塩化ビニール汚染地帯を往く 2000/07- |
|
●8月20日 The Devotions /So Glad You're
Home /The Dawning Of Love
(J-City JC-325) わたしの住まいがある日野駅前には「やべ明曲堂」というCDショップが1件しかなかったのですが、その店が気が付けば無くなってしまいました。 ここのお店、町のレコード屋といった趣を思いっきり残しており、20坪くらいの店内に邦楽、洋楽、クラシックなどあらゆるジャンルのCDを置いており、どんな趣向にも対応する、しかし、やはり品数が少なく何でこんなのが無いのということもしばしばでした。 わたしのこのお店の位置付けの一つは「国内盤の初回限定盤が発売から少し経っても買える」というところでした。コーネリアスの「69/96」の初回盤を発売2週間後(B全のポスターまでくれた)、ホフ・ディランの「多摩川レコード」の初回ステッカー付を半年後、スーパーカーのセカンドの初回盤を4、5ヶ月後にそれぞれゲットしたという、さらに、ストーンズのイギリス・リリース仕様のCDが廃盤となり、何処のCD屋にもなくなった後、中古盤も値が上がり始めた頃に「アフター・マス」を買うことが出来たという、嬉しいような悲しいようなお店でした。トラットリアのメニュー100のボックスセット(Tシャツ付)なんか、ついこの間まで置いてあったし。 もう一つの位置付けはCDシングルを買うお店。モー娘。「サマーナイト・タウン」、「LOVEマシーン」ほか色々買いました。こういうところでシングル買うと、いかにも「流行歌買っているなあー」という実感がして、大型店で買う時には味わえない気分になれたのですが(笑)。 とりあえずこんなレコード店があった、ということをここに書き記しておきます。 ●7月25-26日 7月25日 やっと、待ちに待った給料日。そんな訳でタワー新宿に寄り道。 スピッツの新譜を大々的に販売していたりしましたが(フラッグス2階のJRとの連絡口でも売っていた)、向かう売り場はソウルのコンピレーション売り場。捕獲した盤は Various/King Northern Soul (Kent/CDKEND 185) 2390円 コレ、アナラーさん、いけださんのところの掲示板で紹介されていてよさそうなので。'King'とはレーベル名なのですが、実際、中身もグレイト。腰抜かしたのはThe Stratoliners/'What do you want with my love'。ホーンが炸裂し、ややシンコペイトするリズム隊、その合間を縫うように痺れるとしか形容のしようのないカッティング・ギターが入って来て、、、。そして、これらのバックに全く負けないしゃくりあげるように歌うリード、クールなコーラス。イナタさもありますが、それも含めて最高。 Steve Mancha/Detroit Soul Man-The Best Of Steve Mancha (Connoisseur Collection/VSOP CD 287)1690円 スティーヴ・マンチャと言えば、70年代デトロイト・ソウルの100プルーフのリード・ヴォーカリストということで、その名を知られていますが、このCDは100プルーフ以前のGroovesvilleとWheelsville時代のシングルと未発表曲を集めたもの。ダンサーが多いと推測していたのですが、実際はスローなものが多かったです。そんな訳で無茶苦茶シミます。こんなものがお気楽にCDで聴けるなんて、ホント良い時代。 7月26日 2時半までに会社で一仕事済ませ(ホントは休みなのよん、トホホ)、脱出。給料も出たことだし、、ストレス溜まるし、、ということで、久々に大久保の片山レコードへ。当然ロックの7インチ狙い。 だったのですが、なんとロックの7インチはこの日から始まった池袋西武での中古レコードフェアに出してしまってお店にはない、とのこと。アナログ盤への支出は7インチだけにしておこう、と心のなかで決めていたのに、、池袋へ行くのも面倒臭いしなあ、、と、そこへ「7インチは諦めろ」と追い討ちをかけるように、店員のコント45さんが「LPならすこしありますが、、」と手にしていたのが Salt Water Taffy/Finders Keepers (Buddah/BDS 5021) 5800円 何故にこのブラック専門のお店で、かやうなソフト・ロックの超レア&名盤が、、しかもジャケット、盤質文句無し、で、このお値段。「アナログ盤への支出は7インチだけにしておこう」、なんて「誓い」(byスタイリスティックス)は容易く崩壊。即ゲット(笑)。以前、こちらで'Finders Keepers 'の7インチをゲットしていましたが、まさかアルバムまで捕獲できるとは思ってもみませんでした。 しかもこれだけじゃ無かったのです(アサヤン口調で)。 Spiral Starecase/More Today Than Yesterday (Columbia/CS 9852) 1800円 これもソフト・ロック、ブラス・ロックの言わずと知れた盤。私の座右の銘でもあるタイトル曲を始め、高揚感溢れるナンバーが収録されています。彼等のCDは最近のヘヴィー・ローテーションでもあるので、ホント嬉しい発見でした。ジャケ&盤文句ナシ。 そして、トドメは、、 The Beach Boys/Sunflower (Reprise/RS-6382) 1200円 リプリーズ時代のビーチ・ボーイズのアルバムのCDって長い間廃盤になっていて、CDですら高値がついていました。私もこの時代の音源は5枚組のボックス・セットの中に収録されている曲しか聴いたことなくて、8月にやっとリイシューされるということで、発売されたら聴いてみようか、と思っていたところだったのですが。LPの方でCDより安くゲット出来るとは、、、。盤もキレイ、ジャケットもキレイ。"Holland "は当然7インチ付。 そして、やはり7インチも物色。以下の3枚をゲット。 The Duprees/Deicious/cw The
Sky's The Limit (RCA/PB10407)
2000円 Jones Girls/You're The Only
Bargain I've Got/cw Your Love Contols Me (Music Merchant/MS 1009) 1500円 Krystal Generation/Wanted Dead
Or Alive/cw Every Seems To Be For Himself (Mercury/CH-8006) 2500円 しかし、こちらのお店、イイ意味で期待を裏切ってくれます。因に値段は全て税込。 そして、黄色い電車に乗ってこのまま帰るのもなんだな、と思い、高円寺で下車。マニュアル・オブ・エラーズへ。 7インチを覗くと、サジタリウスのイン・マイ・ルームが3000円で転がっていたりしましたが、相場はやはりこんなもんかと、現実に引き戻される。こちらのお店は最近ブラジルものに力を入れているようですが、当然、絶対的な値段は高く、とてもじゃないけど手が出せない。他のお店と比べればコンディション、値段共にリーズナブルみたいですが。 そんな中、新入荷コーナーから Groovin' With The Soulful Strings (Cadet/LPS 796) 2800円 をゲット。シカゴあたりのソウル・ミュージシャンを集めてのポップス・インスト集。それなりにグルーヴィー。ジャケ買いです。 ●7月17日 会社の帰り、新宿のタワーに寄り道。 最近、アナログ盤はロックの7インチを聴くことが多いのですが、CDとなると1年くらい前に買った盤、ヒロミックスや、ケブ・ダージ(ともう一人)がコンパイルした"Funk Spectram"。とくに"Funk Spectram"は買った当時は今一つの印象だった(スクラッチ・ノイズに違和感を感じていていました)のですが、今はそのサウンドの格好よさに痺れっぱなし。とにかく、その辺のサウンドが聴きたくてどうしようもなくなってきてしまいました。そんな訳で、バーゲンなどにカネを使い過ぎてしまい既に赤字なのにも関わらず、以下の盤をゲット。 Various/Allnighter-The sound of Northern soul in the new Millennium(Goldmine/GSCD 141) 2590円 これはアナラーさんところの掲示板で一時話題になっていたノーザン・コンピ。いま、これ聴きながらキー叩いているのですが、、格好良すぎです。さっきから「なんやねん(この格好良さは)」を連発。特に前半の曲の凝縮度というか密度の濃さは、、凄いとしか言い様がありません。このホーム・ページを覗いて頂いている方には、ヒロミックスのアルバムと並んで是非とも聴いてみて頂きたい盤です。 Various/keb darge's legendary deep funk volume 2(BBE/BBECD009)2390円 6月にケブ・ダージが来日したとき、彼のDJを聴きにいきました(と言ってもこの日も遅く迄仕事したあとで、しかも次の日ヘヴィーな仕事が待っていたので、1時間弱の短い時間で引き上げました)が、そのこれでもかっ、というヒトの血液をヒートアップさせる音の洪水には心底参りました。肩凝り治りましたし(笑)。その追体験ができれば、ということで。しかし、ケブのコンピのジャケットって、趣味がよいのが多いな、と思ったりもします。 ●7月11日 この日、渋谷の映画館=シネマライズ渋谷で「ヴァージン・スーザイズ」を観たのですが、映画上映前のコマーシャルでカジ・ヒデキのニュー・シングルが7月12日発売という事を知りました。この映画、映画館でカジ・ヒデキの宣伝というのは、いかにも。 そんな訳で映画観た帰りに、渋谷のタワーに寄ってカジ・ヒデキのニュー・シングル「アイビー・アイボリー・アイビー」を買いに寄る(大抵、発売一日前には店頭に並んでいるんですよね)。ついでに空気公団のミニ・アルバム『叫び声』初回盤(絵本付)をゲット。 ここの店に寄るのは、実に3年ぶりくらい。タワーが東急ハンズのはす向かいの宇田川町にあった頃は、よく通ったものですが。昔タワーしか無かったんですよね。ポップ全般を扱う輸入盤屋って。今の大型化したタワー、HMVみたいに暇つぶしに何気なく店内に入る人ってのは少なくて、みんな聴きたい音楽を探しに店内の商品を熱い目で見ていたような。大体、邦楽なんて置いて無かったし。その後、他の輸入盤屋もオープンし、HMV(これも昔の場所の)→クワトロ・WAVE→タワー→ロフト1階のWAVEとCD屋のハシゴしてたもんですが。タワーは移転したあとは他の店との距離が離れ過ぎていて、わざわざ寄る気になれず、段々と寄らなくなってしまいました。しかし、ハシゴしていた店は全て移転したか消滅してしまったんですよね。そしてクワトロ・WAVE閉店がとどめだったか、段々渋谷という街自体でレコード買うことが少なくなりました。お陰でたまに渋谷に行くと知らない建物が次々に出来ていて、それを見るに付けどんどん時代遅れの男(by河島えいご)になるのを肌で感じさせてくれます。Qフロントなんて何時できたんだ? そのCDショップをハシゴしていた頃(92〜95年)は正に渋谷系全盛時代ですが、その頃の渋谷のサントラとしてはコーネリアス『ファースト・クエスチョン・アワード』がバッチリはまると思ったり。 今のタワー渋谷の建物って、タワーが入る前は西武の子供向け商品専門の百貨店=「ぱお」だったんですよね。どうでもいいことですが。学生のころ、この店の前の通りを歩くのはカメラのドイ横のミュージアム・フォー・シップスに行く時くらいだったような。 と、どんどんどうでもよいことばかり思い出してしょうがないのでやめます。 |
|