一日目
売れるものが無い所から始める。
それでは、一日目の学びを始めましょうか。ほとんどのビジネスは始めから売れる商品やサービスは持っていないのが現状だと思います、若しくは売れる商品やサービスに気が付いていない時も同じです。それに気がついていたら売れているはずですからネ……?
売れるものが無いのですから、売れるための商品やサービスを創り出さないと成りません。私が実践してきた事例をひもときながら見ていきましょう。
K酒造会社に在籍していた時の事です。私は初めてアルコール業界に入ったので解らない事だらけです。かんたんに言うと何も見えない解らないと言う事です。ではどのようにしていけば良いかどうするかが課題となります。
そこで、関東以西から九州鹿児島(日本海側の県は行っていません)までの主要量販酒店(スーパーマーケット・酒ディスカウントストアー・ディスカウントストアー・有力酒販店・CVS)約450店舗をくまなく見て回ったと言う事です、3ヶ月位掛かりました。
マーケの世界ではこれを聞き取り調査と言います。あらかじめ仮説を立てて質問を店長さんや店員さんに聞いて行くのです。聞き方のコツは質問をさせてもらい、ただ聞くだけですこちら側の主観を一切挟まずにと言うのが聞き方のコツです。これは洞察する事を意味します。聞き取り調査をこなして行くと頭の中にデータが大量に蓄積されていきます、
そうすると、ある時「突然」に、これが売れる商品だと言う事が理解できます。
この聞き取りをしている時に、ヒラメキがありました。その商品群はすでにたくさんの商品で溢れていました、アイテム数として30アイテム以上が既に存在していたのです。
しかし、売れていない商品群であり、売場関係者の話では「枯れ木も山の賑わい」アイテムでありました。驚くことに、ほとんどのメーカーの営業の方々や関係者(メーカー関係・卸関係・流通関係)は、毎日この商品に接しているにもかかわらず、この商品群が売れ筋の商品に成ることが理解できていなかったのです。K社の営業マンにしても同じです.
理解ができないのが現実です。また、どこのメーカーも仕掛けをしていなかったのです。
関係者ほぼ全員が、売れる商品とは思ってなかったと言う事に成ります。
K社はF市場(ここの意は場所で○○地方)では支店開設以来26年間に渡って営業努力してきましたが、○○市場(例えば焼酎市場の意)では一番売れる商品(メーカー)とは成れない状態でした、常に二番目の商品(メーカー)としてが定位置でありました。
そこで販売戦略を立案し社長に意見具申し、主力商品として売り出す事が決まり実行され、半年間で一番売れる商品に激変し、一位メーカーと二位メーカーが逆転したのです。
営業努力の26年間は何だったのでしょうか? たった半年で逆転があるのです。驚愕の事実です、マーケティングはこのように劇的な変化を市場にもたらします。
今では、この商品群の市場推計販売額は1,000億円以上販売金額をつむぎ出しています。