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パリのギャラリー、パッサージュ
Galerie Velo-Dodat, Paris Royal, Galerie Vivienne, Galerie Colbert, Passage Choiseul

 今回のパリで楽しみにしていたのが、ギャラリー巡りでした。オペラ座やマドレーヌ寺院、そしてパンテオンのように、単にアイストップ以上に都市に君臨するような建物ではなく、都市の中にひっそりと息づき、知る人しか訪れないちょっと秘密の場所、それがギャラリー。19世紀初頭、当時のまだ見ぬ世界ともいえる中東への憧れもベースになり、バザールを模して始められたこのギャラリー形式は、その後のいわゆるアーケードの原点ともいえるものでした。この形式は同時代にロンドンでも広まり、ロイヤルアーケード、ロイヤルオペラアーケード、バーリントンアーケードなど、その昔ロンドンに行った際に訪れたものでした。


 でもパリのギャラリーはロンドンとは随分違っていました。ロンドンでは町を歩いているとふっと目に入ってくるのですが、パリのは本当わざわざ訪ねていかなければ決して接することが出来ません。ロンドンの有名なアーケードはリージェントストリートやピカデリーストリートから直ぐの所に集中しているし、歩いていても本当に目に入る作りになっているけれど、パリは地図片手に歩き回らないと本当行き着かない。それだけパリは町の広がりがあるし、ギャラリー自体がかなり閉鎖的空間とも言えるのかもしれません。今回はこれらを訪ねることを目的に、宿のアパートもヴェロドダの一本隣に取り、じっくりと回ったのでした。
 
 参考にしたガイドは丸善から1989年に出ている建築巡礼2「光の街路」、そしてマリークレール1993年2月号「パリ 秘密の散歩道」でした。マリークレールはカンボン通りのホテルキャスティーユをスタートに、ギャラリーヴェロドダ、パリロワイヤル、コルベール、ヴィヴィエンヌと紹介が続いていきますが、今回は宿がヴェロドダ隣接なもので、そこからほぼ同じコースで辿っていきます。そういえば、キャスティーユホテルは、その昔泊まりました。メゾネットの部屋があるいいホテルです。  
 

ギャラリーヴェロドダの西側入り口。建物に対し斜めにパッサージュが切ってあるのが分かります。これは並行してある街路に合わせたからというところか。この角度からだと何かだまし絵みたいですね。

(0)ギャラリーヴィヴィエンヌ西側入り口。結構素っ気ない入り口ですが、中に入るとスノッブで洗練されているのに、とても暖かな空間に出会います。途中に広場をいくつも持った、入念な作りがなされています。(カッコは撮った場所で、ギャラリー2で出てきます。)



ギャラリー巡り