


VOL.18
2001.7.1. |
前号までは ここ をくりっくしてください |

 
我が家の2人の娘は、大変な甘えん坊。
1日中、私の後に付いてくる。
2階で洗濯物を干せば、ベランダまで、トイレに行けば、ドアの前でじっと待っている。
、、、と、こんな具合に、私にはつねに、2つの影が付いてまわっている。
その影のうち、小さい方が、少々幅を利かせ始めている。
めでたく3歳になった、
L.。
一人前気取りで、5歳の姉Eのことも、バカにしだし、家族を振り回している。
私も、小さいLの方にどうしても手がかかり、
Eとのゆっくりした2人の時間も、なかなか持てなくなってきた。
ある日、めずらしくタップリお昼寝してしまった、E。
夜、眠れない。
仕方なく、2人で起き出し、折り紙を始めた。
夜中にママと2人だけの、折り紙。
Eにとっては、この上なく楽しい時間だったよう。
次の日、夜更けに1人パソコンに向かっていた私。
階段を下りてくる足音が、、、。
びっくりして見に行くと、真っ赤な目のEが立っていた。
「ど、どーしたの?」と、聞くと、
「眠れない、、。」と、E。
しかし、どう見ても眠れない状態とは、思えない。
目の焦点は合っていないし、いかにも夢の中なのだが、、、。
「折り紙、しよう、、。」と、フラフラしながら、部屋に入ってきたE 。
 |
↑くりっくしてください 大きな絵になります |
昨夜の折り紙がよほど、
楽しかったのだろう。
その次の日も、執念で起きてくるE。
いつまで続くのかと、
怖くなった、4日目の晩、とうとうダウン。
眠っているEの寝顔に、
「明日からは、2人の時間作ろうね」
と、つぶやいた私だった。
しかし、これがなかなか大変。
パパと2人、、、もダメな、L。
どうしたものかと、作戦を考えた。
幼稚園バスのお迎えの時、昼寝しているLを、パパに預け、1人で出掛ける。
こっそり、物音を立てないように、我が家を出る私。
そして、帰りに近くの公園で、しばしのおしゃべり。
いきなりの私の誘いに、
「Lは? 大丈夫なの? ママ。」と、E。
すっかりお姉さんになったもの。
でも、やはり5歳、2人だけになると、ピッタリ私にくっつき離れない。
私もこの時だけは、Lの事も忘れ、2人の時間を満喫する。
2人きりで話してみて初めて、すっかり私の良き話し相手になっていた、Eの成長をしみじみ感じた
そして、彼女のかわいい話題のとりことなった私。
 |
↑くりっくしてください 大きな絵になります |
E 「ねえママ、バクって
夢を食べるんだって。」
私「うん、そうだよ。」
E 「夢、どうやって、
食べるの?
夢見る時って、眠って
いるでしょう?
ママ、食べるところ、
見たことある?」
私「う〜ん、見たことは
無いけど、、、。
もしかしたら、自分の夢
じゃなくて、他の人の夢
食べちゃうのかも
しれないね。」
E 「おいしいのかなー?」
私「食べてみたい?」
E 「う〜ん、たのしい夢なら、食べてみたい。きっと、甘いよ。」
私「コワイ夢は?」
E 「コワイ夢って、にがそう、、。たのしい夢は、チョコとかアイスとか、、
トローリと甘い味、悲しい夢は、涙みたいにしょっぱい、、そんな感じする。」
私「こんど、動物園行ったら、見てみようよ。」
E 「うん、夢食べるまで、ずーっと見ていようね。」
と、こんな調子に、話ははずむ。
そして、虫や花達に、かわいい名前を付ける名人でもあるE
。
小さな蛾のような虫は、”ふきふき こな虫”。
だんご虫も、”ころころ まめ虫”と、なる。
公園で出会う、名もない花達も、”ぼんぼりちゃん”や”しろちびちゃん”と、
すてきな名前をもらっている。
そして幼稚園から、そんなかわいい虫や花を、連れて帰ってくる。
「ママ、おみあげ、はい。」と、大事そうに持ってきたダンゴムシ。
体の半分が白で、もう半分が黒のツートンカラー。
「半分だけ、お着替えしてるんだよ。」と、E。
「今日のおみあげ、ゆずの赤ちゃん。」と、Eが持ってきたものは、
小さな、小さな、木の芽。
なるほど、黄色くて、まるで柚のミニチュアだ。
 |
↑くりっくしてください 大きな絵になります |
また、ある日は、
「ママ、お友達の家へ
行く約束したの。
行ったこと無いから
2人で地図書いてきた、
これ見て、行こう。」
と、E。
見てみると、確かに
地図のようなのだか、
、、”駅”と”駅の道路”と
”おみせ”と”たてもの”
があり、”たてもの”の
”4かい”で横に
”うらぐち”とある。
どうやら、この”うらぐち”から、入るらしいのだが、、、。
まるで、アリスのワンダーランドに出てくるような、かわいらしい地図。
そんな世界で生きているEが、少々羨ましくなり、
「この地図、ちょうだい。」と、私。
Eと2人で、おしゃべりしていると、、見慣れた公園のベンチも、木や花も、
今にも、起き出して、話し出すのでは、、、と、錯覚してしまうほど、、。
すっかり、ワンダーランドをさまよって、気が付けば、1時間経過。
あわてて、家へ駆け戻るのであった。
昼寝ー置いてきぼり、、が、何回か続き、Lも反撃に出た。
昼寝しない、、、。
と、いうわけで、またまた2人の時間は、なかなか取れなくなったのだが、
最近では、2階のそうじや、お買い物など、手伝ってもらったり、
つねに心に留めておくようになった。
お手紙が書けるようになった彼女。
そろそろ、交換日記でも、してみようかと考えている。
|
♪文とイラスト yun ♪


ご感想・・絵のご投稿お待ちしています
|VOL1|VOL.2|VOL.3|VOL.4|VOL.5|VOL.6|VOL.7|VOL.8|VOL9|VOL.10|VOL.11|VOL.12|
|VOL.13|VOL.14|VOL.15|VOL.16|VOL.17|
|Gallery|Profile|INDEX|BBS|Travel|Today|EveryBody|Universe|CoffeeBr|Kiyroom|LINK|Diary|
Copyright1999-2001(c) Studio Hiro H.Oda All
rights.reserved