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ヴェズレー
Vezelay

47 27 55.22N,3 44 47.30E

 お昼にモンバール市内にタクシーで戻り、結局フォントネーに相当ゆっくりいたものだから、昼食は慌ただしくパンをかじるだけの時間しかなくなり、駅の待合室でかき込む羽目になってしまいました。そして何とか午後1時7分発のアヴァロン行きに乗り込みます。これが一日に3本しか無い代物。運行はSNCFがやっているらしく(だから時刻表検索でも出てきたのですが)、チケットも駅でしっかり買うことが出来ました。そうするとカードが使えるので助かります。バスは、約1時間ゆっくりと走ってアヴァロン着。そこで1台しかなかったタクシーでは女性ドライバーが編み物をして待っていたのを捕まえて、息つく間もなくヴェズレーまでひとっ走り・・・あっその前にホテルに寄って荷物だけ下ろしてから行きました。町に近づいて来ると、山の上に位置する家々が徐々に大きくなっていきます。かなり期待させるアプローチでした。
 車は町外れまでしか入れず、そこからゆっくり歩いてマドレーヌ寺院を目指します。

 そのロケーション、町の内外の作りを見れば、やはりイタリアの都市には敵わないという気になります。豊かな田園の中の濃密な都市空間。その中心に作られた美しい広場。それらはイタリア山岳都市の独壇場です。ここヴェズレーもちょっとした丘状都市のロケーション、教会前の広場と、一応役者は揃っていますが、それぞれの完成度でみればやはりイタリアには負けてしまう。あちこち隙のある広場、ちょっと密度の足りない路地空間・・・でもその代わりここにはどこにも負けないロマネスクの教会がある。町はその一本の参道に沿って拡がる非常に単純な作り。この町は正にマドレーヌ教会のためにある、門前町と言っていい印象を本当に強く持ちました。

 今は観光で、そしてコンポステラまでの巡礼路の出発点として、多くの人を集めています。でもこの冬の寒い中では訪れる人はごく僅かのため、こちらものんびりと回ることが出来ました。

ヴェズレー周辺の地図。アヴァロンはかなり右上の方です。なだらかな丘陵が続く一帯にあって、なかなかいいピークが聖地になったのでしょう。泊まったホテルがあるのが右中心にあるIslandという所。往きはアヴァロンからここに寄り、カバンを預かってもらってからヴェズレーに行きました。

タクシーの中から。カメラを構えるといい場所で停まってくれました。町は左側から一番高い所にあるマドレーヌ寺院まで斜面上に拡がっています。

タクシーを降り、町中に入っていきます。明るくのんびりの様は都市の中の道と言うよりは田舎の道でしょ。また、素朴なクリスマスの電飾。この位がこの町には合っています。

レストランの前にて。まだディナーには早く、開いていませんでしたが、思わず入ってしまいたくなる飾り付けでした。
寺院裏から見渡せる田園風景。地図に見晴らしよしのマークがある所です。さっきタクシーで通った道と一番近い集落サン・ペレです。

マドレーヌ寺院前の舗装の中に見つけたものは、巡礼の象徴である帆立でした。ここも出発点の一つなのですね。誰にも気付かれることなく、ぽつんと埋め込まれていました。ここからサンチャゴ・デ・コンポステラまで歩くとすれば、3ヶ月位はかかるのでしょうか。いつの日にか歩いてみたい。

夕方になりどんどん寒くなってきたので、ここのカフェでお茶を、いやカフェオレと、ショコラを飲んでいました。ついでにタクシーも呼んでもらいました。だって、フランス語出来ないのだから、電話するのは大変だし。


ヴェズレー