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三井の、なんのたしにもならないお話 その四十一

(2015.03オリジナル作成)



 
 スマホを買わんの記 −わがモーバイルPC格闘史20年
 UMPCs in progress, or a sort of reversion?

2019.10.19記述


え、これって‥……

 
 私の完全リタイアとともに、もう「歴史」も終わってしまったかと思いきや、なかなかそうもなりません。
 
 GPDPocket2は使えております。今年7月から、「スポーツジム」通いか、「セントウ体制突入」かという事態になったため、日々近辺に出かける機会が増えたので、その際などに持参することが多くなりました。小さい、軽い、簡単に起動し、メイルやwebページなど読むというには好適です。要するに「須磨輔代わり」です。
 
 その一方で、担当授業を含め、ひとさまの所用で出かけることが減ったので、モーバイルの本格機を持参する機会は少なくなりました。そういうときには相変わらず、PanaのRZ4、あるいは新たに買ったCF-J10です。信頼が置けますから。

 その意味で失敗したのは久しぶりの地方出で、プレゼン用も兼ねて、これらで用が足りるのを、なんでか古いCF-S9など持って行ったのです。後から考えれば、完全に妙な気の迷いでした。こんなのを持って行く必然性はなかったのですが、2泊の旅でもあるので、DVDでも見るかなどと思いついたのでした。でも結局、それを見ることはほとんどなかったですし、DVDドライブ内蔵で1.3kg超えのS9は余計な荷物に近かったのです。
 S9の性能機能に不足があったわけじゃなく、プレゼンも普通にできたのですが、その意味を満たすことにはなりませんでした。だいたいこういった際、以前なら地方出には、モーバイルPCとともにDVDプレーヤーなど持参したのですが、そこまで担ぐ体力ないなどと迷ったのが間違いでした。
 ちかごろ、通勤の往復行も卒業し、車中でDVDを再生し、映画などに気を紛らわすといった機会自体がなくなり、映画などに集中することができにくくなったせいもあります。何か疲れるんですな。それなのに、そんな備えを考えた、気の迷いそのものでした。
 
 そのせいかどうか、この地方行から帰京すると、いっぺんに体調が悪化し、えらいことになりました。台風来襲の大ごとのなか、寝込みました。寝込んでいる間にも、モーバイルPCの出番もありますが、そんな気になかなかならないですしね。それでも、CF-B11を寝転がして見ておりましたが。

 

 体調回復し、またセントウ状態にも臨むようになって、上記のようにGPDPocket2の出番です。そして、そんなこんなで情報集めもしばし滞っていたら、GPDがまたすごいのを出したんですな。GPD MicroPC というので、さらに小さい6インチ画面、重さ440g、しかしフルギーボードに加えてタッチバッド、クリックボタンもあり、なによりRS232C、HDMI、有線LANポートまであるというじゃないですか。USBもTypeCのほかに、TypeAがわざわざ二つついているそうですし。ストラップ用穴まであるそうで、私の声に応えたか。

 この先祖返りのような構成は、「ITProの仕事向け」という、れっきとした目的の下に構想されたのだそうです。ITのエンジニアがさまざまな現場・環境での処理作業に利用できるツールだ、というので、それ故のこの小ささ扱いやすさとインターフェースの充実のようです。ですから、Cerelon4100、8GBメモリ、128GBSSDなど、基本性能はPocket2より劣りますが、仕事の道具(工具)に狙いを絞った、明確なコンセプトの製品なのでしょう。対照的に、タッチスクリーン機能はないそうです。
 
 私はまだ、その現物を目にもしていないのですが、画像で見ると、見事なくらい姿が富士通Looxに似ているじゃないですか。10年の歳月を経ると、こういう事態になるのかと、感無量です。「入手使用体験記」を読むと、なかなか楽しくなりますね。
 まだ市販はされていない、クラウドファンディングでの提供のみのようですが、また欲望が芽生える恐れです。でも、IT技術者なんかじゃない私に、何の用途があるのかというところ。



2019.10.24


 ○ックカメラの店頭で、GPD microPCに触ってきました。
 実に小さいですね。GPD win2と同じくらいの感じです。まさにポケットに入るPCです。

 ただ、この大きさの画面だと、私のようなものにはかなりきついですな。もちろんフォント表示サイズの調整などできるわけですが、やっぱりGPD Pocketが限界でしょうか。

 それに、タッチスクリーン操作ができない、パッドだけというのも、きつそうです。キーボードに比べれば不釣り合いなくらい、パッドにスペースを充てているものの、これでどこまでいじれるか。GPD Pocket2ではタッチスクリーン操作を頻繁に用いています。「フィンガーマウス」でのカーソル移動とクリックボタンより早いですし。ただ、chromeなど落ちることがあるのが問題ですが。


 というわけで、GPD microに手を出す恐れはなくなりました。




 でも、他方で「One-Netbook Technology製の OneMix1S 256GBの量販店発売開始」の報もあります。こうしたUMPC群は完全に世界の市場に地歩を固めている観です。そこには、日本メーカーの姿はありません。

 Panaの確固とした路線は別として、かつて一時代を築いた日本のPCメーカーに、何かのポリシーなり独自性なりをふたたび見いだせる日はもうあり得ないのでしょうか。昔のソーテック・工人舎とか、シャープ、富士通のようにね。
 いまのGPDの行き方なんか、かっての工人舎のデジャブのようです。もう記憶している人も少ないでしょうが、いまのUMPCの先駆けのような小型機を同社は次々に発売して、人目を奪っておりました。画面二つとか、奇をてらいすぎの観もありましたが。これらと、富士通やソニーが競い合っていました。記してきたように、まさにモーバイルPCの歴史的物語でした。シャープはPDAに賭けていました。すべては須磨輔とともに終わりました。







 ついでに、今日電車の中での目撃2点。女性が須磨輔で、目にもとまらぬ指裁きで入力をしているのです。メイルを書いているようですが、あのスクリーンキーボードでよくもまあという熟練ぶり。ケータイのテンキー時代からの早業ですが、感心するばかりであるものの、このスキルはほかに何にも応用はできないだろうなと思うのみでした。

 それから、のちほど別の電車で私の隣に座った女性、PanaのSZかSVあたりを取り出し、膝のうえで使い始めるのです。横目で見るに、デスクトップに一面のアプリアイコンとか、私に似ております。win10なのでしょうが。私はRZ4を使用中だったので、LetsNoteが並ぶという光景になりました。しかも、立ち上げたメイラー画面も私のに似ているという、できすぎの偶然です。
 それで、この女性もメイルだかを書き始めたのですが、キーボードに10本の指をフルに動かしてのブラインド入力で、これまた早いこと早いこと。指が躍り、バッシバッシとキーを叩き、日頃仕事で鍛えてますという実感横溢で、さすがと感心しました。まあ、こちらの方が仕事向きでしょうね。Pana持参を含めて。これぞLetsNoteの本領発揮です。



2019.10.29

 GPD、やりますね。  極小モデルmicroPCの一方で、Pocket2の名称ではあるけれど、一回り大きいPocket2 Maxというのも出しました。8.9インチの画面、薄いボディで、これまでとは違うイメージです。そして、UMPCではなく「Ultrabook」を称してはいますが、既存の各社モデルに比べれば小さいし、軽いことは間違いありません。重さ公称650gです。


 実は私、たまたまこれを店頭で見かけたのですが、一見してはGPDPocketとは思いませんでした。プライスカードを確認したくらいです。大きさよりも、なによりキーボードなどのデザインがまったく異なり、むしろおとなしめの姿で、操作も下部に置かれた角形のタッチパッドです。Fキーなどはなく、上部にはPocket2同様に数字キーが横に並んでいます。

 公称ウルトラブックであろうが、見たところ従来からのパソコンのイメージに近く、見過ごすくらいにMicrosoftのSurfaceや、ASUSの製品を思わせる外観です。大きさは一回り小さいのですが。その意味では操作はしやすいのかも知れません。もちろんタッチスクリーンも可能のようです。


 ただ、市販価格が10万円を超えるというのもどうでしょうか、というところ。CPUはIntel Core m3-8100Yを採用、メモリ16GB、ストレージ512GB SSDとなれば、この値段も当然というのでしょうが、そこまで要るのかな、という感想は覚えます。ともあれ、GPD独走ですね。


 え、ワタシ?うーんですね。
 位置づけ的には、手持ちのRZ4とダブってきます。さらに100gも軽いのですが、どうしても似てきますね。それに無理に手を出すような懐具合じゃないですし、もう出番も少ないこと必至ですから。それなのに、RZ4を後生大事にしまっておいても仕方ありません。




(2019.11.17記述)

タブレット機復活す

 セントウ状態突入とともに、また変な欲が出てきました。
 私の悪い癖は、根がケチなのか、一度諦めかけた、あるいはもう古くてお蔵入りしていたようなのを、また何か使えないかと引っ張り出すことです。

 その一つは、ものは試しで買った、タブレット機Diginnos DG-D09IW2SLです。これを買ったのが丸二年前、しかしどうにもこなしがたく、不便さのみで、この一年くらいは完全お蔵入りでした。他に中古で買ったモーバイル機など、あてになりますから。それになにより、「真のモーバイル機」GPDPocket2を買ったのですし。
 それをまた引っ張り出すきっかけは、スポーツジムへ通うようになり、毎度毎度お世話になるランニングマシン等、ひたすら脚を動かし、汗を流すにもあまりに殺風景なので、主にはマシニンについているスクリーンでTVを見ております。時間帯として、面白いのもあるけれど、見ているだけでも腹が立つ、「カンテイ監督下の」わいどしょう(ワイどうしよう)など、避けると実に選択肢が乏しくなります。

 ほかの方々を見るに、ひたすら自分の須磨輔を見ておられる方も少なくないのですが、それはしないのが私のポリシーです。ただ、タブレットという人もいます。画面サイズから言っても、その方がましでしょうし。


 そこで考えました。私もタブレット機を持っていたんだ、これで映画など見るというのもありかな、と。映画はいっぱい持っています。それをみんなMP4にできると、このようにPCやタブレットで再生できていいのですが、残念ながらTVから録画した、DVD-R記録のはそのままですと、MP4変換どころか、PC上の再生にも支障があります。それは諦めるとしても、MP4化できたものだけでも、こうしたときの時間つぶしに見るのもいいんじゃないのかな、などと。

 ランニングマシンなどの付属の画面は、機器の操作のためのタッチスクリーンでもありますが、そこに少しの隙間があります。ここにみんな、手持ちの須磨輔やらタブレット機やらを置いて、見ているわけです。ただ、この隙間ではPCなどは置けません、狭すぎです。もちろん、かつて電車内などでよく使っていた、DVDプレーヤーなどとてもとてもで、落っこちてしまいます。
 実は、GPDPocket2も試してみました。スポーツジム通いの際持参していることが多いので、一石二鳥かと考え。スクリーン手前の隙間にキーボード本体がなんとか引っかかるのですが、こんどは画面が小さすぎました。さすがに、立って走っている(歩いている)姿勢とスクリーンとの視距離では無理でした。映画もなにをやっているのかよくわかりません。

 ですからやはりタブレット機、となったわけです。



 しかし、タブレット機DG-D09IW2SLの復活は、またいろいろ試行錯誤になりました。一年近く眠っていたマシンを再起動し、使用可能にするには、あれこれある以上に、こちらも操作を忘れてしまったところが少なからずあります。いちばんのドジは、付属にしたbluetoothキーボードの接続でした。実は以前にも、これを起動してみたのですが、つながらず、こんどもまた同じ事態になりました。なんせ本体起動するのに、いちいちパスワードを入れなくちゃならない、これで腹が立つわけですが、PC的操作の基本であるキーボードもマウスなどでのカーソル操作も、画面上のタッチだけでうまく行くわけじゃないんで、そこで躓くと、PCとしてのタブレットの使用自体が意味なくなる次第です。

 ただ、起動時のパスワード要求には、既報のようにスクリーンキーボードが立ち上がってくるのですが、そこで珍事が起こりました。以前は専用(ソフト)スクリーンキーボードが主に立ち上がるようになっていたのですが、また例によって、windows10の「勝手に更新」が行われ、いろいろリセットされてしまうと、「ハードウェアスクリーンキーボード」がまたも立ち上がってしまうのです。しかしこれは以前と違い、「あいうえお」など書かれていません。だいたい、全体の色も白色になりました。あの、おばかな「ハードウェアスクリーンキーボード」に不評が多々あり、MSも修正をしたのでしょう。同様に、「休止」設定が勝手になくなることもなしになりました。


 そういうことで、トラブルを一つ超えられたのですが、私にはスクリーンキーボードでは正直ほとんど使えません。パスワードを入れるくらいです。とりあえずは、受信メイルの返信くらい書けないかと思うものの、なんともはや、です。ところが、ここにドジがありました。
 付属させたbluetoothキーボード、いくら試しても動作しません。電池切れだろうと、USBで電源接続をし、以前同様にあちこち叩いたりして、つながるのを期待するものの、何にもおこらず。これも早、いかれてしまったかとがっくりしながら、ふと思いつきました。キーボードの側面隅っこに何か小さなスイッチがあったなと、これをなんとか動かしたら、とたんにつながったのです。キーボードには電源スイッチがあったのでした。何というお粗末!お笑い!



 こういう初歩的なことを忘れているだけでも、老化の進行なのか、昔ながらのドジなのか、なんともはやですが、ともかくタブレット機がキーボード込みならかなり使えるとなれば、持ち出す意味が復活します。映画見るだけ、というのも不便というか、むなしい観ですから。

 ただ、映画見る方では、ある程度の困難が生じました。音声がなぜか小さすぎ、ということも今日生じましたが、これは設定や操作の問題がありそうで、帰っていじると、相当の音量になりました。
 それ以上の問題は、このタブレット機のメインメモリ(ストレージ)の小ささです。なんせSSD64GBしかなく、それもかなりインストールアプリ関係でふさがっています。さらに、勝手に立ち上がる「メール」の受信メイルなどが、当然そこにどんどんたまる仕組みのようです。「Shuriken」をインストールした際は、外付けのSDカードに記録されるように設定したのですが、このソフト自体がスクリーンタッチではほとんど無理とわかり、やめました。「メール」の設定はよくわかりません。ために、内蔵メモリを勝手にどんどん食っていくのを眺めるだけです。それでも以前に一度、受信メイルをクリアーしたこともあったはずなのですが。これ、クリアーするとまたご丁寧に、サーバーから全部読み込んでくれるのですよ。意味ないどころか、とんでもなく時間を食い、これまた腹の立つことです。「小さな親切、大きなお世話」という言葉を思い起こします。

 ですから、メモリに余裕がないので、ここに映画などのファイルを入れると、たちどころにピンチになります。MP4の映画など数GBになりますから。実際にデスクトップに数本置いたら、メモリがほとんどなくなってしまいました。
 そうなると、SDカードに入れてあるMP4を再生するという手しか事実上なくなります。実際、128GBのSDを用意してあるのですが、もちろんタブレット機のスロットはマイクロSDなので、それに合わさないといけません。

   GPD Pocket2もマイクロSDスロットなので、すでにそれにも使えるよう、大枚はたいて128GBマイクロSDカードは買ってあるのです。そこに、映画などを大量に記録しました。ただ、前記のようにこれで、ランニングしながら映画など見るには画面小さすぎでした。ですからタブレット機でSDカードからうまく再生できるかとやってみると、特に問題はありません。もうこの手しかないかな、と思うのですが、デスクトップ上と違い、SDメモリ内のファイルを選択する操作も、タッチスクリーンの繰り返しではちょっと心許ないうえ、なにより「貴重な」メモリをMP4ファイルに占領されるのでは、ほかの用途が心配です。「Shuriken」で試みたように、SDカードには本体ストレージメモリのサポートをしてもらいたいのです。
 そもそも、マイクロSDカードはあまりに小さく、スロットへの出し入れという操作自体を前提にしない存在に思えます。これを須磨輔などで利用しているひとたちもそうでしょう、半永久的に装着したままで、メモリとして使っているのでしょう。私だけが指先不器用というわけでもありますまい。えいっとスロットに押し込んでも、うまく固定されず、内部の取り外しバネの力でどっかに飛んで行ってしまう、これを何度繰り返したことか。そうしたものを、可搬・取り付け取り外し自由な外部メモリとするのは無理すぎです。間違っても、デジカメなんかに採用されないでしょうね。


 メインメモリ64GBなんていう、安いタブレット機を買っちゃったせいだよという憾みは残ります。ついつい、もっと「高性能の」タブレット機に目がいってしまいます。




 まあまあ、そういった今さらの「目移り」を避けるためにも、「モーバイルPC」手持ち一覧表をつけておきましょう。各データは製品オリジナルのものです。もちろん、もう永眠されたもの、手元から消えたものを除きます。
 それにしても、ここにあげた9台のうち6台は中古で入手したものです。それだけ「買い物上手になった」ということでしょうかな。いや、懐が寂しいだけ?

メーカー機種名CPU速度メモリストレージドライブ画面USBスロット重さ
富士通FMV LooxU/B50Atom Z5301.6GHz1GB30GB-5.6 WTFT1565g
パナソニックCF-S8Core2Duo2.53GHz2GB250GBDVD12.1 TFT31320g
パナソニックCF-S9Core i52.66GHz2GB250GBDVD12.1 TFT31330g
パナソニックCF-SZ5Core i52.3GHz8GB750GBDVD12.1 TFT31020g
パナソニックCF-RZ4Core M5Y701.1GHz8GB512GB SSD- 10.1 TFT3745g
NECLavie NM150Cerelon R36951.5GHz4GB128GB SSD- 12.5 IPS2924g
パナソニックCF-B11Core i32.5GHz4GB320GBDVD15.6 TFT31700g
パナソニックCF-J10Core i32.2GHz4GB250GB- 10.1 WXGA3970g
GPDPocket 2Core M32.6GHz8GB128GB SSD- 7 IPS3570g
サードウェーブDG-D09IW2SLAtom x51.44GHz4GB64GB eMMC- 8.92495g



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 この項、長くなりすぎたんで、「スマホを買わんの記 −わがモーバイルPC格闘史20年」のはじめ、「1」