鳥取県には、中国地方の最高峰「大山」(だいせん)1.729mや、第二位の高峰「氷ノ山」(ひょうのせん)1.150mなどがあります。それ以外の山は、標高1000mから700m前後の山が多い。いわゆる低山が大半をしめているのです。それぞれの山をよく見ると、戦国時代の城址や信仰にちなんだ祠(ほこら)があるなど個性的な山も多い。時代ごとに地域の人々と深いかかわりを持ちながら、今日があると推定するのであります。
近世の時代の里山は、牧場(まきば)と称して公的に開放され、村ごとに区分けされた草刈場があったことはよく知られている。草は、家畜のエサとして、田畑の肥やしとして大事にされていた。時として所有地争いの「ケンカ」が起きる事もありました。かつて大山周辺には広大な牧場(まきば)があちらこちらにあったらしい。自然芝の山などは、和牛の放牧場として近年まで利用されてきたのであります。 。
砂鉄の産地周辺には、炭焼き用の雑木林が発達した。コナラやクヌギなどは成長も早く、20〜30年で利用できる。そのための生産林が随所にあった。裏山では、炭が焼かれたり、カマドの薪(たきぎ)が準備されていた。近くの名だたる山は、「山の神」の聖域として、山岳信仰の霊場として、深くかかわってきました。
山歩きをしていて、広くクマザサの茂った場所などは、たいては草刈場があり、平地(ひらち)の地形には畑地があったと思はれる場所が随所に見られる。登山口等で「鳥居」(とりい)(鳥居とは、住み分けを表したモニュメントの一つで、結界の意味を持ち限られた場所を指す)がある山などは、たいていの場合、「神社」や「山の神」の聖域である事が多い。
最近の里山は環境問題も合間って見直されはじめてきた。炭焼きの復活や森林の間伐や応援作業などなど。かつての里山は村単位で管理されてきた。総出の作業は総事(そうごと)として草刈は家畜のエサに。木々はカマドの燃料として。竹は農具や家屋の建具にも。かやぶき屋根の材料などなど。山はなくてはならない共有の財産でもあり、時代とともに生きてきたのが里山なのであります。
城址の石垣が語る
中世の山城は、山頂を開き土るいで囲んだ「掘っ建て」の簡単な砦が多かった。身近な里山でありながら、できるだけ急峻で、複雑な地形が選ばれた。狭い平地が何段(曲輪・くるわ)も続く山も見られます。山頂に建つ城や砦は、地方の象徴でもあり、ほとんどが見晴らしのよい場所に位置する。ふもとから、はるかに見上げる城跡などは、いかような道があるのであろうかと、登山欲をそそる山もあったりします。
苔むした石垣は、幾何学模様を見せて美しい。石工(いしく)と呼ばれる石垣専門の職人が築いたのであろう。民家の石垣、田畑の石垣等など、石職人は無くてはならないプロだったのであります。
山頂から見下ろす「棚田」(たなだ)などは、まさに「石垣」で何百年も持っているのであります。
水田の区画整理の進んだ今日でも、狭い山すそなどは、昔からの水田が残る事がある。そんな場所には、石垣がよく残されている。山歩きをするにしても 途中で見たふもとの景色を心にきざんでおくと ふもとの村のなりたちが思い起こされてくる。。
石垣は、城壁以外に田畑の地形作りに欠かせない重要な建造物でもあるわけです。
これらの景観は、日本の伝統的田舎の代名詞でもあり財産でもあるわけですね。。心にきざみたい景色とは、山里に残された田んぼや裏山にあるのではないでしょうか。素晴らしい景色は、意外と足元にある。。
鳥取県西部 米子市・境港市・大山町・南部町・伯耆町・江府町・日野町 アクセス・JR山陰本線/伯備線/境線・米子駅・米子空港・米子自動車道・山陰道 |
大山ナショナルパ−クセンタ−
#湊山(みなとやま)・90m・城山散策・米子市・湊山公園(みなとやまこうえん)、米子市街地、中海、日本海が一望できる「城山ハイク」。山頂往復以外に「健康ハイク」に最適な周回コースなどがある。JR米子駅から約2時間(徒歩往復)の距離。車・湊山公園登山口から40分(徒歩往復)
孝霊山(こうれいざん)・751m・里山散策・大山町・長田・ 妻木晩田遺跡・ 古代伯耆の丘公園(米子市淀江町)・R9淀江から大山広域農道を長田経由(車)で180分(一部舗装)
#大山(だいせん)・1.729m・大山町・大山寺・ブナ林・史跡巡り僧兵の道
[大山弥山禅定]とは、その昔、霊山として栄えた時代、弥山山頂まで登る回峰行があった。その回峰行を「大山弥山禅定」(みせんぜんじょう)と呼ぶ。現在の登山道は、いにしえの道をたどる。
#烏ガ山(からすがせん)・1.448m・江府町・鏡ガ成・鏡ガ成国民休暇村・チロルの里・米子道江府ICからR181江尾経由R482南大山大橋を経て県道315御机から鏡ヶ成から280分
#要害山(ようがいざん)・334m・神話散策・南部町・寺内・赤猪岩神社(あかいいわじんじゃ)・県道1寺内から(車)農道経て180分
[
赤猪岩神社]とは、要害山の麓に鎮座する神社。出雲神話に出てくる「大国主命」がまつられる。山の上から・イノシシに見立てた「赤く焼けた大岩を投げおろされ・命は死に絶えた」という伝説を持つ社。参拝者も多い。
#鬼住山(きずみやま)・330m・地蔵群散策
#金華山(きんかざん)・354m・霊場散策
金華山の[照葉樹の森]とは、金華山山頂に広がる照葉樹の自然林。凝灰角礫岩の岩山に緑の森が見える。熊野神社の聖域でもあり、一目見ようと訪れるハイカ−も多い。
#宝仏山(ほうぶつさん)・1.005m・里山散策
#金ガ谷山(かながやせん)・1.164m・ロングな県境登山
#船通山(せんつうざん)・1.143m・カタクリ(4/下)

船通山
#鬼林山(きりんざん)・1.031m
[井上靖]文学碑・
#花見山(はなみやま)・1.188m・
[奥日野のたたら]とは、かつて「たたら製鉄」で栄えた地域をさす。原料の砂鉄は風化した「花崗岩」を水に流しながら採取する。これを、「かんな流しと」呼ぶ。大量の木炭で砂鉄を溶かす。これを「和鉄」と称す。
#馬ノ山(うまのやま)・107m・古墳散策・湯梨浜町・橋津・ハワイおんせん・R9橋津中央口から橋津大橋を経て(車)120分(舗装)
[馬ノ山古墳群]とは、橋津地内に位置する馬ノ山周辺に点在する古墳群をさす。古墳時代(4〜7世紀)に造られた大小25基からなる古墳群。古墳散策ができる山として人気が高い。
#鉢伏山(はちぶせやま)・514m・東郷湖展望・湯梨浜町・川上・東郷温泉、燕趙園(中国庭園)、あやめ池公園(あやめ・5/中)・県道22東郷から県道29川上峠から150分(舗装)
#羽衣石山(うえしやま)・376m・天然の塁壁・天女伝説ハイク・湯梨浜町・梨・野花(のきょう)梅・梅干・釣り(フナ・コイ・セイゴ)・県道22長和田から羽衣石経由(車)・登山口駐車場トイレ有から180分
#三徳山(みとくさん)・900m・三佛寺・投入堂(なげいれどう)・国宝散策
#打吹山(うつぶきやま)・204m・「森林浴の森」散歩・倉吉市・南北朝時代から戦国時代にかけて、山名氏の打吹城があった山。1615年に廃城となる。登山口には、「打吹公園」(うつぶきこうえん)がある。・打吹公園・桜、つつじ(5/上)、白壁土蔵群・ 極楽寺しだれ桜・県道38倉吉市役所を経て打吹公園(バス、車)から120分・登山口・長谷寺口にトイレ有
#若杉山(わかすぎやま)・1.020m・かつては放牧地(和牛)として利用された山。広大な草原散策が楽しめる。・三朝町・大谷・若草、草紅葉(くさもみじ)散策・R179西谷から県道116大谷を経て(車)登山口から180分
#城山(しろやま)・150m・登山口には、「白金の湯」で知られる名湯「関金温泉」(せきがねおんせん)がある。ミツバつつじ・倉吉市・関金・関金温泉街には、弘法大師ゆかりの「えぐいも通り」や足湯などがある。清流村で知られる、小泉の渓流釣り(ニジマス、ヤマメ、有料)も楽しめる・R313関金宿から150分
#船上山(せんじょうさん)・616m・南北朝時代の古戦場・史跡・滝巡り・少年自然の家・山川木地・赤崎漁港・光(みつ)地区民家の鏝(こて)壁・R9赤碕から県道289船上山少年自然の家(バス、車)から180分
#甲ガ山(かぶとがせん)・1.338m・ブナ林散策・琴浦町・山川木地・神崎神社(赤崎荒神)・琴浦道の駅・船上山少年自然の家から420分・早出が基本のロングコ−ス
#大山滝(だいせんだき)・600m・高さ28m一段滝・琴浦町一向ヶ平起点・牛骨ラ−メン・キャンプ場(有料)から150分・駐車場・トイレ有
#矢筈ガ山(やはずがせん)・1.359m・大休峠ブナ散歩・琴浦町・一向ヶ平・宮場の巨木(シイノキ)・アゴちくわ・一向ケ平キャンプ場から大休峠経由・420分ロングコ−ス
北栄町 ・・・由良宿・
鳥取県東部
鳥取市・岩美町・若桜町・智頭町
アクセス
JR鳥取駅/因美線・鳥取空港・山陰道・鳥取道
#浦富海岸遊歩道(山陰海岸ジオパ−ク)・浦富遊歩道ハイク・歩行時間/180分・浦富海岸観光船・岩美温泉・起点・網代港/駐車場、トイレ・城原海岸/駐車場、トイレ有
[山陰海岸ジオパ−ク]とは、ユネスコが提唱する「世界遺産」の中の1ジャンルで、自然やその地域が含まれる。
4年ごとの審査が特徴。当該ジオパ−クは、京都府、兵庫県、鳥取県が含まれる。浦富海岸は、浸食された海岸美に特徴がある。海岸美を求めて、国内外から訪れるハイカ−も多い。
#二上山(ふたかみやま)・330m・岩美町岩常・岩美町・県史跡(山城跡)・R9小田交差点から県道37岩常を経て(車)古墳公園から180分・駐車場・トイレ有
#摩尼山(まにさん)・357m・鳥取市・覚寺・砂丘砂の美術館・門前精進料理・覚寺交差点から県道224を直進(車)魔尼寺から180分
#久松山(きゅうしょうざん)・263mm・健康ハイク・鳥取市・久松公園、城跡、 県庁・地域観光・R29西町営林署前から県立博物館へ(バス、車)久松公園から150分
#本陣山(ほんじんやま)・252m・コブシ咲く里山、史跡散策・鳥取市・栗谷・鳥取観光協会・観音院庭園・R29樗谿神社前交差点経由・樗谿神社(バス、車)から180分(舗装)
#因幡山(いなばやま)・249m・在原行平・ありわらのゆきひら・万葉の里山・鳥取市・因幡万葉歴史館、宇倍神社のキリン獅子(4/21)・県道31宮ノ下・宇倍神社(バス、車)から150分(一部舗装)
[在原行平・ありわらのゆきひら]と百人一首・平安時代前期の歌人・公家。因幡守とし赴任したことがある。百人一首・十六番歌は有名「たちわかれ いなばの山の峰に生ふる まつとし聞かば今帰り来む」。因幡に赴任する際に、都で詠んだとされる。百人一首は、鎌倉時代初期の頃、藤原定家が造った「「百人秀歌」がもととなり、その後、小倉百人一首の「カルタ」として普及したとされれ。その中に、ありわらのゆきひらの一句が加わっている。
#扇ノ山(おおぎのせん)・1.310m・ブナ林散策・鳥取市・八東町・名瀑/雨滝・県道31〜河合谷牧場経由180分/姫路〜河合谷林道経由150分/八頭ふるさとの森から230分
#霊石山(れいせきさん)・334m・健康ハイク・鳥取市・河原町・大カツラ(北村)・鳥取道川原IC(車)片山から180分(舗装)
#洗足山(せんぞくさん)・736.2m・花崗岩の岩山・用瀬アルプス・鳥取市用瀬町・鳥取道用瀬IC・R53〜用瀬町金屋(車)から300分
氷ノ越から山頂
#三角山(みすみやま)・500m・天神川や佐治谷が一望できる・町の展望台
#芦津渓(あしづけい)・670m・智頭杉、ブナ渓谷ハイク・智頭町・芦津・奥三滝自然林(スギ・ブナ)・石谷家住宅
#若杉峠(わかすぎとうげ)・1.052m・
#那岐山(なぎさん)・1.255m・イワウチワ(4/中)・シャクナゲ(4/下)
#鷲峰山(じゅぼうざん)・921m・ブナ自然林・鳥取市/鹿野町・河内上条、鳥取市・安蔵
