京急電車の部屋

2000系登場の頃
 2000系の登場は大袈裟な表現ではありますが、私の趣味生活最大のイベントでした。当時、京急を対象とする趣味団体で活動をしていた事もあり、製造段階から試運転・初営業まで、まさに心血を注いだ追っかけでした。 この電車は京急の伝統ともいえる「片開きドア一つ目ライト」を初めて打破した、それまでのイメージを一新する車輛でした。抜群の走行性能、静粛性の高い車内、座り心地のいい座席など細部まで良く考えられ、非常に完成度の高い車輛で、どちらかというと地味な京急にあってマスコミにもよく取り上げられ、2000系に憧れ京急を好きになった若い人も少なくないと思います。 この2000系も2000年8月27日のファイナルランを最後に全車3扉に改造され、一時代を築いた名車も第二の人生を迎えることとなりました。 第一編成は東急車輛と川崎重工で仲良く4両ずつ製造され、東急車輛で8連を組み完成車となりました。その製造段階から試運転、そして初営業までの写真をお目にかけます



とにかく早く見たくて、「今日か?今日か?」と毎日のようにここに通いました。工場の奥からトラバーサーに乗って目の前に現れた時は本当に感動しました。この日の夜は友人達に電話をかけまくり、この日から2000系詣でが始まったのでした。現在、この場所はコンクリートの塀に囲まれ、このようには見られなくなっています。ちなみに隣の車両は小田急8000系と新幹線100系です。
1982年11月24日 東急車輌



神戸の川崎重工で製造された2015~2018はこの様な姿で東海道本線を東上。ここ湘南貨物駅で一晩滞泊。翌朝本郷台、逗子を経由して東急車輛まで輸送された。写真は本郷台に向け出発直前の姿です。
1982年12月14日 湘南貨物駅



京急線内では東急車輛の牽引車で引かれていきます。最近はあまり行われていませんが、当時は昼間の輸送もそんなに珍しいものではありませんでした。
1982年12月14日 神武寺~六浦



滅多に見ることが出来ない連結面です。棒連結器が輸送用の自連に交換してあるのが分かります。線路際にカメラを構えたファンが見えます。
1982年12月14日 神武寺~六浦

2000系登場の頃(引き渡し⇒試運転)

無事8連に組まれた2000系第一編成の京急に引渡し直前の様子です。
京急の最終列車の終了後に、東急車輛から久里浜工場に向けて出発です。久里浜方面には配線上そのまま行く事が出来ないため一旦八景駅で折り返し、そしてさらに文庫駅でもう一度折り返して、久里浜工場に向かった。
1982年12月18日 東急車輌



公式試運転で三崎口到着。当時試運転列車はここで一度停車させ公式用の写真撮影を行うのが慣例になっていた。
1982年12月23日 三崎口



京急川崎に停車中の試運転列車。まだほとんど汚れていない美しい姿です。
1982年12月23日 京急川崎



営業初列車 営業初列車706C
初日は新町から回送で品川へ、品川から特急706C三崎口行き、折り返し久里浜行き807C、久里浜で列変903A品川行き、折り返し久里浜行き1002A、久里浜到着後に久里工入庫という行路だった。写真は706Cの久里浜出発時のもの。
1982年12月27日 京急久里浜



京急久里浜 営業初列車706C車内の賑わい。早朝にもかかわらず鉄道ファンでいっぱい。車内の見通しの良さは、中吊り広告が取り付けられていないため。営業開始からしばらくの間は中刷り広告を取り付けず走らせていた。
1982年12月27日