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VOL.4    

  
  なみき
パ イ
 
我が家の娘は、オッパイをパイと呼ぶ。
そろそろ、断乳しないと・・と、思い始めたのが、Eが1歳半の頃。
でも、新人ママだった私。どーして良いやら。
育児書や、人の意見を参考に、バンドエイド作戦やら、オッパイにこわい顔を書く作戦など、
試してみたけど、どれも失敗。Eの、反撃がものすごく、少々くじけていた、そんなある日、
お人形に話しかけている、Eを見てひらめいた。
”そーだ。パイに人格を、持たせちゃえ。”
そこで早速、Eを膝に乗せ、オッパイをポロッと出して、 
「こんにちは、Eちゃん。わたし、パイ。」と、
くもが・・・雲が・・・すっとんきょうな声で、言ってみた。
一瞬、目が点、かたまった彼女・・。
”やっぱり、ダメか”と、思ったとき、
「こんにちは、パイ。 パイ、お話しすれるんだね。」
と、のってきたE。
歳に似合わず、大の話し上手のEちゃん、
突然のお友達出現に、うれしそう。
話が弾み、すっかり意気投合した様子。

 さあ、そろそろ、本題に、、、。
 「あのね。Eちゃん、いつもパイのむでしょう?
 だからパイ、痛くなっちゃったの。」
 「パイ、痛いの? どこが痛いの?」と、
 Eが心配そうに
 「うーんとね、、、お鼻、お鼻が、痛いの。 
 だから、もうパイ、飲まないで。 だっこだけに
 
 してくれる?」 
すると、、
 「うん。パイごめんね。 もう、飲まないからね。」
 と、予想以上に、スムーズに話が進む。
 Eは、パイには、とてもやさしく、その後、2,3日は、
 飲みたい気持ちを、必死に押さえてた。
 
「ママ、
Eちゃんね、もうパイ飲まないよ。」
と、決心を告白し、そして断乳成功。

パイはお友達                 





















やったー>と叫びたいところ、、、、。  しかし、それは恐怖の、腹話術師生活の、始まりだった。           
Eは話し相手が出来たようで、事あるごとにパイを呼ぶ。
そのうち、パイが2人(左がパイ、右がパイパイ)になり、家族の一員になったらしい。
家の中だけでは、飽きたらず、外でも、呼ぶ。 
「パイ,おなかすいた?]    「パイ、たのしいね。」と、こんなかんじ。
出がけに、近所のおばさんに会ったとき、
「あのね、こんどディズニーランドに行くんだよ。」
 「まあー、いいわね。誰と行くの? パパと? ママと?」と、おばさんが、きくと、
「えーとね、パパと、ママと、パイと、パイパイと、Eちゃんと、5人で行くんだよ。」
また、別な人に、
Eちゃんは、誰が一番好きなの? パパ? ママ?」と、聞かれれば、
「いちばん好きなのは、パイとパイパイなの。」と、なる。
もちろん、聞いた相手は、絶句。笑ってごまかす、私。
そのうち、”まあーいいか。”と開き直り、何処でもパイに、なりきっていたら
そんな不思議な関係が、楽しくなってきた。
それどころか、Eがグズった時は、私よりパイに登場してもらってなだめたりして、、、。
今、思うと彼女にとってパイは、話の分かる、やさしいおばあちゃんみたいな、役目をしていたのかな。
赤ちゃんから、子供に、成長していく彼女の、心強いパートナーだったのかも、、、。
 
そんな彼女 も、現在5歳。
クールな幼稚園児に成長し、パイとの事など、すっかり忘れている様子。
あの、恐怖?の二重人格生活も、今では、なつかしい笑い話になっている。
                                             イラストと文  un

 おはな

     さ・か・な 
          「さかな」   Eの最新作  5歳
並木


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