12 教訓

 この津波ではいろいろな緊急時の行動を学んだ。とにかく、日常生活を緊急時に持ち込んではいけない。特に、「いい人でありたい」という発想は邪魔だ。自分の命を危険にさらすばかりか、他人まで巻き込む。災害時には積極的に自分を助け、他人に頼らないことが、もっとも大切。結果的にそれが他人を助けることにもつながる。

 今回の教訓は以下の通り。

1 むやみに他人を助けない。まず自分の安全を確保。

2 とっさの行動が制限されるので乗り物では逃げない。

3 ラジオや行政の情報は丸飲みにしない。最終判断は自分。

4 とにかく急いで情報や人の集まる地域に行く。

5 慎重になったり、むやみに順番を守ることでは何も解決しない。

6 人の親切はありがたく受けるが、甘えて助けをあてにしない。

←back  EXIT! 

1 プロローグ   2 奥尻との出会い  3 奥尻に行く
4 地震だ!    5 父がいない   6 父の生還
7 広がる被害   8 夜が明けた   9 奥尻港へ
10 上陸   11 エピローグ   12 教訓