競馬最強の法則 競馬で立派に妻子を養う男 木下健の方法 |
|
'051月号 2月号 3月号 4月号 5月号 6月号 7月号 8月号 9月号 10月号1 10月号2 11月号12月号
'99 1月号 '00 1月号 '01 1月号 '02 1月号 '03 1月号 '04 1月号 '06 1月号 07 1月号 |
馬券生活者が教える “絶対不敗”の万馬券術
常勝馬券師なら例外なく押さえている 木下のひと言に不意を突かれた |
なぜなら小誌は、「読んですぐに馬券に役立つ」ことをメインテーマとしているからだ。木下の「レベルの高いレース」なら、雑誌を読んですぐに使える。新聞の馬柱で「レベルの高いレース」を探し出して、その出身馬を買えばいい。だが「指数」は、たとえよく当たるにしても、説明が難しい上、何よりも同じように実践するには手間がかかりすぎる。「読者にとって費用対効果が薄い」として、誌面で触れることは極力避けてきた。 指数とは「能力重視の馬券術」の別名である
・・・長くなったが、本題はここから。今紹介した本誌の馬券師たちは、日頃からウン十万、ウン百万の馬券を買い、ウン十万、ウン百万の払い戻しを日常とする、いわば大物たち。その大物たちが、形の差こそあれ、何らかの指数を使っている。木下にしても同様。ならばこの事実は、何を意味しているのか? 答えはこうだ。
筆者など指数上位と聞いても、「前走16着」というだけで尻込みしそうだが、「スティルインラブやヤマニンアラバスタと同じくらいのパフォーマンスを発揮していた」と考えれば、買えなくもない。 |
![]() |
![]() |
「説明のためにAを見て下さい。これはブライアンズレターの前走エリザベス女王杯の補正前と補正後の数値ですが、補正前が指数73だったのが、補正で+11上乗せして、84にしてます。 なんで84になったか説明しますと、このレースでは1着馬アドマイヤグルーヴの指数を補正の基準にしたんですわ。私は大体OPクラスの基準を90くらいに見ていて、牝馬限定のGTなら93〜94くらいが目安ですが、レースを見て総合的に判断したら、アドマイヤグルーヴもこれベルくらいは十分にあるかなあということで「93」に。補正前の数値自体、単にタイムを簡単に処理しただけの大雑把なもんすし(笑)、これくら上乗せしても問題ないかなと。それでこの勝ち馬から順に見ていって、通ったコースなどいろいろ考慮していくと、ブライアンズレターは16着でも補正が必要と判断し た結果、84になったということ。ブライアンズレター自身が見所があったというより、レースの内容、レベル自体に大きな補正の必要があったということですわ。こうやって全馬補正していったら、このエリザベス女王杯でブライアンズレターは、9着Nスティルインラブ(補正後指数86)、11着Gヤマニンアラバスタ(同85)、12着Bグローリアスデイズと同じくらいの価値はがあったということですわ」 |
![]() |
いくら「能力評価」が優れていても、やはり競馬はナマモノということか。ちなみに「先行有利」とか「ホワイトは差しばっかり」なんてことは一切わからないというか気にしない木下の指数の会員さんの多数は、この「AB評価」だけで馬券を買って、ずいぶんいい思いをしたそうである。 参考までに、このゴールデンブーツTの補正前、補正後指数を表Bに。やはり1着馬と4着馬の指数が同じ「82」。こうして後のレースにつながっていくようだ。 |
11月20日東京11R 東京スポーツ杯2歳S 指数上位3頭で、あっさりと3万馬券 |
![]() |
これは、指数評価「AX→C→B」の上位3頭だけで、3連単7790円を的中したレースだ(C出馬表)。藤沢和厩舎の超良血馬エアサバスが1本被りの1番人気なのに指数「61」と極端に低く、逆に上位3頭の指数が高かったのはなぜ? 答えは1、3着のスムースバリトン、ニシノドコマデモの前走である「いちょうS」組の評価だ。 「いちょうSのようにスローペースになるとタイムが遅くなり、それに伴って補正前の指数も自然と低くなります。その指数を能力と思ってしまうと、大きな過ちになるのは当たり前で、しっかりレースを見て補正をしないと本当の能力が見えてきません。こういうときは上がりタイムと、通ったコースを考慮して補正をしています」 |
![]() |
ということでこの「いちょうS」上位組には、表Dの通り概ね12〜14のプラス補正。また3着だったキングストレイルが、指数「76」で1、2着馬を逆転しているのも見逃せない。 東スポ杯では、この補正が大きな力になった。新馬勝ち直後のエアサバスや2番人気メガトンカフェは、木下の指数では、屁のツッパリにもならない有様。2着のペールギュントにしても、前走・デイリー杯は重賞だし、その時木下は「UT馬」(見所があった、不利があったとして、木下が馬(Uma)単位(Tani)でチェックしている馬)としてここから流して、惜しくも100万馬券を逃した馬である(前号の連載参照)。普通に考えても、新馬勝ちしたばかりの馬に目が薄いのは明白だろう 。 |
![]() |
![]() |
ともあれ、AX−C−Bと指数上位で決まって、3連単3万馬券はおいしすぎるご馳走である。で木下は? 「さすがにこれは獲りましたは(笑)。100ですけど・・・・・・」 ホッと胸をなでおろす筆者(万馬券証明書F)。ちなみに、いちょうSで高指数を得たキングストレイルも、次走京王杯2歳Sで2着に入線している。やはり参考までに、表E東スポ杯の指数 も。補正後のトップは、3着ニシノドコマデモだ。 |
20万馬券、100万馬券も獲れた! 「補正」の考え方は、これでだいたいつかんでいただけただろう。木下曰く、「補正はあくまでケースバイケース。全馬補正することもあれば、不利があった1頭だけとか、あるいはまったくしないレースも」ということなので、この2例がすべてではないが、一応は「木下式の能力評価の方法」のイメージはつかめた。次はその「有効性」だが、では木下さん、万馬券の方は、いかがでしょうか? 「い、いや・・・・・・正直、あまり挑戦してませんねんデヘデヘ(苦笑)。まず本業の複コロが忙しいですし、時間ができて買ってみたいなと思ったレースも、あまり点数が増えるとお金がかかるので、100〜300倍に絞って買ったり、逆にふと思い立って300倍以上を狙ったりとしたんで、けっこう取り逃がしてますねん・・・・・・(苦笑)」 ということで期間中にものにした万馬券は、6本(淋)。スペースもないから、あえて掲載するまでもないか・・・・・・。まあ本誌がお金をだしているわけではないし、出せるははずもないから無理強いもできない のだが・・・。いずれにしても、頼んだこちらにも無理があったようである・・・・・・。 だがこれでひとつ判明したのは、少なくとも木下の「馬の能力評価」の精度は高くて、それは複コロといえど「馬券で生活維持できる」ほどのものであるということ。逆に「馬の能力評価で万馬券をモノにするには、やはりそれなりの使い方が必要」というのもわかった。 「確かにそうですね・・・・・・。私は万馬券ほとんど獲りませんけど、私の指数使ってる会員さんの中には、上手く使って獲っている人けっこういてるんですわ・・・・・・」 ふむふむ、ならば! ということで数人紹介してもらったが、すべてを載せるスペースはないので、ひとりだけを。この方、仮にAさんとしようか、Aさんは、木下が泪を呑んだデイリー杯の100万馬券を獲った御仁である。実はそのデイリー杯の10月16日の夕方、常々「誰かおもしろそうな人がいたら教えて下さいね」といっていた本誌担当に、木下から連絡があったのだ。担当は「その人、馬券ありますか? あるならコピーをお願いしてください!」と即答したが、Aさんと木下と連絡が獲れたのは、すでに換金した後.。タッチの差だったのだが・・・・・・。 |
![]() | だがAさんは、普段から木下の指数で分厚い勝負をしている方らしいので、これをきっかけに、「デカイの獲ったら、連絡して下さい」と木下を通して頼んでおいた。そしてこれがAさんの最近のクリーンヒット、10月23日福島11R「西郷特別」の20万馬券(証明書H)だ。 |
![]() |
G出馬表を見てもわかる通り、指数1位、2位、4位のA→B→Dで決まって20万9800円。勝った8番人気の@ブレイブスペシャルが指数1位になったのは、いうまでもなく「補正」の結果だ。 指数だけなら、他にも獲れた万馬券は多数あるが、いちいち書いていたらキリがないので、ここでは去年の10月以降に3連単で10万配当を超えた指数上位例だけを簡単に表Iに載せておく。これらはあくまで3連単10万馬券以上のみで、3連複の万馬券まで含めたら、もはやここには載せきれない ほどだ。 |
![]() |
「能力重視」の馬券術の可能性と限界とは? ここまでの説明で、「指数の有効性」=「馬の能力評価」が馬券において以下に大きな威力を発揮するかが、おわかりいただけたのではないだろうか。木下の場合は「補正」だが、彼以外の“指数馬券師”たちもそれぞれ独自の工夫で馬の能力を評価して、大きな成果を上げている。古くから、「競馬は、まず“格”=能力」という格言があるが、これを現代風に体現しているのが、昨今の「指数」とはいえまいか。一方で指数の限界も見えた。 それは、「指数は所詮は道具。生かすも殺すも、その人の使い方次第」 これは、木下にただ「万馬券を獲ってくれ」と頼んで、やはり本人にはそれほど成果がなく、同じ指数を使っている本人以外の人間が有効活用している点ひとつをとっても明白だ。かくいう木下自身も、「指数はあくまで道具。私の場合は指数と同様、トラックバイアスやレースの流れ、また馬券を買う際の資金運用(複コロのこと)、購入決定する際のメンタル面も、勝ち続けるためには同じように重要なファクターです」との繰り返し述べている。 「競馬で勝つとは、どういう意味か?」この問いへの答えは明らかで、「パンクせず、長い期間にわたってプラス収支を続けること=絶対不敗」 本誌の巻頭特集に登場してきた、いわば本格派とも呼べる馬券師たちは、例外なくこれに該当する。そしてその方法の中心軸が、指数という「馬の能力評価」。この事実を見ても、 「今のところ、競馬で勝つには、精度の高い馬の能力評価がもっと有効で安定している」 もしこれが間違っていないなら、指数ということではなくて、ひとまずは「精度の高い馬の能力の評価方法」をもっていれば、勝ち組への最短距離ということになる。もしこの結論に同意するなら、自分独自の「能力評価の方法」を確立するか、もしくは手間も時間もかかるから、ここは素直に他人の評価を利用するか? 考えどころだが・・・・・・。 またこの結論は、次のように裏返すこともでる。 「指数はみんなやっているから、『馬の能力評価』以外の、安定かつ有効なファクターをものにできれば、独り勝ちできるかも」 今や、高指数馬のオッズは低い時代。だから指数以外の方法なら、自然と期待値は高くなる。指数を使わない馬券師の中には、意図せずして実際にこれを試みている者も少なくない。 「勝ちたいから馬の能力を重視するか、それとも違う方法をとるか」この答えを持っているは、今これを呼んでいる貴方自身に他ならない。もし「馬の能力評価」以外のファクターで長期的な成果を上げられる方法を確立したら、その時は本誌編集部までご連絡を。皆様の、健闘を祈る! |
![]() |
![]() |
|
051月号2月号3月号 4月号 5月号 6月号 7月号 8月号 9月号 10月号1 10月号2 11月号 12月号
'99 1月号 '00 1月号 '01 1月号 '02 1月号 '03 1月号 '04 1月号 '06 1月号 07 1月号 |