タイトル |
著者名 |
投票得点 |
『オルファクトグラム』 |
井上夢人著 |
+4点 |
鮮やかな手つきで世界を変貌させてくれました。
そういえば、『2001』(日本SF作家協会編)に収録されてる「猫の天使」って短編が、これの猫バージョンみたいな話なんで、一読の価値はありますよ。
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『螺旋階段のアリス』 |
加納朋子著 |
+3点 |
新米の中年探偵と正体不明の美少女、ってのは、お約束って気もしますが、真相が明らかになった後で、それを情に帰着させるスタイルは気に入りました。
ベストは「最上階のアリス」かな。
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『火蛾』 |
古泉迦十著 |
+3点 |
終盤の迫力がすばらしい。
ただ、殺人そのものに関するところは少々退屈した。
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『少年たちの密室』 |
古処誠二著 |
+4点 |
舞台設定、人物設定のすべてが、本格の要素として考え抜かれている。
ただ、読後感が処女作の『UNKNOWN』と同じなので、二作目としては物足りなさがある。
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『ヴィーナスの命題』 |
真木武志著 |
+4点 |
学園もの、というか、青春小説というか、そういうのが好きな人は必読。
ミステリとしては、驚かされるような話でも、推理できるような話でもないので、どう評価していいのか分かりませんが。
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『木製の王子』 |
麻耶雄嵩著 |
+3点 |
いかにも麻耶雄嵩らしい世界が、すみずみまで丁寧に創りあげられていて、堪能できました。
ネタはすぐ見当がついてしまったのが、難点ですが。
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『M.G.H. 楽園の鏡像』 |
三雲岳斗著 |
+2点 |
物理トリックに感心させられたのは、久しぶりでした。
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『ALONE TOGETHER』 |
本田孝好著 |
+2点 |
特殊な能力を持つ青年の、その力ゆえの孤独を描いた小説。
なんか少女マンガにありそうな話なのですが、安易な救いを与えないところがこの作品の値打ちなのでしょう。
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『虹の谷の五月』 |
船戸与一著 |
+3点 |
相変わらずの船戸節の世界だが、書き方次第でまだまだ通用する証明してくれた。
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『レキオス』 |
池上永一著 |
+4点 |
話のネタは、沖縄版『帝都物語』といったところだけど、このはじけ具合はいったい何なのだ。。
これが、作者の持ち味なのか。それとも、これがオキナワなのか。
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