JMAI2001

インターネットで選ぶ日本ミステリー大賞 2001
Japan Mystery Award on Internet 2001

少年たちの密室 古処誠二著
出版社 講談社ノベルス 本体価格 820円 発行 2000年09月 ISBN 4-06-182147-4


統野航 +5点
社会派的要素がふんだんに入っていながらも全く読みにくさは感じなかった。暗闇の中での少年たちの心の葛藤は、読んでいて非常に共感できた。自分は学生であるから、威厳のない教師への反感などは特にそう感じた。新本格作家の最後尾近くを走りながらも、作品的には最先端にいるといっても過言ではないと思う。

晶午 +1点
いろいろな批評で書かれていたが、人物描写が個人的に好きになれない。
主人公はいつもヒーローで、不良は最後まで不良。

HIRO +3点
昨年、『火蛾』の古泉氏と共に気になっていたのが、実はこの方。
極限状態の密室でおこる不可能犯罪、というテーマも私好みだったせいでしょうか。
同じくメフィスト賞でデビューした殊能将之氏は3作目に「狙った暴投」を投げてきましたが、この方は果たしてどんな3作目を投げてくるのか・・・非常に気になります。

石田一路 +2点
恩田陸推薦」ということで手に取ってみたのですが、予想以上の面白さ。「真犯人」を追いつめるラストはかなりドキドキしました。

漂泊旦那 +3点
 今年の新人賞。もっと評価されるべき人です。下手な論理に振り回されず、地に足がついている。だからといって推理部分をおろそかにしていない。あとは客観的な視点を持つことを覚えれば完璧。新しい社会派ミステリ作家の代表格として名乗りを上げるのに十分な資格がある。

暮崎華音 +5点
重い作品ですが、素晴らしいです。これぞ本格☆

ひらりん +4点
伏線の張り方が弱い気がするが、読みかえしてみると、意外に含んでいる要素の多面性にきがつく

睦月 +4点
舞台設定、人物設定のすべてが、本格の要素として考え抜かれている。
ただ、読後感が処女作の『UNKNOWN』と同じなので、二作目としては物足りなさがある。

SHOW-T +4点
シンプルでストレート、そしてほろ苦い。
平成版『そして扉が閉ざされた』
こーいうの大好きです。

がりおん +3点

読み進むにつれ、明らかになる残酷な事実、そしてどうしようもなくやりきれない真相。
とにかく、少年たちの描写がめちゃくちゃリアルでだからこそ痛い。
やるせないよなあ。

『無限のリヴァイアス』が好きだった人は特におすすめ。

サイトウ アヤコ +2点
ロジックとしては圧倒的に凄いんだが、いかんせん背景が辛いので、私は『UNKNOWN』の方が好きです、ハイ。


総得点 投票人数 平均点 総合順位 平均順位 女性順位 男性順位
36点 11人 3.27点/人 1位 18位 4位 1位
+5点 +4点 +3点 +2点 +1点 0点 -1点
2人 3人 3人 2人 1人 - -

このミステリーがすごい! - 週刊文春ベスト 27位
ミステリチャンネル 7位 本格ミステリベスト 6位

国内作品一覧へ

---

インターネットで選ぶ日本ミステリー大賞2001実行委員会
Copyright(C)1997-2001 Staff of JMAI All rights reserved.