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ハウルの動く城 | ![]() |
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2004年作品。日本映画。119分。配給=東宝。監督・脚本=宮崎駿。プロデューサー=鈴木敏夫。製作担当=奥田誠治、福山亮一。原作=ダイアナ・ウィン・ジョーンズ「魔法使いハウルと火の悪魔」(徳間書店刊)。音楽=久石譲。主題歌=倍賞千恵子「世界の約束」。作画監督=山下明彦、稲村武志、高坂希太郎。美術監督=武重洋二、吉田昇。色彩設計=保田道世。デジタル作画監督=片塰満則。映像演出=奥井敦。録音演出=林和弘。整音=井上秀司。効果=野口透。制作=スタジオジブリ。ソフィー倍賞千恵子、ハウル=木村拓哉、荒地の魔女=美輪明宏、カルシファー=我修院達也、マルクル=神木隆之介、小姓=伊崎充則、かかしのカブ=大泉洋、国王=大塚明夫、ヒン=原田大二郎、サリマン=加藤治子
18歳から90歳までのソフィー役を務めた倍賞千恵子。さすがに10代の声は違和感があった。しかし、さまざまな年令の声を次々と使い分けていくという離れ業は、倍賞千恵子のようなベテラン俳優でなければ難しいかもしれない。ハウル役の木村拓哉は、棒読み調がクールに響いて、なかなか良かったが、クライマックスになるとさすがに物足りなさを覚えた。荒地の魔女役の美輪明宏だけは、コミカルさも加わり貫禄十分だった。
理由 | ![]() |
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12004年作品。日本映画。160分。製作=WOWWOW、PSC。配給=アスミック・エース。監督= 大林宣彦 。プロデューサー=戸田幸宏、大林恭子、山崎輝道。脚本=大林宣彦、石森史郎。原作= 宮部みゆき。 音楽= 石森史郎 、 山下康介、 學草太郎 。撮影= 加藤雄大 。照明= 佐野武治 。美術= 竹内公一 。録音= 井家眞紀夫 。衣装= 千代田圭介 。編集= 大林宣彦 、 内田純子 。出演=村田雄浩、加瀬亮、根岸季衣、寺島咲(新人)、厚木拓郎、入江若葉、岸部一徳、左時枝、嶋田久作、大和田伸也、細山田隆人、根岸徹、久本雅美、ベンガル、裕木奈江宝生舞、伊藤歩、中江有里、松田美由紀、立川談志、赤座美代子、南田洋子、風吹ジュン、石橋蓮司、山田辰夫、麿赤兒 、渡辺裕之、小林捻侍、榎本明、宮崎将、渡辺えり子、宮崎あおい、菅井きん、永六輔、小林聡美、勝野洋、小手川裕子、片岡鶴太郎
大林監督の劇場映画第一作「ハウス」 に出演した南田洋子を筆頭に、松田美由紀、風吹ジュン、小林聡美、高橋かおり、宝生舞、中江有里、伊藤歩、宮崎あおい、裕木奈江ら、かつて大林映画を駆け抜けたヒロインたちが出演する。さながら大林映画の歴史を振り返るようだ。そして、みなノーメイクなので、不思議な迫力が生まれている。
ワイルドギャルズ・オブ・ ザ・ネイキッドウエスト | ![]() |
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1965年作品。アメリカ映画。61分。配給:バイオタイド。監督・撮影・編集=ラス・メイヤー(Russ Meyer)。脚本=ラス・メイヤー、ジャック・モラン(Jacques Moran)。プロデューサー=ラス・メイヤー、ピーター・A・デセンジー(Peter A. DeCenzie)。美術=メル・ホーラー(Mel Fowler)。サミー・ギルバート(Sammy Gilbert)、テリー・テイラー(Terri Taylor)、フランク・ボルジャー(Frank Bolger)、ジュリー・ウィリアムス(Julie Williams)、ジャック・モラン(Jack Moran)
ラス・メイヤー監督は、1922年3月21日、アメリカ・カリフォルニア州オークランド生まれ。第二次世界大戦中は陸軍の映画カメラマンとして活躍、戦後はカメラマンになり、やがてソフトコア映画でデビュー。1968年「女豹ビクセン」が大ヒット、20世紀フォックスと契約して問題作「ワイルド・パーティー」を1970年に発表する。2004年9月18日、82歳で死去。
MAY | ![]() |
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2002年作品。アメリカ映画。94分。ラッキー・マッキー(Lucky McKee)。監督:ラッキー・マッキー(Lucky McKee)。製作:マリアス・バルチュナス、スコット・スタージョン。脚本:ラッキー・マッキー。撮影:スティーヴ・イェドリン。音楽:ジェイ・バーンズ=ラケット。メイ=アンジェラ・ベティス(Angela Bettis)、アダム=ジェレミー・シスト(Jeremy Sisto)、ポリー=アンナ・ファリス(Anna Faris)、ブランク=ジェームズ・デュヴァル(James Duval)、ニコール・ヒルズ(Nichole Hiltz)、ケヴィン・ゲイジ(Kevin Gage)
メイを演じたベティスの演技は、本当に素晴らしい。各国の映画祭でも高く評価された。2003年ブリュッセル国際ファンタジー映画祭最優秀女優賞をはじめ、多数の女優賞を獲得。またこの作品によって、スティーヴン・キング原作「キャリー」のTVシリーズ版のキャリー役にも抜擢されている。
17歳の処方箋 | ![]() |
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2002年作品。アメリカ映画。98分。配給=エスピーオー。監督・脚本=バー・スティアーズ(Burr Steers)。製作=リサ・トーネル、マルコ・ウェーバー、製作総指揮=ヘレン・ビーデルストン、ヴァネッサ・コフマン、フラン・ルッチ、デイヴィッド・ルービン。脚本=バー・スティアーズ。音楽=ヨーン=ウーヴェ・ファーレンクローク=ピーターセン。撮影=ウェディゴ・フォン・シュルツェンドーフ。編集=ウィリアム・M・アンダーソン、ロバート・フラゼン、パードリック・マッキンレー。美術=ケヴィン・トンプソン。衣装=サラ・エドワーズ。主人公イグビー・スローコム=キーラン・カルキン(Kieran Culkin)、兄オリバー=ライアン・フィリップ(Ryan Phillippe)、母ミミ・スローコム=スーザン・サランドン(Susan Sarandon)、スーキー・サーパスティン=クレア・デインズ(Claire Danes)、D.H=ジェフ・ゴールドブラム(Jeff Goldblum )、レイチェル=アマンダ・ピート(Amanda Peet)、ラッセル=ジャレッド・ハリス(Jared Harris)、父ジェイソン・スローコム=ビル・プルマン(Bill Pullman)
富裕層の家族崩壊と子どもの自立、その周辺の人たちを描いているが、誰にも感情移入できない。だから、深く感動したわけではないが、俳優たちの存在感とストーリーの微妙なバランスに助けられて、観終わって物足りない感じはしなかった。西海岸に旅立つ主人公イグビーが兄オリバーと別れの抱擁をしたときに、オリバーが手にしていたグラスが落ちて割れる。旅立ちの不安がうまく表現されていた。
エイリアンVS.プレデター | ![]() |
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2004年作品。アメリカ映画。101分。配給=20世紀フォックス映画。監督= ポール・W・S・アンダーソン(Paul W.S. Anderson)。製作= ゴードン・キャロル、ジョン・デイヴィス、デヴィッド・ガイラー、ウォルター・ヒル、ジョエル・シルヴァー、ローレンス・ゴードン、デヴィッド・ミンコフスキー、マシュー・スティルマン、クリス・サイムズ。製作総指揮= ウィック・ゴッドフレイ、トーマス・M・ハメル、マイク・リチャードソン。脚本= ポール・W・S・アンダーソン、シェーン・サレルノ。撮影= デヴィッド・ジョンソン。編集= アレクサンダー・ベルナー。配役= ドナ・アイザックソン、クリスチャン・カプラン、スザンヌ・スミス。音楽= マルコ・ベルトラミ、アラン・シルヴェストリ。Alexa 'Lex' Woods=サナ・レイサン(Sanaa Lathan)、Sebastian Wells=ラウル・ボーヴァ(Raoul Bova)、Max Stafford=コリン・サーモン(Colin Salmon)、Charles Bishop Weyland=ランス・ヘンリクセン(Lance Henriksen)、Graham Miller=ユエン・ブレムナー(Ewen Bremner)、Adele Rousseau=アガト・ド・ラ・ブーレ(Agathe De La Boulaye)、Verheiden=トミー・フラナガン(Tommy Flanagan) 、Quinn=カーステン・ノルガード(Carsten Norgaard) 、Connors=ジョセフ・ライ(Joseph Rye)、Thomas=サム・トラフトン(Sam Troughton)、Lead Alien=トム・ウッドラフ・Jr(Tom Woodruff Jr.)
ストーリーは、スムーズに転がっていく。氷の下の動くピラミッドのデザインと質感は、なかなか凝っている。「流星からの物体X」「CUBE」などを連想させるのは、いかにもアンダーソン監督らしい。エイリアンが登場する前も、安直なつくりをしていない。エイリアンとプレデターの闘いではプレデターの戦士たちがばたばたと倒されて、やや意外。クイーンエイリアンが闘いに参加すると、プレデターは敗色が濃厚になる。ここでシガニー・ウィバーならぬサナ・レイサンが活躍する。闘いは、あまり引っ張ることなく終わりを迎えるが、ここでもアンダーソン監督らしいラストシーンが楽しめる。全編にわたり、相当面白い。ただ観終わった後に、謎解きなどをしてはいけない。
IZO | ![]() |
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2004年作品。日本映画。128分 。配給=チームオクヤマ。企画・原案・脚本=武知鎮典。監督=三池崇史。スーパーバイザー=奥山和由。製作=高野秀夫、波多野保弘、伊藤秀裕。企画=服巻泰三、松島富士雄。企画プロデュース=前田茂司。プロデューサー=向井達矢。CGIプロデューサー=坂美佐子。撮影=深沢伸行。照明=杉本崇。録音=小原善哉、鶴巻仁。美術=松宮敏之。編集=島村泰司。音楽=遠藤浩二。唄=友川かずき。イゾー=中山一也、槍仕置き人一=遠藤憲一、槍仕置き人二=寺島進、歌手=友川かずき、位相の絶対者=松田龍平、男蝶=高野八誠、女蝶=夏山千景、領袖=美木良介、壱番の男=石橋蓮司、弐番の男=内田裕也、参番の女=中山麻理、トシゾー 新撰組=勝野洋、ソウジ 新撰組=及川光博、門番一=山口仁、門番二=本宮泰風、僧兵一=菅田俊、僧兵二=TEAH、僧兵三=村上竜司、位相の権威=ミッキーカーチス、位相の権威=石山雄大、大僧正=長門裕之、ミトコンドリア・イブ=高瀬春奈、宰相=ビートたけし、財界のドン=曽根晴美、官僚の長=岡田眞澄、軍閥の将軍=片岡鶴太郎、学界のドン=篠田三郎、鬼一=大橋吾郎、鬼二=山本太郎、イゾーの母親=樹木希林、判事一=原田大二郎、判事二=加藤正人、判事三=塩田時敏、茶室の老人客=大滝秀治、茶室の老主人=原田芳雄、新郎=小林滋央、新婦=天手千聖、女教師=夏樹陽子、剣豪=緒形拳、浪人=魔裟斗、地蔵菩薩=秋野太作、サヤ=桃井かおり、SAT隊長=松田優、ボブ・サップ=門衛の怪物、与力=須藤雅宏、やくさの貸元=力也、ヤンキーのアタマ=原田龍二、ヤンキーのサブ=ERIKU、雑兵一=山口祥行、雑兵二=古井榮一、ハンペイタの執事=ジョー山中、やくざのボス=松方弘樹、ボスの手下一=武蔵拳、ボスの手下二=田島好人、ボスの手下三=内山仁
さらに信じ難いことには、オールスターと呼べそうなほど、豪華なキャスティングなのだ。大半の有名俳優が、大袈裟な芝居をして、すぐに退く。ギャグとしての軽さがあれば、昔流行った芸能界の年末隠し芸大会になったのだが。それでも、さすがに俳優がしっかりしているのでワーストワン「デビルマン」の地位を脅かすには至らなかった。友川かずきが1970年代フォークを歌う場面が繰り返し出てくる。しかし情念のほとばしりの表現にも、人間の愚かさを示すギャグにもならなかった。
オールド・ボーイ | ![]() |
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2003年作品。 韓国映画。120分 。配給=東芝エンタテインメント。監督=パク・チャヌク。原作=土屋ガロン、嶺岸信明。脚本=ワン・ジョユン、イム・ジュンヒュン、パク・チャヌク。撮影=ジョン・ジョンフン。美術=リュ・ソンヒ。音楽プロデューサー=チョ・ヨンウク。音楽=イ・ジス、チェ・スンヨン、シム・ヒョンジュン。プロデューサー=キム・ドンジュ。オ・デス=チェ・ミンシク(Min-sik Choi)、イ・ウジン=ユ・ジテ(Ji-tae Yu) 、ミド=カン・ヘジョン(Hye-jeong Kang) 、スア=ユン・ジンソ(Jin-seo Yun)、チ・デハン(Dae-han Ji)、オ・ダルス(Dal-su Oh) 、キム・ビョンオク(yeong-ok Kim) 、キム・スヒョン(Su-hyeon Kim)、イ・スンジン(Seung-jin Lee)、ユン・スギョン(Su-kyeong Yun)、パク・ミョンシン(Myeong-shin Park)
チェ・ミンシクの熱演は、文句の付けようがないレベル。原作は日本の劇画だが、なまじ日本で映画化しなくて良かった。ここまでの迫力を出すことは困難だ。そしてヒロインのカン・ヘジョンが素晴らしくキュート。この可愛らしさが、意外な結末をより痛々しいものにしている。最初はやや軽薄に見えたユ・ジテも、最後はバシッと見事に決めた。そしてユン・ジンソの手鏡シーンと写真を撮った後に橋から落ちるシーンが印象に残った。
血と骨 | ![]() |
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2004年作品。日本映画。144分。配給:松竹、ザナドゥー。監督=崔洋一。原作=梁石日『血と骨』(幻冬舎文庫刊)。脚本=崔洋一、鄭義信。撮影=浜田毅。美術=磯見俊裕。編集=奥原好幸。録音=武進。照明=高屋齋。金俊平=ビートたけし、李英姫=鈴木京香、金正雄=新井浩文、金花子=田畑智子、朴武=オダギリジョー、高信義=松重豊、山梨清子=中村優子、金春美=唯野未歩子、鳥谷定子=濱田マリ、張賛明=柏原収史、大山(金成貴)=塩見三省、元山吉男=北村一輝、趙永生=國村隼、朴希範=寺島進
汚れ役に挑戦と注目されていた鈴木京香は、今回はおとなしすぎる。金俊平の暴力に耐えながらしぶとく生き抜く強さが感じられない。代わりに、山梨清子役の中村優子、鳥谷定子役の濱田マリの二人の熱演に驚かされた。朴武役のオダギリジョーは、短いシーンにも関わらず、強い印象を残す。演技に華があった。ビートたけしでなければ金俊平を演じられなかったかもしれないが、もっと派手な演技がほしかった。表情だけでも怒りで煮えたぎるような迫力が見たかった。
珈琲時光 | ![]() |
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2003年作品。日本映画。108分 。配給=松竹。監督=侯孝賢(ホウ・シャオシェン)。プロデューサー=宮島秀司、廖慶松(リャオ・チンソン)、山本一郎、小坂史子。脚本=侯孝賢(ホウ・シャオシェン)、朱天文(チュー・ティエンウェン)。撮影=李屏賓(リー・ピンピン)。録音=杜篤之(ドゥー・ドゥージ)。編集=寥慶松(リャオ・チンソン)。主題歌=一青窈「一思案」。井上陽子=一青窈(ひとと・よう)、竹内肇=浅野忠信、誠治=萩原聖人、母親=余貴美子、父親=小林稔侍
これといった事件が起こらないにもかかわらず、退屈することがない。気をてらった映像表現があるわけではないが、いつも心地よく緊張している。ぶっきらぼうに話す一青窈は、地を生かして違和感がない。浅野忠信、余貴美子、小林稔侍は相変わらずうまい。交差してすれ違う電車を映し続ける映像が見事な締めくくりとなった。電車マニアには、たまらないシーンだろう。浅野忠信がPowerbookG4でイラストレーターを使い電車をモチーフにしたイラストを見せる場面が印象的。自作らしい。なんとOS9を使っていた。一青窈が食べた肉じゃがも美味しそうだった。MACファンで肉じゃが好きの私は大満足。
1996年 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |||
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