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瀬戸内海 大阪→東予→新居浜航路・黒島←→大島航路・新居浜→東予→大阪航路  新居浜市営渡海船制覇
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写真 黒島港の新居浜市営渡海船フェリー<おおしま>

2001年 秋 おなじみ航路、オレンジフェリーで新居浜へ・・・ 新居浜市営渡海船制覇!

                      

●航海 往路・瀬戸内海 途次・新居浜市営渡海船・黒島←→大島航路初制覇! 復路・瀬戸内海
@★★★★★ 往路 大阪→東予→新居浜 四国開発フェリー=オレンジフェリー<おれんじ7>特別室 夜行便

A
★★★★ 途次 黒島港→大島→黒島港 新居浜市営渡海船フェリー<おおしま>
 総トン数:115トン 主機関:300馬力 航海速力:7.6ノット 旅客定員:200名 積載可能車両数:トラック4台 就航年月日:1989.8

B★★★★★ 復路 新居浜→東予→大阪 四国開発フェリー=オレンジフェリー<おれんじ7>特別室 昼行便
 総トン数:9,917.00  主機関:27,000 馬力  航海速力:22.5ノット  旅客定 員:750名  積載可能車 両数:トラック139台  就航年月日:1994.3.28

●旅程 船中一泊 一泊二日
第一日目 京都→大阪南港→
第二日目 →新居浜東港→黒島港→大島港 大島探訪 大島港→黒島港 黒島港界隈探訪 黒島港→新居浜東港→東予→大阪南港→京都

 

新居浜東港への入港時に左舷側には手前に黒島、その向こうに大島がいつも見えていた。その黒島から大島へ・・・

 今週は日曜日に<おれんじ7>で新居浜へ、帰路は小豆島経由で明石に至り<タコフェリー>を制覇した。その感動が醒めやらぬうちに、また、思い立ってしまいました。再び新居浜へ、日本一安い船賃のフェリーが就航する新居浜市営渡海船大島航路の制覇を目指そうと・・・。そして当日の午前中に同じく、オレンジフェリー大阪予約センターへ電話(06-6612-1811)で<おれんじ7>特別室410号室をゲット。

 

●第一日目 またもやオレンジフェリー

●往路 大阪→ オレンジフェリー<おれんじ7> いつものように大阪南港へ、そしてオレンジ(^^)
 何時もは京都を午後八時半頃に出て、阪急電車で淡路にて天六経由大阪市営地下鉄堺筋線の堺筋本町で乗換、大阪港経由コスモスクエアでテクノポート線に乗換フェリーターミナル駅下車、その間、約一時間半。十時前には大阪南港フェリーターミナルへ到着する。<おれんじ7>が入港して来る頃で二階の待合室からはその光景を見ることが出きる。一階の発券窓口で予約番号を告げ乗船券を購入すると間もなく乗船開始時刻となる。丁度いい頃合いである。ちなみにオレンジフェリーの乗船開始時刻は出港三十分前となっている。(<おれんじ7>の場合で<おれんじ8>はもう少し早く乗船できたかも・・・。新居浜での<おれんじ7>の乗船開始は二十分前のようだ。)
 連絡橋を進む連絡橋の交差点、左へ進めば別府航路や足摺航路のバースへ。右へ進めば新門司航路や高知航路へのバースに続くが、オレンジフェリーはそのまま直進して岸壁へ一旦降りる。この日は乗船客が多かったので乗船券のもぎりは、この連絡橋の降り口で係員が行っていた。少ない時は岸壁のタラップから船内へ乗り込んだ所で行っているのだが。船内に入るエスカレーターでロビーのあるフロアへ。そこの案内所で乗船券を提示すると部屋のキーを渡してくれる。特別室410号室はさらに一階上がり前方右手の廊下を進み突き当たりの右手にある。ちなみに特別室310号室は階段を上る必要はなくその階の右手前方の通路を行く、こちらはバリアフリーである。一旦部屋へ入り上着やバッグを置いて旅装を解く。瞬時にくつろぎと安らぎの船旅の始まりを実感するときである。この便は乗船時から23:00までレストランが営業しているので何かと都合がいい。夕食を済ませてからの乗船であったから夜食用に目当ての「じゃこ天」などを求めに行ったことは言うまでもない。
 近頃はオレンジに乗船する度にレストランでは真っ先に「じゃこ天」を注文。今回レストランでは係りのお嬢さんに注文すると何と
 「毎度ありがとうございます。」
 と言われたのにはびっくりした。前回<タコフェリー>制覇時の時にはUSJの影響なのか何だか原因は不明だが超満員で手に入れるまで雄に三十分は待たされたが、今回はやや早く十分もかからなかったように思う。レストランで食べるのももちろん悪くはないのだが、夕食も済ませてからの乗船であったので、船室に持ち帰り室内デッキで移りゆく瀬戸内海の夜景を楽しみながらと決め込んでいた。
 「18番の札をお持ちのお客さま。」
 と呼び出され(時間のかかる注文品には番号札をくれる)出来上がった「じゃこ天」の皿をゲットした。一応レストランの席のテーブルに置く。待っている間に給湯器の側から幾つか頂戴して来ていた紙コップのひとつに詰め合わせ盛り合わせる。もうひとつの紙コップには醤油を。そして割り箸を添えて部屋へ持ち帰る。酒を愛する人たちにとっては極めて好ましいアテになると思うが、小生は幸か不幸は二十歳を以て禁酒を励行していらいアルコールを口にしない。で、自販機でブラックのホットコーヒーを買い求める。同時に愛媛蜜柑の缶ジュース(これまた絶品、また機会を改めてお話しすることもあるかも)も。
 そして、部屋に戻ると室内デッキの小さな丸いテーブルに並べる。冷水もあった方がいい。部屋の向かい廊下を少し行ったところにサービスマシンがある。コップに数杯を用意してこれは窓際に置く。
 こうして瀬戸内海の夜景満喫の宴は始まりを告げる。まどろみながら口にしている内に、やがて前方には明石海峡大橋が優美な姿を近づけてくる。至福の夜更けが深まっていく。

 

●第二日目 新居浜上陸半日で黒島巡り

●往路 →東予→新居浜 オレンジフェリー<おれんじ7>
 翌朝、東予港定刻06:10入港間近を告げる船内アナウンスに目覚める。東予港の入港は巧みな旋回を重ね斜めに切り込まれた岸壁に船尾から接岸する。その岸壁は船体の長さの半分くらいしか無く、前部半分ほどは海に着きだしたままの姿勢での珍しい入港スタイルだ。定刻に接岸した。船窓からは日曜日なので船体を休めている<おれんじエース>の船尾が間近に見える。
 定刻06:40東予港出港、新居浜東港へは残すは一時間十分の航海となる。朝シャンでさぱりしてレストランへ。大半の乗客は東予港で下船するのでレストランでは朝陽を浴びながらゆったりと朝食バイキング850円を楽しめる。朝食を終える頃には新居浜東港の港湾入口に差し掛かっていた。船室へ持ち帰ったアフターコーヒーを味合ううちに定刻07:50新居浜東港へ入港。
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写真 左:新居浜東港へ入港する<おれんじ7>から手前に黒島、その向こうに大島が見える 右:同黒島越しに四国の山々

●途次 黒島→大島→黒島 新居浜市営渡海船フェリー<おおしま>
 黒島港へタクシーで移動。三十分ばかり待ち時間をのんびり過ごす内に乗船券売りのおばちゃんが現れた。往復分の乗船券を買い求める。片道40円x2=往復なんと80円! 大した荷物を持っていた訳ではないが、大島では多分歩く他はないだろうとコインロッカーなど無いかと辺りを見回すが無い。ではどうしたものかと、と乗船券売りのおばちゃんにたずねる。
 一息おいて
 「大島へ行って直ぐ戻って来るんかい?」
 「ええ、そうです・・・。」
 「そんなら、そこら辺に置いとけばいいですよ。」
 と屈託無くおおらかそのもの。ベンチの上には、そう言えば持ち主不明のようなテニスラケットなどが置いてある。壁際には大島小学校給食用とメモした紙が貼り付けてある冷蔵庫が置いてある。何ともおおらか優雅である。物取りなどきっと居ないのであろう。小生も言葉に甘えて、では、とベンチにバッグを置いた。身軽になった。(^^)
 黒島港から大島までは十五分の船旅。大島は蜜柑、シロイモ、イリコ、車エビが名物だという。蜜柑は好物なので買い求め食らい、イリコを味噌汁の出汁に車エビをバーベキューの食材に買い求めようと思っていた。
 フェリーはちょっと変わった珍しい構造。両舷に巾2mくらいの船室が塀のように建っていて、その間に車両を乗せる甲板がある。積載できる車は普通車で二列十台程度か。乗船客定員は200名程度。
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写真三枚 なんとものどかな黒島港ターミナルビル?
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写真 黒島港で乗船を待つ車
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写真 左:乗船券領収証、乗船料は日本一安いフェリー航路<大人片道40円 普通車600円 右:黒島港接岸間近の<おおしま>

 やがて左手前方、港の入口に大島からやってきた<おおしま>の船影が見える。見る見る近づいてくる。ターミナルビル?(待合所)で壁際の机に向かっていた作業服のおじさんが桟橋へ向かう。地上要員だった。すうーーーっと桟橋に近づいてきた<おおしま>から投げられたロープをたぐり寄せると岸壁へのブリッジが船の前方から下ろされ積載されていた車両が降りてきた。乗っていた人も同じ所から降りてくる。そして、間もなく我々待機していた乗船客が招き入れられる。駐車場に待機していた数台の自動車も乗り込んできた。
 程なく出港。港の出口では帰港してきた漁船がモーターボートのように水しぶきを上げながら大島を背景に入ってきてすれ違っていく。乗船客用のイス席があるバスの車内のような細長い船室が両舷にあるのだが風が何とも爽やか、階上のデッキのベンチに座して行く手を眺めることにした。澄んだ空気が美味い、くゆらす煙草が美味い。左前方に見える大島を目指し<おおしま>は快走する。
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写真 大島へ向かう<おおしま>船上から港入り口付近で、黒島港への入舟を見る。背後には大島が・・・

 島の岬を左に見ながら回り込んだ所に大島港はあった。小型の漁船が舳先を寄せ合っている。桟橋が近づいてくると前方に予備船の<大島丸>が停泊していた。<大島丸>が予備船であることは乗船時に乗組員の人から聞いた話である。乗船した<おおしま>は前後どちらからでも上下船できる構造であるので着岸が容易だが<大島丸>は普通の船のように船らしい格好をしていて、前方は舳先で後方に上下船のブリッジがあるので港での接岸はバックで船尾から行わなければならないらしい。

●村上水軍ゆかりの地、大島上陸
 やがて大島港に入港、漁船ばかりの港。桟橋から海を覗き込むと予想外に港の中の海は汚れている。ゴミや漁船などの油などがその原因なのであろうか。
 とにかく下船。浮き桟橋なのか、降り立って陸地へは赤い手摺の鉄橋が渡されていた。
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写真 大島港、左手の船は予備船の<大島丸>正面奥の船が黒島から乗船してきた<おおしま>

 港には人気のない待合室はあるが・・・。目立つは左手の漁業協同組合のビルか。正面には道路越しに民家が見える。案内所横には分かりやすくイラスト表示された案内地図の立て看板があった。それを見てひとまず名所を巡ることに。
 港のすぐ側の漁協の裏が車エビの養殖場らしいのでまずはそこえ向かう。防波堤のような囲いに囲まれたところが養殖場らしいが、その傍らの建物から何やら物音、近づき覗き込むと凄く生臭い、冷凍魚を砕いて餌にする作業をしているところだった。早々と退散して向かいの八幡神宮へ。急な石段が百段余り続いている。途中から港が木立の間から見え隠れして上り詰めると社が現れた。村上水軍ゆかりの地と言うだけあって二百戸足らずの島にしては佇まいは驚くばかりに立派である。木肌の赤いバクチの木も境内には群生している。賽銭を奉納し鈴を鳴らして一礼二拍、旅の安全を祈願してまずは大島航路制覇の感謝を捧げる。階段を再び戻り降りると元来た道を人家のある方へ、道すがら大元神社に一礼。
 家並みの中の小径を進んだ。何処へ行くともなく歩いている内に吉祥寺に行き当たる。ここでも大島航路制覇のご報告&お礼にお参りし、願行寺を巡る。新居浜八十八カ所の二寺らしい。お祭りの山車が道の真ん中に鎮座している。もうすぐお祭りなのだろうか。立派な鉄筋三階建ての校舎と体育館を有する小学校は校門の門扉もなくおおらか。校門の側には二宮尊徳像があった。
 それから郵便局の前を通り人家の間を行くと程なく海辺に出てしまった。海辺の道を戻ると山車の収蔵庫、小学校のプール、公園と続く。いずれも何とも立派な設備だ。
 行く手には港が見える。小一時間の内に総ての名所を巡ってしまったようだ。道すがら数兼の商店を見かけたがいずれも商いはしていなかった。日曜日だから休みなのだろうが期待していた蜜柑もイリコも車エビも買い求める術はない。缶コーヒーでもと道端の閉じられた店先の自販機にお金を投入するとちゃらんと返金される。裏を覗くとコードが引き抜かれていた。諦めざるを得ない。
 予定より早く港に戻ってしまい辺りを見渡せば大島漁業協同組合と看板がある港の前のビルの側に自販機発見。ようやく缶コーヒーをゲットした。その缶を片手に一便早く黒島へ戻る便に乗船した。訪れる前に得ていた大島産品情報ではイリコ・車海老・みかんなどとあったのだが・・・、何一つゲットできずこちらのグルメ願望は念願叶わず。
 あまりに爽やか心地のいい風に、復路でもまた上甲板に上がりベンチに腰を下ろす。傍らに郵便局員が煙草を燻らせながら住宅地図を見入っていた。振り向いて見下ろすと車両甲板に赤い単車が見える。
 大島には綺麗な郵便局が有りましたけど・・・、郵便配達は渡って来るのですか?」
 問いかけると微笑みながら答えてくれた。
 「ええ、あの局が配達してくれるといいのですが、あそこは特定局ですから貯金とか年金、それに郵便物の受付だけで配達はしていませんよ。配達してくれると助かるのですがねぇ・・・。」
 「へぇ、そうなんですか? それで、この船で新居浜から?」
 「ええ、そうですよ。新居浜から来るんです。今日は配達はありませんけど・・・。」
 と若いポストマン? は気さくに話してくれた。なるほど今日は日曜日だからと内心頷いてはみたものの、では何をしに来ていたのだろうか? 住宅地図を見ていたところを見ると・・・、分からなかった。缶コーヒーが空になる頃には<おおしま>は黒島港の入口に差し掛かっていた。

●黒島港界隈探訪後に新居浜東港へ
 黒島の港の辺りをちょっと散策。魚釣り道具屋だけが開店していたが表の戸が開いているものの店内の照明は消されていた。喫茶店が港に面した通りに二軒あったがこれもまた本日休業か閉ざされていた。電話でタクシーを呼び新居浜東港へ戻る。
 途中、アングルのいいスポットに停車してもらい入港中の<おれんじ7>を撮影。
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写真 左二枚:新居浜東港に入港中の<おれんじ7> 左・中:黒島から 右:岸壁側マリンパーク新居浜のレストランのベランダから
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写真 <おれんじ7>の画像UPにしてみましたが・・・荒れ荒れ(^^)

 乗船時間まで一時間あまりを残していたのでタクシーを新居浜東港隣接の新居浜マリンパークにつけてもらってひとやすみ。港の待合室も決して居心地が悪いと言うわけではないが、ここのロビーの心地よさには遠くおよばない。絨毯が敷き詰められていて優雅な雰囲気でゆったりとしたソファが嬉しい。トイレもゆったり広くてぴかぴかに綺麗。しかも無料とあっては港で待つよりはここで一休みに限ると思う。レストランで早めのフレンチのランチメニュー<海鮮ランチ>を食して帰路へ。

●往路 大阪→ オレンジフェリー<おれんじ7> 新居浜からの瀬戸内海昼行便
 新居浜12:50発、東予経由大阪南港行きオレンジフェリー上り一便<おれんじ7>は午後五時過ぎ頃に瀬戸大橋を通過する。この前後で大阪南港を13:30に出港した下り二便<おれんじ8>と離合する。この日は幸運に恵まれて、瀬戸大橋通過時は丁度黄昏時と重なり遠ざかる瀬戸大橋の向こうに夕日がオレンジ色の輝きを放ちながら沈んでいった。瀬戸大橋を潜り抜けると丁度暮れ行く太陽が橋の上空に、航跡を描きながら遠ざかる間に間に見事なオレンジの輝きを放ちながら太陽は沈んでいった。こんな光景に恵まれる幸運なチャンスは希であろう。
 そして間もなく左舷前方に東予経由新居浜へ向かう<おれんじ8>の姿を見つけた。
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写真 左:瀬戸大橋の黄昏 2001年初秋 右二枚:瀬戸大橋通過直後にすれ違う<おれんじ7>からの<おれんじ8>

 この後、船内レストランは18:00から一時間の間営業するので、のんびりと島影を眺めながら夕食を済ませ部屋に戻りまどろむうちにやがて右舷に淡路島の西海岸沿いに連なる町の灯りが視界に入る。程なく明石海峡大橋。この辺りではすっかり夜のとばりが降りているので天気のいい日には淀らに多くの星が輝いている。この日も天空いっぱいに輝いていた。この時間帯は飛行機の最終便の離発着便も多いようで点滅しながら前方左手に関西空港、後方右手に徳島あるいは高松空港に上昇あるいは降下する機影も頻繁に見受けられる。明石海峡大橋は吊り橋のワイヤーに点灯されたイルミネーションの輝きを時に変化させながら華麗な姿を寄せて来る。
 行き交う船は非常に多い。海峡を渡る航路を横切る定期航路のフェリーや高速船なども多く、また好漁場にも恵まれ漁に勤しむ小舟も多い。瀬戸内海でも航行の難所と言われる所以である。余談だが、明石のタコはあまりにも有名だし、淡路島の西海岸添いには釘煮が美味しいイカナゴをはじめチリメンジャコにする小魚の好漁場であり、海苔の養殖場でもある。
 明石海峡大橋をくぐり抜けると左舷には明石から神戸、大阪に至る町並みの灯りが連なる。大阪はもう近い。一時間あまりで前方には大阪港天保山の大観覧車や貿易センタービルが夜空へ輝きを放ちやがて大阪南港の入口に差し掛かる。速度を落としゆっくりと前進する<おれんじ7>は右手にかもめ埠頭を見送りながら静かにフェリーバースへ接岸する。

●<おれんじ7><おれんじ8>の特別室に関するおまけの感想
 オレンジフェリーはしばしばお世話になる超お気に入りの船なのだが・・・。<おれんじ7>も<おれんじ8>も特別室にはバストイレ、化粧台(ライティングデスク)、ロッカー、ソファセットなどがある。<おれんじ7>の室内デッキは足下までの大きな二面の窓に面していてフェリーの船室としては異色の存在。また<おれんじ8>のバストイレは大きな展望窓がありこれまた異色。冷蔵庫のないことがちょっと気になるが大した問題ではない。サービスに供されるポット入りのお茶と煎餅もある。
 ところがベッドはマットレスの上にシーツが掛けられているだけで敷きパッドがない。そのため時々マットレスのボタンに違和感を覚える。そろそろベッドパットを敷いてくれるかと何時も期待して乗船するのだが未だにその期待は裏切られたままだ。次回は果たしてどうか。
 <おれんじ7>の特別室410号室はラウンジより一階上のフロア、人は高い所へ上がりたがるモノとすれば眺めもいいし心地もいい。また同特別室310号室はラウンジと同じフロアでバリアフリー、疲れた帰路には嬉しい限りだ。
 一昨年の夏<おれんじ8>就航を機に特別のアメニティーは新しく趣を変えていた。艶消しのビニール巾着袋にタオル、くし、ひげ剃り、歯ブラシセットが入れられていて重宝していたが最近はくしがブラシに代わり、ひげ剃りが入っていない。無精ひげの多い小生としてはひげ剃りがあった方が助かるのだが・・・。

 

●余談 <おれんじ7><おれんじ8>ともにレストランメニューでのピカイチ! <おれんじエース>は乗船経験なく不明。
 魚フライ定食がコストパフォーマンス&味ともに絶品であることは幾度かお話ししていますが、単品メニューで群を抜いた美味しさに度肝を抜かれるのが「じゃこ天」正に絶品です。作っているところを見たわけではないので定かではありませんが、揚げたて熱つ熱つをお皿に盛りつけて供してくれるところから察するに、きっとナマの状態のモノを積み込んでいて厨房で注文する度に揚げてくれるのではないかと思う。直径10cmあまりのものを縦横に切り、四切れに、それが二枚分なので八切れが一人前400円。大根下ろしを添え色合いにパセリが乗せられている。

 

■ORANGE ROOM■

@Bオレンジフェリー  A新居浜市営渡海船

 

2001 H13
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next02.gif (38489 バイト)■FR−021■  ■BANGAI-2001■
2002 H14
■FR−022■  ■FR−023■
  ■BAGAI-2002A■  ■BANGAI-2002B■
■ORANGE ROOM■
■FR−024■  ■FR−025■  ■FR−026■  ■FR−027■  ■FR−028■

思い立っての船旅 今世紀・2001-200X