■BANGAI-2002B■
大阪港天保山岸壁にて<Queen Elizabeth 2>
写真 黄昏の小雨煙る大阪港天保山岸壁、海の女王<Queen
Elizabeth 2>の貴婦人の風格漂う優美な姿
●海の女王 CUNARD <Queen Elizabeth 2> 2002年3月5日(火) 大阪へ七度目の来航
JRユニバーサルシティー駅に降り立ちUSJ港に向かうと、木陰の向こうに天保山の大観覧車を背景にして小雨の中に微かに浮かぶ<Queen Elizabeth 2>は優雅さに満ちていた。
●USJ港から
写真 USJ港から大阪港天保山岸壁の遠望
前回の<Star Princess>の時のUSJ港から天保山への航路からの巡る眺めに味を占め今回も<ハリウッド>に乗船した。舳先をひるがえしUSJ港を出港すると右へ旋回し直ぐに左舷前方に天保山埠頭が視野に入る。小雨に煙る前方に<Queen
Elizabeth 2>の優雅な姿は刻々と近づいてくる。大観覧車との対比でその船体の大きさもおよそ伺い知ることの出きる絶景が巡る。わずか十分のいわば本来はUSJへのアクセス航路であるが小生にとってはまことに都合のいい天保山埠頭巡り航路である。
●<ハリウッド>船上から
写真 USJ港から天保山へ向かう<ハリウッド>船上から<Queen
Elizabeth 2>を刻々と巡る
美しい・・・、この一言に尽きる。船の姿はこうあるべき・・・。小雨煙る中に佇む光景は正に海の女王、貴婦人に相応しい気品を漂わせていた。
●天保山岸壁にて
写真 天保山岸壁接岸中の<Queen Elizabeth 2>三景
黒と白に塗り分けられたシンプルなモノトーンの色彩、丸窓が数層に渡り連なる懐かしい優雅な船の姿を彷彿とさせる海の女王と呼ばれる相応しい清楚な趣とでも言うべきであろうか。鮮やかなスカーレットと黒の引き締まる彩色のファンネルが印象的に脳裏に焼き付く。
船尾から船首へ向かって巡ると中程では搭乗ブリッジが船腹に延びていた。船首近く、操舵室の下方、真っ白な船腹にはくっきりと CUNARD の文字が誇らしげにスカーレット色で浮かび上がっている。
写真 大阪港天保山岸壁を離離れ出港、遠ざかる<Queen
Elizabeth 2>
黄昏の小雨に煙る大阪港天保山岸壁を<Queen
Elizabeth 2>は汽笛一声、静かに離岸した。定刻18:00過ぎのことであった。タグボートに曳かれ遠ざかる光景はさすがに優美。
海事プレス社の「クルーズ」誌(11November.2001.Vol13
No.7)の記事に
「QE2、82歳の未亡人が生涯クルーズ」
との小見出しでイギリスの大衆紙ガーデイアンが報じた記事を伝えていた。
ニュージャージーから十九ヶ月前に<Queen
Elizabeth 2>に乗船している82歳のミューラーさんは死ぬまで乗り続ける覚悟だそうで大西洋、太平洋、地中海、南シナ海、パナマ運河、スエズ運河、ノルウェーのフィヨルドを見てきた。既に運行会社のキューナード・ラインには食事代込みで一ヶ月4818ドル(約58万円)を支払っている。自宅三軒の内、二件を売却。多くの財産も売却しているとのこと。
小生は優雅な余生を送るひとつの選択肢だと思うが如何であろうか。我が身の現状からして、今のところでは客船でのいわゆる計画的なクルーズの叶う環境ではないので思い立つ度に定期航路フェリーを利用してそれなりに我が船旅を謳歌しているつもりなのだが何とも優雅さでは遠くおよばない。今は五十路の身、八十路過ぎのミューラー婦人の年頃までにはまだ三十年近くあるから、いずれ八十路辺りにでもなれば小生も決め込んでの優雅な船旅の念願成就も願い続けていようとは思っている。
このミューラーさんは何処に居られたのだろうか? お目にかかることは出来なかった。
●USJ港から<ハリウッド>で<QQueen Elizabeth 2>を巡って大阪港天保山岸壁へ
●航路 USJ→天保山<ハリウッド>
写真 USJ港に停泊中の<ハリウッド>
わずか十分の航海、されど<Queen Elizabeth 2>を刻々と巡る大航海であった。しかし、この日も相変わらず乗船客は少ない。今月いっぱいで航路廃止になるとかとも伝えてられているようだがどうなることやら。
●余談 信号旗
写真 左:UW旗、歓迎&安寧な航海をと、思いを込めて振りかざすUW旗 右:これもUW旗・・・のつもりらしい???
左の写真は歓迎&安寧な航海をと、思いを込めて振りかざす上下の位置関係が正しいUW旗。どうしたわけか右岸壁に面したマーケットプレイスの建物のギャラリーの手摺にかざされていたUW旗(写真右)は旗の位置が上下逆、しかも下の旗は向きが縦になっていた・・・。これでは病人が居るのかと間違いかねられません。
写真 信号旗、左から@<U>A<W>B<P>C<H>
@AUW:出港船に対して「御安航を祈る」 入港船に対して「ようこそ」
ちなみに、@UとAWは単独で使用すると、@U:あなたは危険に向かっている。AW:私は医療援助がほしい。と言う意味になります。
B P:私は水先人を乗せている。
C
H:港内で、本船は出港しようとしているので全員帰船されたい
天保山埠頭へ到着したのは17時頃であった。その時<Queen Elizabeth 2>はCの<H>旗を掲げていた。ちょっとコーヒーブレイクをして出港十分前に再びギャラリーに出てみると掲げられていた旗はBの<P>を掲げていた。
2001 H13
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