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![]() 我が家の娘は、オッパイをパイと呼ぶ。
そろそろ、断乳しないと・・と、思い始めたのが、Eが1歳半の頃。
でも、新人ママだった私。どーして良いやら。
育児書や、人の意見を参考に、バンドエイド作戦やら、オッパイにこわい顔を書く作戦など、
試してみたけど、どれも失敗。Eの、反撃がものすごく、少々くじけていた、そんなある日、
お人形に話しかけている、Eを見てひらめいた。 ”そーだ。パイに人格を、持たせちゃえ。”
そこで早速、Eを膝に乗せ、オッパイをポロッと出して、
「こんにちは、Eちゃん。わたし、パイ。」と、 ![]() 一瞬、目が点、かたまった彼女・・。
”やっぱり、ダメか”と、思ったとき、
「こんにちは、パイ。 パイ、お話しすれるんだね。」
と、のってきたE。
歳に似合わず、大の話し上手のEちゃん、
突然のお友達出現に、うれしそう。
話が弾み、すっかり意気投合した様子。
さあ、そろそろ、本題に、、、。 「あのね。Eちゃん、いつもパイのむでしょう?
だからパイ、痛くなっちゃったの。」
「パイ、痛いの? どこが痛いの?」と、
Eが心配そうに 「うーんとね、、、お鼻、お鼻が、痛いの。
だから、もうパイ、飲まないで。 だっこだけに してくれる?」 すると、、 「うん。パイごめんね。 もう、飲まないからね。」
と、予想以上に、スムーズに話が進む。
Eは、パイには、とてもやさしく、その後、2,3日は、
飲みたい気持ちを、必死に押さえてた。 「ママ、Eちゃんね、もうパイ飲まないよ。」と、決心を告白し、そして断乳成功。 ![]() やったー>と叫びたいところ、、、、。 しかし、それは恐怖の、腹話術師生活の、始まりだった。 Eは話し相手が出来たようで、事あるごとにパイを呼ぶ。 そのうち、パイが2人(左がパイ、右がパイパイ)になり、家族の一員になったらしい。
家の中だけでは、飽きたらず、外でも、呼ぶ。
「パイ,おなかすいた?] 「パイ、たのしいね。」と、こんなかんじ。
出がけに、近所のおばさんに会ったとき、
「あのね、こんどディズニーランドに行くんだよ。」
「まあー、いいわね。誰と行くの? パパと? ママと?」と、おばさんが、きくと、 「えーとね、パパと、ママと、パイと、パイパイと、Eちゃんと、5人で行くんだよ。」
また、別な人に、
「Eちゃんは、誰が一番好きなの? パパ? ママ?」と、聞かれれば、
「いちばん好きなのは、パイとパイパイなの。」と、なる。
もちろん、聞いた相手は、絶句。笑ってごまかす、私。
そのうち、”まあーいいか。”と開き直り、何処でもパイに、なりきっていたら
そんな不思議な関係が、楽しくなってきた。
それどころか、Eがグズった時は、私よりパイに登場してもらってなだめたりして、、、。
今、思うと彼女にとってパイは、話の分かる、やさしいおばあちゃんみたいな、役目をしていたのかな。
赤ちゃんから、子供に、成長していく彼女の、心強いパートナーだったのかも、、、。
そんな彼女 も、現在5歳。
クールな幼稚園児に成長し、パイとの事など、すっかり忘れている様子。
あの、恐怖?の二重人格生活も、今では、なつかしい笑い話になっている。
イラストと文 yun
![]() ![]() 「さかな」 Eの最新作 5歳
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