第2部 アラン・カルデック自伝
──孤独と休みなき戦いの日々(『遺稿集』第四章「自伝的ノート」から抄訳)
第15章 「揺るぎない信仰を持て!」
一八六〇年四月十二日、ドゥオ氏宅にて、霊媒はクロゼ氏。
私がいない時に自発的に降ろされた通信。
「パリ霊実在主義協会を破滅させ、霊実在主義の教義に致命的な打撃を与え、その信用を失墜させようと画策する者達に対して、あなた方の指導者(つまり、私、アラン・カルデックのこと)は、断固たる決意を持って、辛抱強く対抗してきました。あなた方の指導者に栄光あれ! 我々が常に彼と共にあるということ、我々高級諸霊は彼の使命を支援することが出来て大変嬉しいということを、彼によく知ってもらいたいと思います。彼の使命を援助したいという霊人は山のようにいます。その使命の偉大さがよく分かるからなのです。
しかし、この使命はまた数多くの危険を伴っています。それをやり遂げる為には、揺るぎない信仰と鉄のような意志が必要です。さらに、悪口、嘲弄、失望に雄々しく立ち向かう為には、克己心と勇気が必要であり、嫉妬や中傷をはねのけるだけの不動心も必要でありましょう。
おそらく狂人扱い、イカサマ師扱いを受けるでしょう。しかし、勝手に思わせ、勝手に言わせておけばいいのです。永遠の至福を除けば、全ては過ぎ去るのです。よき行いは必ず報われます。そして、幸せになる為には、神に送られて地を満たしている不幸な人々を救う為に汗を流すことです。
あなた方が、平安と清々しさに満たされますように。それこそが天上の至福の先駆けなのですから」