《 オウガタロット作成計画 
Original Ogre Battle Tarot

オリジナルのオウガタロットを作ってみたい! その思いを胸に集まった26人の勇士たち。
2005〜2011年、6年の歳月を経て、遂に素敵なオリジナルタロットが完成しました!

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THE FOOL
I
THE MAGICIAN
II
THE HIGH PRIESTESS
III
THE EMPRESS
IV
THE EMPEROR
V
THE HIEROPHANT
VI
THE LOVERS
VII
THE CHARIOT
VIII
STRENGTH
IX
THE HERMIT
X
WHEEL OF FORTUNE
XI
JUSTICE
XII
THE HANGED MAN
XIII
DEATH
XIV
TEMPERANCE
XV
THE DEVIL
XVI
THE TOWER
XVII
THE STAR
XVIII
THE MOON
XIX
THE SUN
XX
JUDGEMENT
XXI
THE WORLD
FIRE ELEMENT
WANDS
WATER ELEMENT
CUPS
WIND ELEMENT
SWORDS
EARTH ELEMENT
PENTACLES
《愚者》
 
斉藤コーキさん
カボチャのゴブ
《魔術師》
 
ベアスさん
炎神ゾショネル
《女教皇》
 
一美さん
聖母アイーシャ
《女帝》
 
秋智あきやさん
女帝エンドラ
《皇帝》
 
羽崎雅さん
勇者サイノス
《法王》
 
迦羅さん
大神官モルーバ
炎のセリエ
大地のシェリー
《恋人たち》
 
ネムさん
竜騎士ジュヌーン
竜使いオクシオーヌ
《戦車》
 
ばたかっぷさん
羅稜王マグナス
《力》
 
kiriさん
風のシスティーナ
《隠者》
 
平田さん
妖術士アルビレオ
《運命の輪》
 
金魚草さん
祭祀ユフィール
《正義》
 
月守環音さん
正義を司る女神
フェルアーナ
《吊し人》
 
ZONさん
ヴァイス
《死神》
 
塞藤ゆいさん
黒騎士ガレス
《節制》
 
バトラー
半神ダニカ
《悪魔》
 
耀さん
暗黒騎士ランスロット
《塔》
 
有馬水樹さん
聖炎騎士レクトール
少女マリーシア
《星》
 
夏江さん
聖騎士ラウニィー
《月》
 
aRkさん
カチュア
《太陽》
 
銀エモンさん
騎士ギルダス
騎士ミルディン
《審判》
 
EotRS
(統治局駆除系)さん
星辰のエウロペア
《世界》
 
高広さん
水のオリビア
《魔法の杖》
 
うつる(エーコ)さん
暗黒騎士オズマ
暗黒騎士オズ
《杯》
 
砂上かづきさん
人魚ポルキュス
《剣》
 
GINGERさん
暗黒騎士バールゼフォン
剣聖ハボリム
《五芒星》
 
ライザード公爵さん
悪徳商人トード

ウェイト版タロットについて 〔The Rider Waite Tarot Deck〕
タロットの解説と正位置・逆位置の説明はウェイト版タロットに基づいてます。
欧米でタロットというと、ほとんどの人がイメージするもので数あるタロットの中で最もポピュラーであり、
現存するタロットのほとんどはウェイト版を基礎にして、アレンジを加えられてます。
アーサー・エドワード・ウェイト(1857-1942)の指導の元、女流絵師のパメラ・コールマン・スミス(1878-1942)
が制作したものです。
彼女がウェイトと出会った後、1904年〜1909年の5年をかけて制作されました。
ウェイト版は伝統的な絵柄を忠実に守りながら、各地で流布していた様々なタロットを比較研究し、
単なる様式と化していた絵柄の意味や作画上のルールを集大成し、実際にそれを適用して
大アルカナ22枚、小アルカナ56枚に印象的な絵を付した世界ではじめてのタロットです。
 
光と闇の神話について
タロットに馴染むためには、一枚一枚を手に取り瞑想してイメージを広げることが大切であると
多くの入門書には書いてあります。けれど、これは実に難しいことです。
みなさんにも親しみの深いギリシア神話は、歴史的にも思想的にもタロットの理論とはなんの関わりも
ありません。タロットと同じ哲学の源流を受け継いでいるのは古代ペルシアの神話です。
タロットに深い興味を持った瞬間から、すでに光と闇の領域の分岐点に立っているとすれば、
その行き先を光の方向へと導いてくれるのが、この物語に登場する預言者ザラシュストラなのです。
この物語を追っていけば、自然とパス・ウォークと呼ばれる瞑想ができます。
タロットの登場人物が生き生きとあなたの想像力の中で動き出せば新たなタロット世界への入口を
開くことになるでしょう。
プロローグに続いて、タロットの番号順に物語が続いて行きます。
 
 ※ウェイト版・古代ペルシア神話の引用は、東條真人著『タロット大辞典』(国書刊行会)によります
 
光と闇の神話 〔古代ペルシア神話より〕
〜プロローグ〜
 
ザラシュストラの到来
 
ここは、古代ローマ帝国の東の国境地帯である。時は西暦紀元前60年。
帝国の首都ローマでは、ジュリアス・シーザーが人々の信望を集めていた。
いま、ザラシュストラとその弟子達は、緑の小高い丘の上に立ち、眼下に広がる白亜の港町を見下ろしている。
青い空を風にのってカモメが飛んでいる。
ザラシュトラとその弟子達は、東方のペルシア帝国からはるばる旅をしてきたのだった。
彼らは先日、この港町チルスに着いたところなのである。彼らは、今朝早く出発して、町を見下ろすことができるこの丘の上に来ているのだった。
早朝の澄んでさわやかな空気と、青い海の広がりが心と体をリラックスさせてくれる。休養を兼ねたこの散策は大成功だった。
旅の疲れが、すっかりとれていくようである。
 
眼下に広がる町は、地中海に面した港町である。青い海が大きく広がり、遠くに見える岬の岸壁には白い波が砕けている。
港には、卓さんの帆船が往来している。いまも白い帆をたてた商船の船団が積荷を満載して、出帆して行くところである。
ザラシュトラはさっきから黙って、この光景を見つめている。
昨日、ザラシュストラは昔の弟子であり、今はキリキアに住む哲人ポシドニウスに手紙を書いていたのだった。彼はそのことを思い出していたのである。
 
 
  親愛なるポシドニウス
 
君達と別れてから、もう何年になるだろう。私は今、シリアの港町チルスにいる。
キタイ(中国のこと)やジャパンの友人達も一緒だ。今度、君達に紹介しよう。
君達ヘレネー(ギリシア人のこと)が見たことも聞いたこともない珍しい話を聞かせてくれるだろう。
ここにはマリアもいる。彼女のことは君達も知っているだろう。彼女は健康的になったよ。
 
この秋には、君達のいるキリキアに行くつもりだ。君達は、そこでストア学派の学院を開いているそうだが、それをぜひ見たいものだ。そして何かを学ぶとしよう。
君達のところで、冬をすごした後、私はローマに向かいたいと思っている。
 
ユリウス家の人々は、カピトリウムの丘にある神殿フォルチュナ・プリミゲニアにミトラ像を奉納したらしい。それで私に聖火を捧げて欲しいと言って来たんだ。
もっとも、これは今回の旅の目的ではない。
本当の目的は、北の町に住む友人に、また必ず来ると約束していたから、それを果たすことなんだ。
 
ユリウス家の人にたずねれば、ローマ軍団辺境守備隊に入って、ガリアに行ったヘルマディオンと、ブリタニアに渡ったフェリックスの消息が聞くことができるかもしれない。
彼らが君と一緒にキリキアに帰った時には、二人ともまだ少年だった。今はきっと立派な若者になっているに違いない。よい女性を見つけているといいのだが。
 
君は地中海の気候は素晴らしく、食べ物がおいしいと言っていたが、まさにその通りだ。君達のいるキリキアに行くのが今から楽しみだ。
ヘレネー達によろしく伝えてくれ。
 
  幸いあれ、新しき光よ!
  スピターマ・ザラシュストラ
 
 
「あの商船の一隊はどこへ向かっているのでしょうか?」と弟子の一人、マリアが問いかけてきた。
「ここは地中海だ。あの船団はローマ帝国の首都ローマへ向かっているに違いない。」
 
こう言って、ザラシュストラは、また口を閉ざした。
ザラシュストラの目は、遥か水平線に消えていく船団を追っていた。
「ザラシュストラ、さっきからあなたは何を考えているのですか?」とマリアが尋ねた。
「当ててごらん」とザラシュストラは言った。目が笑っていた。
ザラシュストラは面白がっているのである。
「あなたは昨晩手紙を書いていました。きっと、そのことに関係するに違いありません。」
「その通りだ、マリア。ポシドニウスのこと、ヘルマディオンとフェリックスのこと、北の町の友人のこと、マリア、あなたのこと、故郷に残してきた人々のこと、それからみんなのことを考えていた。輝く青い海を行く船団を見ているうちに、みんなに充実した人生を送って欲しい、あの帆船の帆のように希望をはらんで感動と喜びのある人生を送って欲しい、喜びが悲しみや苦しみに打ち勝って欲しい、そういう気持ちが強く湧き起こってきた。」
「それで、みんなの上にもっともっとたくさんの主の恩寵がありますようにと心から願い、みんなのために主に祈っていたんだ。時の過ぎるのは、なんと早いのだろう。あっという間に時が過ぎて行く。」
 
こう言ってザラシュストラは、思い思いに丘の上で休んでいる弟子達を見回した。
「正午までには、まだ一時間ほどある。昼までには、町に戻ることが出来るだろう。戻ったら木陰のある店で食事をしよう。」
 
言い終わるとザラシュストラは歩き出した。他の者達も彼に従って歩き出した。
マリアがザラシュストラに尋ねた。
「この町でもたくさんの仲間が出来るといいですね。町の人達は、あなたの言葉に耳を傾けるでしょうか。」
「見つかるとも、マリア。私達が旅の途中で立ち寄った町や村のことを思い出してごらん。私達は多くの友達を見つけてきた。新しい友を見つけた時、私達も嬉しかったが、彼らもまた私達に出会えたことを喜んでくれた。今度もまた、そういう出会いがあるに違いないと私は確信しているよ。」
 
ザラシュストラはこう言いながら、マリアの手を取って彼女を支えた。
二人はちょうどゴツゴツした岩が突き出ている場所を渡って、坂道を降りて行った。
 
 
※ポシドニウス
ポシドニウスは、この当時ギリシア哲学ストア派の中興の祖と呼ばれる人物で、光の神ミトラとザラシュストラの教えをローマ帝国内に広めた指導的哲学者。
ストア派にはゼノン、クリュシッポス、セネカ、ローマ皇帝マルクス・アウレリウスなどがいる。
ポシドニウスをはじめ、ストア派の人々は高潔な人格者が多いことで知られている。ストア派の考え方は「正義こそ法の理念であり、それは各人にその権利を与える不断の永遠の意志であり、法の命じるところは、立派に美しく正しく生きること、他人を害しないこと、各人に公平にその分を与えること」というものであり、これは「ローマ法」の基本精神を構成している。
「ローマ法」は今日のヨーロッパの国々やアメリカの憲法や法律の中に継承されている。これは一言で言えば、人権を大切にするということである。
ザラシュストラは西暦前1700年頃に生きた人物なので、二人がこのように出会ったことはない。
 
 
※上記プロローグに続いて、大アルカナの 00「愚者」〜21「世界」までが1つの物語になっています。
  小アルカナの4つは、それとは別の小物語になっています。

愚者〕 〔魔術師〕 〔女教皇〕 〔女帝〕 〔皇帝〕 〔法王〕 〔恋人たち〕 〔戦車
〕 〔隠者〕 〔運命の輪〕 〔正義〕 〔吊し人〕 〔死神〕 〔節制〕 〔悪魔
〕 〔〕 〔〕 〔太陽〕 〔審判〕 〔世界〕 〔魔法の杖〕 〔〕 〔〕 〔五芒星
 
 
 
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