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神に選ばれし無敵の男 | ![]() |
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2001年作品。ドイツ・イギリス合作。130分。配給=東北新社。監督・脚本=ヴェルナー・ヘルツォーク(Werner Herzog)。製作=ヴェルナー・ヘルツォーク、ゲイリー・バート(Gary Bart)。共同製作=ロベルタス・ウルボナス。製作総指揮=ジェームズ・ミッチェル。撮影=ペーター・ツァイトリンガー。編集=ジョー・ビニ。衣装:ジェニー・テミム。音楽=ハンス・ジマー、クラウス・バデルト。ハヌッセン=ティム・ロス(Tim Roth)、ジシェ・ブレイトバート=ヨウコ・アホラ(Jouko Ahola)、マルタ・ファーラ=アンナ・ゴウラリ(nna Gourari)、ベンジャミン=ヤコブ・ウェイン(Jacob Wein)、ヘルドルフ伯爵=ウド・キアー(Udo Kier)、司会者=マックス・ラーベ(Max Raabe)
ジシェ役は、「世界一の力持ち」タイトル保持者のヨウコ・アホラ、ジシェが思いを寄せるピアニスト・マルタ役は世界的なピアニストのアンナ・ゴウラリ。重要なキャストに、演技経験が全くない二人を抜てきした。ナチスを手玉に取ろうとするハヌッセンには、名優ティム・ロスを選んだ。ティム・ロスの妖しい魅力は、複雑な性格のハヌッセンにぴったりだった。そして、特筆すべきはジシェの弟ベンジャミン役のヤコブ・ウェイン。ユダヤ人にとっての宗教心の深さを象徴する名演技を見せる。個人的にはウド・キアーの登場で、にやりとした。
六月の蛇 | ![]() |
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2002年作品。日本映画。77分。配給=ゼアリズエンタープライズ。製作・監督・脚本・撮影監督・美術監督・編集=塚本晋也。音楽=石川忠。アソシエートプロデューサー&助監督=川原伸一。助監督=小出健、黒木久勝。撮影=志田貴之。照明=吉田恵輔。制作&メイク=福山秀美。衣装=岩崎浩子。スチール=天満眞也。録音=小原善哉。音響効果=北田雅也、柴崎憲治。特殊メイク=織田尚。りん子=黒沢あすか、辰巳重彦=神足裕司、飴口道郎=塚本晋也
黒沢あすかの官能性には、はっとさせられた。欲動のほとばしりが、凄まじい。彼女の捨て身の演技がなければ、とてもぬるい作品になっただろう。潔癖性の夫役をコラムニストの神足裕司が演じているが、納まりが悪かった。確かに熱演しているのだが、役になりきっていない。
ソラリス | ![]() |
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2002年作品。アメリカ映画。99分。配給=20世紀フォックス。監督・脚本・撮影=スティーヴン・ソダーバーグ(Steven Soderbergh)。製作=ジェームズ・キャメロン(James Cameron)、ジョン・ランドー(Jon Landau) 、 レイ・サンキーニ(Rae Sanchini)。製作総指揮=グレゴリー・ジェイコブス。原作=スタニスワフ・レム(Stanislaw Lem)「ソラリスの陽のもとに」(早川書房)。 音楽=クリフ・マルチネス(Cliff Martinez)。特殊効果スーパーバイザー=ヴェルナー・ハーンレイン(Werner Hahnlein)。視覚効果スーパーバイザー=トーマス・J・スミス(Thomas J.Smith)。ケルヴィン(Kelvin)=ジョージ・クルーニー(George Clooney)、ハーレイ(Harey)=ナターシャ・マケルホーン(Natasha McElhone)、ドクター・サルトリアス(Dr.Sartorius)=ジェレミー・デイヴィス(Jeremy Davies)、ドクター・ホレク・スナウト(Dr.Horek Snaut)=アルリッチ・トゥクール(Ulrich Tukur)
ソダーバーグの作品には、1972年のソビエト映画「惑星ソラリス」(アンドレイ・タルコフスキー監督)のような、思索を促す静ひつな映像の力がまるでない。ラブシーンがあり、あとはどたばたしているだけだ。ソラリスの海は幻想的だが、うわべだけの美しさに感じられる。ただ、リメイクした功績は大きい。タルコフスキーの「惑星ソラリス」が注目されるだろう。そして、スタニスワフ・レムの大傑作が広く読まれるきっかけになるだろう。
8Mile | ![]() |
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2002年作品。アメリカ映画。110分。配給=UIP。監督/製作=カーティス・ハンソン。製作=ブライアン・クレイザー、ジミー・イオヴィン。脚本=スコット・シルヴァー。製作総指揮=キャロル・フェネロン、ジェームス・ウィテカー、グレゴリー・グッドマン、ポール・ローゼンバーグ。音楽=エミネム。撮影=ロドリゴ・プリエト。美術=フィリップ・メシーナ。編集=ジェイ・ラビノウィッツ、クレイグ・キットソン。衣装=マーク・ブリッジス。ジミー=エミネム、ステファニー=キム・ベイシンガー、アレックス=ブリタニー・マーフィ、フューチャー=メキー・ファイファー、チェダー・ボブ=エヴァン・ジョーンズ、ソル・ジョージ=オマー・ベンソン・ミラー、DJイズ=ダンジェロ・ウィルソン、ウィンク=ユージン・バードジャニーン=タリン・マニング、リリー=クロエ・グリーンフィールド
エミネムは、俳優としても驚くほど魅力的だ。誰もが、悲哀と怒りと誇りがないまぜになった彼の鋭いまなざしに引き込まれるだろう。クライマックスのラップ・バトルで、始める前に相手を見据え、無言で力を貯える瞳の輝きが、忘れられない。次の瞬間、露悪的で道化的な、ハイセンスのラップを叩き付ける。それは素晴らしくエキサイティングなシーンだった。バトルで優勝した後、夜のプレス工場に働きに帰る場面は、並みのサクセスストーリーを超える静かな感動を運んでくれる。
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