9.現実

 4人で馬鹿話しをしながら、Horncurchに着くまでの間、私は窓の外がかなり気になっていた。

 電車はしばらく地下を走っていたのだけど、ある時を境に地上に出、まぶしい光の中をひたすら目的地まで走っている。
 
 結構郊外まできたらしく、窓の外には、まごう事なき草原が!!しかも、時々家畜らしき動物の姿まで…。
 あぁぁぁ(涙)。やっぱし、グリーンベルトは存在してたのね!!と、1人涙ぐむかづよであった。

 …ところが、Leeのウチに着いてから地図を見せてもらったところ、あちこちに緑地を示すところはあるものの、ベルト状になるほどのまとまった緑地帯を認めることは出来なかった。
 と、いうことは、電車の中から眺めていた緑地帯も、飛び石となった公園のでっかい版のようなものなのか?!

 がっかりしたけど、仕方ない。
 でも、ロンドンの中心街を取り巻くように空き地というか、飛び石的緑地が点在しているところをみると、昔は本当にグリーンベルトがあったのかも知れない。
 規制が緩和されて、本来は居住地として利用してはいけなかった土地が、今は居住地として活用されつつあるだけなのかも…。

 あぁ、真実は闇の中に…。やれやれ。

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