(副題:あたしが何したってのよ大国主さま)
過ぎる平成11年11月19日から22日まで、わたくしとのりぞうは島根県は出雲地方に行ってまいりました。
出雲といえば神様の国譲りの地です。大和という国を造った国津神の長、大国主命がその国を人間たちに譲り渡したと日本書紀にあります。その、その大国主命を奉ったのが出雲大社です。古事記や日本書紀といった古典に明るく、また、当時の社会情勢にも一家言お持ちの方ならば、これを大和朝廷の先住民族駆逐の体のいい作り話だなんていう夢のないこともおっしゃるかもしれませんが、われわれ二人は、あいにくとあの時代に多大な妄想を抱いている身の上なので、「出雲だ出雲だ国生みの地だーっ」と浮かれまくっておりました。
おりしも季節は旧暦10月、かの地は神在月まっただなかでございました。
通常、暦では10月は神無月といい、全国の神社に奉られている神様たちがこの月ばかりはこぞって出かけるので、お参りに行ってもだーれもいないよ、という意味なのだそうです。そうして、自分の家を留守にした神様たちがどこに行ったかというと、出雲大社に集まって年に一度の神様サミットを開いているというのです。ゆえに、出雲では神無月が神在月へと転じるというわけです。
で、集まってなにしてっかというとですね、人間たちの縁結びの相談をしてるっていうんですよ。
どこの誰べえはまだ一人もんだから、こっちの誰さんとくっつけようとかいうご相談を、八百万の神様が集いあってしているんだとかで。
わたくしども、実は行き遅れに方足つっこんだ女二人は、つまりはここぞとばかりに良縁を結んでくださりませ、というお願いをしに出雲くんだりまで出向いたわけでございます。
電車で行きましたんで、そりゃそりゃ遠かったでございますよ。
そんな出雲の思い出を、お写真とりまぜ、ご紹介しようかと思っています。
……ええ、わたくしの不幸告白も交えながら……。
ではでは1日目から・・・
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