一日目
売れるものが無い所から始める。
メーカーの場合
メーカーの場合方法は、新規に新商品を開発する・既存商品の見直しと成ります。では、 既存商品の見直しから説明しましょう、導入商品の市場・売場をメガネを外して洞察や観察から始めてください。新しい見方ができると売上が激変する事がよくあります。
過去の事例で、某インスタント麺メーカーが海外で新商品を導入した時の話で、カップ○○○○の売場は始めはスパゲッティー(乾麺・生麺)売場の棚に商品を陳列していたが、 知名度も無く全く売れなかった、困った営業マンは観察や洞察を繰り返し行い知恵を絞り、 考え抜いた末に気がついた。
それは、売場を変えることであるという結論にたどりつき、売場をスープ売場に変更し祭事(デモンストレーション)販売を導入し売上が急激に伸び始めたと言う事例です。
土地や所が違えば住んでいる人の意識(固定観念や常識)が違うという事が重要な意味を含んでいるのです。現在は消費者の意識が変化しているのと認知度が上がりカテゴリーが形成されているので専用の棚に置いてあります。
新規に新商品を開発する場合は、売る商品を始めから開発するので、始めからニーズの 抽出から始められます。基本は仮説立案の作業から入るわけですが大事な事は未充足のニーズに応える事が必須に成ります。ニーズ抽出が出来たと思っても消費者の使用頻度 諸々の要因や課題が非常に多くありますので必ずニーズの量の確認かニーズの強弱確認作業をして、商品化することです。
私の失敗例を上げて説明しましょう、それはY食品会社に在籍していた時に遭遇した事例でスパゲティーソース関連の新商品開発時の出来事です。
今から約20年前の事例です。それは、スパゲティーの消費が伸びている頃に、GI(グループインタビュー)でニーズ抽出すると、ニーズを発見することが出来ました、そのニーズは『スパゲティーを辛子明太子で和えて食べたい』というニーズでした。次にそのニーズの強さを確認しないと市場導入は非常に困難をきたします。
そこで、C/Pテストを実施しました。結論からお話しすると驚いたことに、辛子明太子は白いご飯に乗せて食べるのが一番美味しいので、辛子明太子のスパゲティーソースは購入しないと言う事実が判明しましたが、そんな事はないだろうと思い再度スパゲティーソースのバリエーション調査をしたところ、辛子明太子スパゲティーの食用頻度は3ヶ月に一度の割合で家庭の料理メニューに登場すると言う事が判明しました。
そのデータを基に全国販売した時の市場売上をシュミレーションして見ると販売は中止したほうが良いと言う数字が出てきました。
このようにして、ニーズはあるが期待した売上金額は望めないという結果に終わりました、このように残念な結果に終わりましたが、もし現時点でこの商品を出したらどうでしょうか?
あなたはどう思いますか?私の結論はやはり同じ事だと思います。
しかし、このような方法が企業にとっては重要な事になります。何故ならば、最初の調査結果を鵜呑みにして設備投資をすれば、その金額は○億円をドブにすてる事になります。
捨てる金額は少ないほうがリスクヘッジできるのです。