CT110ハンターカブの整備と部品交換(`05年8月)

たかがCT されどCT 足(たる)を知れと言われても...

で、調子が良くなったら欲が出てしまい...
たかがCT、されどCT。足(たる)を知れと言われても...
追記ロープと小改造について】の項を改め【災害時のオフロードバイクの機能について】とする last updated:`08/6/2


 このページの前編に、一般道ではこのハンターカブCT110の様なバイクがノンビリ走れて良いなどと書いたが、結局ダメだった。なんで何時もこうなっちまうんだろう。結局、アクセル全開、能力目一杯で走る事が多くなるのは何故?(←ただのバカなのかも...) (^-^;;

【シフトペダルのセッティング】

 シフトペダルの位置なのだが、自分の場合、(多分?)標準よりセレーションを1ノッチ分、前上がりにしている。通常オフロードライディングをするバイクはスタンディングが多く、また皮の厚いブーツを履いているので当画像の様な位置に設定するのだが、CTの場合にはその様な理由ではなく、斜面のトラバースやターンをしている時に右足のかかとがシフトペダルの後ろ側の部分を踏んでしまい、クラッチが切れた状態、つまり動力がRタイアに伝わっていない状態になってしまって、一瞬駆動が掛からずにバランスを崩す事があるからなのだ。1ノッチずらした位で解決したわけではないのだが、多少は効果がある。
 また、転倒時の対策や、靴への干渉を少なくするために、ペダルの前後とも曲げてクランクケースに出来るだけ近づけている。やり方は、19、21mm位のメガネレンチ2本と大きなモンキースパナ、それから後ろ側のペダルと副変速機のケースの間に入る丈夫な棒を用意して、それぞれを駆使して曲げを修正する。大体2本をコンビネーションで使いながらテコの原理でクランクケースに沿う角度にシフトペダルを曲げていくのである。時にはブーツでの蹴りも有用であるから工夫してお試し有れ。でも、CTでセクションみたいな所や崖っぷちを走るのでなければ、こんなセッティングは関係ないですね〜。

 うちのCT110が未だ整備されていない状態で、つまりサスはヘタっていてダンパーも効かない状態、ブレーキも危うく、そしてパワーも無く、カブの親玉くらいだったらこんなもんだろー、と言う程度のマシンに対しては当初からの諦めもあるし、ヘタった足回りも思うような動きをしなくて危ないので、マジでノンビリ走っていた。
 そして、他に車が走っていない時にだけコーナーを攻めてステップをコリコリしながら楽しんでいたのだった。だから、山や河原に行ってもダンパーが抜けたサスでは20mも走ったらもう嫌になってしまう位に暴れまくる始末なので、土の上にはあまり行かず、結局、殆ど日常的な近所の足代わりになっていた訳。
 それが1年前の前編に書いた友人から安く譲り受けあとの1年間のCTの使われ方であった。きっと、いまに整備して安心して乗れるようにしてやるからなと思いつつも資金繰りが上手くつかずに1年も放ったらかしだったのが現状。

 ところが、今年になって幾つかの仕事がまとまり若干余裕が出た途端、先々の事をあまり考えない性格なもので、CTに先ずちょっとだけ投資して危なっかしい所だけ直そうと手を付け始めたら、、、ドンドンとエスカレートしてお金の掛かる事。。。結局、オークションでちょっと程度の良いCTが1台買えるくらいのお足が出て行ってしまった。(;_;)''''ヒョエ〜!!!

 さて、そんなCTの魅力とは。そしてその限界とは???・・・ えっ!要らねえよそんな話って? CTはもう生産中止だろお、、、それも逆輸入車だよなあ、、、日本で売ったのは`81年秋からの1年ちょっとだけ、、、それも日本向けは副変速機無しの腑抜けたモデルのみ。。。
 そーなんです。今頃CTを記事にする方がアホです。ハッキリ言います。私はアホです(特に今の社会では)。でも〜、ガキの頃からのオフロードバイク乗り、、、中二(1969年!)からMX場に通っていた(でもトロい?)ロートルライダー、、、CT50のデビューを知っていても横目でバカにしていた、、、ところがそれから何十年か経って、人間歳食うと、その良さがやっと解ったりして、、、でも、そうは言ってもうちのCTはエコチューンもしてあるSTDなCTじゃないし、、その上、今じゃあモノチリンドロさんのパーツを豪華に奢ったりしてあるからなあ、、、でも、お陰様で山だけでなく普段の買い物の足としても更に良いんです。

 整備した上、性能の良いRサスにリプレイスしたので足回りがピシッとしているので安心。自宅がある高台の北と南と西の三方にはヘアピンカーブの二連がそれぞれにあるし、それに360度ループ状道路まであるんですぜ、、近所はバイクのツーリングコースばかりだし、また、当地ではちょっと外れれば土の道がありますから、、、裏道、山道、登山道? スクーターじゃあちょっと危険です、、、それに、、、そんなもんじゃあ、細い山道には心ときめかないしょ。だからと言って今の足が長いオフ車では大袈裟ですし、第一急峻な山が多い日本の山の探索には不向き、、、とは言っても、トライアル車やセローなんかでは人の家の裏とか畑の脇を走っていったら顰蹙買うでしょう。
 なので散策、地元探検、地域調査、山菜キノコ採りなどには此のCTが最適なんです(日本じゃ釣り師に好かれるイメージのCTですが、実際に釣り師はイジ汚いので、誰よりも早く楽にポイントに近付きたいのだとか。獲物も積めるし:と、元CT110オーナーのバイクジャーナリストのハラ氏からメイルで来たが、確かに渓流釣りの時の林道歩きはかったるい時あるしね。でも其れに気が付かなかったってことは、私は釣り師じゃないんだね。沢登りのついでに竿を出す事はあるけど釣りの為の釣りはやらないからな...)。排気音が自動遠心クラッチによるシフトチェンジのカブ系のものだから、新聞配達の人や郵便屋さんのバイクと同じリズムの聞き慣れたエンジン音+排気音ですから違和感が無いのがとても良いんです。
 でも、スーパーカブの延長線上のCTだけれども、街中に限らず山でも河原でも何処でもとても良く走るものですから(気軽に、そして副変速機をローに入れれば人間だと手を使う位の急斜面を登れる位)、此の良い道具シリーズには是非加えようという事で此のページを作ってみようと思ったわけ。農的生活の為のスーパーカー、四駆ハイロー切換付デフロック付軽トラのページに引き続き(先にCTのページをアップすることになってしまった)、今度は副変速機、自動エンジンクラッチ、前後大型荷台付き荒れ地用バイクのページということ。


 うちの近所には山が沢山あるが、その林道は大抵は可成りしっかりしたゲートがあって車輌はバイクすら、脇からすり抜けが出来ない。林業用とはいうが日本の植林山は大した整備もされず放置された所ばかり。税金を使ってばかりの林道の意味は。でも、どんな人間でも林道を通せば廃棄物や廃車の山になるのも目に見えている。モノが増えすぎているんだよねえ。ガキの頃に走り回った林道はろくに整備なんてされておらず柔な車やバイクでは(腕と気合いも?)とても奥深く入る気にはなれないくらいだった。だからこそ面白かったんだけどね。ゴミも少なかったしね。四駆も昔はJEEP、ジムニー、ランクル、サファリの初期の頃のゴッツイ奴しかなかったから殆どマニアだけ。実用車の世界。それが商業的な車(柔な)パジェロなんかが出始め、また林道も整備され始めて走りやすくなり一般車が多く入る様になってから林道の奥の自然の有様が変わったのかも知れない。
 その時代、そういう所を走っていた頃にはCTというチョイスはなかった。足回りが弱く腹の低い車輌では危険であるからだ。でも、近所にそういう走れる所が少なくなった今は、ちょっと裏山で自然破壊にならない程度の探索をするのにはこのCTが最適。ノンビリ景色を見ながら。でも・・・

【ノンビリと走りたい?】

 こんな景色の所(自宅は山の向こう側)をノンビリとトコトコと走るのが、私がもっているCTライドのイメイジ、、、だった(おお〜、、過去形だっ!)。

 ところが、整備した上に、特殊な添加剤を入れ、イリジウムプラグに、そしてアーシングチューンをしたら偉く調子の良いエンジンに変身!

 この写真の時には、もう既に其の状態だし、Fサスもオーバーホールしてサスペンション用オイルもYAMAHAの確かG15辺りのオフ車用の硬いものを入れ、それからリアサスはカヤバのMGS330のイニシャルをいじくったのを入れていた。

 なので、この時は、写真の様なところをノンビリ走っていたわけではなく、画像の直ぐ左から入っていく登山道をアタックして下山して来たばかり。

 

【ハンターカブっていう位だから、まあこんな所はねえ〜..】

 その登山道とは名ばかりで裏山の山道のため殆ど獣道に近い状態。ん〜、ちょっと画像だけでは解りにくいが人がすれ違うには片方が止まって避けないと歩けない山道。それも画面右側が崖でバイクで墜ちたら5m位は下まで転がり落ちそう。

 CTの画像をレイヤーを使って重ね合わせた位置は実際この様な位置関係で、崩れている所を木の棒で崩落を抑えた狭いところを、右手で立ち木を抱えながらハンドルを交わさないと通れない場所。画像では解りにくいが路面自体に可成りの高低差があるので走りながら通り抜けるのは上級者が操るトライアル車以外は無理。

 またこの山道は斜面側に斜めに高くなっている上、岩が多いのでCTには超辛く走りにくいところ・・・ 左右ステップ巾が広くて低いので直ぐに岩に当たるし、、、ってえと、谷側にグラッなんて弾かれるし。。。それもステップだけじゃなくてメインスタンドの蹴り出し用のアームの部分も岩に引っかかるので、CTは兎に角斜面の状態のところのトラバースは苦手。
 副変速機がついているし、フロントが重たいのでタイヤのグリップが効く限り相当の急坂も登れるが、障害物に関してだけは弱い。
 これを理解してアタックしないと恐ろしい目に・・・

 そう言えば話は変わるが、高尾山の山頂の売店か寺かは忘れたけど、CT110で荷揚げをしている人が居ると聞いた。確かに重たい荷物を積んだら、副変速機のロー位のギア比じゃないと急坂は登れないわな。

 こんな所に入り込んでしまうとついついエスカレート。ちょっとした崩落程度なら進んでしまうのだが、、、折角此の危なっかしい所を汗かいて越えたのに、上の画像のもうちょっと進んだ先では完全に道が落ちていた。山側にも崖側にも人間が足場にしてバイクを支える所が無いので、潔く撤退を決める。だって独りだけで、その上ロープも無いんじゃ、バイクを斜面の下に落としたら歩いて帰るしか無いもんね。近所とはいえそんな状況になったらめんどくさいし。って、少しは大人になったのよ。

【万が一に使えそうなクライミングギア】

 先ず、此等の道具の扱いは然るべき人間に教わりしっかり習得しないと命取りになるのでご参考にだけ。クライミングのベテランでも疲れていた為か操作を勘違いして扱い、最悪の場合滑落死をするケースも少なからず起こっている。
 アッセンダーは登攀、ディッセンダーは自身の下降及び他者の確保と其の人の
下降の補助に使うもの。
※カラビナも支点の確保だけでなくディッセンダーとしても使える
 スリングはカラビナと併せて木や岩に支点を採る時に使う。細い方のスリング(5〜6mm)はプルージック結びなどを使うとアッセンダーにもディッセンダーにもなる(難しいが)。ザイルは11mm。
 だが、これらスリングやザイルは化学薬品に弱いのでガソリンなど被ったら致命的な事故に繋がるので使用不可になる。また経年変化にも弱い。

 でも、人間が二人居てロープがあれば突破は充分可能だろう(今度一緒に行こうぜ、Mr.H.kyuzo)。ただし、此のロープはバイクを引っ張りあげるのには大して役に立たない。手で持ち上げたバイクを固定しておく意味の方が強い。そして二人がかりでずり上げるのだな。
 独りの場合には、前後片側ずつを上げてロープで固定し手を交互に繰り返して少しずつ引っ張り上げるわけだ(ん、もしかして?今あらてめて思い出したんだけど、クライミング用の超小型滑車と小型アッセンダー持っていたんだ。これらと合わせてスリングをプルージックして使うのも含め、合わせ技でずり上げる方法もバイクアタックに使えるかも。11mmの半端ザイルもあるしって...それに超小型滑車をもう一つ手に入れればWライン引けるし。おお四駆スタック脱出と沢登りレスキュー法を応用する事で新しい世界が広がりそう...ライダーもちゃんと支点をとって命綱で自己確保しておけば尚安心だし。でも、荷物が多くなるなあ。クライミングハーネスを装着して腰にスリングとカラビナ、8環を下げたオフロードライダー・・・バカだ... でも、25年位前だったらこんな企画は雑誌でも通ったろうなぁ。まだ、その頃は荒らす人が少なかったしね。雑誌の山岳アタック企画も多かった。おっと!でも、その頃は、超小型の滑車など、コンパクトで軽いクライミング器具は無かったわ)。
 ところで、バイクが走って勢いで登れない所をフロントから真直にロープで引っ張り上げるというのは、100kg位のバイクでもよっぽどの大人数が居ないと結構難しいのだ。昔、人一倍力が強く物を移動する技術をもつピアノ運送屋の仲間達とバイクのアタックツーリングをチョコチョコとやっていた(当時自分はDT200Rとかセローかな。DTは酷使の為可成り圧縮が抜けていて、其れがドライブスプロケの歯数を落として居た事と相まって、急坂のエンストしそうな低速での粘り強さは、セローのスプロケ歯数を落とした方よりも可成り強かった。日本のフィールド奥深くで遊ぶにはこの位の大きさのマシンが楽しいね)が、そいつらとでも大汗をかく事必至だった。ましてや独りじゃね。
 でも、今では念のためにCTにはロープを括り付けてある。何時必用になるか解らないし・・・独りでも、有る道具と山の中の木を使い工夫してコツコツやればリカバリー出来るべ。ダメな時は歩いて帰ろ。

 ところで、この山道。入り口の所で茶畑をやっている地元の農家の方と話をしていたら、時々バイクで入っていく5,6人の連中が居るとの事。倒木を退けたり、谷底に落ちながら山越えをしてくるらしい。ん、5,6人???「おじさん、その人達、○MCとか言っていなかった?」。近年バイクでこんな所に入ってくるのは、昔、1970年代にバイクで富士山初登頂をやった茅○氏と氏が率いるクラブ員しかいないじゃあないかいな。未だ熱いオッサン達だ。

 さて、こんな左右が急傾斜の細い獣道みたいなところだと、先に進めなくなった時のターンもままならない。山側が急斜面じゃなければ、其の山側の斜面にフロントを乗り上げて少し下がる切り返しを1,2度やれば、来た方向に頭を向けられるのだが、行き着く所まで行っちまった時にはバックも切り返しターンも出来ない(アクセルターンなんて狭くて出来る分けないだろ。大体そんなスペース無いし。えっ?Fアップして足つきターンしろって? CTだぜ? 片方が崖なのに? 失敗したらCTを抱きかかえながら頭から転落だな...)。

 そんな時はだな・・・(こんなページを観る人のために)秘伝をお教えしよう。サイドスタンドを使ったターンだ。これは、大昔YAMAHAのバイクの運送屋のアルバイトやっていた時に教えて貰って身につけた技。特に大型のバイクを狭いトラックの荷台の上で向きを変える時に使う一般的な技術である。
・サイドスタンドを立てて
・腰の横にシートを当てる
・右手はハンドルかバランスによってはタンク、左手はリアタイヤの上辺りのシートレール下近辺をもつ
・そのままサイドスタンドを支点に、バイクを手前に倒し二輪とも大きく浮かせてバランスさせる
・サイドスタンドに全ての重量が!
・腰でバイクを軽く支えて、両手は左右(前後車輪)のバランスを採るだけ
・そのままサイドスタンドを使って180度バイクを回す
・バイクを下ろして車輪が設置するまでは自分の体重を使ってゆっくりと行う。そうでないと重さに負けて早めに離すと勢いづいたバイクが向こう側に倒れる。これは、特に重量のある大型車は要注意だ。わたしもトラックの上で1台倒してバイクに大怪我させた事がある。その時の仲間には、荷台から路上までXJ750を落として御陀仏させた奴も居た

 サイドスタンドを使った局所転回技のやり方は以上だ。此が出来れば町中に駐車して動かし難い時にも大型バイクが綺麗にターンできる。美しいねっ!格好いいね! ただし、サイドスタンドの寿命は短くなる可能性が高いし、サイドスタンドの質と重量バランスの関係でとんでも無い事になっても責任は持てないからね(こんなん書くと雑誌がパクって企画作るんだよなあ。。。TVの企画屋をはじめ、ライターや編集者って記事のネタ探すのにWebを鵜の目鷹の目だからね〜。自分のオフィシャルサイトの方では、仕事関係で随分使われたりしたし...)。

 で、この時も路面が硬かったので、CTをサイドスタンドターンで方向転換。ただし、ターン中は前輪が谷の上の空間を通るし(上の画像のバイクの向きだと)、また車体を下ろす時に重量に負けたりバランスを崩したりすると、バイクか自分が崖下にまっしぐらなので丁寧に作業をすることが肝要。勿論、アタックしてヘロヘロに体力を消耗している時には一服して心を落ち着けてから気合いを入れて一気にやった方がいい技だ。慣れていないと結構バランス崩すんだよね。疲れている時は危険な技かも。

【あって良かった機構】
【必用だから付いていたんだ!】
 その様な山の中でのスタック時に有効なのが、此のCTに設定されているフロントブレーキロック機構。ブレーキレバーを握ってから外側のレバーを引けば其れでロックされる。解除する時はブレーキレバーを強く握るだけという簡単操作の優れものだ。此は坂道で駐車しておく時にも有効。
 最初は何でこんなモノが付いているのか理解していなかったが、CTの整備後、山の中に良くはいるようになって合点した。
 CTは自動遠心クラッチのためにギアが入ってエンジンが止まっていてもスルスルとバックしてしまう。その為に急斜面を登れずに途中で止まった時にはブレーキを掛けていないと後ろに下がってしまうので、降りて位置を直そうとするとバイクが動いてしまい非常に危険な目に遭う。その時には、この機構でFブレーキをロックしておくことでバイクが勝手に動く事を有る程度予防できる。此があると無いとでは、片側が崖の登りでスタックした時のリカバリー作業中に於ける危険度と体力消耗がまるきり違う。

 

【CT110で走れる範囲?】

 CTでのセクションぽい所の上り下りは今一調子が乗らない。何故ならクランクケース巾が広くてアンダーガードが幅広いために、障害物があると左右のバランスが崩れやすくて行きたいラインを一気にスムーズに通過できない事が多いんだよね。それに腹が低いので気の根っこや岩で直ぐにスタックするし。ステップやメインスタンドの足がガツガツと当たってバランス崩すし。まあ、しょうがない事なんだけど、それでもCTでガンガン行っちゃうよ。(^^;;

 階段の登り降りもOK。Rサスは若干硬めにした方が登りは良いみたい。でも、Rサスの性能で登りは全然違うからなあ。
 結構、あっちこっちチャレンジしてCTの能力を試しているんだけれど、なんといっても独りじゃ写真撮れないからね。嫁さんがカメラ下手なもんで少し練習して貰ってからデータ採りしましょ。上の画像はお盆休みで大渋滞の中央高速(駐車場)道路の日野バス停近くを渉る陸橋の階段で遊んでいる図。友人に撮って貰った。

 山の急な壁の様な所の登攀には副変速機のローが無いと無理。リアスプロケットを38Tにして丁度良い位で、ローのローで前屈で登るとリアタイヤのグリップとフロントが浮くスレッシュホールドレベルとが絶妙で、バック転せずにまたグリップも微妙に良く、ユルユルと急坂を登攀する。
 急坂の途中に木の根とか岩があってアクセルを開けたままだとフロントが浮いてバック転しそうになった時にアクセルを少し戻して、再度開けていく時の自動遠心クラッチのトルクの伝わりが此また絶妙。ラフなスロットルワークをしても遠心クラッチが滑ることで緩和されるのが良い。急斜面で一旦止まった時のリスタートに此の自動遠心クラッチが良いんだよねえ〜。結構ビックリ。ただ、駆動力の瞬間的な切断とか、エンジンの回転を上げて於いて瞬間的に繋ぐなどの芸当は足下のチェンジペダルではちょっと無理なのは当たり前。

 さてさて、CTを本格的に乗り始めたのは、なんといってもチャンと整備したからだ。前オーナーのハラ氏からは見た目にダメイジがあるパーツは貰ってあったのだが、いざやるとなればあちこち手を入れたい。月々決まった仕事があるわけがない泡沫自営業者には資金繰りの目処なんてよっぽど身入りが良かった時にしか立たない。で、ちょっと余裕?いや、二ヶ月は食える目処が立ったので、少し投入、、、のはずが、パーツ屋さんのカウンターで話が弾んでくると、ついあれやこれや注文してしまう。。。

【1年近く経って、やっと整備に取り掛かった】
【借り物のホイールでその場凌ぎ】

 少しだけバイクの部品を買える資金が出来たので、やっと整備をはじめた。前オーナーのハラ氏からは、スポークニップルセットとかリムの新品を揃えてをつけて頂き、それからホイールアッシイ前後を組み替えの間だけ使えるようにと行きつけのバイク屋さんから借りてきてくださった。あとはFフォークのオイルシールやアクセルワイヤー、その他、TYのテールランプなどなど沢山くれてあった。
 この時点でリアサスはTL125(ヘタレ)のものが装着されている。

 ホイールの全組み替えは、昔はよくやったが歳食うとタルイので元気が出ない。で、ハラ氏が貸してくれたホイールをそのまま使う事に。リアスプロケット38T(KITAKO製)とハブの中のゴムダンパーを新品に交換して、CT純正タイヤ(IRC FB3と書いてあった。井上ゴム製ね)に履き替える。最初はブリジストンかダンロップで荒いパターンのトレールタイヤを探して貰ったが、このサイズには無いということなのでパーツ屋さんが仰る純正タイヤにしたが、これがオンロードでもオフロードでも良いので満足。


【その後の報告:リアスプロケットの件06/8/2】
 上の画像の様にキタコの黒いスプロケット38Tのものに変えて乗っていたのだが、`06/4にメイルを頂き、ご挨拶させていただいた、同じCT110で廃道アタックや林道探索をされている『漂エド沈マズ』のサイト管理者の方にお教えいただいていて解ったことがあった。それは、私が交換したスプロケは428チェ−ン用のものではなく420用なのでは?ということ・・・・
 慌てて調査してみると、確かにスプロケが薄い!やってもうた!!! でも、入れちゃったものは仕方がない。平気だも〜ん、、、と、その後もしらばっくれて乗っている。で、今のところ問題なし。その内、変えるべ...”

 画像とメーカ名を載せて於いただけなのに、其の筋の人には解っちゃうんだね〜。それで、メイルでは以下のようにご返事申し上げて於いた(リンク及びメイルの転用ご了解済み)。

>>ひょえ〜!と言って、昨日スプロケを覗いてきました。確かにチェーンとの隙間が
>>あって、横にガタガタと。古い方のスプロケを取り出してきて比べましたが確かに
>>キタコのスプロケは薄い。パーツ屋さんに頼んで、そのまま付けてしまって確認し
>>ていませんでした。ありゃあ、420用ですな。(^-^;;
>>でも、特に不具合無しです。って、今のうちだけかも知れませんが、お金が出来た
>>らAFAMの特注を頼みましょうか。お教えいただいてありがとうございます。お恥
>>ずかしい次第です。

 その後もメイルをやり取りさせていただいている。『漂エド沈マズ』ネットさんのサイトの整備のページも非常に参考になりましたし、関西ではアタックツーリングで盛り上がっている様子が楽しい。皆さん様々に楽しんで居られるのが羨ましいね。こちら方面だと林道は頑丈なゲートが作られてしまって自転車でさえ入るのが大変。不法投棄をする人間が多いからなのだろうか。税金で作られた林道をやたら閉鎖するにも相当なコストが掛かっているだろうね(Web上で検索すると治山工事、林道工事の事業報告が載っているが、凄い金額を地元に落としているんだよね)。
 また、過去に散々山を走り回った身としては近所の登山道をハイパフォーマンスのバイクでアタックするのはちょっと気が引ける。現代のトライアル車では腕さえ伴えば本当に恐ろしい急斜面を登攀出来るらしいが、その代わり失敗したときの代償の多寡が昔とは違うだろう。モトクロスも然り。なので歳喰ってビビリも入り世の中の色々なものが見えてきてしまった身としてはCTで充分。CTで楽しめる範囲で探索やアタックが出来れば可成り満足。
 だけど、自分が使う道具だから、ロジカルに考えて無駄なところや危ない部分をシェイプして機能的にする楽しみはある。だって、カブで凄いところをクリア出来たら面白いでしょ。四駆軽トラもそうだけど、やり方によっては一般通念より相当機能的だったりするのが楽しいよね。

 さてさて、『漂エド沈マズ』の管理者の方もロープを持って山に行っているご様子。下記のようにメイルを頂いた。やっぱりCT110にロープは似合うかも?
   >林道アタック時には、もしもの時の為に滑車付きのロープを持参してますが、
   >幸運にもまだ一度も出番がありません^^;

おおっ、CTにロープを積んで山に行っていらっしゃっているんだ。同好の士ですね〜。という話で盛り上がったので、項を移して続きを
 その後の報告以上。


【Fフォークのオーバーホール】


 Fフォークオイルシール仕様前、使用後。左が新品。右は磨り減ってシール部が薄くなったもの。
 通常、ストッパーリングとオイルシール外しは専用工具を用意するが、昔からそんなもん使った事がない。リングは大抵はラジオペンチだが、今回は左の画像の右下にあるマフラーのマウントスプリングを引っ張るフックを使って外した。其の後はドライバーで少しずつこじってシールを外した。

 Fフォークはオーバーホール。コイルの錆とグリス、オイル漏れ、そして泥の侵入で悲惨な状態だった。

 あとで此の古い方のオイルシールを、スプリングとフォークのアンダーブラケットの間に入れてスプリングのイニシャルを固くしようとしたが、此のオイルシールの厚さでは固くなり過ぎて×。初期の沈み込みが無くなり、路面の小さい凸凹を吸収しない程。

 

【ドライブスプロケットの交換】

 ドライブスプロケットを交換するにも、副変速機が付いて居るもんで、エンジンオイルを抜いて、ケースを割らないとスプロケまでアクセス出来ない。 特にバイクいじりが好きと言うわけではないので(家族や近所の人は逆を思って居るみたいだが)面倒だ。

 専用工具など無いので持っている工具で外す。後になって組み立てる時にワッシャーを戻す位置でしばし悩む。短期記憶領域が濃度の高いアルコールで損傷したらしい。賢い人はチャンと覚えておくようにしましょうね。

 

【スプロケット使用前使用後】
【シート位置調整】

 スプロケの交換完了。右のスイングアームに挿んであるのが磨り減って歯先が尖ってしまったドライブスプロケット。
 部品の余りもなく、また多分ワッシャーも元の所に納まって?無事元通り機能するようになりました。おお、珍しい!。

 ハーレーの883の古いタイプのシートを付けているのだがどうにも位置が悪いので、エクステンションをアルミ板で作ってシートマウント位置を後方にずらした。ついでにナットもかませて前が高くなるように調整。可成り乗りやすくなった。が、此の昔の883のシートのアンコはコシがないタダのスポンジなので直ぐに疲れる。

 

【ヘタったチェーン】

 昔、1960年代後半とか1970年代のモータサイクリスト誌には、こんな図柄がよく載っていた。伸びたチェーンは危険だから交換しましょう。スプロケットも摩耗が余計に進みますし。下が新品、上が古い方。

 上が新品のチェーン。110駒有った記憶が。で、下のチェーンが古く伸びたもの98駒。上の新品の98駒目にピンが挿してあり、下の伸びた方のチェーンと対応させていますが3駒分は伸びて居るみたいね。

 

【ステアリングヘッドのメンテ】

 ハンドルの切れ方がカクカクとおかしかったのでバラしたら、やはりレースにボールの痕がクッキリと。


 ボールの痕が点々と残っているレース。この時は、フレーム側のレースは交換しなかったので、後日暇をみて交換しよう。此のCTはUSA仕様なので、ワンタッチでハンドルの向きだけ変えられるのが良し悪し。ワンタッチレバーが緩むとステアリングヘッドも若干緩む。

 やっと整備が終わって普通の状態になりました。。。とは言っても、車輌は生産されてから20年位、走行距離は14000mile、、、ってえことは、22000kmを優に超えているわけですねー。で、エンジンは全然手つかずかというと、そんな事はなくて、どうもXL125S(どんなんだっけ?)辺りのピストンが入っているらしい。シリンダーをホーニングしてボアアップしてあるという噂。パーツ屋さんの山中さんに聞いたら、それだったら、もう数mmの薄さになっているのではないかと仰る。
 それで、どうもトルクがある様な気がしていた。(^-^;; って、CT110のノーマルに乗った事無いからね。分からんわ。んでもって、全開で走り回っていると直ぐにヘタレるのは、シリンダーが鋳鉄で放熱が悪いからなのね。それでタルいエンジンだと思っていた。

 ところが、、、ところがですねー。此の整備をやる前のオイル交換の際に、進化剤ZEEKという添加剤を入れたんですねー。そうしたらガラッと変わって、一気に元気いっぱいになってしまったCT110なんですわ。此のZEEKはうちらの仕事仲間では実績があって、今年の1月に岐阜に仕事に行った時に一緒に中古ジムニーを買った(私の方は彼女が自分用に買ったんだけど)仕事仲間がジムニーの雑誌で見付けて、此のZEEKを入れたら調子が良いってんで他の何台かの車に入れたんですよ。
 1台は現場に行く朝に私が点滴する様に入れたトヨタのノアの何とかフィールダーというオートマの四駆。此に男四人と荷物満載で都内から軽井沢に向かったのだけど、先ず走りはじめて直ぐに音が静かになっているのが解った。そして環八を走っていてトルクが出たのも解った。そして関越に乗ったらエンジンがトルクフルになって良く回るし、オートマのシフトタイミングが変わっちまったのよね。マジで車格が上がってしまった。此は同乗者全員が違うというのが運転手のわたし以外でも解る位。かなり効いたんですよ。ただし、此のノアはエンジンオイルも何か特別なものを使っていたし、SEVと神業(後にちょっと書く)混合のエコチューン済みだったもの。それらとの相性も良かったみたいだ。

 其れをCTにも入れた訳ね。うちのファーストカーの軽トラにも入れて調子が良くなっているし。もう1台のデリカは大分前にSEV付けたりレカロシートを付けた時に一緒にXAというグレードの高い方のマイクロロン(添加剤)を入れたので、添加剤の威力は実感済み。此等は、疲れたエンジンにはメチャ効きますね。もちろん、ヘタって居ないエンジンもトルクフルになるのが解るし。
 ただ、此のZEEKは金属の結晶そのものに働きかけるので、マイクロロンの様なコーティングする添加剤とは異なり走行距離によって効き目が落ちることは無いとされているのが特長。発売元に聞いたら60度以上の温度で対象金属の結晶に作用するので、上手く塗れば刃物にも有効という話だった。これは興味深い話で鍛冶屋が好きな自分としても試してみる価値がありそうだ。
 そもそもZEEKに使われている素材は、ナノレベルの粉体にされた特殊な鉱物で、世界のあちこちで掘削をしていた会社が通常掘削していると切れなくなるはずの掘削機の刃先が逆に切れる様になる鉱脈があることに気付いた事による発見らしい。金属の結晶構造に働きかけるというのが興味深い、そういう製品なのだ。

 ただ、ZEEKの発売元のヘッドクォーターさんによると注入する時に直接クラッチに掛かると不味いという。カブ系のエンジンはオイルの注入口とクラッチが近いので要注意と言われた。自分は注入器を自作したので、それを上手く使って入れた。去年、CTが来た時には、直ぐにZOILを入れたのだが、その時は多少良かった位にしかならなかった(入れ方が悪かったのかな)が、今回はハッキリ体感。
※ZEEKは最近ブランド名が変わったらしい。先日知人に頼まれてZEEKを取り寄せたら、箱の中に“進化材AVALON”のカタログが。問い合わせたら開発元が変えたとの事。若干成分が変わって少し性能が上がったらしい事を仰っていた。そのカタログによると・・・
・機械部品摺動面の金属研削仕上面の凸凹は、現在の市販車の最高級レベルで50ナノですが、・・・中略・・・上記の図のような精度を安価に10ナノ以下の超高精度になる事で、、、伝々
・燃費の向上 ・パワーやトルクの向上 ・有害な排気ガスが減少する ・白煙や黒煙が減少する ・エンジンの長寿命化 ・振動や異音が少なくなる ・全シリンダーの圧縮が整い、アイドリングが安定化する
 等と書かれています。また進化材投入前後の金属表面の画像や、古い車へ投入した際のシリンダー毎の圧縮が整ったグラフやディーゼルのスモークデータも記載されていた。わたしとしては此の進化材はお薦めと思うんだけどね。

 わたしがこういうのを好きなのは、低コスト(確か2000ccクラスまでだったら8500円のボトル1本で良かったはず)で、古い車が調子良くなるからなんだよね。癒して蘇らせるのが生きがい?って程ではないけれど、コマーシャリズムに乗らされて無駄金使うのが嫌いなだけ。余分なお金無いから・・・(;_;) 進化材ZEEK(AVALON)は温度60度以上で摺動するものだったら金属面の分子構造に働きかけられるみたいだから内燃機関だけではなくて色々応用も利くのでは? `06/3/11 追記

【一応ざっと整備完了】

 前後ブレーキシュー、Fブレーキワイヤー、タイヤ、スプロケ前後、ハブダンパー、チェーン、前後ホイールアッシイ(借り物)、Fフォークオイルシール及びフォークオイル、リアサス(KYB-MGS330)、エアクリーナースポンジ、イリジウムプラグ等などの交換。それから添加剤(ZEEK)、ハイオクガソリン追加。後は錆取りとパーツの再塗装など。

 

 ざっと整備が終わってまともなバイクになったので、少し欲が出てアースチューンをやってみた。そしたらZEEKを入れた時と同じ位のインパクトで更にエンジンが調子よく変身。両方併せたら、やる前とやった後では別モンのバイクかと思う位だね。
 元からハラ氏が細いアースを2本やってあったのだが、バッテリーのマイナス側を切ってあったわけではなかったし、細い線では余り効果が無かったとみえる。ところが太い線であちこちアースをとって走ってみたら、全体にトルクアップ。前に出ていく感じが強くなった。そして数日経って気が付いたのが前オーナーがやっていたシリンダの所に行っている細いアース線。此は他に何本も太い線を引き回したので意味がないと思い、その細い線をCDIのカヴァーのところに繋ぎ変えたら、今まで以上に更にアーシングの効果出てさらにトルクがプラスされた。

【アーシング】



 セオリー通り、こんなとこやって

 それからこんなとこやってみて:プラグとインテークマニホールドの中間

 それからこんなところもやって  バッテリーカバーからマフラー取り付け部へ
 でも一番違いが解ったのが此処:CDIカヴァーのところ。前オーナーが細いアース線をシリンダのところに採っていたのを最初放って於いてそのままだったのが、此だけ他の所にアース線を敷設したのであまり意味が無くなった為、試しにCDIのカヴァーに移動してみた。
 そうしたら全然違うじゃん!体感上、更にトルクアップ!!!
   もちろんバッテリーの本来のマイナス線の所は外してしまって、マイナス側と、そして上記の5本を集合したものをボディ一カ所のネジで集合してみた。
 マフラーへの1本は右サイドカヴァーに切り欠きを作って収めた

 WebのCT関連のサイトを拝見すると、インテークマニホールドところとシリンダーヘッドのところにやっている方が多いので、今度暇がある時にあちこち変えて試してみようかと思っている。ただ、車のエコチューン系のチューナーの方(ピラミックM7&神業シール)の話だとあちこちにアースラインを採ると場合によっては振動が増えることがあるので、太いのを1本だけで済ませているやり方があるらしい。でも、バイクではどうなのか、取り敢えずこのCTの場合は振動が多くなるようなことは無かった。神業シールは仕事仲間の車輌に何台も設置していて画期的な変化を体感しているので、何れ資金が出来たら此のCTにもやってみようと思う。
 こういった物をは本当かなと思うのだが、多分、低線量の放射線を使ったホルミシス効果で、金属イオンに働きかけて金属の結晶構造とその自由電子の在り方に良い影響を与えているのであろうから、現代の先端技術をもってすれば十二分にあり得る話である。また当サイトの他のページに鍛冶屋が鍛造する鋼の話を書いてあるが、金属の結晶や自由電子の在り方をコントロールすることで様々に金属の性能を変えることは、大昔からミクロの世界は観えていなかったかも知れないが経験則と直観、閃きで掴んでいった人達が居たことも事実。不思議だけれど効果が実際にある物や手法は数多く存在する。

 さてさて、ステップを踏んで変化の具合を確かめながら調子よくなったので整理して書いてみよう。
1)オイル交換、ZEEK添加:エンジン復活、気持ちよく走れる様に
2)イリジウムプラグに交換、ついでにハイオクに:スロットルに対するツキが良くなった
3)アーシング:トルクアップ。力強くなった
4)CDIカヴァーへのアーシング:更にパワフルに

 これは20000km以上走ったCTで、ピストンにXL125Sのものが入ったボアアップ仕様。シリンダーから上は可成りヘタっている様子。メインジェットは78番。マフラーはノーマルながらバッフルが抜いてある訂正:モノチリ製のバッフルが付いていたらしい)とのことで少し音量のある切れのいい音がしている状態のマシンについての経緯。

 んでもって、バイクが調子よくなると、さらに欲が出てきてもっと何とかしたくなってくる。これでもっと良くなったら気持ちいいだろうなぁ〜、等というイメイジが頭を駆け巡る訳ね。
 当然、足回りから始まる訳だけど、Fサスはオーバーホールしたがリアサスは安いバイクではオーバーホールを許す仕組みにはなっていない。人に聞いたりWebを検索して色々参考にさせて頂いたが、結局使用者の使用環境とか走り方とか体重とかが解らないと、言葉のままを鵜呑みに出来ないって言う事ね、それが勉強になった。→自分で他のページにそんな能書き書いているのにねえ。。。

【Rサスの改造】
【Rサスの変更】

 KYBのMGS330を買ってみたがオンロードだと良いのだけれどオフロード走行向きではないのでイニシャル調整のリング側と本体ストッパー側の両方を削ってスプリングの初期ロードを減らした。
 左がノーマル。右が削ったもの。6mm位はスプリングが伸びたかも。そして、最弱の時に細かい凸凹に大して吸収が良くなり多少乗り心地が良くなって、土道でも足回りの動きが少し改善されたのであるが、でもCTのオフロード走り用には硬すぎだね。

 でもって、Webを検索していたらモノチリンドロさんでCT110用に開発したRサスが6月出荷予定再度予約受付中となっていた。更にTYPE3マフラーも再度9月出荷予定となっていたので、電話をして確認。時期がずれていれば資金も何とか用意できるかと考えて、両方予約したのが4月の末だった。
 それで、来たCT用のリザーバタンク付きKYBの特注サスとKYBのMGS330の比較画像が上のもの。

 最初、ハラ氏がCTを持ってきてくれた時にはTL125のもので350mm位ありそうなのが付いていて、前下がりのキャスター角が立ったコーナーで寝やすい感じだった。また若干ながらもステップが高い位置になっていたようだ。それでKYBのMGS330に換装したらコーナーでステップが擦りやすくなった。
 此の改造したMGS330で暫く乗っていたが満足していなかったため、再度モノチリンドロさんのWebサイトを覗いたのが運の尽き。再度予約を受け付けているという。あ〜りゃりゃあ、MGS330で16000円位掛けたばっかりなのに。。。でも、電話をして聞いてみると、1Gの沈み込みもあり、例えばスタートの時にトルクで尻が浮く位の感じに伸びるという。即購入決定、予約をする。昔から欧州車は1Gでの沈み込みを大きくとるサスセッティングだが、自分が昔乗っていた`87のKTM250のエンデューロなんかはスタンドでRホイールを浮かすと其れは良く伸びる伸びる。その位の方がウッズライディングや山の中の徘徊にはグリップが確保できるし、隠れた穴が有った時なども伸び側のストロークが大きいとショックが少なくてラクチンなのよね。

 さて、上の画像でも分かる様にスプリングの線径もMGS330に比べて細いし巻き数も少ない。見るからに良く動きそうだ。そしてダンパーも良く効いていて自分好みのセッティングになっていた。モノチリさんに電話をしたときも、自分たちもエンデューロレースやっているから言っていることは解りますよと仰っていたのだが、正しく言葉通りのものだった。
 林道でも河原のごろた石のところでもトレールライディングが出来る様になった。またセクションの様な所の登りでも此のRサスが良く動くので、アクセルに対してもグリップが良いのが解る。獣道のような山道を走っていると登りの途中の木の根っこの段差を越えないといけない場面が現れるが、そういった滑りやすい障害物があるときにはRサスの能力の違いで登れる登れないが決まってしまう。特にスピードが出せない勢いで登れない様な所では、自分みたいなヘタな奴程、其の差は大きいよね。

 因みに、MGS330と此のCT用モノチリサスは、それぞれイニシャルを最弱(MGSはストッパーを削ってノーマルより柔らかくした状態)にして乗っているが、体重65kg程度の自分が、40km/hで歩道からの段差を飛び降りると軽くフルボトムする位なのはどちらも同じ程度。つまり大きな入力に対して同じ位のショックの吸収力だったら小さな入力からスムーズに吸収してくれるCT用モノチリサスが良いのは解りますよね。価格が高いだけはあります。
 でも、買えるか買えないかは別として(自分は今回CTに入れ込んでしまったので買っちまったが)、MGSのリザーバタンク付きの標準品の価格からしても、KYBへの特注仕様の製作依頼コスト、また開発コストのことを考えると、数を作れない特注商売として考えたらあの値段は安い位のモノだと思う。同じ様な形をしていて安くても、自分の要求の機能を満たさないんだったら、例え半額だって無駄な出費になってしまうもんね。世の中にはお金を出したって買えないって物もあるんだし。そこそこのお金出して買えて、そして満足できるんだったら、自分としては納得(勿論のこと特注物ではなく一般的なパーツだったら安いところで買うけどね)。後は耐久性。シールが保ってくれると良いね。サスのヘタりはリザーバタンクでオイル容量が多い分、多少は時間稼ぎしてくれて長い距離走れる事を期待しよう。
 道具は良いものを使いたいと考える自分としては、質の悪い物にはお金出す気無いけれど、出せる範囲で納得が行くものだったらOKよ。そういう物を見分けるためにも日頃良いものを使わないと目が肥えないし。また人生のクオリティも其れなりになってしまうだろうしね。これはお金持ちとか貧乏とか言う話ではなくて、そのキャパの中で無駄な物に大事なお金を使うのではなく、くだらん遊びとかに使うお金を節約してでも良い道具を身の回りに置いて実際に役立てるということ。

 だから自分は貧乏(質の高い仕事はしているつもり..)だけど、家の中の物とか道具類などもリサイクル屋とかで良いものを安く探して使い、そして再生したりして余分なお金を使わず、また道具も自分で作ったりしているわけ。だから人様には貧乏人の癖して旨いものや旨い酒飲んでるし、何時仕事やっているんだか解らない様な生活でもって、楽しそうに暮らしているねと言われてしまうのよね。それで無駄金使わない様に変な人と縁が出来ない様に、インターネットで物を買う時にも、必ず電話をして相手の声のトーンを聴きどんな人がどんな考えで商売しているのかを確かめてから其処で買うかどうかを決めているんです。
 結構、此でちゃんと当たってて今まで買い物でそんな失敗はしたこと無いんだけれど、でも、今回のMGS330は失敗だったかな〜。手持ちのお金が無いと、ついしょぼい判断をしてしまうね。それで無駄金を使ってしまうと言う、ありがちなパターン。でも、MGS330をイニシャルも弄って改造してみて、それでもモノチリさんのサスと比較してみることが出来て良かったと考えるしかないかな。それだったらブラウズする皆様にも経験をお伝えしてご参考にして頂ければ幸甚ですね。
 此のMGS330とモノチリさんのCT用のサスはまるきり別の世界の物ね。家の近所のホイールが暴れる荒れた連続ヘヤピンを2速全開(リア38T)で回る時も、4速全開(副変速機モード?)下りS字コーナーを回る時も安心して気持ちよく回れるし、、、って。。。スミマセン、近所がそんなとこだらけなもので・・・CTはそういった走り方をするバイクではありませんね。

 別に此はモノチリさんに肩入れするわけでは無いのですが、物作りの人達で良いものを作る人って大事にしたいという気持ちがあるので書いてしまったのでご勘弁(モノチリさんは職人ではなくてプロデューサーだけどね。それも優れた?)。鍛冶屋のページにも書いたけれど、けっしてマスプロダクションの製品の質が高い訳じゃないし。職人という人達が必用な世界はれっきとしてあるわけだし。日本のテクノロジーの最先端も職人無しでは成り立たないものであるのは有名な話。でも頭の悪い消費者は宣伝に踊らされメディアに踊らされ、情報に踊らされて必用のない物、また質の低いものばかり買わされるわけ。そうして無駄金を使っていれば、職人達が作る質の高いもの、それは少し無駄なお金を使うことを止めて暫く我慢していれば買える位の価格の物であるわけだけど、そういった人生を本当の意味で質を高くしてくれ気持ちを豊かにしてくれるものを手に入れるチャンスが少なくなる訳でしょ。そうすれば、質の高い職人さんは食べていくことが出来ずに消えていくことになるんですよ。
 だから消費者が賢くならないと絶対に世の中は良くならないし、テクノロジーの進歩は決して人間を幸せにするわけではないしね(テクノロジーの世界で飯を食わせて貰って居たことがあるので実感する)。

 で、此のリアサスの様にちょっとしたモディファイで全然良くなるというサンプルケースだからね。でも自分はノーマルのCTには乗った事がない。新車のCTも然り。だからそれらとはどの様に違うのか解りませんが、モノチリさんによればノーマルのRサスは荷物を積む事が前提なので凄く硬いというお話し。わしは荷物は積まないけれど女の人は積む。でも、回しやすいダイアルでスプリングのロードを変えれば良いことだし、この間、二人乗りで荒れた林道を飛ばして来たけど此のリアサスはOKだったね。大満足。(^-^) 此が付いただけで20年以上前の設計のローテクの鉄の塊のバイクが俄然気持ちの良い乗り物になっちゃうのよね。道具としても充分に機能果たすしね。これで充分。最新式のバイクなんて欲しい奴無いしね(レースをやるんだったら別だけど)。テクノロジーの進歩って何?

 

【Rサスの交換】

 こちらはMGS330

 こちらはモノチリ仕様のCT用サス。ショック長はほぼ同じ

 モノチリ製CT用サスを取り付けるにあたって、此のCTは`86USA仕様なのだが、付属のワッシャーを車体側に入れて若干浮かすことによってフレームやスイングアームとの干渉を回避した。あとは、後になって気が付いたが、右側Rサスのリザーバタンクがストロークした時にマフラーとぶつかる様で、リザーバタンクのボディ角が削れていた。

 

【1年前】
【1年後】

 何が違うでしょうか。先ず軽トラの色だね。SUZUKIキャリイ550四駆LSD付きの緑と赤のCT110が合う。CTは錆々の状態。

 整備されて綺麗になったCT。軽トラもSUZUKI農繁キャリイ660四駆デフロック付きの白に変わっている。

 間違い探しでは無いけれど、何処が変わっているか解りますか。可成りあちこち変わっているのですが、見た目で大きくはテールランプとリアウィンカーかな。自分で2mmアルミ板を加工してマウントパネルを作り、YAMAHAのTYのテールランプを付けました。前オーナーのハラ氏が手持ちのものをサービスで付けてくれたからです。自分でもキジマの同じテールランプを持っていたのですが、比べてみるとレンズ取り付け方法なども含めレンズやゴムの厚さや質がTY用の方がクオリティが高かったんですね。両方ともデザイン、大きさ、取り付け方法などは同じなのです質が違ったんです。なので、TYの方を取り付けたわけ。ウィンカーはキジマのラバーウィンカータイプ2。ナンバープレートはプレートガイドをアルミ板で作って、オリジナルのテールランプマウントのゴムブッシュをそのまま使って取り付けて出来上がり。

 これでリア周りが非常にスッキリして機能的なオフロードマシンの様相になって安心。CT位じゃあまり関係ないけれど、重心から離れた位置にある金属マウントのデッカいテールランプとデッカいウィンカーはマシンの安定性を損ねる上、転けりゃ割れるしもげるし、目障り以外の何者でもないから。山の中でも蔦や枝が絡まってしまう邪魔者だし、安心してバイクを転がせないでしょ。機能的でないものはすげ替え。って、リアステップをチャリのシャフトガイドを使っているのは言っていることとやっていることが違う?この点については、その内、何とかしたいんだけどモノチリさんのリアステップは高くて買えないし。何処かで廃車バイクの使えるリアステップが出てくるまで待つ姿勢、、、と、機能とは直接関係ないものに、あまりお金を使う気が無いのでありました。

 あとはシートが変わったことかな。ハーレーのスポーツスター883用のものはアンコが柔らかすぎて直ぐにお尻が痛くなるので、パーツ屋さんに行って聞いたら直ぐに入る(確か5〜6千円位)というCT110USA仕様のシートに入れ替えた。883用シートはリアシートに移動。

【スッキリしたテール】

 やっぱりこうでなくちゃね。メーカーでは安全基準があるでしょうからこういった保安部品は大型にせざるを得ないでしょうけれど、小さいからと言って視認性が悪い訳じゃないしね。そもそも山の中で転けて壊してしまってレンズを飛ばしたりウィンカーがもげてしまっては元も子も無いっしょ。

 

【おんやぁ〜?】
【上から見てもスッキリ】

 ありゃ!いつの間にかマフラーが綺麗な光るものに変わっている?

 

 テール周りがスッキリ。しかしながらチェンジペダルは少し内側に追い込んだものの、マフラーがノーマルより右に出た為、足下巾は相変わらず広い。

 再度9月にリリースと言っていたモノチリンドロ製のTYPE3マフラーだが、7月の半ば過ぎにいきなり、早くなって7月末に出荷という連絡メイルが来た。青いぞ〜。なんもマフラーの代金は貯金できて無いし。物いりでお金使っちまった後だし・・・ その物いりってのは、同居人と籍を入れちまったのよね。その前に、彼女も時間がとれたので、近場だけど月に4回も1泊や2泊旅行へ小分けして行っちまったりしてスッカラカン。

 でも籍を入れたりするとお祝いしてくださる方も居る訳で、こちとら一緒に暮らしている延長なので特に変化はないために自覚がなかったのだけれど、世間はそうは見ない、、、って、あったり前か?

 ということで、なんと其の結婚祝いをマフラー購入資金に充ててしまった相変わらず甲斐性なし。ついでに書けば、此処へ来てやっと人並みの出来事があったわたくしめ、オジサンですが初婚です。相手は12歳年下のやはり初婚です。子連れではございません。イメイジとしては子連れのオバハンと結婚しそうで、そんな危機感もあったのですが、現実には何故か未だおネエさんで通りそうな若めの相手の押し切りで、家に転がり込まれ1年半の同居生活の上、観念したわたくしです。相手は違うことを言うかも知れませんが、此は私が言う方が真実です。(^^;; 因みに、見た目は二人とも若く観られ、それぞれの10歳下位の年齢にに思われるらしく、お客さんや最近お友達になった人達に実年齢を言うと「サギだ!」と鳥が居るわけでも無いのに叫ばれます。

 その月々お金が入るとは限らない、そして来月の入金予定もない様な仕事の仕方をしている甲斐性無しと、おネエさんはよくぞ籍を入れましたよね。まあ、貯金もないけど借金も(親以外)無い、ただ少しのお金があるとバイクのパーツ代や道具類の代金に消えてしまう様ないい歳こいたオヤジだからなあ。普通じゃ考えられんよなあ。彼女はバカか大物か。うーん、紙一重の所が怖いんだよね〜。

 ということで、希有な縁が展開して有り難く頂いた其の結婚祝いを投資され(とーぜん嫁さんには内緒でしょう)CT110は一段と光り輝くのでありました〜。パチパチパチパチ〜!!!

【お気に入りの畦?土手?】

 こんな所をノンビリ走れたらなあ。

 で、件のモノチリプロデュースTYPE3マフラーで更にパワフルになったCT。中速から上が気持ちよく回る様になって、リアスプロケを38TにしたCTの各ギアの繋がりが良くなった。そして4速でも伸びていって、やっと50○ileのところまで針が行く様になったのね。ボアアップしている割には速度が出ないってことなんだけど、ヘタっているのと多分ピストンが頭を振るのとで高速寄りのエンジンじゃないんだよね。其れが証拠に、此のTYPE3マフラーに交換する前の低回転域だと、スロットルを捻るとババッという感じでダッシュがきく単気筒4stらしいテイストだった。タイヤが路面を掻く感じね。その代わり上は回らなかったけど。

 ところが、TYPE3マフラーに変えたら此の低回転からのダッシュが効かず何故かスムーズになってしまった。勿論中速から高速までよく回りトルクが出ているので、いつの間にかスムーズにスピードが乗っているという感じに変身しているのだが、低回転でのツキとトルクが減ってしまった感じがする。ノーマルのマフラーはバッフルが抜いてあると言っていたので(音も切れのいい音をしていた:後日メイルでモノチリ製のノーマルマフラー用のバッフルが装着されていたと元オーナーから教えて貰った)、それで低回転のツキが良いのかとも考えられるが、TYPE3マフラーのリアエンドを抜いてしまって排気が抜けやすくしても、ノーマルの時の感じにはならないので何かあるのかも知れない。
 CTは形は同じでも細かい所の造りが年式や仕様によって結構違うらしいので、TYPE3マフラーは、どのCTにもドンピシャと言うわけではないそうだ。自分のCTにもカチンとはまって取り付けできたわけではないがエキゾーストパイプのところも一応キチンとはまっているし排気漏れはないはず。あとはキャブのセッティングで合わせるとか考えられるのだけれど、自分のCTの場合、ニードルにはアジャストできる様に溝が付いていないものなのでニードルの出方を変えられない。低速の混合比を変更できないのでどうしたものか智慧を絞らないとならない様だ(ニードルも生産中止でアジャストの溝が付いたタイプは手に入らないみたいだ)。
 あと、TYPE3マフラーはエキゾーストパイプからマフラーに接合する部分が大分表に出っ張っていて臑に当たるのが気になる所。スタンディングの時にモロに当たる。これは自分としては残念だった。また余裕がある時に外して、曲げと取り付け部分の改変で奥に入れられるものなのかどうか検討してみたい。もっとも、当初よりストリートスクランブラー的な位置づけに近いCTだから余り気にしても仕方がないのも事実。其れなりにカヴァーして乗ればいいことだしね。其れよりも、この先、錆でマフラーが使えなくなる様なことを考えなくても良いのが嬉しい。

 あとやりたいことは、細かい所の整備以外でシリンダーから上のオーバーホール。他には、、、此だけはというのは無いかなあ。バッテリー交換ぐらいか。それだけ済ませば、自分が使う範囲内の道具としては満足いくものとなる。長距離のツーリングとかしないしね。あっ!有った有った。そうだオイルクーラーを付けたいんだ。しょっちゅう全開で走っていると結構ヒートするんだよね。パワーダウンするし。こりゃぁ鉄鋳物シリンダーだからだな〜。

 CTは出来るだけ長く乗っていきたいバイクだからね。踏破性が高く(カブの割には?でも腕も大事かな..)、ポジションが楽で(カブよのう...)、荷物が沢山積めて(その為のカブさ!)、燃費が良く(カブだもんね)、気楽に乗れる(カブだから)。
 農とか自然とかに近い生活をする上での様々なシチュエーションで役に立つ道具としてのバイク(ハンターカブは道具だな。やっぱり...)。リスクマネージメントとしても、世の中何かあった時にガソリンが手にはいる限り(また近い将来、中東で戦争が再度起きてもおかしくないからね。それ以外でも此からの時代何が起きてもおかしくないし。日本なんて政治経済自然災害の大変動があったら脆弱なもんで直ぐに一切が機能停止でしょ。だから色々な意味で自給率の高い自立した生活基盤に近づけないとダメなのよ。依存心が強くてお上や自治体や組織に対して、何の根拠もない幻想的な期待をしている人達が多いのに驚くよね。などのそういった事が感覚的に解る人は早く生き方を転換した方が良いですよ。でも道具ばっかりに頼ってもね...持っているばかりで使い込んだ事の無い人じゃ良し悪しも解らないし)其の条件の中で使い切ることの出来る(つまり燃費が良いと言う事)普段の移動運搬道具、その様な位置づけで2輪の中では他に追従を許さないものを持っているCT110だからこんなに沢山書きたくなってしまったんです。

 4輪で同じ様な位置づけでしたら四駆軽トラでしょうか。小さいから狭い所でも障害物があるところでも動きやすく、四駆だから二駆では無理な所も走れて、そしてデフロックが付いた機種だったらノーマルのジムニーが対角線スタックをするところもへいちゃらで登れて、荷物は沢山積めて、燃費も良くて維持費も安くてというところでしょうか。
 勿論、腹の底が低いのでライン取りを上手く取るとかタイヤを大径のものに替えるとかも必用かも知れませんが。やっぱり燃費が良いというのは良いよね。車なんかガソリンが無くなったらただの鉄の塊だからね。

 そして、ガソリンが無ければMTB。走れない所は担いで登れるし(17年位前にMTBの耐久レース出た事あるなあ。福島の羽鳥のエンデューロコースだったけど。懲りて一度だけだったね。バイクの耐久レースでは何度も羽鳥に行っていたが)。それも使えない状況なら自分の足。体力と共に厳しい大自然の中を踏破する技術と道具。目的に特化した道具は何か訴えるものを持っている様に思えるのですが如何でしょう。
 勿論、道具ばかり良くたって智慧と応用力が無かったら無用の長物。そのベースは経験でしょうか。そう言った意味では、今の年輩者の経験と智慧は我々が及びもつかないレベルの経験と智慧を持っている人達が多いのを実感しますね。

 此は逆に我々が街中で如何にロボットの様に生きてきたかという証明なんですけど。。。そんな我々が持っているノウハウなんて、、、、世の中が一切機能停止したら、例えコンピュータを使いこなせようが、株で儲けるのが上手かろうが、お金を沢山持っていようが関係ないですって。それよりも鉈や鋸一本で木を倒して蔓切ってきて小屋掛け出来、火を熾して食料調達してこれた方がよっぽど役に立つよね。勿論、その時々の災害レベルにも拠るんですけど。
 ただ、勘違いして頂きたくないのは、こう言った事を書いているのも決して後ろ向きの姿勢で、災害や政治経済の崩壊のみにフォーカスしていると言うことではないことです。自分自身は先端分野や最新テクノロジーに関わる事も多いですし、それなりに楽しんで暮らしていますから。でも、テクノロジーや道具は好きですけれど妄信的に頼る事は無いですね。
 相変わらずの長文乱文にて失礼を致しました。by Recycler `05/8/11(参考にさせていただいたCT関連のWebサイトの管理者の方々に感謝致します)


`06/8/2追記【ロープと小改造について】を改め、少し加筆して【災害時のオフロードバイクの機能について】とする(`08/6/2)再追記

大震災などの初動に関してオフロードバイクが有効であることは、消防のレスキュー隊にトライアル車が配備されていることからも解る。ハンターカブは、名の如く当初は山の中でハンターが使用することなどのイメイジをアドバルーンにしてリリースされた。1960年代終わり頃にライフルケースを装備したCT110の前身、CT50の広告を観たことがある。他の使用用途としては牧場などがあり、道無き道を行ける様に副変速機やガード類も付いた仕様である。そしてそのコンセプトとして、ベースが商用バイクのカブだから、大きな荷台も付いて荷物が大量に積めることが目的だ。そんなユーティリティレベルの高いものだから、災害時用に各自治体が導入しても良さそうなバイクなんだけど・・・輸出用も生産中止? こういう時期だからこそ日本で再販しませんか、副変速機付きのCT110を、ホンダさん? 昔、国内で販売したときは、副変速機が付いていなかったことと、時代の流れが今とは違っていたからで、この時代こそハンターカブCT110の出番なのでは? 売れると思いますよ。もしリリースされたら自分ももう一台買いますね。

【ハンターカブの積載量】
 20リッターポリタンが余裕で二本積める。左サイドにも一本ぶら下げることが出来るが、右側はマフラーがあるので、少しやりにくい。それでも熱に負けないような当てものをして、少し浮かしてぶら下げることが出来るだろう。
 水を入れて4本積んでも、80kg程度なので、身体の大きい人を後ろに乗せたのと同じくらいの重量にしかならない。
 勿論、其の状態では極端に急な坂道を登るには、幾ら副変速機があって登坂力のあるハンターカブでも、フロントが浮き上がってしまうので無理。その場合には小分けにして運ぶしかないであろう。

 何れにしても、ロープワークが出来ないと荷物がずれてしまい危険な状態になる。南京縛りは、ハンターカブでも基本だね。
 ポリタンを縛っているのは7mmのクレモナロープ。ハンターカブの荷台にはガッチリしたフックが付いているので、7mmの太さでも有効だが、実際に何重にも掛け直すことを考えると、もう少し細目の方が使いやすいだろうね。

 因みに踏み石の先は5段くらいの石段なんだけど、副変速機に入れずノーマルモードのローギアで、座ったまま上り下りできるのはハンターカブだから? 普通のカブじゃ、まあやらないよね。

【3度ビックリのシンクロニシティ】
 左記の様な内容を`06/8/2に書いておいたらなんとビックリ。その50日後の`06/9/22に、仕事部屋の外から2stバイクのはねるような排気音が聞こえて止まったので、窓の外を見るとトライアル車が2台停まっていた。消火栓を消防署の人がチェックしに来たのだ。外に出て話を聞くと、津久井消防署では、トライアル車を2台配備して災害時の対策としているという。近所の事なのに知らなかった。
 そしてご覧の様に隊員の方はオレンジの服を着ているオレンジレスキュー、つまり特別な訓練を受けた難しい処理をもこなすレスキュー隊員である。その方とお話をしていて、2度目のビックリ!!!

 本サイトの別テーマである沢登りの記録ページの中に「本間沢での事故教訓談。M・N氏へのメイルのリプライを転記-」“初級、丹沢早戸川支流本間沢F10のワナ(情報を闇雲に信用しないこと、判断力をつけようの巻)”というものがある。事の起こりとなった、もう一つのページ(早戸川本間沢遡行後日談`97/9/2)で採り上げた、滝での滑落事故の内容に対して数年後にご本人に、「それはわたしです。」とメイルを頂いたのもビックリ。それも凄いが、更に、今回レスキューの方との話の中で沢登りの話が出て、その流れで色々聞いていたところ、な、なんと!そのM・N氏のレスキューに行ったご本人だったのだ! ビックリが何回も重なる事故の顛末。

 本ページ前半に書いたように『漂エド沈マズ』ネットの管理者の方とメイルでやり取りさせていただいている。下記に転記(許可を頂いている)したように、滑車とロープをCTに積んでお出掛けになっているとのことなので、自分の使っているロープを改めて見直してみた。そして解ったことが幾つか有ったので書いてみたい。また、普通の方には必要のない話であろうが、山岳アタックの時のロープワークについてメイル交換させていただいたので、ご参考に転記させていただくことにする。

 何故なら、大災害時に於いて、もっとも機動力のある車両はオフロードバイクであることは多くの方が認識されているはず。中越地震の初動の際にも活躍した。最近はどうなっているのか解らないが、以前はトライアル車を用いる高機動レスキュー隊も組まれたことがあるはず。

 もうしこういった出来事が起きた場合、トライアル車ではなくとも、一般のオフロードバイクであれば行動範囲が広がる。被災地の家族や親戚知人宅をの様子を確認するために障害物を踏破して距離を延ばすには最適であろう。そしてその際に、下記のようなロープワークが有ることを知って多少訓練されていれば、自らと要救助者の安全性を高めることが出来るからだ。

 勿論、人間の手足やMTBの方が障害物を楽にクリアしていけるが、如何にせん距離が稼げないので、特に災害の初期の様々なシチュエーションに於いてオフロードバイクが有効なのではないか。

 また、同様に、沢登りのロープワークや確保技術は、岩場ばかりでなく泥壁や水流の中のものもあり、レスキュー技術までカヴァーしているから、災害時の自他両方の救出に関しても役に立つものばかりである。
 火さえ出ていなければ、倒壊した建物上の階から脱出するのにも、また安全に下降させるのにも、そしてザイルさえ残してあれば登り返すことも可能である。

 そんな災害リスクマネージメントの為に、オフロード車に乗ったり、沢登りをやった訳ではないが、改めて考えてみると役にたちそうなので提案させていただく次第なのだ。

 さてさて、そういったオフロードバイクの中でもしっかりした荷台があって大きな荷物が積めるのが此のCT系なんだよね。YAMAHAだとAG系でしたっけ? その上、CT110には副変速機が装備されている。此はCT110だけにある美点。そんなものは要らないと思う人がほとんどだろうけど、重たい荷物(人間)を積んで急な坂を登る場合に此の機能の有る無しの差は実際にやってみれば直ぐに解る。特に自動遠心クラッチが装備された手動クラッチが無いカブ系だと登れないでクラッチを滑らせたままだとクラッチディスクに対する負担も大きいだろうね。

 水場のより近くまで行って大きなポリタンに水を入れて持って帰ってくるために、トライアル車や一般オフロード用のトレール車では、この大きくて重たい荷物を積むところが無いでしょ。んん、でもリアシートに振り分けにして積む手はあるけどね...
 その点、大きくて頑丈な荷台のあるCTで、例えば山の中の水場へ行けるところまで行って後は歩きというのが水汲みには効率よいと思うんだけど如何。
 その他にも考えられるのは薪とかの不定形の長い材などだよね。頑丈で大きな荷台にしっかりしたフック付き。小さいけれどハンドルの前にも荷台がある。そしてオフロードタイヤと副変速機が装備。そしてカブだから燃費も良い。
 その上、CT110は原付二種で維持費も安い。税金は年間1,600円。強制保険は何年まとめるかで違うので調べてね(自分のは3年で12,650円)。任意保険は、四輪車の保険にちょっとだけ費用プラス(年間二千円台?)のファミリーバイク保険で済んでしまう。

 災害時に役に立っても、あまり嬉しくもないけれど、山や農に近い自給的な暮らしには適した道具、実に機動力と機能を兼ね備えた希有な二輪車だと思うんだけどなあ、皆さん如何思いますか。

 もしくは別ページに書いたデフロック機能付き四駆軽トラね。こんなんシミュレーションだけで終わればいいけれど、今の時代は何が有ってもおかしくないから一応リスクマネージメントだけは考えておかないとと思いません?

 ホンダさん、CT110ハンターカブ副変速機付きのやつ、農的生活や自給自足がキーワードになるこれからの時代の方が合っていると思うんですけど。国内で正式にリリースしてくれませんかね〜。

 特にうちの方は断層の巣窟。関東大震災の前々年に、先ずマグニチュード7.2位の地震が土浦で起きたそうだ。そしてマグニチュード7.9といわれる関東大震災(9月)が起き、その翌年の1月か2月頃には丹沢大地震と言って東丹沢を震源地とするマグニチュード7.3位の大地震が起こったらしい。そしてその丹沢の大地震では、近所の清川村では300人以上の方が無くなったそうだ。街の中では無く、85年以上前の山の中で其の規模だったから相当な大地震だったと思う。大体、丹沢の山は何処も急峻な崩れやすい尖った岩ばかりの山なのが証拠。だから近所に住む自分達で自衛をしていないとね。

 後にも書いてあるけれど、日本は世界の中で有数の地震国だそうだ(何処もこんなモンだと思っていたらそうじゃあ無いんだね)。その中でも活発なプレートの動きをしているのが、静岡県と神奈川県、そして山梨県の3県に亘る部分。Webでも多くの詳しい情報がアップされているので自分達の居るところの状態が良く解る。丹沢の山々は今でも移動しているのが計測されているって。

 GPSも発達して位置情報も精度良く採れるようになったし衛星画像も撮れる、またアナログ信号の計測システムも進化した(20年前だと14bitA/DC故、1/16,384の分解能しかなかったが、近年では24bitA/DCがサンプリングに使えるようになり1/16,777,216の分解能:アナログ信号をセンサーで感知してアンプを通した電圧に対して分解出来る能力、其れと共に時間軸上周波数が高くサンプリング数が増え、マルチchの同時データサンプリングが長時間行えるようになったために、極微細な信号をローコストで解析できる様になった)ので、振動や地電位、磁気、温度、超音波などのデータが可成り正確に収集出来るようになって色々なことが解ってきたみたいだ。

 他にも大阪市大や岡山理科大でやっているのが、断層が動くことによって岩がぶつかって放射する電磁波が大気の電離を起こし、分子の大きいプラスイオンが増えること(帯電エアロゾルと言うそうだ)に着目して、その発生量を測定する方法の様だ。自分もハンディ(それでも10万円以上するが)なエアイオン測定器を持っているので、家で定点観測を行ってみている。近くの構造線が動くなんてことは解らないが、うちの方は靄が大量に発生して180度開けて見えている山々から地区全体が全て覆われて真っ白になることがよくある。

 やっぱりそういった天候の日には体が怠かったり気分が重たくなるんだよね。そしてエアイオン測定器で空気中のプラスイオンを計測してみると普段の10倍から30倍に多くなっていたりするわけ。プラスイオン化というのは安定化するために他の分子から電子(e-)を奪う傾向にあるから酸化環境を作る素ということね。その空間注のプラスイオンの定点観測しているとその増減と体調とがリンクしているのが解るから、こういった空気の状態が人間に影響して居るであろう事は充分に考えられる。
 もし、断層が動くことで、地域の空間注のプラスイオンが増えるのであれば、それだったら人間よりも敏感な鳥や動物達が敏感に反応して、普段とは違った行動に出てもおかしくないよね。動物の行動異常も宏観異常現象の内だから、何かおかしな動きとか反応があったら注意しておいた方が良いと思う。

 兎にも角にも凄いところに住んでいることを実感する。フィリピン海プレートがユーラシアプレートぶつかって北米プレートに潜り込んでいる突端に居るんだもんね。
 そんな地帯に住んでいて別に日々ビクビクしているわけではないけれど、人任せにするのは好きではないことと、自分達の出来る限りの自由は確保しておきたいから、なんとなく日頃からリスクマネージメントの意識があるわけ。後になって、あの時にこうしておけば良かったなんてのは嫌でしょ?
 大体、当方が住む市(津久井郡は2006年に相模原市に併合された)からして、大地震の際には自分達で自助努力をするようにというお達しを出した。自分が聞いたのは下記のようなことだ(2006年当時)。知り合いに渡すために書いた文章を転記させていただく。

 さて、つい先日の自治会の理事会で出た話し。小生が住む相模原市の防災リーダー会議に出席した地区自治会の副会長:防災部長の話では、相模原市(自治体)の対応が以前とは変わり、現在では大震災の際には公共のものを当てにせず自分達で対応して欲しいと言うことになっているとのこと。つまり、大災害時には消防署や警察などは市からの要請によって動かなければいけないため、市民からの通報には個別に対応できないということを改めて明言したということになる。
 また、消防団は消防活動に於いては地域の消火活動はするが、以前は災害時に行っていた交通整理については事故時の責任がとれないために、今後は行わないことになったという。其の消防団は、組織的には市の配下に入り、消防署の指示で動くという形になる。なので有事の際に我々市民は、119番に災害対応要請を通報し、その上で、消防署からの指示で消防団が動くと言うもので、其の消防団の下に自治会が入って防災活動を行うことになるという仕組みだそうだ。
 また自衛の体制については、水や食糧などについても、以前は各家庭で三日間を凌げるものを準備して欲しいということだったのが、現在は200時間(8日間以上)を家族で凌げる様に準備して欲しいと内容が変わった。それから以前は地震が起こったら家の中の安全なところに非難するというものが、築後25年以上の家の場合には屋外の安全な場所に避難するようにという指導にも変わっているとのこと。
 今更ながらであるが、以上のように大災害時等有事の際には、自分達で自助努力をして欲しいということがハッキリと打ち出された。そして、地震は必ず来るというのが市の姿勢だそうだ。
 以上の様なとことは自分達の感覚としたら当たり前だった、、、建前は兎も角、実際の話として大災害の現場で公共の組織が事細かにサポートできるわけが無いので、自分達で助け合いながら工夫するのは当然、、、という認識だが、そう思わない人は沢山居られるみたいで、困惑している人が多い。でもうちの自治会の人達を観ているとどちらかというとノホホーンとしていて、相模原市のそういう姿勢に対して、また自分達での自助努力に対しても何も考えていない人が多いように見受けられる。平気なのかうちの自治会?

 また、当サイトでは、こういった災害対策にばかりフォーカスしているわけではないのだが、日頃の生活全般に関連する基本的な部分で自給的な手法を押さえておきたいと何かに付け考えている傾向はある。それは、何があっても自分達の自由度を高めておきたいということなのかも知れない。だから、やたらに薬や医者に頼らずに、他の色々な自分達で出来る治療法や薬草の智慧を身に付けるとか、日頃の身体のマネージメント(野口整体など)を会得するなどがある。身体以外の修理やメンテでは、生活の道具である家や車、バイクなども自分で修理したいし、当然道具類の修理に関しても同様だ。また、道具自体を自分で作るなどということが出来たら嬉しいでしょ。
 その他にも道具立てというハードウェアだけでなく其の技術や智慧などのソフトウェアを身に付けておきたいと言うことがある。その基本となるのは、少ない道具と装備で山奥を渉猟する沢登りでの生活技術だ。山菜キノコと、渓流魚などを採りながら険しい難関をクリアしていく技術の応用範囲は広い。登山技術とは世界がまるで違う、森の中で生きていく技術と智慧、そしてザイルワークによる、安全な滝や崖の登下降の技術、そしてレスキュー法などがある。また、沢屋には簡便で有効な小屋掛けの技術もあるし、人によってはブルーシートで快適な住居を作ってしまう。その上、様々な調理法や食糧の保存技術などもある。厳冬期には別のノウハウも必要だけど、こういったミニマムの生活技術を身に付けておくの事に決して損はないはずと思うのだが如何でしょ。

 もちろん、その他には、当然の事ながら、家庭菜園などの作物栽培(“無肥料農法”って言う、眼から鱗が落ちる様な賢い智慧の農法は魅力的)は入るし、木材の伐採から加工技術、小屋やログハウスなどの建築技術もあるし、そして炭焼きなどで効率のよい燃料を作る技術などがある。そして、バイオを利用した屎尿の上手な堆肥化などもあるだろう。知りたいことやりたいことが沢山あるんだよね自給的生活って。
 どれも生きるための基本的な事を、自然の中から有り難く頂いて調達していく智慧だし、今の我々のような都会人が捨て去ってしまった、人間が生きていく上で最低限に必要なものだと思う。そして自給的生活というのは、自らの生体に対する知識から、自然界の不可思議な智慧まで、その真実を賢く理解していないと難しいものに思えるのだけど如何でしょう。条件が整っていないところから必要なものを生み出していくのが自給ということと理解しているのですが、ちょっと大袈裟ですか。

 そんな状況の中で使われる道具には、やはり良し悪しが出てくるし、その質は高いものが求められるでしょ。自分はなにも大したことは出来ないけれど、少しでも自分で何事も始末をつけられるようになればと思うわけです。つまり、出来ない者ほど、自分がそうじゃないからこそ、逆に何でも自分で出来るっていうことに憧れるってことでしょうか。何でも自分で出来る智慧深い、そういう方々って居られますものね。昔からの智慧や技術、身体能力を引き継いでいる人が。先ず自分自身で何でも出来ること、やってみること、こんなところから自分の尊厳、相手の尊厳という様な意識が育まれるのではないかと・・・大地や自然に対する謙虚さ、畏怖する気持というものも、自給しない人、自分の手で何かを生み出していない人には理解しにくいかも知れないから。

 上はうちの近所、相模原市から富士山近辺まで関係ある地名を入れた俯瞰図を、フリーウェアのカシミール3Dで作ってみたもの。クリックするともうちょっと拡大された図のページが開くので、興味ある方は其方をご覧頂きたいが、わたしが住む津久井は大きな断層が二つ通っている。伊勢原から牧馬までの伊勢原断層。黄色のスプレーで線を引いてあるもの。それから愛川から山梨の藤野木までの断層だ。これはピンクのスプレーで線を引いた。何れも適当に山あいを縫って書いたものだから実際には此の通りではないだろう。
 あとブルーのスプレーで書いたのは、道志川に沿った地溝帯である。道志道を走っている分には山道がくねっているので気が付かないが、こうやって俯瞰図を作ったりカシミール3Dで立体的な画像にすると、如何にも大地が押し合って山脈が出来たことが良く解る。そして山中湖に近い道志村に住んでいる知り合いの陶芸の先生の家は、家の前と後ろとで、地震の際の揺れ方が違うと言っている。そして、その境で採れる石の種類が全然違うそうだ。なので、あそこのラインは活断層では無いけれど構造線なのかも知れない。
 説明が長くなるので、あとは後日拡大図ページに書くことにする。

 この様な条件の土地に住むものとしては、あらゆる事を想定してリスクマネージメントをしておきたいと思うのは当たり前なのでは?と思うんだけど、みんな違うんだよね。

 で、本題のロープの件に入る。また、別の機会に書きたいと思うが、ロープワークは災害時を含めて色々なシチュエーションで役に立つことが多い。下記のバイクの引き上げシミュレーションは、山の中での重量物の安全な引き上げにも応用できるし、こういった技術の発展系には、スタックした車などの車両のレスキューにも通じる。ウィンチングとか、チルホールやプーリーなどの道具を使った手法である。また大径木の伐採時にも此等の道具類を扱う上でも、全てロープやワイヤーの扱いの基本的概念は共有するものが多い。その内容についてはなかなか整理してページを作るところまで行かないので、取り敢えず本ページのテーマであるバイクの引き上げ手法について。

>   林道アタック時には、もしもの時の為に滑車付きのロープを持参してますが、
>   幸運にもまだ一度も出番がありません^^;
滑車もですか?ロープはどんなロープなのでしょうね。工事現場のトラロープの類は滑りやすくて危ないですが。クライミング用のザイルだと鋭利な岩や化学変化に弱いですし元々墜落時のショックを和らげるために、荷重が掛かった際には延びが生じますからね。なので滑りにくくて扱いやすく丈夫なロープがあると良いですね。わたしのものはもう大分古くなってしまいましたが、オートバイ運送業者が使っている、メッシュ状に編んである綿(多分?)の丈夫なロープを持って歩いています。

【昔はロープのみ】
 昔はバイクを積むのにもタイダウンベルトなんて無かったから、どんなときでもロープで縛っている。実は今でもそうだ。タイダウンベルトは一応持っているけれど、ロープの方が応用が利くからね。ロープ一本があれば、色々な局面に対応できる。

“ロープの素性”:その様なメイルを書いた後、近所の金物屋さんに行ってどんなロープがあるのかを聞いてみた。出して見せて貰ったクレモナというロープが自分が25年以上使っているロープと編み方が同じ様だった。(^^;; それは組み紐で金剛打ち(八つ打ち)というものだと教えて貰った。素材はビニロンでメーカはクラレとのこと。手触りが良いので綿と勘違いしていたが、綿だったらこんなに丈夫なわけはないよね。
 それで、自分の持っているロープと比べてみると太さは違うものの編み方はまるきり同じ。えっ?そんな昔からあるものなんだと納得。此のロープは超気に入っていて、丈夫で扱いやすかったのだ。前にも書いたように学生時代にYAMAHAの製品を配送するバイトを散々やっていたので、バイクは此のロープで固定していた。同じものを運送屋さんから頼んで分けて貰って、自分のサニートラックロングにバイクを積んでレースや練習に行っていた。

 当時はタイダウンベルトなんか無かったしオープンデッキでフックのあるトラックはロープで充分固定できたから、その様なものも必要もなかった。2tや4tトラックに何台もバイクを固定するにも、ロープ1本あればフロント側をガッチリ固定できるし、その際の南京縛りも手早くやれば時間なんかも掛からない。また、大昔、固定用の大型ラチェットベルトもなかった頃には、2、300kgあるアップライトピアノや700kg位有るフルコンのグランドピアノなども南京縛りでトラックに固定していた。その場合はW南京(二又南京)やトリプル(三つ又南京)で固定しロープを引いて強く張る担当の人間と二人掛かりで縛った。
 まあ、余計な話だけどロープも扱いを知っていれば、かなり強力という話し。そして、このクレモナのロープは滑らず伸びず傷みにくく非常に扱い易いということ。雨で濡れるとごわごわと硬くなるけれど使っていれば直ぐに元に戻る。 

 その時にお店にあったものは、10mmと7mmのクレモナと他には縒り紐のタイプのロープとトラロープだった。10mmじゃあ太すぎるし7mmでは荷重に対してはOKだろうけれど細いので手に食い込み痛そうなので却下。近々9mmが入るというので其れまで待った。鍋屋金物店さんによると、以前は二分、二分半、三分などの太さで分けていたが、最近はミリ単位であるとのこと。クレモナも8mmもあるはずということだった。でも、300m単位のドラムで入荷するので今回は8mmを諦め。

“ロープのボリュウム”:結局、懐が寂しいのに9mmが入ったら30m買ってしまった。数日後、友人が大型のビニールハウスを畑に建てたいからというのでホームセンターに買いに行くのと建てるのを手伝うことになった。他にも縒りロープとかは持っていたが、この際だからと7mmも15m買ってしまった。9mmだと軽トラのフックに掛けるときに南京1回くらいだったら良いのだけれど、何回も行ったり来たりするときには太すぎて軽トラのフックの長さではチャンと縛れそうも無かったからだ。
 さて、2段下の画像のロープだが、前述のように細い新しいものが7mm*15m、太い新しい方が9mm*30mだ。汚い古いのが8mm*10m程度。7mmはm当たり70円。9mmはm当たり90円だったと思う。それにしても9mm30mはボリュウムあるよね。自分の沢登り用のザイルは8mm*30mとか8mm*50mなどがあるが、9mmだとやはりボリュウムが膨らんでいるのを感じる。

【クレモナのロープ】
【ロープ3種】

 これが組み紐の金剛打ち。握り具合も滑らずに良いし丈夫。画像は10mmのもの。

 左から、多分8mm、クレモナの7mm、9mm。

“ロープの管理”:ロープは長いほど扱いづらいので、きちんと管理する方がよい。束ね方も色々あるが、きちんと整えられて巻かれているかどうか運送屋のレベルが解る?って、冗談じゃなくて、荷によるけど平ボディの超ロング4t(此で長距離をやっていたことがある)とか大型(自分の時にはアルミウィングだったのでラクチン)とかだとシートとロープをきちんと扱えて綺麗に畳めなかったら仕事にならない。咄嗟の雨の時にサッサと拡げたり縛ったり出来ないと大変なことになるからね。自分がバイトしていたピアノ配送なんかでも2tロングにピアノ満載、その上にエレクトーン満載で戸別に配達するので雨の時は大変だったわ。プロの連中は兎に角仕事が早くて綺麗だったね。そんな中でやらせて貰ったので、重量物をを丁寧に確実に扱う方法や綺麗に仕事することを学んだ。それには道具をチャンと管理することも大事だからね。

【束ね方其の1】
【束ね方其の2】

 こちらは運送業者が行うロープの束ね方。手と肘に幾重にも回してロープをたぐり、最後に残った部分で全体を巻く(棒結び)。その上で、ロープの輪の中に通す。その上でロープの索端(画像のロープの上に1本出ている部分)を持って地面に叩き付けると全体が締まる。
 索端に輪を作っておく端末処理してあると壁のフックに下げておける。が、用途に合わないときもあるので、必要に応じてひばり結びで二重の輪を作ればよい。運送業では此のひばり結びと、巻き結び(マスト結び、インクノット)、及び南京結びが出来れば殆どカバーできる。
 巻き結びは浪人時代に熊野灘の親戚の家で毎日漁船に乗って湾に出ていたので、船を係留するとき、漁船同士を横付けして作業をしたり行き来するときには必ず使っていたね。
 ロープワークは、今では本を買わないでもWebで検索を掛ければ色々な方が書いているのでイメイジを掴みやすいと思う。

 ロープをいざ使おうと解くと絡まっていることが多い。それは束ねるときにキンクしているところがあったり捻れが入っていたりするから。そういうものを取り除きながら束ねるのだが、根本的な問題に左のような束ね方だとロープが重なりやすいことがある。
 その為に沢登りやクライミングでは、ループ式や振り分け式で束ねる。上はループ式二種。真ん中の二束になっているのは9mm30mを15mずつの二つのループにしておき、足りなくなったらもう一つのループも解くため。ま、バイクやトラックで使うんだったら沢登りのロープワークや支点確保技術の方が実用的なものが多いかも知れない。
 山岳レスキューの救助技術なども同様だ。荷物や人間をロープで架線を張って移動させる流星法や、滑車やカラビナを使って上に引き上げる荷揚げシステムなど様々にある。何れも安全に機能するような確保システムを構築しているので力尽くで行われるものではない。これらは本だけで学べるものでは無いし、危険を伴う作業なので、エキスパートに確実に教えて貰うのが良いだろう。

“ロープを使った引き上げシミュレーション”:最初の方に沢登りに使っている道具類やクライミングツールの紹介をしたが、それらの道具類と此の普通のロープを使ったバイクの引き上げについて考えてみた。まだ、実際にはやっていないので何れ検証が必要だが、取り敢えず紹介させていただいておく。実際については『漂エド沈マズ』ネットさんがやって頂けるかもしれないし。他の方々のチャレンジがWeb上で観られるかも知れない。何れにしても、興味有る人間にとっては他の人がやっていることを読むよりも自信で工夫した方が面白い内容なので危険の無いように試されると良いだろう。

“メイル転記文の内容説明”:下記の【メイル転記文2】の中に書いてあるように、先に送信した方のメイル【メイル転記文1】に書いた自力引き上げの方法について勘違いしていたものを正したのが【メイル転記文2】の方である。(※専門用語を説明するのは此のページの目的でないので、興味がある方はWebで検索を掛けてご自身で調べて欲しい
 何れも独りで山に入ったときのことが前提で考えている。つまり自力脱出ね。また、内容や名称についても勘違いしているところがある可能性がなきにしもあらず。呉々も運用にはご注意を。

【メイル転記文2】
>ネットで調べてみると、8mmの太さのものが良さげかなと思っていますが、9mmの方が
>何かと安心かなと迷っております。
1mm違うと長くなれば成る程ボリュウムも増えますしね。ただ、太めの方がシュリンゲの効きが出やすいですが。
近くの金物屋さんにも近々、8mmか9mmが入るような話でしたので、もし買えそうだったら、ここいらで新品にリプレイスしようかと思っています。
ところで、先日メイルしたバイクの自力引き上げの件ですが、可成り勘違いをしていました。
斜面の上に引き上げる場合に、上部の支点に滑車を使うと、バイクの前後が上下に振れるだけになってしまいそうです。例えば、前を手で持ち上げたら後ろが下がるなど。ですよね〜。
なので、頭の中でシミュレーションをしてみて現実的なのは以下のようになりました。
・ロープの中間点を8の字結びにして輪を作る(8の字結びは資料をご参照下さい)。8の字結びは荷重がかかってきつく締まっても解きやすい為。
・支点となる木にテープスリングを二度巻きしカラビナを掛ける。
・其のカラビナに、8の字結びの輪を掛ける。
・滑車をシュリンゲを介してバイクの前後にそれぞれセットする。都合2set
・垂らしたロープを、バイクの前後の滑車にそれぞれ通して上に戻す。
・戻したところで、8の字結びを造る。末端は上に。これがバイクの前と後ろの両側に出来ます。
・そこに、バッチマン(カラビナとシュリンゲを使った制動装置)を内側のロープに作る。
・バッチマンのシュリンゲを8の字にカラビナで接続。これをバイクの前と後ろの両側に作る。
・其の後に、バイクの前後を交互に引き上げるのですが、片方を上げてバッチマンを効かせれば、その位置からずり落ちない様に出来るのではと想像します。
・また、斜面に凸凹が少なければ、バイクを手でもって引き上げるのではなく、8の字以降のロープを掴んで上に引くということも出来るかも知れません。また、これは二人掛かりで上げるときも有効なのでは無いかと思われます。
ただ、バッチマンにしろプルージックにしろ、ある程度のテンションが掛かっていないと制動効果が得にくいですから、斜面での引き上げ時には制動が掛かっているか忠実に見てやらないとダメかも。
何れにしても、実際にバイクで行って見たわけではないので、やってみたら実際には役に立たないということも出るかも知れませんね。
こちらでも時間ができたら実験してみたいと思います(道具立ては、ある程度揃っていますしね)。

【メイル転記文1】
此の件に関して自分は実際にやってみたわけではないのであくまでも想像の範囲です。ただ、滑車を使わなければ上に引けないほどの急傾斜ですと、基本はこの様な感じになるかと思います。更に別のロープで後方か前方も固定しないとなかなか上に持ってこられないかも知れませんね。
わたしのささやかな経験ですと、サイトのページにも書いたようにバイクを立てた真っ直ぐの状態で、ステアリングヘッド辺りにロープを掛けて直に引き上げるのには4,5人掛かってやっと少しずつでした。それも、アップライトやグランドピアノを運ぶピアノ屋の仲間とです(わたしもピアノ運送は長かったので、重量物を狭いところで上げたり下げたりするのは結構やりました)。
それで、心配というのは、此の方法で前後を少しずつ引き上げるときのロープ終点(移動側のバイク固定点)の仮留めの方法です。
一人しか居ないので、一回引き上げる事に縛って固定をすることが必要になりますよね。これは手間が掛かると同時に、バイクが滑り落ちそうになったときに疲れていると支えきれない状況が生まれる可能性が高いと思います。
そして、そのうえ、斜面上部の支点には滑車を使っていますから、ロープの制動が効くことは期待できませんものね。
すると斜度がきつかったり足場が悪かったりする場合に、人間も一緒に滑落する危険性が出てきます。
それが怖いんです。
沢登りでもありますけれど、ロープ一本掴んでも人間を支え切れません。手が滑って大やけどをするのがオチです。そして人間は滑落してしまいます。
その為に、ディッセンダーという制動器を使ったり、補助ロープをメインロープに巻いて、制動器の代わりに使用したりします。
この補助ロープを、シュリンゲとかスリングと申しますけれど、メインロープより細くて柔らかい40〜50cmの紐を輪にした状態のものです。
此をクライミングなどで使うザイルワークの手法で、メインロープに絡げると、ディッセンダー(下降器)やアッセンダー(登高器)の代わりになります。
正しい巻き方をメインロープに対してすると、下に対して滑ったときには制動して止まりますし、上に上げたいときには手で押し上げると縛りが弛んでメインロープの上方に移動出来ます。
この縛り方は、「プルージック結び」、「ヘッドオン」、「バッチマン」などがあり、他にも「マッシャー結び」などがあります。
この内、「バッチマン」と「マッシャー結び」は、カラビナを介してメインロープに巻き付けるので、バイクのような重量物の負荷が掛かってきつく締まっても、シュリンゲを再度弛ませ易い縛りかただと思います。
こういった事をテキストのみで表現しようとすると煩雑になってしまいますが、実際には簡単なことです。
恐れ入りますが、ご興味が湧くようでしたらば、上記の結び方のキーワードで検索を掛けてみて下さい。絵があれば直ぐに理解できると思います。
または、大きな書店で、沢登りやクライミングの技術書を探してご覧になってみれば理解しやすいと思います。
☆この何れかの結び方でバイクの片方からメインロープに対してシュリンゲを出して巻いておけば、引き上げたロープ位置で固定でき、且つずり落ちないようにテンションが掛けられます。そしてバイクが滑って斜面を落ちようとしてもシュリンゲの自動制動でロープの延び分位しか落ちません。当然、人間もバイクに掴まっていれば、斜面を滑落することもありません。
兎に角、心配なのは重量物の慣性というのは相当なものがありますから、一度滑り出したらロープを掴んで止めるというのは不可能くらいに思って於いた方が危なくないでしょう。仮に制動を掛けられるとすれば、例えば荷台のバーの間に通したロープを180度以上の角度で戻して、上から来ているロープに絡げてグイと絞り上げる方法でしょう。でも、これでは少しでも弛めるとズルズルとバイクは下に落ちようとしますから(斜度に依りますけれど)、他のステップに移ることが出来ません。
先程、書いた「バッチマン」と「マッシャー結び」では、重量の掛かり方次第では片手でも擦り上げられますし、上げた分から下には自動制動で落ちませんので、少しずつでも上げて行ければ元の木阿弥といった事態にはなりません。
長くなってスミマセン。
滑車とロープとお書きいただいたので、此の辺りの現場での安全確保がしっかり出来ていないと、逆に危険な目に遭うことや怪我などに直接的につながってしまう道具であるために書いてみました。
出来たら安全なところで、色々なケースを想定して試されてご覧になると良いかも知れませんね。
そうすれば、「プルージック結び」をはじめとしたロープワークの高機能性を実感できるかも知れません。結構、面白いんですよ。
プルージックが結び出来て、これをザイルに二つ乃至三つ付ければ上から空中に垂らしたザイルを安全に登ることが出来ます。
余計なことですし、既にご理解頂いていることかも知れませんので老爺心で書いてみました。悪しからずご了承下さいね。

【CTだとちょっとなぁ〜】
【低山のくせして結構な急斜面】

 なんの事は無いスロープ。。。なんだけど、木の根っ子を避けないとCTには登りにくい。一番上の方にCTのテールが見える。山を歩くときは、樹は根っ子が弱いので出来るだけ踏まないように歩いているんだけど・・・避けているとバイクだと登れる登れないのクリティカルレベルになってしまうし。

 標高300m〜400m位の山だけど、山が丸くなくて結構谷が落ちているんだよね。何かの拍子にバイクを落としたら引き上げは大変。世界の中でも地震の多い国の、そのまた断層が多い地域に暮らしていることを実感。近くに地震道があったり、少し車を走らせれば地滑り地がある。景色も断層の荒れた波長のもの。

転記文は以上

“家の直ぐ近所の山”:
 今までは遠慮していたのだが、『漂エド沈マズ』ネットの管理者の方が、場合によっては此方まで遠征しに来られるというお話も出ていたので、ゲートばかりの林道しか無い当地の中で少しでもCTで遊べるところを下調べというわけ。下の画像の此処なんかCTで3分も走れば山の入り口だもんね。雑木ばかりの極低山なのでひ弱な嫁さんを連れてハイキングに行くのにピッタリ。新緑の時期にもハイキングに行って来た。歩くと10分ちょっとで山の入り口があるというのも良いロケーションかも。
 ついでに書くなら此の記事を書く数日前に嫁さんと夏キノコを採りに東丹沢に行った。といっても車で30分掛かるかどうかの手前のところ。人が入らない裏の方からということで林道の奥の方まで歩いていって取り付いた山の斜面は獣道だらけ。沢登りをやっている自分にはどうと言うことが無い斜面だけれど、慣れない人だったら滑落する可能性があるので、テープスリング10mのお助けロープで確保しながらの這いずり上がり。こんな時にも道具と経験は役に立つ。斜面に立って下の方が見えない位のところがある斜度だったら互いの安全確保は大事だもんね。てことで、背中のデイパックには、6mm*15mの補助ロープと小型8環、カラビナ、ウェストベルトが何時も装備されている。でも、CTで出掛けるときには其れ等は無し、違うパッケージで山の中に。

“小改造”:
 それでもって、木の枝や根っ子などの障害物が多い近所の山で、一発でクリアできれば木の根っ子も大して痛めないのに(オフ車も四駆も下手な奴ほどほじくって荒らすんだよね...って、わたしか?)、登れないでスタックするとどうしても穴を大きくしてしまう。
 その上、バックしようとしたらサイドスタンドとタイヤの間に木の根っ子が挟まって、バイクを持ち上げないと後ろに戻ることも出来ない。マジなオフ車にそんな機能は無いけれど、元がカブだから其処まで考えてあるわきゃない。だから細かいところのチューンは必要ね。こんな徘徊する人は腹の下は綺麗に整えましょう。

【整形前】
【整形後】

 改めてよく見ると、こんなにサイドスタンドが下がっているんだもんね。そりゃあ、引っかかるわな。それにスタンド自動跳ね上げ用のゴムセンサーなんて要らないし。

 スタンドのストッパーをディスクグラインダーで時間を掛けて削る。そしてゴムセンサーも根元から丸ごと削り取ってしまう。そうしたらこんなにアップした。

 この程度のことでも、確実に効果が出る。CTは良い道具としての素材だから自分の用途に合うようにチューンする(出来る?)のが良いよね。自分はそんなに大したことはやらないけれど、此処で知己になった『漂エド沈マズ』ネットさんの整備のページを参考に、ハードな使い方をするCTのチューンをしていこうと思う。次は、クラッチ整備か、シリンダー周りのオーバーホールか、はたまたオイルクーラー装着か。ということで1年ぶりの本ページ更新完了。。by Recycler `06/8/3


☆サイト内関連ページ☆
・ヴィンテージMX&ガレージライフ・バイク仙人の館。“蘊蓄オフ車ジャーナリスト、HaraQzo氏の隠された生活”---36年位前に新横浜駅近くにあったモトクロス練習場で一緒に走っていた仲間、hara氏。ヴィンテージモトクロッサーとヴィンテージトライアラーに囲まれた生活、そのhara氏のヴィンテージなガレージライフを覗く。---`08/5/5
・ヴィンテージモトクロスの風景2007年4月版:旧友がヴィンテージモトクロスにエントリーしているというので見学してきた。すわ!病気再発か? `08/6
・スーパーモタルド(昔、あめりかでスーパーバイカーズと言っていた)`02 & おまけ:『1970年代のオフロードバイク事情:新横浜モトクロス場編』『ハンターカブCT110が我が家に!』---CTがやってきた経緯 `04
・CT110ハンターカブのその後---整備と部品交換。たかがCT、されどCT。足(たる)を知れと言われても..`05---いい加減な整備とパーツ交換でも相当に調子よくなってしまい、、、ノンビリ走る為の足代わりどころか、遅い車が走っていると捲りだす始末(^-^;;---`05/8/吉日.
・新規格以前の四駆軽トラのお薦め---其の一。身も心も軽く、農的生活には四駆軽トラ。良い“足”を手に入れる。って、ちょっと一般的でない角度からの道具としての四駆軽トラの見方。なんでそんなページまで作るかなぁ・・・`04/12/3
・新規格以前の四駆軽トラのお薦め---其の二 ---スピリチュアル軽トラ-ライフ。良い“足”を手に入れたら---`05/1
・手打ち鉈他、造林用の良い道具類を手に入れる`01/2---刃物は使ってなんぼ。使わなければ良さは解らない
・良い“箕”を手に入れる?---を追加。昭和28年より前の箕をリサイクル屋さんで手に入れたのだが、もしかして漂白の民と言われるサンカの人達の作ったもの!と期待したのだけれど。。。「手打ち鉈他、造林用の良い道具類を手に入れる」の追加記事内の続編--`04/10/9
・肥後の守の使い易い点?---家の近所の金物屋さんに寄ったら肥後の守で竹とんぼを作っていた。切り出し小刀などより意外と使い易い肥後の守の形状とは???って、大したことではないのだけど取り敢えず書いてみました。(^-^;;--`04/12/5
・東京マタギ、ナイフメーキング教室?`06/3:熱可塑性樹脂カイデックスを使ったシース(鞘)作り& 山菜キノコ採り教室の風景
・東京マタギ深瀬教室の仲間とのキノコ&蕎麦の会 `07/11/20---裏々キノコ教室:性格悪い奴はキノコ採れない伝説。楽しい仲間とのキノコ採りの風景と、少しばかり美味しく出来るようになった蕎麦打ちのプチ自慢。性格悪い奴ほど能書きが多い!!!って、、、誰のこと?
・“山仕事の道具と技術、智慧は、自給と自衛の基本”(社)全国林業改良普及協会刊 森と暮らすNo.2「ノウハウ図解山仕事の道具」(`08/6/10発行)のお薦め-----自給自足、半農半X、田舎暮らし、農的生活指向の方々に必須? 自然と共に暮らそうと思ったら山と木々があってこそ。本書は、山主や林家向けの入門編の本だが、山の作業と道具に関わることから安全管理まで全てを網羅している。当サイト管理者も、鍛冶屋の智慧や、道具類の修理修復、熱可塑性樹脂カイデックスを使った鉈や道具類の鞘(シース)作りのページを70頁ほど書かせて貰った。実践的な智慧が籠もった本なのでお薦めする。---`08/6/11
・騙された渓(メタボリック沢登り)ぎょうじゃにんにくぎょうざはどうじゃ?の巻 2008年7月:沢には原初の汚されていない美しい風景があり、そして美味しいものが沢山ある。天気にも恵まれ、楽しい仲間たちと行けば、それは天国さ。それにしても荷物重てぇなあ。一泊なのになんでこんな荷物背負ってるんだろ。足下が良きゃいいけど、ちょっと滑ったら滑落だぜ。俺等なんか勘違いしていないかなー。
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