アヴァロンを出たローカル電車、いやディーゼル車は、パリのリヨンではなくちょっと外のベルシーに着くというのが時刻表でわかっていました。着いたのは午後一時過ぎ。まずは昼食にしよう。せっかくここに着いたのだからベルシーヴィラージュでも行くか、とベルシー駅前から一番新しい地下鉄14号線に乗って一駅、クールサンテミリオンで降りると人が既に一杯歩いていて、何かワクワクさせます。メインストリートへはクラブメッドワールドの脇を抜けると直ぐでした。
最近こういう修復型再開発があちこち増えてきて、とてもいい傾向だって思っています。ピカピカの再開発、全部取り壊し超高層を建てるという類のものは世界中どこに行ってもあまり変わらないけれど、この手のものはここにしかない再開発。町の歴史を受け継ぐことこそがそのまちの魅力になる、だからこそ多くの人たちを集めることが出来るのでしょう。ここは正に今日辿ってきたように、ブルゴーニュから多くのワインが運ばれストックし、パリをはじめとする消費地に出荷していく、そういう役割をずっと担ってきた場所なのです。それが倉庫を残しながら最先端のスポットになるのだから、面白いのです。今まで行った中で、カナダバンクーバーのグランビルアイランドに感心したのはもう20年近く前になるでしょうか。あそこでも鉄道引き込み線をそのまま残していたっけ。ここもメインストリートは倉庫を殆ど残していますが、裏はかなり手を入れ、建物を追加しています。その組み合わせをかなり考えている印象を持ちました。壊して新しくするのなら誰でも出来る。