競馬最強の法則

競馬で立派に妻子を養う男 木下健の方法

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 《土中灌水》
 ラップ理論
競馬で妻子を養う男・木下健の
 《競馬奥義》研究報告
 

◎「もう小倉芝1200だけで、食べていけます」

◎「テン3F」「上がり3F」だけで
           小倉1200全レースを解読!

◎「芝の品種」「土中灌水装置」
             までも見切った!
 

 「極端な話、もう小倉芝1200だけで食べていける
かもしれませんねん〜(笑)」という冗談とも本気とも
つかない木下からの電話をもらったのは、
05年の3回小倉開催が終わった翌日の9月4日。
 半信半疑で聞いてみると・・・・そこにはアッと驚く秘策が隠されてた!?
もはや《競馬の奥義》とさえいってもいい、その中身を、本誌読者にだけ完全公開しまっせ〜(^^)。



      最強の「ラップ理論」をご存知ですか?

 「明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたしますm(_ _)m」そーいえば、先月もどない挨拶したらええんかで悩みましたな(^^)。
 先月書いた原稿の感触はどんなモンでっしゃろ?あれは基本的に有馬記念用なんですが、個々の馬を強引にタイプ別けしたに過ぎんので、逆に有馬以外でも使えるはずですねんね(^^)。けどやっぱりあきませんなぁ、あんな調べモンしてまうと・・・。あれを書いた直後にJCがありました。外国馬も出走してくるし、いつも以上にわけのワカランG1なんで私の馬券スタイルじゃ当然見送りですわ。そやのに・・・(^^;アセアセ。
 メンバー見てると、どー考えても1000mで60秒を切る展開になりますやん。ってことは先月の原稿で書いたのが間違ってなければ、どー考えてもハーツクライに流れが向きますやん(-☆)キラーン
 ってことでハーツクライの複勝で勝負しちゃいました!。にも関わらず、買うか買うまいか考えすぎて時間がなくなり、投票したときにはすでに遅しで締め切りを食らうという情けないありさまでした
(*>*)ハウー。(またですか〜by編集担当)
 ところで。。。JCで再確認しましたけど、ゼンノはやっぱり瞬発力タイプの傾向が強いみたいですね。前と距離が出来るような速いペースで離されて競馬するよりも、いつでも前を捕まえられる位置でゆったり競馬するほうが能力をフルに発揮できる感じですね。車に例えるとサードからトップに持っていくよりも、セカンドからトップに持っていくほうが得意な感じですわ。
 有馬記念はどうやったんでしょうね。この原稿を書いている12月半ば時点ではわかりませんけど、コレ読んでくださってる頃には結果出てますからね。ま、どんなペースになろうが世代交代の引導を渡されてると思っておりますが…(^^;アハハ
 
 今回はいつもの倍のページ数をもらいました。題して・・・、
 「いつもより余計に書いております〜(^0^)/ これだけやってもギャラはおんなじ(~~;」
正月だけに染之助染太郎みたいなもんですな(^^;。なので前々から書きたかった「ラップ」の話をやってみようと思います(^^)。というても「ラップ」に関してはまだまだ素人の域ですけどね (^^;アハハ。
 以前私が本誌に紹介して、一年ほど連載されてたことのある「2億4000万の男」タツローさんを覚えてはりますでしょうか?今回は、そのタツローさんに少 し力を借りて、自分の考えに彼の理論や意見を取り入れながら、ある程度自信を持てる結論を導き出すことができたんで、皆さんに紹介したいと思います。
 なお、タツローさんの「ラップ理論」に興味のある方は、私のHPに当時のバックナンバーを作ってあるんで覗いてみてください。基本的にはダート専門ですが、私が知る限り最強のラップ理論ですよ(^^)。  http://www.asahi-net.or.jp/~sc7c-knst/back_number_tatu2003_03.htm

 前々から書きたいと思って構想を練ってたのは、小倉の芝1200m戦のことなんです。今月末から小倉開催が始まるんで、ちょうどええタイミングやって思ったのでここまで寝かしてありましてん (^^)。 実はそのくせ、今回の小倉では使いにくかったりします…。なぜかというと、今回の「小倉芝1200mのラップ」は、夏の小倉で発見したもんなんで、たぶん夏だったらカンペキなはずです。(^^;この時期も、まあ使えるといえば使えますけど、カンペキとはいえないんで、そのへんは注意したってくださいな〜(^^;。「そんなんやったら、夏前に書けや!(~~メ」っていわれるのはわかってますけど、書けるうちに書いとかんと、夏まで連載続いてるかどーか、わかりませんやろ・・・。そやから今のうちに書いときまんねん・・・・(^^;。
 あと、あと、芝1200mやったら、皆さんが使こてる新聞の「テン3F」「上がり3F」でも十分に「ラップ理論」が可能やという理由もあります。距離が長くなると、パソコンで「TARGET」みたいなソフトないとどうにもなりませんけど、1200やったら、新聞にも載ってますからね〜。なので「ラップ理論」の奥深さを伝えたい意味でも、あえて今回取り上げさせてもらいました(^^)。
 

        「小倉の芝はまったく傷まない」?

 というわけで、まずは資料@をご覧ください。この資料は05年の2〜3回小倉の芝1200m(500万下)と、同時期に行われた1〜2函館芝1200m(500万下)のタイムの移り変わりを比較したものです。
 単純に、良馬場の日の決着タイムを日付順に並べただけのモンですけど、この二場には決定的な違いがあり、非常におもしろいことが見えてくるんですけど気付きますかね?(^^)。
 今回はどっちの競馬場の時計が速いとかじゃなくて、「タイムの移り変わり」に注目して欲しいんですが、函館の方は開催が進むにつれて走破時計が遅くなっていきます。芝が傷んで時計がかかるようになって行く様子を現わしていますね。
 とはいえ、AコースからBコースへとコース替わりがあると、一時的に時計が速くなっています。明らかに「先週までとは芝の状態が違う」ってこともわかりますよね(^^)。(※1)
 そしてまたすぐに時計がかかりだしまが、このことからも「芝の荒れ具合」と「走破時計」とには密接な因果関係があるのが、面白いほどハッキリとわかります(^^)。
 それでは小倉競馬場を見てください。こちらはどうでしょうか。
 芝の状態がピカピカの開幕週こそ1.07.0という時計がマークされてますけど、2開催を通して一貫して1.08.0〜1.08.5という時計で、ほとんどがわずか0.5秒差以内に納まっています。 しかも函館ではコース替りの時に1秒近く速まった時計が、小倉ではなんの変化もありません。(※2) これって一体どういうことなんでしょうか(?_?)(?_?)(?_?)(?_?)ホエホエ・・・?
 「芝の荒れ具合」と「走破時計」には密接な因果関係があるはずなんやから、開催が進むにつれて徐々に時計がかかるようにならんと、おかしいはずです。コース替わり時には、ちょっとくらい速くなってもええと思うし。
 ひょっとすると「函館に比べると芝のレースが少なかったんかな?」って思ったんで調べてみましたが、函館の96に対して117と、圧倒的に小倉競馬場のほうが芝コースの使用頻度が高かったんで、これが原因ではなさそうです。そして、このような現状を踏まえると、「小倉競馬場の芝はまったく傷まない」という仮説を立てるしかありませんよね(-☆)キラーン。

       「土中灌水ラップ理論」誕生でっか?

  ・・・確か9月頃でしたか、小倉競馬場で使われてた洋芝の品種をインターネットで調べてみたんです。あまりちゃんと覚えてはないんですが、天候次第では1週間に5cmも6cmも成長するタイプやったように記憶してます。地下茎を伸ばして横にどんどん増えていって、非常に高い密集性で生えるタイプやったような・・・。いやちょっと記憶が定かではないんで自信はないんですが(^^;アセアセ。
  あと、インターネットで調べて知ったんですが、芝を良好に保つために、地中で芝の根に直接給水できる世界初の「土中灌水装置」ってのが設置されてるんですって。そんな秘密兵器のおかげもあるんちゃいますかね。
 2開催を通して芝が傷まんってのは現実的じゃないんで、本当にそれだけ成長するんであれば、痛んでも成長した分を刈り込んでやれば、翌週には非常に良好な状態をキープしたままレースができるし、地下茎でどんどん増えていくならばハゲた部分にも芝が復活しやすくなるし・・・などなど私の想像も混じってますが、時計が一定してることに関しては、「芝が常にフレッシュな状態である」という考えは近からずとも遠からずやないかなって思ってます(^^)。
 「なんで時計が一定やねん?」ってことをきっかけにいろいろ調べているうちに「小倉芝1200m戦の攻略法」が見つかったんですわ(^^)。なぜなら、要は「馬場状態によるタイムに変化がない」ということですから、「勝つために絶対的に必要とされる時計」を見つければ、あとは個々の馬が、それに足りてるか、不利してるかを見分ければいいだけですからね(^^)。しかもこれくらい時計に変化がなければ、「勝つために絶対的に必要とされる時計」を見つけるのは、そんなに難しいことではないはずですねん(^^)。・・・ところで、この話を「最強」の担当さんに話したところ、「それいいですね!」と採用されたはエエんですが、「タイトルは・・・・『小倉芝1200完全解説、“土中灌水ラップ理論”』でいきましょう!」ということになってしまいました。私にはエエのか悪いのかようわかりませんが・・・。
 
         「基準タイム」の算出方法

 時計に変化がない理由が「芝の育成状態」にあるという現実に私が気づいたのは、実はすでに3回小倉6日目が終了した時点やったんで、それから慌てて先の資料@を作成し、それから「ラップ理論」、いや今回の呼び名である「土中灌水ラップ理論」で判断するために必要なさまざまな「基準タイム」を超特急で算出することにしました。早よ完成させんことには儲けられるチャンスはあと2日間しかありませんからね。ε=ε=ε=┏(; ̄▽ ̄)┛イソゲ!イソゲ! 必要なのは、この3つです。

 @「基準走破タイム」
 A「テンの3F基準タイム」
 B「上がりの3F基準タイム」

 まず@の算出方法ですが、先ほど500万クラスでの走破時計は1.08.0〜1.08.5やったといいましたんで、これを単純に平均し端数を切り上げた「1.08.2秒」を@「基準走破タイム」としました。
 「ラップ理論」では通常、こんな感じで単純に平均値を設定するわけにはいきませんけど、ほとんどの走破時計が一定の枠内に納まっているんですから、今回だけは話は別ですわ。なんの細工をする必要もなく、単純な平均値で問題ないわけです(^^)。
 でもAとBは、単純に平均を取って設定するわけにいきません。一般的なスピード指数の基準タイム作成方式は「ペースが遅すぎたり速すぎたりするレースを省いて平均を取る」って単純なやり方が多いですが、「ラップ理論」では、それじゃ無意味なんですよ。
 なぜなら、最大値と最小値付近を省いたところで、残りのデーターは実はそのクラスなら比較的楽なペースのモンが多く混じってるかもしれんし、逆に厳しいペースのが多く混じってるかも知れんわけで。そこで、冒頭のタツローさんにここまでの流れを説明し、彼の教えを乞いながらAとBの「テンと上がりの基準ラップタイム」を作成することにしました。
 彼の「基準ラップタイム」の出し方は、精度がもの凄く高いんですけど、そのかわりムカつくくらい大変な作業ですわ〜(^^;。 ハンマは、算出方法を教えたらタツローさんに怒られるんやけど、マネしようたって大変すぎて絶対にマネできんねんから、「読者の皆さんへのお年玉」ってことでバラしたろうと思います。タツローさんごめんちゃい(^0^)ワハハ
 まずは、いろんな競馬場で上位入線しているそのクラスの常連の「逃げ先行馬」を何頭もピックアップします。次に、それらの馬が勝つか、あるいは勝ち馬から接戦の1〜3着くらいで粘りきることが出来た時のラップタイムを調べつくします。
 逆にどのくらいのラップタイムで進むと潰れてしまって差し馬が台頭してくるのかを調べつくします。それらの馬、またはそれらの馬と対戦した馬が、小倉でどのような結果を残しているか、リンクしてたどっていけるものは可能な限りたどっていき、いろんなサンプルを抽出し、両面からA「テン3Fの基準タイム」を設定します。
 同時に、先のサンプルとなる馬たちがどんなペースを築くと、差しタイプのクラス常連馬が脚を余すのか、届いたりすのかも調べてB「上がり3F基準タイム」を設定します。
 こうすることで、より現実のレースに見合った精度の高い「基準ラップタイム」が作成できます。ちょっとややこしい説明になりましたけど、まずマネすることは出来んので読み飛ばしてください(^^;アハハ。 

 それでは資料Aをご覧ください。先に説明したようにして未勝利・500万・1000万クラスの各基準タイムが1週間を要してようやく完成しました(~~;フムー。この原稿の後半のところで大事になってきますんで、少しこの各基準タイムの説明を行っておきたいと思います。
 

 ●「逃げ/先行馬」のラップタイム

 まず逃げ先行馬の「テン3F基準タイム」ですけど、「各クラスの標準的な能力を持った馬がこのタイムくらいで行ったなら、粘り通すことができるちょうどええペース」という意味でして、なんぼクラスの標準的な能力を持った馬でも「これを上回るペースで行ってしまうと潰れてしまいまっせ」、というラインです。さらに付け加えると、このペース以上で行って粘れるようならば、そのクラスでは力上位であると考えてほぼ間違いないですわ(^^)。
 次に、「上がり3F基準タイム(単勝圏)」というのは、「テン3F基準タイム」で行けて、なおこの上がりを出せるようならば「勝ちあがるのは時間の問題」と判断できる数値です。
 逆にもう少し上がりの時計がかかって、それが「上がり3F基準タイム(複勝圏)」程度であれば、掲示板に載る可能性の高い馬といえます。「勝ち負けまでは厳しいが、複勝圏内なら可能」という能力度合いの判断基準となります。
 当然の補足をしときますが、その馬が前走より力をつけていたり、他馬が自力を出し切れなかったりで勝つこともあります。前走の内容じゃ絶対に勝てないって意味じゃないんで、そのへんは臨機応変に考えてくださいね。

 ●「差し馬」のラップタイム

 差し馬の場合ですけど、「テン3F基準タイム」を“ボーダーライン”として設定してあります。差し馬の場合、この基準より遅いと後方に構えすぎてしまい、上がり3Fだけでは巻き返しは厳しいという意味の“ボーダーライン”です。これを設定することによって、「上がり3Fタイムが優秀であっても勝ち負けになる馬」か「複勝圏で終わってしまう馬」か「それ以下」かが、ある程度判断できるようになります。すなわちこの“ボーダー”程度のスピードを持ち合わせていて、かつ差し馬の「上がり3F基準タイム」(複勝圏)をマークできる馬であれば、十分に勝ち負けが可能と判断できますが、 「上がり3F基準タイム(単勝圏)」をマークできる馬であっても、この“ボーダー”かけ離れて遅い馬は、勝ち負けは厳しいと判断できます。ただこれも先の補足と同じで、勝つ可能性がないわけじゃないってことだけでは、誤解がないように頼んますね。
 
       「基準タイム」でカンペキに読みきった!

 では、実際にこの「基準タイム」を使って予想した9月3.4日の両日から、誰にでもわかるような簡単な例をあげて解説したいと思います(^^)。
  9月3日小倉12R 。このメンバーで、500万の「基準走破タイム」をクリアしている馬は、AシークレットルームとCサイキョウワールド。ほぼ満たす馬はBオーシャンシチー、Kシャドウスキル、Nテンシノダンス、Qメイショウブンゴってところでした(資料B)。
 そしてこの中から「テン3F基準タイム」と「上がり3F基準タイム」を満たしている馬をピックアップすると、一番しっくりくるのがAシークレットルームってことになってきます。
 私の馬券の買い方は承知の通り、石橋を叩いて渡る「複コロ」でして、「勝つ可能性がある馬を買う」ことを心がけているわけで、前走時に「基準走破タイム 」と「テン3F基準タイム」を満たして、なおかつ「上がり基準タイム(単勝圏)」にわずか0.1秒足らずというのは非常に心強い材料でした。
 これで2番人気で140円(単勝390円)の配当なら、私にとっては“おいしい”といえましたんで迷わず買いました(^0^)。 結局人気サイドで決着しましたが、今回のAシークレットのタイムも1.08.2 テン33.1 アガリ35.1ということで相変わらず馬場状態が安定していることを示しています(^^)。

【@着シークレットルーム 1.08.2 A着サイキョウワールド1.08.4 B着テンシノダンス1.08.7】
 

     1コーナーのカラクリが“キモ”でっせ〜(^0^)

 9月4日小倉8R 。これも前日と同じ、500万のレースで各基準に照らし合わせると、「基準走破タイム」をクリアしているのは、@シアトルビューティー、Dプライムアクトレス、Fオデット、Iシンコーパラダイス、Kテイエムロマンス、Oクインフューチャー、Qイケタイトルの7頭でした(資料C)。
 しかし、Iシンコー、Oクインの2頭の走破タイムは、2回小倉の開幕週の超スピード馬場で出したものなので除外して5頭に。Dプライムの2走前も同じ日なんですけど、1.07.4タイム自体が破格。それに前走は、1.08.2で基準をクリアしてますんで1.07.4は評価に値するものというのがわかります。
 残った5頭の中から「テン3F基準タイム」と「上がり3F基準タイム」を満たしている馬をピックアップすると、なんとDプライムは、前走で「走破」も「テン」も「上がり」の基準タイムのすべてを満たしていて、オマケに鞍上には武豊で文句なしの単候補でした(^0^)。
 これを複勝で買うのはあまりにも勿体無いんで、ワイドで狙うことにして、ヒモには残り4頭の中から「基準走破タイム」と「上がり3F基準タイム」を満たす@シアトルとQイケタイトルを持って行きました。Fオデットの前走内容も、もろもろの基準を満たしていたんですけど、2走前に@シアトルとDプライムの後塵を拝しているので、「すでに勝負付けはついている」と判断しました。
 そんな中Kテイエムは、テン32.1秒の1.07.9という500万でも十分に通用するような物凄い時計で未勝利を勝ち上がってきてるんですが、自信をもって切ることができました(^^)。その理由というのが、基準タイムを作る作業をしてて気付いたんですが、実は今回の話の“キモ”でもあったりします(^^)。
 今一度、資料Aをご覧ください。不思議なことに未勝利、500万、1000万共に「テン3F基準タイム」に大きな違いがありませんよね。クラス間で確実にスピードの違いがあるにも関わらず、小倉の1200mではわずか0.2秒の差しか見当たりません。これはどういうこと・・・?「痛まない芝」が原因でしょうか?それとも1200mのスタートから1コーナーまでほとんどが上り坂になってるためでしょうか?いやそれだけなら各クラスで時計に幅が出ていいはず・・・・。そうやなくてこれは「1コーナー」にカラクリがあると思いますねん(-☆)キラーン。
 小倉競馬場の3〜4コーナー、つまり1200m戦でいう1〜2コーナーは、他のコースには珍しい「スパイラルカーブ」になってますねん。「スパイラルカーブ」ってのは、細かいところはわかりませんけど、要は「入り口が狭くて出口が広い」という感じでしょうか?なのでジョッキーは、スタートからのスピードを殺さず、そろり?とコーナーに進入していって、脚を貯めておいて、広くなって馬群がバラケやすくなるコーナーの出口で急角度で直線に向き、お釣りを爆発させるらしいです。自動車レースでいえば、「スローイン、ファーストアウト」ってことですね。
 小倉競馬場の「スパイラルカーブ」は、カーブの途中からゴール前まで一気に下ることになるんで、キレる馬はめちゃめちゃキレます。そしてクラスが上がれば上がるほど、キレが増し末脚勝負の馬が多くなると考えれば、やたらとテンが速い馬は、下級クラスじゃ差し届く馬も少なくて後続を突き放した派手な勝ち方ができても、クラスが上がると格好の「ペースメーカー」になってしまうんではないかと思われます。
 その証拠が資料Aで、クラスが上がるほど、逃げ・先行馬の「上がり3F基準タイム」が厳しくなっている点ですわ。ってことは小倉で積極的なレースをして勝った馬が、京都や阪神に移って走る場合、一気に条件は厳しくなると予測できますね(-☆)キラーン。あ、これだとすぐに使えそうなので、夏まで待たなくていいかもしれませんね(^0^)ワハハ。
 ともかくこんなことをいろいろ調べているうちに、今回のKテイエムはこの「ペースメーカー」になると気づいたんで、簡単に切り捨てることが出来ました。ただ、あんなどえらいスピードの持ち主なんで、クラス慣れすれば通用すると思いますけどね(^^)。
 結果はやはりDプライムアクトレス1着。2着に4番人気@シアトルが来て、ワイド310円。堅い配当ですが、私にしてみれば3倍もつけば上出来です。Dプライムのタイムも1.08.3 テン33.6 アガリ34.7で「基準タイム」はバッチリな感じですわ〜(^^)。

【@着プライムアクトレス1.08.3 A着シアトルビューティー1.08.4 B着タイキミューズ1.08.6】
 
        小倉2歳Sもパーフェクト読解!

 最後に9月3日小倉2歳S(GV)を紹介します。この時期の2歳重賞なら3歳上500万クラス程度なんで500万の「基準タイム」使こうたら大丈夫です(^^)。
 メンバーを見ると、未勝利を勝ち上がってばかりの逃げ先行馬が多ですね。ってことはさっきのテイエムロマンスの教訓が活きてくるはずです(-☆)キラーン。
 ここで500万の基準タイム付近をマークした馬は@アルーリングボイス、Gエイシンアモーレ、Kセントルイスガールの3頭だけ。「基準タイム」的にほとんど差はないと見た場合、あとは脚質だけの問題になってきます。先のテイエム例にもあるように、前走逃げて前3Fタイムも一番速かったエイシンが一番不利なはず(-☆)キラーン。
 ってことで、ここは3頭の中では一番後ろからレースを組み立てるであろうKセントルイスの複勝と、@アルーリングへのワイドを購入。
 @アルーリングが逃げてKセントルイスが襲いかかる展開も、ハナ差粘りきった@アルーリングボイスに凱歌が。正直、この馬が逃げたときにワイドは外したと諦めてましたけど、あの展開で残しますかぁ・・・。ま、予想としては文句なしやったんでええんですねどね(^^)/。
 ともあれこの「基準タイム」研究以降、小倉の1200mで「逃げてクラス上がっても通用する馬」は奥が深いんちゃうかという結論にいき着き、夏の2歳馬の成長度合いを計る「ものさし」的なコースになるんちゃうかなって気がしました。
 ということでその後アルーリングボイスが、ききょうSやファンタジSを堂々の1番人気で勝ち上がったのには納得の結果でした。阪神JFは残念な結果となりましたが、これで終わる馬とは思えませんわ。
 とにかく、小倉の最終日での1200m戦の狙いは、怖いくらい簡易版ペンキでした(^^)。「この寒い時期に何を場違いな話しとんねん・・・」(~~;って感じもあるでしょうが、まあ今回の小倉開催の参考程度にはなると思いますんで、ちょっと注意してみてくださいな〜。夏まで私の連載が続いてましたら、 また更に続きを書かしてもらいたいと思ってます(^0^)。
 
 
  

 

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