キトマーに住んでいたウォーフは６才の時にこの事件に巻き込まれ、それ以来ロミュラン人を憎んでいる。

クリンゴンの民族性は日本のサムライ社会を参考にすると理解しやすい。彼らは戦闘種族であり、非常に好戦的である。同時に名誉を重んじ、卑怯なことや臆病な態度は敬遠される。名誉は同時に社会的体面でもあり、常に自分をよく（強く）見せ続けなければならない。名誉に反することをすれば、それは当人のみならず、一族全体の「恥じ」となる。

社会の構造は完全な縦型社会であり、上下関係には非常に厳しい。しかし、その反面、昇級のための暗殺が黙認されており、身分が上だからといって安心することは出来ない。最高権力者である皇帝・総裁でもその例外ではない。

帝国は、強力な武力に基礎を置いた一大軍事大国で、かつては銀河中を遠征しその版図を拡げていった。惑星連邦とは、ファースト・コンタクト以来、２２９３年のキトマー平和会議まで、約７０年間交戦状態が続いた。一時期はロミュラン星間帝国と対連邦を念頭に置いた軍事協定を結んでいたが、連邦との和平後は互いに仲が悪くなっている。