最近の、次女(3歳)Lの口癖は、”なんでー?”。
この年齢に、多く見られる現象。
毎日私は、Lの質問責めに少々苦しんでいる。
「なんで、ワンちゃん、ほえてるの?」 「なんで、ママ、上向いたの?」
この程度の、”なんで”は序の口。あまりにも、シュールで答えに困る、”なんで”も、多い。
「なんで、お空は青いの?」 「なんで、お花はきれいなの?」等々、、、。
「さあー、なんでだろう。ママも分からないなぁー。」なんて答えると、
ムッとして、「おしえて!!」と、コワイ。
仕方なく、私も「お空は海と、ふたご、なんだよ。海も青いでしょう。
だから、お空も青いのよー。」、、、なんて、答えてみたり、、、。
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先日、買い物を していると、いきなり、
「ママー、なんで、あのおじさん、ボタンしてないの?」と、L。
指さしている先を見ると、
上半身はだかの上にベストを着たおじさん発見。
確かに、ボタンしていない、。
「指さしたら、ダメよ。」と、こっそり言ってはみたが、
おじさんには、丸聞こえ。
すると、おじさん、「いいんだよー。」と、ニコニコして、しゃがみ込んだ。
そして、「おじさんねー、あついんだ。君も、暑いでしょう?暑いときは、はだかんぼが、いちばん、なんだよー。」と、
Lの目を見て、説明してくれた。
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一見、こわそうなおじさん、、、では、あったが、彼女の視線で”なんで”に、
答えてくれた初めてのおじさんを、私もLも、好きになった。
家に帰り、モクモクと服を、脱ぎだしたL。
「あつい、あつい、暑い時は、はだかんぼが、いちばん。」なんて、
おじさん口調で言いながら・・・。
その日以来、お買い物へ行くたびに、
「はだかんぼの、おじさん、いるかなー?」と、会いたい様子のL。
おじさんの話題は、暫く続いた。
おじさんとは、その後出会う事は、無かったが、彼の子供に対する態度に私は、深く感動した。
私も、Lの視線できちんと、答えなくてはと、頑張っている。
しかし、、、朝から晩まで、”なんで”攻撃。
ちらっと、外へ目を向ければ、「なんで今、お外見たの?」
ファ〜、と、あくびすれば、「なんで、あくび、したの?」と、なる。
「ねむたいの。」と答えれば、「なんで、ねむたいの?」と、きりがない。
ある日、この”なんで”に、根気良く答えてくれる人を、Lは、見つけた。
6歳の長女E。
おっとりしていて、話好き。幼稚園から帰ってくると、先生のまねばかり
している彼女は、絶好の質問相手だ。絵本を手に、「ねえねー、よんでー。」と、Eに付いてまわるL。
「はい、はい、これ、読むのねー。」と、気味が悪いほど、やさしいEも、まんざらイヤでも、無いらしい。
まだ、すらすらと字を読む事が、出来ないEも、彼女なりに、心を込めて読む。良いかんじーと、見ていると、
「なんで、このトリ、ここにいるの?」と、L。
「トリさんは、高い所が大好き、だからよ。」と、E。
「なんで高い所、好きなの?落っこちたら、イタイのに、、こわくないの?」とL。
「うーん、トリさんは、羽があるの。だから、お空飛べるでしょう。だから、落ちたりしないの。」と、E。
ページを開くたびの、”なんで”攻撃にも、しっかり答えているEを、こっそり、遠くから尊敬の目で、見つめる私。
ほのぼのと、心がなごむ。
しかし、、、本を読むだけで手一杯な彼女。
容赦ない”なんで”攻めに、パニックに陥ることも、、、。
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E「そして、さえちゃんがお水をあげると、、」
L「なんで、さえちゃんコップでお水あげてるの?」
E「ハミガキ、してたんじゃない?きっと。種から、
芽が出てきました。」
L「なんでー。なんで、この種、ミドリなの?
スイカの種とか、黒いのにー。」
E「いろんな色の種が、あるの!そして、
芽はグングン伸びて、、、」
L「なんでー、こんなに大きくなったの?
小さい芽、どこいっちゃたの?」
E「小さい芽が、大きくなったの!もー、なんで、ばっかりで読めないでしょう。こんど、”なんで”って言ったら、
ゲンコツだからね。」
L「えー。どうしてー?。」 E「”どうして”も、ゲンコツ。」 L「おしえてー。」 E「、、、、、、、。」 忍耐強いEも、最後は絶句。
Lが、絵本を持ち出すと、「ウァー、なんでーマンがくるぞー。」とみんな、逃げ回る毎日。
しかし、諦めないLは、今日も、絵本片手に、「なんでー、なんで、みんな、読んでくれないのー?」と、家族中を渡り歩いている。
♪文とイラスト yun ♪
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