競馬最強の法則

競馬で立派に妻子を養う男 木下健の方法

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荒れたインコースで力尽きた先行馬たち

 前回の1コーナーでのロスのお話は理解していただけ
たでしょうか?9月15日現在で湯浜特別の出走馬の回顧
をしてみますと、補正値NO.1、-0.7秒を施したキタサン
アルダーンは未だ出走がありません。
補正値NO.2、
-0.5秒のイシノフルールも同様に出走がありません。
 もう1頭の補正値NO.2、ターフボスは7番人気の次走で
見事1着同着・単勝\560・複勝\660・馬連\2500の
好配当の立役者になってくれました。
 しかも1着同着で、単勝よりも複勝の方が\100も配当が
\100も配当が良いと言うめったにない珍事のおまけ付き
でした(^^;
 競馬に”タラ・レバ”は禁物ですがもしも1着同着で
なかったら\1,410の単勝配当です。
 この事からもロス等の補正もまんざら無駄な物ではない
と言う事が、ある程度理解いただけると思います。

 さて前号の予告通り今回は勝負処から直線入り口に
かけてのコースロスを解説します。
 今回例に挙げて説明するのは8月6日福島8R・芝2000M
・4歳以上500万下・11頭立てのレースです。
 ただし少し判りづらいかも知れませんが、他に適当なレースも
見当たらないのでとりあえず使用します。

〈写真@〉 1〜2角へ、ややスローな流れ

〈写真A〉 3角入り口付近でスパートを掛ける馬が

〈写真B〉 4角から直線。大外から一斉に・・・・・

 まず、このレースの行われた日は福島の最終日、芝コースは内ラチから5〜6Mがボコボコしていてかなり荒れていました。1〜2コーナーのロスは殆ど気にする必要の無い進入で、平均的に流れる一般的ペースです。 一言で平均ペースと言ってもハナを切る先頭の馬の通過ラップタイムからの話ですから、このレースの場合は各馬の集団の間に間隔があり、少し隊列が縦長になっていたので全体的に見た場合、ややスローな流れだと思います。     (写真@

 そこから第3コーナーの入り口付近で4〜5番手追走のE番フォッサマグナ・J番スターアスリートが先行馬を外から交わす感じで早めのスパートを掛けました。その直ぐ後を追いかけるようにD番ヤマニンプラシードがスパート体制に入ります。(写真A

 この辺りから3コーナー付近に掛けての馬場状態は、見る事が出来ないので推測でしかありませんが、第1、第4コーナーの荒れ具合からして、第3コーナー付近は最も荒れている部分じゃないかと思います。と言うのも長距離戦では、この辺りからスパートを掛ける馬が多く、直線同様 、掻き荒らされる部分ですし、短距離戦では1コーナーの進入を巡って特に広く、よく使う部分だからです。
 さて、今回のような平均ペースでは、前に いる馬たちにも少なくとも余力が残っています、早めのスパートを仕掛けたとしても馬場状態から思ったほどの瞬発力を発揮する事は難しいわけで、見かけ程は伸びないものです。今回の場合も直線の入り口で先行馬の横に並ぶまでに意外と時間が掛ってます。直線入り口までに、温存していた力の大半を使ってしまった様子で、そこまでが精一杯の感じでした。結果的には後方から最後に大外を廻って追い込んだG番ノーブルレイジ・H番エーピーオリーブが1,2着入線を果たしました。(写真B

 

勝った大外一気の追い込み馬は低評価

 さて、ここから補正の話になるのですが、普段、レースを見てると言っても大概の人間は馬券に直接関係する写真B、辺りから真剣に見ていて、それまでがどう言う展開だったのか、また、どんな馬場状態でそこまでに至ったかと言う事はあまり考えてない筈です。 そのくせ第4コーナー辺りでは、G番やH番の様に単純に大外を周って伸びてきた馬には素晴らしい評価を与えがちになる物ですね。 確かに大外を周って伸びてきた馬に、それ相応の評価を与えるべき場合も有ります。しかし今回のように前が苦労している外を泥棒ネコのように奪い去っていった馬達に評価を与える必要はありません。これではサザエさんも裸足で駆け出して当然ですわ。サザエさんが鬼怒りなので、マイナス評価を与えてやりましょう(^^)。

     〈表1〉8月6日・福島・8R

    (芝2000M・4歳上500万下)の補正

 今回プラス評価を与えた馬は6頭。表の見方は補正値を走破タイムから差し引いた物が補正後の走破タイムです。(表@
 このレースで基準としたのはC番ポデリオです。この馬は後方集団の先頭を内ラチ沿いで追走のまま、直線入り口で比較的馬場の良い外へ出し伸びたのもでした。したがって馬場の悪いところも良いところも、満遍なく経験しているだろうと推測し基準としました。前回も述べましたが基準となる馬は個々の判断で良いと思います 。
 補正対象評価NO.1は、走破タイム−0.5秒を与えたD番ヤマニンプラシード。この馬は先行集団の直ぐ後ろから早めのスパートをして、直線も馬場の荒れた内側を最後まで渋太く伸びていた所に好印象を持ちました。今回のような荒れ馬場では、このような馬を見つけ出して補正してやるのが後々のために一番効果的だと思います。
 もう1頭の−0.5秒の補正を施した馬はF番ラッキーヒーロー。終始逃げたA番と先頭争いをし直線で先頭に立ち、後ろから追い込んだ馬に交わされながらもラスト50M付近までは1馬身差の渋太い粘りを見せておりましたので、補正してやるべきと感じます。ただし、上記2頭は補正したタイムで現級勝ちに手が届くか届かないの所ですので、今後も過大評価は控えねば成ら無いと言うのが正直な感想です。
 

 先に早めの競馬で名前を挙げたE番フォッサマグナとJ番スターアスリートは無駄足を使わされた形で、逆に大きく着順を下げてしまっていますので、その分を補正しても良いかと感じまして走破タイム−0.4秒としています。この辺のところは全く勘です。あそこで早めに仕掛けて いなければ一体どの辺りの着順であったかと言うのは誰にも判らない事ですので個々の判断でしかありません。 
 終始馬場の悪いところをハナを切って逃げたAデイスプリングにも走破タイム−0.4秒を施しました。また、後方から追い込んで1,2着に入線した馬たちには逆に走破タイムに+0.2秒を加算しました。  私の場合はここから指数換算して置き換えるのですがその部分は省きます。
 さて、このレースの場合は補正を施したとしても全体の評価が低く500万クラスに若干物足りない指数となってしまいます。全馬の次走は@番レオリクマサシがダートで一変し逃げたまま1着入線・単勝\4,110の大穴を開けました。このレースでは±0秒評価も、この馬は後方追走のまま良いところも発見できず ・・・でしたので評価できるわけも無く、この結果については永久に謎のままです。
 一方、−0.5秒を施した2頭は共に3着でしたので、まずまずの結果だと思います。
 私の場合、この様にして時間をかけて一つ一つ補正しますが、一般的には本当に無駄な行為だと思っています。皆さんの場合はあくまで趣味の範囲での競馬ですから、ここまで時間をかけて補正をする必要など全く無く、それよりもレースを見た中で自分で何かを感じた馬をチェックしておく事をお薦めします
木下健の重賞回顧  セントウルS (9月10日阪神)

本番で''いらない馬''発見!
 この夏の昇り馬、ビハインドザマスクが得意のパターンで後方から見事に差し切って見せました。しかもレコードタイムのおまけ付です。これで胸を張ってスプリンターズSに向えるわけですが、レコードタイムは通常の洋芝ではなく、和芝だったから出たと見て間違いないと思いますので、あまり威張れた物ではないと思います。さて、今回問題視されるとすれば一線級の古馬達とは斤量が大きく違った点でしょうね。ただ、本番でのこの馬の場合は牝馬ですので2kg減となり、現在背負っている55kgのままの出走となりますので十分に力は出しきれると思います。 また今回58kgや59kgで敗れた古馬は57kgでの出走となりますので、こちらも巻き返しは可能な範囲ですね。 しかし上位入線を果たした古馬でも、私自身少し不安視する馬が居ました。その馬は休養明けを見事に3着で飾ったスギノハヤカゼなんですけども・・・。 と言うのもセントウルステークスが行われた同日、最終12Rに同距離の500万下のレースが組まれておりました。
 このレースのラップタイムを調べましたところ、33.5-44.9-56.3で通過しています。セントウルステークスはと言うと、33.3-44.6-55.7でした。スギノハヤカゼは5〜6番手からの競馬でした。と言う事は最終レースで優秀なタイムで勝ち上がったジェットフォイルが2番手で刻んだラップタイムに酷似しているのではないかと思います。 しかも、ジェットフォイルの勝ちタイムは1.07.9です。上がり3Fタイムは34.4。一方スギノハヤカゼは1.07.7で上がり3Fタイムが34.1でした。クラスの違いを考えましても本当なら勝ちきって居なくてはおかしくないのではないでしょうか・・・?
 一見ジェットフォイルが非常に素晴らしいタイムで勝ち上がったと見がちですが、当日の馬場状態を考えますと900万クラスに上がってなんとか勝ち負け出来るタイムでしかないと思います。
 しかも本番の中山は、現時点の馬場状態が上がり時計の優秀な馬に有利な馬場状態の雰囲気を見せています。おそらく3週間後に控えた本番も同じような馬場状態をキープしていると思います。 したがって、現在の馬場状態でセントウルステークス同様のレース運びですと掲示板さえも危ういのでは無いか?と思います。 まぁこの号が出る頃にはとっくに結果が出ていますね。
 私はスギノはぶった切り。そこそこ人気になってくれれば嬉しいですが。

              朝日チャレンジC (9月9日)

Mダンスの快勝に疑問・・・
 見事、レコード駆けで3連勝を飾ったミッキ−ダンス。こちらもこの夏の昇り馬ですね。
毎年毎年、昇り馬とされる馬が秋のG1戦線を賑わす存在になるのですが、記憶している限りパッとした成績を残した馬は居なかったように思います。
 これは夏の疲れを引きずってしまうと言う事よりも、やはり夏競馬で対戦してきたメンバーと秋のG1に出走してくる、能力を兼ね備えた馬とでは根本的な部分、基礎能力が違うからではないでしょうか。単純に言えば薄いメンバーで連勝してきてもG1戦線では通用しないと言う事じゃないでしょうか。  確かに重賞2連勝の功績は大きいですが、朝日チャレンジカップに関しては少し疑問を持ちました。レースを見ている限り、そんな早い時計が出ているようには感じませんでした。それがレコード駆けだと言うのだから驚きました。もっと一線級の馬が出走していたなら、もっと切れる脚を使ったんじゃないかと思わせるレース内容でした。
 和芝の恩恵のレコード駆けじゃなければいいのですが・・・。
 

 

  
 

 

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