こす。



2012/02/01
日本人の健康を脅かす「大腸がん」のリスクを軽減する「ビフィズス菌 BB536」の効果とは
  http://japan.internet.com/wmnews/20111118/1.html
     japan,internet.com > ニュース > Webマーケティング > 2011/11/18 
● 2020年には「大腸がん」が、がん罹患率のトップに
     日本人の死因のトップは「がん」。部位別では、男性では肺がん、女性では乳がん、卵巣がんが多い傾向にある。胃がんは90年代までは部位別でトップとなっていたが、現在は減少傾向にある。そして、近年増加傾向にあるのが「大腸がん」。罹患数は90年代には男女共に部位別で2位、2020年には大腸がんの罹患率は胃がんを抜いてトップになると言われている。

     日本における大腸がんの死亡率は欧米と比べると高く、欧米では大きく減少しているのに対して、日本では死亡率が減少していない。原因は大腸がん検診の受診率の低さだという。大腸がんは一般的に自覚症状がないため、検診を定期的に受診し、早期に発見することが重要となる。

● 大腸がんを引き起こすリスク「ETBF 菌」、日本人の10%が保有か
     この大腸がんを引き起こすリスクを高めるのが、「ETBF 菌(毒素産生型フラジリス菌)」と呼ばれる腸内の悪玉菌だ。胃がんの原因として知られている「ピロリ菌」と同様に、ETBF菌は大腸のがん化を促進する可能性が高いことが海外の大学や研究機関の研究によって明らかになっている。
     フラジリス菌には毒素を作る悪玉「ETBF 菌」と、毒素をつくらない「NTBF 菌」がある。ETBF 菌は腸内に炎症を作り、そこから炎症性の下痢を引き起こすことがあると言われている。ETBF 菌による腸炎は、下痢が治まったあとも自覚症状を伴わない低レベルの炎症が残り、それが長い時間を掛けて大腸細胞のがん化を促していくと考えられている。

     この ETBF 菌は全ての人の腸内にあるものではないが、森永乳業が理化学研究所特別招聘研究員の辨野義己氏、広島大学教授の田辺創一氏と共同で、関東在住の成人420 名を対象に行なった検便サンプルによる遺伝子検査によれば、9%の人に悪玉ETBF 菌が検出されたという。

● 「ビフィズス菌 BB536」を含むヨーグルトが「ETBF 菌」の除菌に効果
     前記のサンプル調査にて、 ETBF 菌保有者の特徴を調べた結果ヨーグルトを週3回以上食べている人の悪玉ETBF 菌の保有率は4.5%、週2回以下の人の保有率10.3%と比較して約半数となっており、ヨーグルトの摂取頻度が ETBF 菌の保有率と関係があることが推測された。

     「ETBF 菌を保有している」と判定された32人に対して、腸内の ETBF 菌に対する除菌効果を検証するために、森永乳業が独自に開発したビフィズス菌「ビフィズス菌 BB536」を含むヨーグルト(80g×2個)、もしくは牛乳(200ml)を8週間摂取してもらい、直後の ETBF 菌の数を測定した。

     結果は、摂取開始前には糞便1グラム当たり1000万程度の ETBF 菌が検出されていたが、「ビフィズス菌 BB536」を含むヨーグルトを摂取した人は時間の経過と共に菌の減少が進み、8週間後には糞便1グラム当たり100万程度まで少なくなるという結果となった。一方、牛乳を摂取した人は ETBF 菌の数の変化は見られなかった。尚、「ビフィズス菌 BB536」を含むヨーグルトを摂取した人も摂取終了後に再度菌の増加が見られ、ETBF 菌の除菌には「ビフィズス菌 BB536」を含むヨーグルトの継続的な摂取が必要であることも判明している。

     大腸がんを引き起こすリスクを高める「ETBF 菌」を除菌できる効果が明らかになった「ビフィズス菌 BB536」は、森永乳業の「ビヒダスヨーグルト BB536」で手軽に摂ることができる。


2011/12/25
腸からはじめる全身アンチエイジング
  http://www.nikkei.com/life/health/article/g=96958A9C93819499E0E2E2E1E38DE0E2E3E0E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2;p=9694E0E0E2E6E0E2E3E2EBEBE0E5
     日経新聞 ライフ ヘルス 日経ヘルス&プルミエ  2011/12/25
 腸は、消化吸収だけでなく、免疫や美肌にも深くかかわるアンチエイジングのための大切な器官。腸の健康を保つためには、乳酸菌とビフィズス菌を組み合わせて摂ると良いことや、腸が驚くほど多彩な役割を持っていることが分かってきました。

 最近の研究に依れば腸の状況いかんで、肌の保水量やハリに変化を生じることや、痩せたり太ったりすることが分かり、アンチエイジングを司る器官だということが明らかになってきました。そして、その腸の若さと健康を保つために不可欠なのが、腸内細菌のバランスを良好に保つことなのです。

■腸が健康だとこんなに嬉しいことが!

  1. 便通が良くなる
  2. 免疫力が高まる
  3. 美肌を保ち易くなる
  4. 肥満を抑える
  5. ストレスの緩和
  6. 生活習慣病を予防する
 腸内環境が悪化して、“善玉菌”より“悪玉菌”が優勢になると、腸内で有害な物質が作られて吸収されるので、肌や血管の老化を引き起こす原因にもなる。
 東北大学大学院農学研究科教授の齋藤忠夫さんによれば、新しい遺伝子解析法の一つである“メタゲノム解析”を使って調べたところ、体の全細胞数の実に150倍に当たる9000兆個も腸内細菌がいることが分かった。これぼどの沢山の菌の中で“善玉菌”はほんの一握りだったので、腸の健康を保つには、いかに少数派の善玉菌を維持するかが重要になるという。
 善玉菌を一定レベルに保つための一つの方法が、外から補うこと。乳酸菌やビフィズス菌を含む発酵食品を日々摂取すれば、これらの菌が腸で働くだけでなく、元々腸にいた善玉菌を元気にして腸内環境を整えてくれる。
 また、2006年に腸内細菌が肥満に関係する可能性があるという研究結果が示された。人を対象とした調査でも、肥満型と痩せ型で腸内細菌のバランスが異なり、肥満の人が食事制限で痩せると、1 年後には痩せ型特有の腸内細菌バランスに変化することも分かった。つまり腸内細菌をコントロールすることで、ボディラインのコントロールが可能になるかもしれない。

 一方、腸は外敵から身を守る上でも最も大切な器官。腸は体の中で最大の免疫器官で、免疫機能の6〜7割を担っている。これを “腸管免疫”というが、この腸管免疫の機能は加齢と共に低下する。
 肥満や感染を防ぐためにも、乳酸菌やビフィズス菌などが入った食品を摂ることは有効で、乳酸菌やビフィズス菌を新たに腸内に摂り入れることが刺激になって腸内菌叢が変化し腸管免疫の機能を高める。

■乳酸菌やビフィズス菌で続々報告される健康効果

     乳酸菌やビフィズス菌の基本的機能は、お腹の調子を整える“整腸”作用。発酵作用により乳酸を作り出し、酸性の乳酸が増えると、腸の中がアルカリ性好きの悪玉菌にとっては、棲み難くい環境になる。また、乳酸が腸を刺激してぜん動運動を促すと共に、腸の中に水分を呼び込み便を排泄し易い硬さにすることで、便秘や下痢を防ぐ。
     悪玉菌が多いと、さまざま有害物質が多く作られ吸収されることで肌荒れの原因になると考えられるから、腸内環境が改善すると、肌荒れやニキビなどの改善にもつながる。
■内臓脂肪や皮下脂肪も乳酸菌が抑える?!
     「ガセリ菌SP株」という乳酸菌を含んだ発酵乳を食べた試験では、内臓脂肪が平均4.6%、皮下脂肪が3.3%減少した。この菌は、日本人の腸内から採った乳酸菌で、整腸作用や、血中コレステロール低下作用があり、小腸に多く存在し、小腸の腸内細菌バランスを良くすることで、ぜん動運動を活発にする作用のために小腸で脂肪が十分に吸収しきらないうちに便として排泄し、肥満を抑制するのではと考えられている。
■ビフィズス菌がつくる酢酸の働きに注目
     乳酸菌とビフィズス菌は、善玉菌として一括りにされることが多く、その違いは意外と知られていない。乳酸菌は小腸と大腸に多く分布し、“小さな糖”をエサにするが、ビフィズス菌は殆ど大腸にしかおらず、乳酸菌がエサとしないオリゴ糖などの“大きな糖”を食べる。その代謝物として乳酸菌が作らないとされる酢酸を作る。このビフィズス菌が作る酢酸が病原菌の感染予防に関与するという研究が報告されて注目を集めている。
     理化学研究所、東京大学、横浜市立大学の共同研究により、ビフィズス菌が酢酸を沢山作ると、O157の感染を防ぐ腸管の抵抗力を高めるということを明らかになった。
     無菌マウスを使った実験に依れば、ビフィズス菌を飲ませない群、酢酸を少し作るビフィズス菌と酢酸を多く作るビフィズス菌をそれぞれ飲ませた群の3群に分け、1週間後に病原性大腸菌O157を経口感染させ経過を観察したところ、ビフィズス菌を飲まなかった群と酢酸を少ししか作らないビフィズス菌を飲んだマウスは全て死亡したが、酢酸を多く作るビフィズス菌を飲んだマウスは、O157投与2週間後も全て生きていた。
     更に、酢酸は大腸の細胞の重要な栄養源にもなる。ほかに腸内細菌が作る酪酸などを含め、短鎖脂肪酸と呼ばれるこれらの成分から、ヒトが得るエネルギーは、1日の総摂取カロリーの2〜10%になるともいわれる。
     また、短鎖脂肪酸には腸管のバリア機能を高める作用のほか、老化の原因の一つである炎症を抑える作用もある。この短鎖脂肪酸を作り出すためには、腸内細菌のエサとなる食物繊維などが豊富な食事をすることも必要です。
■乳酸菌とビフィズス菌入りのヨーグルトを選ぶ
     このように、腸内環境を整えると共に、腸管免疫を正常に働かせるためにも大切な乳酸菌やビフィズス菌は、それぞれの持ち場で独自の働きをしているから、小腸と大腸の両方の健康を保つためには、乳酸菌とビフィズス菌が入ったヨーグルトなどを選ぶのが良い。
     乳酸菌やビフィズス菌は、人それぞれの相性もあるので、自分に合った菌を見つけるには、まずは1週間ほど同じものを試す。便の調子が良ければ、合っている証拠だ。
     効果を高める「摂取のタイミング」もある。乳酸菌やビフィズス菌自体の効果を得たいなら、胃酸の影響を受けにくい食後がお勧め。ヨーグルトに含まれるカルシウムの効果を高めるには、胃酸の作用が働きや易くなることで、カルシウムの吸収が高まる空腹時が良い。また、乳たんぱくは、鎮静作用や睡眠誘導作用のある成分の元になるので、寝る前に食べれば心地よい眠りを得られる可能性がある。

     毎日の食生活で上手に乳酸菌とビフィズス菌を摂り、キレイと若々しさを維持しよう!!!。


2011/10/10
プロバイオティクス、子どもへの効果は限定的 米小児科学会
  http://www.afpbb.com/article/life-culture/health/2833743/7898703
     AFP BB News > ライフ・カルチャー >ヘルス 2011/10/10
 フランク・グリーア(Frank Greer)氏らが米小児科専門誌「ピディアトリクス(Pediatrics)」に発表した米国小児科学会(American Academy of Pediatrics、AAP)の新たな研究によると、子どもの食生活に「善玉菌」を補うことの有害性は全くないが、効能があるとは考えられという。

 今回のAAPの研究によると、便秘の子どもにおけるプロバイオティクスの効果を示す証拠は見つからなかったという。

 子どもの場合、5種類の異なるプロバイオティクスを含むヨーグルトを食べたとしても、食べるのを止めた途端に体内の細菌は通常状態に戻ってしまうから、無理して子どもにプロバイオティクスを与える必要はないようだ。

2011/09/19
ヘルシーリポート:R-1乳酸菌 腸内整え免疫力アップ
  http://mainichi.jp/life/health/archive/news/2011/09/20110919ddm010100042000c.html
     毎日新聞 > ライフスタイル > 健康 アーカイブ 2011/09/19 
 奥村康・順天堂大医学部特任教授(免疫学)と井上文夫・有田共立病院(佐賀県有田町)院長が、8月上旬、東京都内で風邪やインフルエンザに負けない免疫力を維持するにはどうすればよいかというテーマで講演し、 井上院長は、R-1乳酸菌を含むヨーグルト飲料の摂取がインフルエンザの感染防止になる調査結果を発表した。
◇有田町と周辺地域のインフルエンザ感染率(有田共立病院まとめ)
小学生中学生
有田町0.64%0.31%
伊万里市9.74%1.66%
武雄市10.48%7.06%
嬉野市1.90%1.31%
佐賀県平均4.37%2.57%

◇腸を元気にする奥村式健康法◇
  1. 悩みがあれば、誰かに打ち明ける
  2. 体を動かすと気がまぎれる。歩く、頭のマッサージ、雑巾がけなど全身を動かす
  3. 冷え性は大敵。ヨーグルトを電子レンジで温めて食べたり、おへそにホットシャワーをあてたりする
  4. 自分でおなかを動かしたり、腸をマッサージしたりする
  5. 1日に1回は爆笑する
  6. 早起きして日光を浴びる
  7. 何事もほどほどにし、くよくよしない
  8. 夜更かしをしない
  9. ヨーグルト、乳酸菌飲料、納豆やキノコなどをよく食べる

2011/09/08
R-1乳酸菌に「インフル」予防効果か
  http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=46832
     yomi Dr. > ニュース > 医療ニュース 2011/09/08 
 佐賀県有田町の有田共立病院が、同町の小中学生計1,904人を対象に、2010年9月〜2011年3月まで、R-1乳酸菌入りのヨーグルト飲料を毎日の給食で飲んでもらったところ、他市町に比べインフルエンザに罹る割合が低かったことが、分かったという。

 この期間にインフルエンザに感染した有田町の小学生は0.64%だったのに対し、周辺市町が1.90〜10.48%、佐賀県全体で4.37%だった。中学生では、有田町が0.31%、周辺市町1.31〜7.06%、県全体2.57%だった。

2011/08/18
協同乳業など、ビフィズス菌「LKM512」の摂取で寿命伸長効果を確認
  http://journal.mycom.co.jp/news/2011/08/18/010/
     マイコミジャーナル > エンタープライズ > サイエンス > ニュース 2011/08/18 
 協同乳業、理化学研究所(理研)、京都工芸繊維大学(工繊大)、及び京都大学(京大)が米国オンライン科学誌プロスワン「PLoS ONE」に発表した研究に依れば、ビフィズス菌「LKM512」の摂取により寿命が伸長する効果があるという。

 ヨーグルトを食べるのは健康に良いといわれてきたが、今回の研究成果はアンチエイジングにつながるという科学的な証明になりそうだ。

 協同乳業の主任研究員の松本光晴氏らは、農業・食品産業技術総合研究機構・生物系特定産業技術研究支援センター「イノベーション創出基礎的研究推進事業」の平成21年度課題「健康寿命伸長のための腸内ポリアミン濃度コントロール食品の開発」の研究において、マウスにビフィズス菌LKM512を投与したところ、大腸内で増えたポリアミンの作用に起因する寿命伸長効果を試験により確認した。

 ポリアミンは、DNA・RNA・タンパク質の合成および安定化や、細胞の増殖及び分化に関与している生理活性物質であり、全ての生物の細胞に普遍的に存在し、これまで、抗炎症作用、抗変異原作用、オートファジーの誘導、腸管バリア機能維持・促進等の作用が報告されており、濃度が高まることは生物にとってプラスになることが判っていた。

 本研究は、「LKM512を投与することで腸内細菌にポリアミンを生成させ、老年病の原因である慢性炎症を抑えることが可能になる」という仮説を検証するものとして実施。大腸組織を健全化し、更に血中に移行したポリアミンが全身の細胞(特に免疫担当細胞)に供給され、老年病の原因である慢性炎症の抑制につながることを明らかにするというものである。
 ヒトに換算して30〜35歳に当たる10カ月齢のマウスのメスを3グループ(19〜20匹)に分け、それぞれに対してLKM512、スペルミン(ポリアミンの一種で最も活性が強い)、生理食塩水(対照群)の3パターンに分けて、週に3回経口投与を行って比較した。

 その結果、LKM512を投与した場合は、大腸内のポリアミン濃度が上昇。大腸バリアの機能が維持され、抗炎症効果も得られ、それによって寿命を伸長させることが明らかとなった。実験期間40週目での生存率は80%以上。
 二つ目のスペルミン群も、LKM512と比較すると弱いものの一定の寿命伸長効果を確認し、40週目で60〜70%の生存率となった。但し、有意な効果とはいえないレベルであった。
 対照群(生理食塩水)は、40週目では生存率 40%を切っており、大きな差が認められた。
 逆に生存率が70%になる時点を比較すると、対照群に対してLKM512群は約6カ月の伸び。マウスの平均寿命が約2年なのに対し、その1/4に相当するという劇的な効果といえる。

 更に、LKM512の経口投与がマウスの外見・腫瘍および潰瘍発生に及ぼす影響も調査された。対照群は皮膚に腫瘍や潰瘍が多く見られたが、 LKM512を投与したマウスには投与期間中ほとんど観察されず、毛並みも非常によく、動きも活発であったことが報告されている。LKM512群は潰瘍が 5%ほどあったが、腫瘍は0%。対照群はどちらも20%あり、これまた大きな差がみられたという。

 LKM512の経口投与におけるマウスの大腸内環境へ及ぼす影響も調べられ、投与したビフィズス菌(B.animalis subsp.lactis)やPrevotella属の16S rRNA遺伝子が強く発現し、腸内菌叢が変動していることが確認された。
 またLKM512群の腸内ではポリアミン濃度の上昇が判明したが、スペルミン群では上昇は見らなかった。経口的に摂取したポリアミンは小腸で吸収されて大腸には到達されないことが確認された。また、一般的な腸内細菌の重要な代謝産物とされる酢酸や酪酸などの短鎖脂肪酸には、LKM512投与による影響は認められなかったという。

 また、炎症マーカー・尿中パプトグロビンへの影響においては、LKM512群は結腸組織の炎症関連遺伝子の発現が抑制され、炎症マーカーの減少も確認されたことにより、LKM512を投与することで腸内に継続的にポリアミンを作り出して炎症を抑制し、寿命が延伸した可能性があるという。

 試験期間終了後に大腸を摘出した結果、対照群の半分は便が溜まり茶色く変色しているのに対し、LKM512群は全て若齢マウスと同じきれいな色をしていた。組織片の検査では、対照群の半数は組織が崩壊しつつあり、粘液を分泌する杯細胞の数も激しく減少していたが、LKM512群では十分な杯細胞も残っており、摘出手術直前まで粘液を分泌し続けていたと推定されることより、LKM512の投与により大腸のバリア機能の崩壊を抑制できたことを示している。

 結腸の遺伝子発現パターンに対するマイクロアレイ法での調査において、LKM512群は若齢マウスに近いパターンを示すのに対し、対照群やスペルミン群はまったく逆のパターンとなったことより、大腸の老化に伴う遺伝子発現の変動をLKM512が防いでおり、更に、ポリアミンの経口摂取よりも大腸でポリアミンを作ることの方が、大腸組織の機能維持、さらには寿命伸長に効果的である可能性が高いこともわかったという。

≪その他の記事≫:
 ▼理化学研究所 > プレスリリース 2011.08.17 > ビフィズス菌「LKM512」摂取による寿命伸長効果を発見

 ▼asahi.com > 医療・健康 2011.08.18 > ビフィズス菌で寿命3割延びる 京大などマウスで成功


2011/04/28
細菌種とその比率で腸内細菌叢を3タイプに分類可能
  http://health.nikkei.co.jp/hsn/article.aspx?id=MMHEb1001028042011&list=1
     NikkeiNet いきいき健康 海外ニュース 2011/04/28
 ドイツ、ヨーロッパ分子生物学研究所(ハイデルベルグ)のManimozhiyan Arumugam氏らが、英科学誌「Nature(ネイチャー)」4月20日号に発表した研究によれば、ヒトの腸内細菌叢(bacterial flora)には3つの型があり、存在する細菌種とその比率によって区別できるという。

 例えば、タイプ1はバクテロイデス(Bacteroides)属の比率が高く、タイプ2はバクテロイデス属が比較的少なくプレボテラ(Prevotella)属の比率が高かった。タイプ3ではルミノコッカス(Ruminococcus)属が多いというもの。

 ヒトの腸には500〜1000種の細菌が生息しており、それぞれがミクロの生態系の中で互いに競合や協力しながら宿主である人体と共生的関係を持ちバランスを保っており、これらの微生物は単独ではなくコミュニティとして活動しており、宿主であるヒトの食べるものなどにも適応していることを示すもので、研究グループによれば、年齢・性別・体重等の特徴と腸内細菌叢の型に相関があるとの証拠は得られなかったが、検体を全て検討すると年齢・性別・体重と細菌の特定の遺伝子マーカーとの間に相関が見られ、いずれはこのような情報から、疾患や疾患になり易さを知る上で活用できる可能性があるという。

▼原文:Gut Bacteria Falls Into Three Major Types


2011/01/27
ビフィズス菌が腸を細菌から守る仕組み解明
  http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=36058
     yomi Dr. > ニュース > 医療ニュース 2011/01/27 
 理化学研究所などのチームが、1月27日付の英科学誌ネイチャーに発表すした研究によれば、ヒトの腸内にすむビフィズス菌は、酢酸を作り出すことで細菌による病気の発症を防いでいることを、マウスを使った実験で確かめたという。

 研究は、無菌のマウスに特定のビフィズス菌を1週間経口投与した後に、病原性大腸菌O157を感染させて腸内を調べた結果、O157による血液中の毒素量が、ビフィズス菌を与えていないマウスに比べて1/5以下に抑えられていた。ビフィズス菌を与えていないマウスはこの毒素で死んだという。

ビフィズス菌の作る酢酸がO157感染を抑止することを発見
  http://www.riken.jp/r-world/info/release/press/2011/110127/index.html
     理化学研究所 > プレスリリース(2011) > 2011/01/27 
−善玉菌(プロバイオティクス)の作用機構の一端を解明−
≪抜粋≫:
 理研免疫・アレルギー科学総合研究センターの免疫系構築研究チームと東京大学の研究グループは、腸管出血性大腸菌O157の感染を抑止する効果が知られているビフィズス菌が、酢酸を生産し、腸管上皮細胞を保護するため、抵抗性を強めることを、マウスを使った実験で世界で初めて明らかにした。通常では死に至る、1万個のO157菌を経口投与したマウス実験で、ある種のビフィズス菌(予防株)をあらかじめ経口投与しておくと感染死を防ぐことができた。しかし、予防できないビフィズス菌(非予防株)も存在し、ゲノミクス、トランスクリプトミクス、メタボロミクスを駆使した最新のマルチオーミクス手法で、予防株と非予防株の違いを詳しく調べた結果、予防株だけが腸管上皮に作用し間接的に感染死を防いでいた。

 ▼リリース本文(詳細):http://www.riken.jp/r-world/info/release/press/2011/110127/detail.html


2010/10/19
カゴメと近畿大学、ラブレ菌に過敏性腸症候群(IBS)の症状を改善する効果を確認
  http://www.mylifenote.net/009/ibs.html
     マイライフ手帳@ニュース > その他ニュース 2010/10/19
 カゴメと近畿大学医学部堺病院の村上佳津美先生らが、3rd ASM Conference on Beneficial Microbes(第3回アメリカ微生物学会・有用微生物会議 10月25〜29日、ハイアットリージェンシー・マイアミ[米国])で発表するところによれば、Lactobacillus brevis KB290(以下、ラブレ菌)の摂取によって、過敏性腸症候群(以下IBS)の症状が改善することを明らかにした。

 過敏性腸症候群(IBS)は、下痢や便秘を繰り返す腸の病気で、ストレスや環境、腸内菌叢の乱れが関係していると考えられており、ラブレ菌は便通改善効果と腸内菌叢改善効果があるプロバイオティクスであることが明らかになっているため、小児を含むIBS患者に対して、ラブレ菌の有効性を明らかにするヒト試験を行ったもの。

 ▼カゴメニュースリリース(2010年) >「ラブレ菌に過敏性腸症候群(IBS)の症状を改善する効果が期待 〜カゴメ、近畿大学医学部堺病院の共同研究〜


2010/07/15
バイオガイアジャパン、第11回国 国際統合医学会で抗菌作用を発表
  http://www.data-max.co.jp/2010/07/18_30.html
     Net IB News 企業・経済ニュース一覧 企業ニュース 2010/07/15
 バイオガイアジャパン(株)(広島県広島市)は、2010年7月17〜18日に開催される第11回国際統合医学会学術集会において、ヒト由来のプロバイオティクスであるL.reuteri菌の病原性腸内細菌に対する抗菌作用を発表する。
 L.reuteri菌は、ヒトの腸管内に棲息する嫌気性の腸内細菌の一種。同社は、4種のL.reuteri株より生産された「ロイテリン」について微生物学的活性を評価したところ、抗菌因子がL.reuteriにより産生され、様々な因子は「ロイテリン」と共に相互的に病原性腸内細菌を抑制する作用があることを確認したという。

「ロイテリン(3-ヒドロキシプロピオンアルデヒド)」とは・・・・一部の乳酸菌などの微生物によってグリセロールの代謝産物として生産される物質

 ▼ バイオガイアジャパン株式会社・研究開発と情報公開


2010/06/17
腸内細菌が関節リウマチを誘発
  http://news.e-expo.net/world/2010/06/post-119.html
     健康美容EXPO > 健康美容EXPOニュース > 海外ニュース:TOP > 徴候・症状 2010/06/17 
 米ハーバード大学(ボストン)医学部病理学教授のDiane Mathis氏らが、医学誌「Immunity(免疫)」6月25日号に発表したところによれば、マウスを使った実験で、腸内細菌が関節リウマチ(RA)の原因となりうる免疫反応を誘発する可能性があるというが、今回の知見は自己免疫疾患の新たな見方につながり、新たな治療法や予防法をもたらす可能性があるという。

 今回の研究は、遺伝的に関節炎を発現しやすいマウスを無菌環境で飼育した。これらのマウスでは通常の環境で飼育したマウスに比べて関節炎を引き起こす抗体が少ないが、マウスを非無菌環境に置き、一般的な腸内細菌の分裂した糸状体を胃に送り込んだところ、直ちに抗体を作り始め、4日以内に関節炎が発現したというもの。Mathis氏によれば、「細菌感染を介して関節炎に“罹患する”のではなく、むしろ、遺伝的に感受性の高い状況で、細菌がプログラムの展開を誘発する。今回の場合、細菌はマウスに、ある種の白血球をより多く作らせ、これらの細胞が脅威をもたらす抗体であるとして免疫系が反応し、関節リウマチを引き起こした。」と説明している。

 米マイアミ大学ミラー医学部内科教授のNancy Klimas博士は、反応性関節炎と呼ばれ、ライター症候群として知られる重症型の関節炎が遺伝的感受性により生じ、感染に誘発されることを指摘し、腸内細菌を変化させることで、これらの疾患の一部を予防または治療できる可能性があると述べている。(HealthDay News 6月17日)   


2010/03/17
常在菌と付き合う/腸内に400種類100兆個以上
  http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=22150
     yomi Dr. > コラム・ブログ > 健康プラス 2010/03/16 
 人の顔、口、気道、胃、腸、尿路など、体のいたるところに細菌が棲み着いており、「常在菌」といわれる。 その中で腸には最も多くおり、400種類以上・100兆個以上とされ、大便の重量の1割は、腸内細菌の死骸と言われる。
 杏林大医学部感染症学教授の神谷茂さんによれば、腸内にはバクテロイデス、ユウバクテリム、ラクトバシラスなど、さまざまな細菌が存在し、これらの多くは食物の残りカスを分解するなど腸内環境を整える働きがあり、人間に悪さをしない菌「善玉菌」が全体の8割ほどを占めるとされ、 残りは「悪玉菌」だ。

 大腸菌やウエルシュ菌などは、たんぱく質を分解して発がん物質を放出するとされるが、ほかの腸内細菌群が、この発がん物質を分解・無毒化している。

 神谷さんによれば、大腸菌は単なる『悪玉菌』では無く、これらの悪玉菌も、

  1. 人間に必要なビタミンBなどを作る
  2. 腸に集まる免疫細胞を刺激して、細菌などの侵入を防ぐ免疫機能を高める
――などの良い働きをするが、悪玉菌が増えすぎて腸内細菌のバランスが崩れると体調不良につながる。

悪玉菌の増殖の原因は、

  1. 高たんぱく、高脂肪の食事を取り過ぎる
  2. 不規則な生活でストレスが多い
――ということなので、生活習慣を見直そう。

 →・・・・このサイトに掲載されている解説図は、こちら


2010/03/08
腸内細菌が肥満を手助けか/米研究
  http://www.afpbb.com/article/life-culture/health/2706844/5459516
     AFP BB News > ライフ・カルチャー >ヘルス 2010/03/08 
 米エモリー大学(Emory University)医学部のアンドリュー・ゲワーツ(Andrew Gewirtz)氏らが、3月4日の米科学誌サイエンス(Science)に発表した研究によれば、細胞が細菌の存在を感知する手助けをするタンパク質であるトール様受容体5(TLR5)が免疫システム中で欠乏するよう遺伝操作したマウスを使った実験によって、食べ物の消化を手助けする腸内細菌が正常に働かない場合に、かえって肥満の原因となってしまうことがあることを突き止めたという。

 この実験でのマウスの免疫システムは、TLR5の欠乏した状態でも細菌を制御し続けたが、正常な場合と比べて弱く、細菌構成が変化したほか、低レベルの炎症が起こり、インスリン受容体の感受性が弱まった。この結果、TLR5欠乏マウスは、食べる餌の量が正常なマウスより約10%増え、体重も約20%増加、メタボリックシンドロームとなったという。
 これは、腸内細菌叢の中で不適当な種類の細菌が勢力を強めると、低レベルの炎症が起き、前糖尿病状態となって食欲が増進されるからだという。

 何かと座りっぱなしの生活スタイルや栄養過多な食事が肥満の原因だと云われるが、過剰なカロリー摂取の背景には無規律な食習慣のほかに、食欲や代謝に関与する腸内細菌が関わっている可能性を示すもので、少なくとも一部の肥満については、インスリン抵抗性が原因で起きている可能性があると分析している。


2009/07/11
健康インフォメーション 免疫力を高める乳酸菌
  http://mainichi.jp/life/health/archive/news/2009/07/20090711ddm010100160000c.html
     毎日新聞  ライフスタイル > 健康 > アーカイブ  2009/07/11 
サントリー健康科学研究所とサントリー乳酸菌研究所が、第5回日本食品免疫学会(2009年5月26−27日、東京都文京区本郷)で発表したところによれば、細胞壁の厚い「プロテクト乳酸菌」が人の免疫力を高めたり、インフルエンザの感染予防になる可能性があるという。

 免疫効果が確かめられたのは、京漬物から発見された植物由来の乳酸菌で、通常の乳酸菌に比べて細胞壁が厚く固いため、プロテクト乳酸菌と名付けられた。

 今回の実験は、30代〜60代の男女25人を3つのグループに分け、(1)5億個のプロテクト乳酸菌(2)15億個のプロテクト乳酸菌(3)偽のプロテクト乳酸菌(プラセボ)をそれぞれ2週間摂取してもらった結果、(2)のグループは、(3)のグループに比べ、ウイルスなどを殺す免疫細胞(ナチュラルキラー細胞)がより活性化していた。
 また、インフルエンザウイルスを感染させたマウスの実験では、プロテクト乳酸菌を摂取させた群で生存率が高かった。

 ▼サントリーニュースリリース No.10441(2009.5.26)> 
   「細胞壁の厚い“プロテクト乳酸菌”の免疫活性をヒトで確認
     http://www.suntory.co.jp/news/2009/10441.html


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