小倉百人一首と稲葉山 |
鳥取市国府町に位置する「稲葉山」249mは、小倉百人一首、16番歌で詠まれた山として知られる。 平安時代の前期から中期の公家、歌人でもあった、在原行平(ありわらのゆきひら)が、「因幡」(いなば)の国主(855年から857年)として赴任した時に、京で詠んだ和歌に稲葉山が登場する。 「立ち別れ いなばの山の 峰におうる まつとし聞かば 今帰り来む」 これから赴任する稲葉の国に思いをはせながら、みれんある京に住む人を思って、これでお別れです 稲葉山にはえる松のように、じっと待ちわび帰ってほしいと思うなら、いつでも帰りましょう。旅立ち前の歌人の思いが見て取れる。 平安時代に詠まれた行平ゆかりの「稲葉山」の和歌を含む「絵かるた」は、鎌倉時代に入り「小倉百人一首」絵かるたとして詠まれ普及した。 |
稲葉山ハイキング。ふもとの「宇部神社」(うべじんじゃ)から、家族連れでも歩けるなだらかな林道(一部舗装)を行く散策コースがおすすめ。 往復・約150分 |