競馬最強の法則

競馬で立派に妻子を養う男 木下健の方法

'04 1月号 2月号 3月号 4月号 5月号 6月号 7月号 8月号 9月号 10月号  11月号  12月号

 

'99 1月号 '00 1月号 '01 1月号 '02 1月号 '03 1月分 '05 1月分 '06 1月分 07 1月号

 

オグリキャップ、

ナリタトップロードの激走も

 「手前ミソの法則」かも!?

         ・・・って(^ ^; アセアセ

 

 これまでのあらすじ

 

 木下がレースリプレイを見る際、不利やロス

など“馬単位”でチェックしておいてそれを馬券に

生かす「UT馬」というファクターがある。

 この「UT馬」の結果検証している時、なかでも

「1コーナーで不利、ロスなどがあった馬」が、

一定のパターンでなぜか大穴をあけることを発見。

その理由を追求してみると「馬の歩法」や

「手前変換」にぶつかり、ついには新ファクター

「手前ミソ馬の法則」に至ったが・・・?

        「手前ミソ馬」はいかがでしたか?

 こんにちはみなさん。これは1月号なので、新年明けましておめでとうございます。が妥当なんでしょうかね?でも発売は12月なもんで難しいところですね(^^;。
 まず最初に、前月号の訂正をひとつしておきます。P62の2段目で、《右回りなら左手前で、左回りなら右手前でコーナーを周らんとあかんのやから、スタートから1コーナーまでの手前はその逆が好ましいと、おのずと決まってきますよね。》という部分がありますが、これは間違って書いてまして、
 《左回りなら左手前で、右回りなら右手前で》が正解で、単純な書き間違いがありましたのでこの場をお借りして訂正したいと思います(^^;アセアセ。いやそれにしても言葉で「手前」を表すのは、やっぱり難しいですねん(~ ~;)。
   さて、先月号で掲載しました「手前ミソ馬」リストですが、注目していただけましたでしょうか?そのリストには全部で69頭の「手前ミソ馬」を掲載しておりましたが、まずはその馬たちの、当時の人気と着順の関係から見ていきたいと思います。人気よりも着順がよかった馬は29頭おりまして、シェアとしては42%という内容でした(注@)。人気よりも着順が悪かった馬は33頭で、シェアとしては47.8%です(注A)。人気と着順が同じやった馬も7頭おりまして、こちらの方は10.1%という結果でした(注B)。

 さて、前回でも説明しましたけど「手前ミソ馬」というのは、理屈的には不利というか不合理な点があった馬なんですね。せやけど、その割には人気以上に走ってる馬が多いとしかいいようがないわけで、それに関してはホンマに意外でした(@@;)。というか「手前ミソ馬」の意味なんてないんちゃうの・・・って感じで、 これじゃぁ話にならんので、もうちょっと突っ込んで調べてみることにしました。
 この原稿を書いてるのは、あれから1ヶ月ほど経った11月16日の開催が終了した時点ですが、リスト中からはすでに7割近い、46頭の「手前ミソ馬」が出走しました。そしてこの46頭に限定して前走の内容を調べてみると、人気よりも着順がよかった馬は23頭が存在し、シェアは50%まで上昇し(注C)、先の数値を大きく上回りました。そして人気よりも着順が悪かった馬は19頭で、シェアは41.3%とこちらは逆に大きく下回りました(注D)。人気と着順が同じやった馬は4頭で、こちらの方は8.7%とほぼ横ばい状態を保つ結果となりました(注E)。このふたつの結果が何を示しているかというのを想像して、ある仮定をたててみました。

 まず「人気よりも着順がよかった馬」の場合、「手前の不良変換」から発生する不利というか不合理的なモンのダメージが少なかった、もしくはほぼ影響がなかったんじゃないでしょうか。その結果、29頭中23頭という80%近くの馬が1ヶ月以内に出走することが出来たのではないでしょうか。
 一方、「人気よりも着順が悪かった馬」は「手前の不良変換」から発生する不利というか不合理的なモンのダメージが大き過ぎて、その結果1ヶ月経った今も、33頭中19頭という60%弱の馬しか出走にこぎつけることができなかったんやないかと思います。
 この結果が見えたことで、単純に「手前の不良変換」というだけで、ひとくくりに型にはめて馬券戦術のファクターにしようとしていた自分の愚かさに気づくことができました(^^;アセアセ。
 と同時に、同じ「不良手前変換」でも人間の目では判断がつきづらい、ダメージの大きなモンとほとんどダメージがないモンがあることに気づくことができ、そのひとつの目安として人気と着順の関係は意外と役に立つこともわかりましたんで、これはなかなかの収穫やったと思います(^^)。
           儲けんと話にならんさかいにね!
 
 さてさて、次は肝心の、〈どれだけ馬券になったか〉について。ファクターとして儲かる可能性があるかを検証してみたいと思います。結局はこれに結果がついてこんことには 、使いモンにならんのやさかいにね! というわけで先の条件と同じ、11月16日までのこの1ヶ月間に出走してきた「手前ミソ馬」46頭について調べてみたところ、この内の16頭が2走以内に3着以内に連対してました。これを連対率に換算すると34.8%になります(注F)。この数字自体はソコソコええ感触やないかと思います(^^)。
 この結果にも、人気と着順を絡めてさらに調べてみたところ、この16頭の内の13頭は、「手前の不良変換」をしてしまった当時のレースでは、5番人気以内に推されていたことに真っ先に気づきました。
 そこでこの条件に基づいてもう少し調べてみたところ、「手前の不良変換発見当時、前走時5番人気以内に推されてた馬」は46頭中18頭おり、その内の13頭は2走以内に3着以内に入り、次走以降の複勝率としては72.2%(注G)と実に素晴らしい結果を残しておりますが、ここでひとつ面白い結果が見えてきました(-☆)キラリ。 同じ18頭中、「手前の不良変換」を起こしながらも人気を上回る結果、もしくは人気と同等の結果を残した馬は約半数の8頭おり、この8頭から2走以内に3着以内に入線を果した馬は5頭で62.5%と(注H)、意外なことに先ほどの平均を下回る連対率でした(@@;)。
 その一方で、前走で人気を裏切る結果となった残りの10頭から、2走以内に3着以内に連対を果した馬は8頭おり80.0%と(注I)、実に8割の馬がゼニになるという結果が現れてきました。これはつまり、前項で触れた、手前の不良変換から発生する不合理的ダメージに起因する部分があるのかもしれません(-☆)キラリ。 この結果からも、〈ある程度の人気を背負って好走した手前ミソ馬〉よりも、〈凡走してしまった方の手前ミソ馬〉を狙う方が、人気も落としているやろうし、ゼニになる可能性が高いといえますね。ただし、このわずかな分母から仮定するのはあまりにも危険かもしれませんので、これは「ひとつのファクターとして十分に存在しうるかもしれない」って程度で、あとは皆さんの判断に任せたいと思います(^-^)。
 最後、前号の「手前ミソ馬」リストの中で、「同クラスで好走が望めそうな馬」として馬名の頭に※印をつけていた馬をちょろっと検証してみたところ、13頭が出走しており、その内の7頭は2走以内に3着以内に入り、こちらは想像した通りの53.8%と高い連対率を残しておりまして(注J)、単純に検証した場合の34.8%(注F)という複勝率よりも、はるかに優秀な結果がでておりました(^0^)。
 このふたつの連対率を見比べると、アナログ的な面(レースビデオをチェックして手前ミソ馬を見つける方法)からも、ある程度は狙い撃ち出来ると確信を持てました(^^)。
 
           やっぱり「手前」は奥が深そうです

 8月号から始まった「1コーナー進入時のロス」という話題から、気がつけば「手前変換」という話題に変化しながらここまで書いてきましたが、この話題も一応今回で終了ということにして、次回からはこんなマニアックではないもっと軽い話題で、皆さんに役立つ情報を書いてみたいとと思います(^^)。
 実はこの「手前変換」の話題は、競馬関係者というか競馬事情通の方には結構ウケがよく、いろんな話を携帯に直接メールくれたりすることがありました。 その中からいくつか興味深い話題をここで紹介して終わりにしようと思います。
 まず、冒頭で訂正をした時に再度紹介した部分なんですが、左回りなら左手前で、右回りなら右手前でコーナーを周るわけで、スタートから1コーナーまでの手前の使い方は基本的にはその逆が好ましいといえるわけですね。ただ、馬によってはより得意な「利き脚」というのがあるんで、騎手は実はゲート内でどちらの脚から一完歩目を出させようかと考えているらしいです。
 ゲートが開いた瞬間、馬がつまづいた感じで前ノメリになり、騎手が落馬してしまうシーンがたまに見られますが、あれは「騎手が指示した一完歩目と馬が出した一完歩目が違った場合に、呼吸が合わずに落馬している」というのがほとんどらしいです。
 また騎手は、道中で手前を変換させることも可能で、その方法は肩ムチであったりアブミ上での体重移動などいくつか方法があるらしいです。ただ、それでどの馬も簡単に手前変換させることが出来るかどうかというと、平気で逆手前で走ってる馬がおることから、全部は無理なんやろうなと推測してますけどね。 また手前変換が好走の要因のひとつとなって激走した例も多いと聞きました。オグリキャップのラストラン、有馬記念の激走なんかは、武豊騎手が実に巧妙な手前変換をさせたから復活することができたと、関係者の間ではウワサされているらしいですよ。
 他には、ナリタトップロード。この馬なんかは手前変換が下手な馬の代名詞やったそうです。その結果が大レースのゴール前で最後の粘りを欠く内容になってしまったということです。
 渡辺騎手から四位騎手に乗り替わった京都大賞典(02年・1着)や秋の天皇賞(02年・2着)などは、四位騎手が上手に手前を変換させたからと、評価されているようなんで、このあたりはやっぱり四位騎手に一日の長があったようですわ(^^)。
 そういう目でレースを見てるとまた違った競馬の部分が見えてきて、面白さが一層増す感じがしますね(^^)。
              有馬の感触を、少しだけ。

 例によってG1とかにはあまり興味がない私ですが、編集部の要望もあるので、有馬記念について少し。今はJC見た直後ですけど、有馬は同じような感じにはならんのとちゃいますかね?だからといって何が来るとはいえませんけど。馬でおもしろそうなのは・・・・・馬、知りませんねん(^^; アセアセ
 で担当さんがいう上げる有力馬でひっかかったのが、ゼンノロブロイ。この馬、菊ではレースしてませんからね・・・・・。古馬と3歳のレベル?差はないんとちゃいますか?っていうか、今年の古馬、弱いんちゃいます・・・・・。まあこんなところで。(12月1日時点)



'04 1月号 2月号 3月号 4月号 5月号 6月号 7月号 8月号 9月号 10月号  11月号  12月号

 

'99 1月号 '00 1月号 '01 1月号 '02 1月号 '03 1月号 '05 1月号 '06 1月号 07 1月号