訳者あとがき-
本書はトニー・オーツセン編の第八巻とパム・リーバ編の第十巻の双方からカットしておいたもので構成した。と言って、残りものの寄せ集めと言うわけでは決してない。第十二巻の〝名言集〟を除けばこれが実質的に最後となるので、〝最後を飾るにふさわしいもの〟を取っておいたと言うのが本当のところである。

シルバーバーチの霊言はどの巻のどの説を読んでも、そこに必ず〝やっぱりシルバーバーチだ〟と思わせる雰囲気が漂っているが、これまで私は日本人としての訳者の立場から、日本人の読者感覚を念頭に置いて、一冊一冊に特徴を持たせるように編集の仕方に工夫を凝らしたつもりである。

そのために本章のように複数の編者によるものが何冊かあるが、もとはと言えば全てハンネン・スワッハー・ホームサークルによって保管されている速記録とテープ録音から各編者が思い通りに抜き出して編纂したものであり、それを私が更に日本語シリーズ用に再編集したわけで、問題は無いであろう。そうした編集方針については現在のサイキックニューズ社の代表であるトニー・オーツセンと会った時に口頭で諒解を得てある。

さて八章の〝最後の晩餐〟は奇しくもキリストの最後の晩餐の時と同じく13人で行われた交霊会のもので、これがSilver Birch Speaks<シルバーバーチは語る>と題するカセットとなって発売されている。意外なことに、シルバーバーチのカセットはこれまでのところこれ一巻しか出ていない。〝SB1〟と言う記号が入っているところを見ると〝SB2〟〝SB3〟をこれから出す予定であることが推察される。そう望みたいものである。

それはともかくとして、リーバ女史は原典でその三分の一程度を、内容に応じて各章に分散して紹介しているが、私はその全部を私自身が筆録して翻訳し、本章で一挙に紹介した。

と言うのも、『古代霊は語る』の巻末で私がシルバーバーチの声のカセットも出ていることを紹介したのがきっかけで、それを聞きたいと言う方から購入方法の問い合わせが多く届いた。が、地方によっては面倒なことになって再度問い合わせてくることが多いので、いっそのこと私が一括で購入して実費でお分けすることを考えた。

そこまで考えが進むと、今度はその全文を英文ワープロで印刷したテクストを添えてあげようと言う老婆心が出てきた。そこで今年の正月三カ日を返上して文章に書き写した。が、インディアン独特の発音のために私にはどうしても聞き取りにくい箇所があるので、全文をコピーしたものを東京在住のシルバーバーチの大フアンで同じカセットを愛聴しておられる康米那(カンナ)女史(インド舞踊の名手で英国人のご主人とともに世界各地を回って公演しておられる)のところへ送って、ご主人と一緒に目を通して頂いた。

おかげでまず完璧ともいえるものが出来上がり、自信を持って公表することが出来る。ここにあらためて康米那(カンナ)女史とご主人に深く感謝の意を表したい。

カセットとテクストをご希望の方は実費として1500円を添えて左記あてに申し込まれたい。カセットを既にお持ちでテクストだけと言う方は、実費として100円切手を同封のうえ申込まれたい。

果たしてどの程度の申し込みがあるか予測がつかないが、ある一定の数、例えば一ダースに達することに締め切って注文を出すと言う形にしたいと考えている。従って少しの間お待ちいただくことになることを予めご承知置き頂きたい。

[申し込み先]〒721福山市西深津町7-3-39 近藤 千雄