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#奥日野のたたら


花見山から奥日野を望む
 [奥日野のたたら製鉄]
 「たたら」(蹈鞴)とは、足でふんで風を送る大型の「ふいご」の意味がある。一般的に「たたら」とは「和鉄製鉄法」を指す。風化した「花崗岩」の中に含まれる「砂鉄」を原料にする製鉄法で 「和鉄」とも呼ばれる。大量の 「砂鉄」と、大量の「木炭」を必要とする特徴がある。砂鉄の採取は、「マサ土・真砂土」と呼ばれる砂礫を、水に流しながら採取する。これを「かんな流し」と呼んだ。 集めた砂鉄を、炉の中に入れ木炭で溶かすのである。空気は「ふいご」と呼ばれる装置でもって送り込む(ふいご吹き)。 作業は、三昼夜かけておこなわれる(この1サイクルを一夜と呼ぶ)。
これらの作業は、多くの人出を有するため、農閑期の冬場が中心だったらしい。江戸期には、国内の3割を生産していたともいわれる。この地域は、地形が風化し比較的なだらかで、コナラ等などの雑木林が多いという特徴が見て取れる。明治以降は、「洋鉄」の時代に入り衰退した。ある作家が、「天空の植民地」と詠ったのは、豊かな自然と暖かな人情を良く表している。近年は、杉、ヒノキの森林産業や高地野菜などの生産が盛ん。
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