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ギャラリーヴィヴィエンヌ、ギャラリーコルベール
(Galerie Vivienne, Galerie Colbert)

48 52 00.14N,2 20 23.11E

 ギャラリー巡りの何よりのお目当てはここ、ギャラリーヴィヴィエンヌとギャラリーコルベールでした。「建築巡礼」を目にしてから早20年近く、満を持しての訪問は、パッーサージュデュパヴィリオンを抜けると直ぐに入口が現れます。建築されたのは1825年。近くに住む不動産業者マッシュ氏がローマ賞を受けた建築家JFドラノイを起用し、先ずはギャラリーヴィヴィエンヌを建築。これに触発された投機家アダム氏は、競って隣で負けじとライバルの建築家Jビヨーに設計を依頼し、コルベールを作ったとか。入り組んだ2つの作りは、そんな大昔の(この町ではそんな昔ではないか)都市への働きかけ、競争が今に引き継がれています。でもずっと安泰であったのではなく、結構盛衰があったのでしょう。コルベールは1975年に一度閉鎖されているとあります。
 でもこのクラシカルで上品な雰囲気は放っておくものではありません。今ではゴルチェやトリイユキが店を構える最先端の空間になっています。
 
 
で、ギャラリーコルベールに行こうとしたのですが、ヴィヴィエンヌの中から行くことが出来ません。出来た時は下図のように全く分離されていたのですが、今は通路があると聞いていたのに。どうも工事中で閉鎖している? 改めて正面に回ると正にそうでした。工事改装中で、外からしか見られなかったのです。残念。また改めて来ることとしましょう。


二つのギャラリーの平面図です。結構分かりにくいですが、両ギャラリーがL型に組み合わさって構成されています。右の大きいのがヴィヴィエンヌ、左の小さいのがコルベール。正に兄弟のギャラリーといったところか。でも成り立ちにあるように両者の仲は悪く、連絡は外に出ないと出来ない仕組みでした。今は通れるようになっています。この中で目立つのはヴィヴィエンヌの中心にある大きな円形の空間です。でも工事中で入り口からしか見られなかった。

(1)南側の入り口からギャラリーを見ます。期待させるアプローチですね。と同時に奥の深さが分かります。

2)入り口を入って最初の小広場。ガラスの天井が実に気持ちいい。またクリスマスの飾り付けが上品です。左の店は老舗のワイン販売店「ルグラン・フィーユ・エ・フィス」こういう所に引っかかり出すと、時間が幾らあっても足りません。幸いにも(?)まだ開いていませんでした。右手に(1)の入り口が見えます。

(4)別の広場は円形でした。当然天井はドームになっています。こうした組み合わせがとても憎い。

(3)もう少し行くと、脇に外に通じる小径があります。ここもクリスマスの飾りがなかなか綺麗でした。あと、ペーブメントも他のギャラリーとは明らかに違ってモザイクを敷き詰めています。

(5)もう少し奥に行くと軽快なアーチになります。荷物が一杯出ていますが、これはエミリオロバの鉢植え(造花?)の配達待ちの品々。日本ではイトキンが扱っていましたけど、今はどうなったのかな。12月31日だけど、しっかり仕事しています。ここも明るくて気持ちがいいですね。
(6)ヴィヴィエンヌであちこち探しても、コルベールへの通路がなかったので、外に出てみたら、唯一南側から覗き見ることが出来ました。工事中で結構埃っぽい遙か向こうに円形広場の真ん中の彫像が見えます。まあ、こういうこともあります。

 

パッサージュ ショワジール(Passage Choiseul)  48 52 03.95N,2 20 07.35E
 ギャラリーヴィヴィエンヌ、コルベールを出て西へ約400m行くとふっと現れるのがパッサージュ・ソワジール。一気にうって変わって庶民派のパッサージュです。細い通路は延々と200m真っ直ぐ続いている単純なもの。幅員も狭く、何かどこか日本の下町の商店街を思い起こさせます。ヴィヴィエンヌ、コルベールの近くでこんなに雰囲気の違うパッサージュがあるというのも、パリの商店街の分布って面白いですね。朝早かったのでまだ店が開いていなかったのが残念。

まだ朝早く、あまり人も歩いていません。看板を出させるところが、正に庶民的な感じがします。照明は後世に追加したのでしょうが、も一つしっくりいっていない気もします。


ギャラリー2