|
XIV TEMPERANCE 〔節制〕 ◆半神ダニカ ■作成者名 バトラー ■作成者サイト Twelve Gates ■作者コメント 「節制」…事態をある一定の状態にコントロールしておく力。 この言葉を聞いて、すぐに思い浮かべたのが彼女です。 大地神と人間の間に生まれた、神でもない人でもない存在。 彼女の心は脆く、儚く、ほんのわずかな事柄に左右されます。 一たびコントロールを失えば「オウガ」に成り得る「人間」と同じように… 豊穣の女神の娘である彼女の手からあふれ出る無限の生命の泉、 水のほとりには様々な草木が茂るでしょうが、それがどのような力を 発するかは、彼女自身にも分からないのかもしれません。 |
■ 正位置と逆位置 〔ウェイト版より The Rider Waite Talot Deck〕 |
このアルカナのテーマは、事態をある一定の状態にコントロールしておく力です。 正位置では、コントロールの成功に焦点が当てられ、逆位置では、コントロールが保てなくなっていく過程を暗示しています。 ●正位置のキーワード 忍耐、適応、順応、妥協、調節、節度、倹約、堅実さ、管理、現実性の考慮 ●逆位置のキーワード 重大なミスを犯す、節度をなくす、コントロールを失う、稚拙な経営、不器用、信用を失う、馴れ合い、 初心を忘れる |
■ タロットの解説 〔ウェイト版より The Rider Waite Tarot Deck〕 |
![]() 天使は右手に持つ水差しから左手で持つ水差しに何かを注ぎ込んでいます。 天使は慎重な手つきで一滴もこぼしていません。 天使が慎重な手つきで量り分けているのは、生命の泉の水です。天使の足元に広がっているのは、生命の泉から湧き出している水です。 そのため、この水のほとりには草が生い茂っているのです。 天使は、成長した魂に神の祝福として、この泉の水を分け与えるのです。 この泉の水を飲むと、体は光り輝き、翼が生え、魂は天使の姿に変わります。 しかし、魂達の中には、この水を飲んだにも関わらず、天使の姿に変わることを辞退し、地上に戻ることを願い出た者達もいます。 この者達は、輝く使徒と呼ばれます。ザラシュストラ、ブッダ、イエス、マニ達です。 この他にも、たくさんの菩薩や聖者がいます。 天使の背後に道が見えます。道の上には正に太陽が昇ろうとしています。 日の出前ということは、まだ地上にとどまるということを意味します。 道は人生を象徴し、山は理想を象徴します。 ですから、山の頂きへと続く道は、彼らの人生が菩薩の人生であることを告げています。菩薩とは、自分は成就出来るのだけれども、あえてそれを先に延ばし、多くの人達の幸福のために、この世で尽力する人のことを指します。 |
■ 光と闇の神話 〔古代ペルシア神話より〕 |
若者が進んで行くにつれて、草が次第に多くなってきた。 草原を進んで行くうちに、とうとう水辺にたどり着いた。 一人の天使が彼を待っていた。天使は言った。 「ここは生命の泉です。この泉は、女帝と呼ばれるコスモスの母によって作られました。法王(偉大な聴聞)と呼ばれる熾天使が、魂達を哀れんで、女帝にこれを作ることを頼んだのです。」 「私は、二人の指示で、この生命の泉の番人をしているのです。生命の泉に闇の軍団が侵入してくるのを防ぐためです。」 若者は、「こんな豊かな土地のどこに悪魔がいるのですか」と尋ねた。 「見なさい。」 そう言って、天使は池の水面に一つの光景を映し出した。 天使が促す方向を見ると、下方から黒い雲が湧き上がって来るのが見えた。 その中には、黒いドラゴンを従えた悪魔の軍団が見え隠れしていた。 その軍団に向かって、光の雲の中から武装した天使の群れが飛びかかってゆくのが見えた。 激しい戦いの中で、戦線は膠着状態にあるように見えた。 天使達はコスモクラトールの名を叫び、荒鷲の軍旗をはためかせていた。 優勢な闇の力に対抗する勇気をその名と軍旗が天使達に与えているようだった。 「あなたに生命の泉をあげましょう。」 そう言って、天使は彼のために、水入れに生命の泉を分けてくれた。 「これは法王と呼ばれる熾天使から、私が預かったものです。この水は、太陽の光を凝縮したものです。この光の水は、太陽に向かって戻ろうとする性質があります。これを飲むことで、あなたには翼が生え、光の子本来の姿に戻ります。そして光の国へ向かって上昇してゆくことが出来るようになるのです。」 「この光の水を燃えるライオンや、邪悪な悪魔の餌食にするわけにはいきません。それで、あなたに試練を与え、彼らを追い払ったのです。」 「さあ、光の水を飲みなさい。サタンの使いがその水を苦い水に変える前に。」 |