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草ぶきの学校 | ![]() |
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1999年作品。中国映画。107分。配給=日本ヘラルド映画。プロデューサー=ツァオ・リン(曹霖)。監督=シュイ・コン(徐耿)。原作・脚本=ツァオ・ウェンシュアン(曹文軒)(原作本「サンサン」てらいんく刊)。撮影=リゥ・リーホァ(劉利華)。音楽=ツォウ・イエ(鄒野)。録音=トゥ・シァオホァ(杜小華)。編集=ロウ・リン(楼玲)。美術=ウー・リーチョン(呉黎中)。桑桑(サンサン)=ツァオ・タン(曹丹)、紙月(ジーユエ)=ウー・チンチン(呉琴琴)、父=トゥ・ユアン(杜源)、陸鶴(ルー・ホー)=シュイ・イェンチン
全員が地元で選ばれた演技経験のない小学生だということだが、のびのびとした演技が自然で、小学校時代の雰囲気を良く醸し出していた。サンサン役のツァオ・タンは、愛おしくなるほど可愛い。はげ頭の少年ルー・ホーを演じたシュイ・イェンチンは、屈折した少年期の思いを表現していて、共感した。
壬生義士伝 | ![]() |
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2002年作品。日本映画。137分。配給=松竹。監督=滝田洋二郎。原作=浅田次郎「壬生義士伝(みぶぎしでん)」(文春文庫)。製作代表=大谷信義、菅谷定彦、鞍田暹、俣木盾夫、石川富康、増田宗昭、菊地昭雄。プロデューサー=宮島秀司、榎望。企画=石川博、遠谷信幸。脚本=中島丈博。音楽=久石譲。撮影=浜田毅。美術=部谷京子。照明=長田達也。録音=小野寺修。装飾=小池直実、中込秀志。編集=冨田功、冨田伸子。吉村貫一郎=中井貴一、斎藤一=佐藤浩市、大野次郎右衛門=三宅裕司、ぬい=中谷美紀、しづ=夏川結衣、伊東甲子太郎=斉藤歩
吉村貫一郎をはじめ、みんな良い人ばかり。良い人すぎる。もっと、どろどろした世界のはずが、生ぬるいのだ。だいたい、吉村貫一郎が討ち死にせずに、大野次郎右衛門のところまでやってきて、長々と独白して死んでいくシーンの志の低さは、信じがたいほどだ。滝田洋二郎監督は、いつから、こんなにウェットな監督になってしまったのか。
T.R.Y. | ![]() |
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2002年作品。日本映画。104分。配給=東映。監督=大森一樹。企画=坂上順、永田洋子。プロデューサー=天野和人/野村敏哉。原作=井上尚登(「T.R.Y.」角川文庫刊)。脚本=成島出。撮影=加藤雄大。照明=大久保武志。美術=稲垣尚夫、竹内公一。音楽=住友紀人。伊沢修=織田裕二、パク・チャンイク=孫暢敏(ソン・チャンミン)、関飛虎(ガン・フェイフー)=邵 兵(シャオビン)、丁愛鈴=楊若兮(ヤン・ローシー)、肖丁=ピーター・ホー、喜春=黒木瞳、東正信=渡辺謙
物語は、中盤までもたつき気味だが、ラストに向かって加速し、どんでん返しに次ぐどんでん返しで、楽しませてくれる。しかし、どの登場人物も中途半端で人間が描けていないので物足りない。織田裕二に、詐欺師の柔軟さを演じさせるのは、無理。役を選ばないと。
火山高 | ![]() |
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2001年作品。韓国映画。108分。配給=アミューズピクチャーズ。製作=チャ・スンジェ。プロデューサー=キム・ジェウォン。監督=キム・テギュン。脚本=ソ・ドンホン、チョン・アンチョル、キム・テギュン、パク・ホンス、ホ・キュン。撮影=チェ・ヨンテク。照明=チョン・ヨンミン。美術監督=チャン・グニョン、キム・キョンヒ。CG=チャン・ソンホ。特殊効果=チョン・ドアン。アクション監督=イ・ウンジュン。音楽監督=DAlTA。キム・ギョンス=チャン・ヒョク(関智一)、ユ・チェイ=シン・ミナ(林原めぐみ)、チャン・リャン=キム・スロ(森川智之)、ソン・ハンニム=クォン・サンウ(子安武人)、ソ・ヨソン=コン・ヒョジン(宮村優子)、カタツムリ=チョン・サンフン(山口勝平)、シンマ=キム・ヒョンジョン(檜山修之)、ヨウマ=チェ・シア(城雅子)、学園五人集・数学教師=ホ・ジュノ(磯部勉)、学園五人集・国語教師=チョ・ソングォン(檀臣幸)、学園五人集・音楽教師=パク・トンビン(大塚芳忠)、学園五人集・体育教師=ソ・ボムシク、学園五人集・英語教師=キム・サンミ(朴ろ美)、校長=ユン・ムンシク(石森達幸)、教頭=ピョン・ヒボン(池田勝)、漢文教師=シン・チョルジン(鈴木清信)、保健の先生=チョン・ウォンジュン(茶風林)、学年主任=キム・イル(稲葉実)、ギョンスの父親=チョ・サンゴン(大川透)、ギョンスの母親=チン・ヨンラン(重松朋)、柔道部主将=キム・ヒョク(清水敏孝)、ホッケー部主将=パク・ンヌ(土田大)、マンモス=(梁田清之)、生徒達=(多緒都、三戸貴史、下山吉光、新垣樽助)、ナレーション=(古田新太)
韓国映画には珍しく、字幕版と日本語吹き替え版がある。どちらも楽しめると思いが、字数制限のない日本語吹き替え版がオススメかな。聞くところによると、作品自体を日本公開に合わせて手直ししたとか。韓国映画なのに、日本の懐かしい青春映画の香りも漂う。
ゴーストシップ | ![]() |
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2002年作品。アメリカ・オーストラリア合作。91分。配給:ワーナーブラザース映画。監督:スティーブ・ベック。製作:ジョエル・シルバー、ロバート・ゼメキス、ギルバート・アドラー。脚本:マーク・ハンロン、ジョン・ポーグ。撮影:ゲイル・タッターサル。美術:グラハム・“グレース”・ウォーカー。音楽:ジョン・フリッゼル。ショーン・マーフィー=ガブリエル・バーン、ジャック・フェリマン=デズモンド・ハリントン、モーリーン・エップス=ジュリアナ・マルグリース、グリアー=アイザイア・ワシントン、ドッジ=ロン・エルダード、マンダー=カール・アーバン、サントス=アレックス・ディミトリアデス
豪華客船のまったりとしたダンスホールのシーンから始まる。そして、壮絶な惨劇。最初にすさまじい血まみれシーンを見せて、観客の眼を釘付けにする。すこぶる怖いというわけではないが、程よい緊張をはらんで、派手な爆発シーン、うじ虫ゲロゲロシーン、美しい幻想シーン、お色気シーンが矢継ぎ早に登場する。とにかく飽きさせない。カギを握る少女も、印象的だった。
ごめん | ![]() |
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2002年作品。日本映画。103分。配給=オフィス・シロウズ、メディアボックス。監督=冨樫森(とがし・しん) 。原作=ひこ・田中『ごめん』(偕成社刊)。脚本=山田耕大。製作=岡俊太郎、川城和実、関原二郎、竹中功、佐々木史朗。プロデューサー=藤門浩之、河野聡、吉田晴彦、久保田傑。協力プロデューサー=新谷弘、佐藤美由紀。撮影=上野彰吾(J.S.C.)。照明=上妻敏厚。録音=深田晃。美術=三浦伸一。編集=川島章正。助監督=谷口正晃。製作担当=森井輝。音楽=大友良英。セイ(七尾聖市)=久野雅弘、ナオコ(瓜生直子)=櫻谷由貴花、キンタ=佐藤翔一、ニャンコ=栗原卓也、ナオコの父(瓜生直希)=斎藤歩、セイの母(七尾結芽)=河合美智子、セイの父(七尾正一)=國村隼、セイの祖父=森毅、セイの祖母= 伊吹友木子、ナオコの母=三田篤子、倉田先生=小牧芽美、竹林のおばあちゃん=飯島順子、ユーミ=岡本奈月、福俵尚子=山下真悠、クンコ=今中恵里奈、サツキ=土井玲奈、赤坂=川上翔太、セイキ=花田康次郎、ヨシキ=麻田優真、シゲミ=中川雄哉
主人公セイ役の久野雅弘は、掛け値無しの逸材。並みの「天才子役」ではない。最初は、とぼけたしょうもない小学6年生なのだが、ラストの格好の良さはまぶしいほど。やられたなあ。上手な演技が鼻につかないほど、天才的にうまい。ナオコ役櫻谷由貴花も、初出演とは思えない熱演ぶり。そして、セイの父を演じた國村隼が、魅力的なのに驚く。ナオコの父を演じた斎藤歩は、確実にうまくなっている。
刑務所の中 | ![]() |
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2002年作品。日本映画。93分。配給=ザナドゥー。監督=崔洋一。企画・製作=若杉正明。エグゼクテイブプロデrサー=石川富康、岩城正剛。原作=花輪和一(「刑務所の中」青林工嚢舎刊)。脚本=崔洋一、鄭義信、中村義洋。プロデューサー=榎望。撮影=浜田毅。美術=磯見俊裕。照明=松岡泰彦。録音=鈴木肇。編集=川瀬功。スクリプター=小泉篤美。音響効果=齋藤昌利。助監督=中村隆彦。製作担当=氏家英樹。音楽プロデューサー=佐々木次彦。監督助手=佐和田恵、金成国。撮影助手=小松高志、江崎朋生、大嶋良教。美術担当=林千奈、三ツ松けいこ、露木恵美子。ハナワ=山崎努、伊笠=香川照之、田辺=田ロトモロヲ、小屋=松重豊、竹伏=村松利史、ティッシュマン高橋=大杉漣、掃夫友田=伊藤洋三郎、ミリタリー中田=遠藤憲一、ミリタリー佐藤=浅見小四郎、ミリタリー田村=粟田茂、ミリタリー木下=恩田括、ミリタリー佐伯=小木茂光、医官=椎名桔平、浜村=窪塚洋介、大内=木下ほうか、岸田=長江英和、野口=榎戸耕史、中井=戸田昌宏、加藤=山中聡、戸川=斎藤征義、原山=森下能幸、それじゃさま青島=黒沼弘巳、藤島=草薙良一、工場担当横山=斎藤歩、計算工山本=大橋一三、班長内=田村上連、配食係=中村義洋、クロスワードの受刑者=林海象、佐々木さん=本田徳樹、本島=宮川宏司、モミアゲの受刑者=本間盛行、看守稲川=三原康可、看守杉野=飯島大介、看守水上=田邊年秋、工場区長=小形雄二、看守中村=辰巳浩三、看守北見=旭洋一、看守草野=井上利則、舎房区長=本間典勝、少年時代のハナワ=小野光哉、中学生のハナワ=斎藤祐也
それにしても、山崎努はすごい。自在に役になりきりながら、独特な個性を醸し出す。「天国と地獄」から、こんなにも遠くに来たものだ。香川照之、田ロトモロヲ、松重豊、村松利史も、いい味出している。何気ない会話から美味しそうに食べる食事まで、うまいなあ。また椎名桔平の意外な軽さを見て、得した気分になった。
至福のとき | ![]() |
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2002年作品。中国映画。97分。配給=20世紀フォックス。監督=チャン・イーモウ(張芸謀)。原作=モー・イエン「至福のとき」。脚本=グイ・ズ。製作=チャオ・ユイ、ヤン・チンロン、チョウ・ピン、チャン・ウェイピン。製作総指揮=エドワード・R・プレスマン、テレンス・マリック、ワン・ウェイ。製作補=エリン・オルーク。撮影=ホウ・ヨン。美術=ツァオ・ジュウピン。サウンド=ウー・ラーラー。編集=チャイ・ルー。音楽=サン・パオ。チャオ=チャオ・ベンシャン(趙本山)、ウー・イン=ドン・ジエ(董潔)、フー=フー・ピアオ、同僚=リー・シュエチエン、ニウ・ベン、ドン・リーファン
優柔不断な中年男性をチャオ・ベンシャンが軽妙に演じている。ダメさ加減に呆れながらも、次第に憎めなくなっていく。そして何時の間にか好きになってしまう。うまいなあ。お人好しな工場の仲間も微笑ましい。そして、何といっても映画初出演で盲目の少女を演じたドン・ジエの才能と役者魂に拍手を贈ろう。痩せ細り、凍り付いたような表情の彼女が、人の温かさに触れ、こぼれるような笑顔を見せたとき、強烈なオーラを放った。チャン・イーモウは、女優を育てるのが上手い。いや、女優の個性にあった作品づくりがうまい。
1996年 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |||
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1997年 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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