 
「お誕生日のプレゼントは、何が良いの?」 間もなく3歳になるLに、聞いてみた。
「うーんとね、、おかしと、、、、。」と、考え込んでいる様子、そして、、
「それと、おなか。」 おなか、、、?、、、、??
「”おなか”が、ほしいの?」と、聞くと、
「うん。おなか、いらっしゃいませで売ってる?わたし、おなかがほしいのよー。」とL。 また、クイズが始まった。 3歳を目前にして、すっかり話し上手になったL、なのだが、 彼女の世界を理解するには、魔法のかぎが必要だ。 さすがの私も、なかなか解けないクイズが、最近良く出る。 こんな時、5歳のEが活躍する。
「
L、昨日おなか、こわしたでしょう。こわした、おなか、捨てられると、思ってるんだよ。」とE。 なるほど、ようやく分かってきた。
「あのねー、おなか、こわれちゃったから、ゴミ箱に捨てたいの。 でもね、新しい、おなかと取り替えないとサー。 おなか、なくなっちゃったら、ごはんとか、おかしとか、食べられないでしょう。」とL。 彼女なりに、理屈は通っている。 しかし、おなか、とは、、、。
常にこの調子で、一人前気分のLは、 思いもよらないまか不思議な世界を、 創っている。
「クイズ、クイズ。”あ”は、なんでしょう?」 と、いきなり始めるL。
??、、、?困り果てている私。
すると、、、
「”あ”は、ありさん?」と、答えるE。
「ざんねーん、”あ”は”あしたは、あめ” でしたー。」と、さっぱり分からない。 でも、この謎のクイズで、娘達2人は、 盛り上がっている。
「それでは、”う”は?なんでしょう?」と、L。
「うーんと、、、うし?」
「ぶー、うんち、でしたー。」
「こんどは、”で”、は、なんでしょう?」
と、またまたL。
「でぶっちょ、パパ?」
「ピンポーン、正解ー。」と、
まるで異星人である。
そしてこの年齢に良くある事だが繰り返す。
何度も何度も、同じ遊びを、 飽きることなく、、。
気に入った本を、事ある毎に、持ち出して、読んでとせがむ。
そして、いつの間にか、すっかりお話を、丸暗記している。 この頃の、子供の記憶力はすごい。
リズミカルな詩的な文章などは、すぐ、覚えてしまう。
姉のEが、幼稚園で覚えてきた、俳句や詩、ことわざなどを、 良く口ずさんでいる。
”かえるの子は、かえる”
“おにの目にも涙”あたりが、お気に入りのよう。 最近、Eが口にしている、百人一首。
その、短歌調のリズムが、またお気に召したらしい。
「お話、しまーす。」 と、幼稚園の先生気分で、立ち上がる。聞いていると、、、
「カエルの子、ずーっと歩いてぶつかった。イタイ イタイ、おかあさんカエル。」 「むかし むかし、おサルのサーちゃん、サーっところんだ、ワンワンきてきて、バイバイ。」
♪↓↓くりっくしてください おおきな絵がでます♪
相変わらずの、不思議ワールドだが、つい、
聞き惚れてしまう。
詩的だ。
「ちょっと、待って、今、何て言った?
書くから、もう一回、言って。」 と、あわてて、紙を探す私に、
「えーっと、なんだっけ? 忘れちゃった。」 と、我が家の即興詩人は、答える。 やはり、そこは3歳児。
いつもの平凡な生活も、彼女の呪文にかかったら、
キラキラ輝き出す。
そんな世界を、のぞき見たく、
今日も魔法のかぎを探す私、なのである。
我が家の小さい魔法使いに、、、
、
|