1998年 11月編 12月編
1999年 1月編 2月編 3月編 4月編 5月編 6月編 7月編 8月編 9月編 10月編 11月編 12月編
2000年 1月編 2月編 3月編 4月編 5月編 6月編 7月編 8月編 9月編 10月編 11月編 12月編
2001年 1月編 2月編 3月編 4月編 5月編 6月編
7月31日(火)
夏風邪ひいたか寝違えたか頭痛が痛い。
ある人に薦められた吉田秋生の「YASHA」を探して新古書店を覗くが、人気があるのか意外と見つからない。代わりに100円均一コーナーで”さべあのま”を見つける。これだって書店によっては1000円位するのだ。新古書店は内容で値付けせずに最近の売れ筋かどうかだけしか見ないからね。情報というものは氾濫すれば、たんに整理するだけでも価値が出来るということに気がつく人間は意外といないものだ。
今日は浜松の某メーカで商談。はっきり行ってこんなところで商談しなきゃならないのも、うちの会社に技術力が無いから。いろんな商品に手を出すが営業が売れないとブーたれるとすぐに開発をあきらめてしまうから何も技術が残らない。基礎研究にお金を掛けないから何も技術が育たない。それでいて余所と差別化できる商品ばかり考えるから始末におえない。左前になるのも当たり前。
その後で、浜松で何するわけではないけれど、それでもうなぎはしっかり食べた(^^)
渋谷で「不思議惑星キン・ザ・ザ」を観る。遠い昔にビデオで一度観たきりだが、再び観て無類の面白さを再認識。これほど変で、これほど面白い映画もちょっと無い。
午後から日本橋のスピーカーの会社へ打ち合わせ。終わった後で部下と一緒に神田の「四川一貫」へ。店構えはそこら辺にある、狭いラーメン屋みたい。ようやく念願の”怪味鶏”を食す(メニューにないのに無理矢理作ってもらう(^^;)。単純にいうと辛味ソースの棒々鶏だが、味のほうはとても複雑。ついで麻婆豆腐。ちょっと普通の麻婆豆腐と違う。たっぷりと掛かった花山椒がとても新鮮。三品目は鶏肉の辛子炒め。焦げるくらいに炒めた唐辛子が香ばしさとあいまって辛くて美味い。残った唐辛子をビールのつまみにぱくぱく食べる。1品あたり1500円と高めだが、食べる価値は充分ある。久しぶりにホントに美味い四川料理を食べることが出来た。
昨晩からある程度の雨が降り、日中も曇りが続いているので久しぶりに涼しい。このくらいだと体もぐっと楽になる。
「山本六三画集」(サバト館発行)がようやく届く。エロチックで精緻でシュールな絵でなかなかよろし。銅版画が人気あるのだろうけど個人的には油絵が好き。
本日、日経平均株価がバブル後最安値をつける。8月あたりに大底が見えるかも知れない。恐らく日経平均は一万円を割るだろう。構造改革前にクラッシュかな(^^;。
今週の週刊ダイヤモンド誌の特集”新会計基準でみえた危ない会社”の電機・精密分野でのランキング31位に私の勤めている会社がランクインしていた。こうやって記事にかかれるとますます株価が下がるだろうな。正直いってキャッシュフローの状態が悪すぎる。将棋で言えばもはや詰んだ状態だ。人によって判断が違うのは、局面が何処まで読めるかの違いだけだ。
湊谷夢吉の著作は、80年代の後半から「魔都の群盲」「マルクウ兵器始末」「紅龍異聞」などの単行本をあるときは新刊本屋、あるときは古本屋の書棚で何十回となく見ていた。そのたびに棚から本を手にとっては眺め、時に試すかのようにページを繰り、また棚に戻す作業を繰り返した。そして結局今にいたるまで湊谷夢吉の著作を購入することはなかった。
なぜだろう。金が無かったのか? 否。当時でさえ本には結構な金をつぎ込んでいた。絵が趣味に合わない? 否。精緻でかつ個性的な絵は賞賛に値する。では、ストーリーか? 否。膨大な資料とともに描かれた、大陸、兵器、SF的要素はどれも魅力的だ。
では、なぜ買わずにいたのだろう。
今回作品全体を通して読んで一つだけ気がついたことがある。どの作品も完結した気がしないのだ。どれもこれもが大河作品のプロローグか序章のようにしか読めない。それは話が中途半端というのではない。湊谷夢吉の進む先に更に広がるであろう壮大なスケールの作品の片鱗がそこかしこに見え隠れするのだ。
”夭折”という言葉は、若くしなやかな枝が折れてしまうという意味だ。私は大樹となった湊谷夢吉を読んで見たかった。
夕刻、所用があって上野へ行く。買い物を済ませてそのままテクテクと神田まで。平日の店が半分しまりかかって人通りもあまりない秋葉原の通りは、いつもとちょっと違う表情をしている。
部屋のエアコンは故障したまま。暑いのは大の苦手なのだが、この際エアコン無しでの生活してみるのも悪くないと思っている。しかし今年の暑さも凄まじそうで、どこまで耐えられるかな。
本当に地球温暖化かどうかの正確な判断は難しいけど、年々暑さは厳しくなる。都心のビル街なんかは照り返しとエアコンの廃熱で簡単に40度を超えているはず。暑いからみんなエアコンを使い出すので、ますます悪循環。”合成の誤謬”ってやつだね。
今週号の『週刊エコノミスト』の特集は、”戦後最悪の日本経済”。だんだんと表紙のタイトルが過激になるなあ。一般の週刊誌なんかでも構造改革に対する”痛み”の痛み具合が取り沙汰されている。でもまあ、手術の痛み具合を事前に想像するのと同じで、どうせ手術しなければならないなら余計な想像して先延ばししてみても無駄だとは思うな〜。だいたい週刊誌は、あおり過ぎだよ。
今週の『ぴあ』で”猿の惑星”の特集をしていた。前作とは結末が違うとの由で、新作も観てみようかという気分になる。前作の『猿の惑星』を観たのは、今を去ること30年ほど前。まだ小学生で、父親に連れられてだった。まあ、『猿の惑星』は良かったのだが、問題は同時上映だった『バニシング・ポイント』。アウトローのにーちゃんが、警察とカーチェイスを繰り広げるという代物だが、困ったのは途中ですっぽんぽんのおねーちゃんがバイクにまたがって登場する。父親の横で小学生の私はどんな顔をしたらいいのか困り果てた記憶がある(苦笑)。まあ、今となってはかわいらしい思い出ではある。
夕刻、NEC時代の友人と一杯やる。もともと愚痴をこぼすタイプの人間ではなかったが。まあ、私が辞めた10年前となんら体質が変わらないとなれば愚痴もこぼしたくなるだろうなあ。10年も体質変わらずにやって行けるのだけの巨大体質というのも、それなりには価値があるんだろうけどね。
映画鑑賞4連荘の今日は、『JSA』。国の事情やそれにまつわる感情を完全に理解することは出来ないが、これは良い映画です。日本やアメリカが作れなくなった真面目な映画だと評することは出来ると思う。映画サービスデーなんで1000円で鑑賞できたのもとてもラッキー。
『JSA』を観ようと思っていたのだが、時間が合わなくて結局『AI』を観る。いや〜、スピルバーグも金をかけて見事に退屈な映画を作るなあ。キューブリックが泣くぞ! 久しぶりにつまらん映画を見せてもらった。金返せ(怒)。