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VOL.5    

  

お花

    へんな子ちゃんへんな子ちゃん
 
  ”この子、何か見えているみたい”
   Eが4.5ヶ月の頃、良く感じたもの。
寝ながら、空中の一点をじっと見つめ、微笑んだり、声を掛けたりしている。
何処の子にも、少なからず同じ現象はあるらしい。
ある人は”まっくろくろすけ”と呼び、ある家庭では”オーラ”とか、名前がついている。
   ”いったい何者? どうして私には、見えないの?”気になって、仕方ない。
「赤ちゃんは、天使が見えるのよ。」ある日、友人が言った。
”天使かー。フワフワ空飛んで、ちっちゃくてかわいい、あの天使、、、。
そうねー、天使なのかも、、、。”と、すっかり天使が、気に入ってしまった。
それから、いろいろな天使の絵をEに見せてみた。
どれも反応、いまいち。でも、その中にじっと見つめる、1枚の絵が、、、。
私の描いた、しっぱい天使の絵。その日から、謎の天使は”へんな子ちゃん”と名付けられた。
   
   Eが2歳位まで、”へんな子ちゃん”は現れた。
   突然、部屋のすみをじーっと見つめたかと思えばいきなり、きゃっきゃっと、笑い出すそれは大人には見えない!
「どうしたの? 何がいるの?」と、聞くと、
「ほら、そこそこ。」と、
指指すのだけど、
何も見えない。
「何? 見えないよ。
何がいたの?」と、しつこく聞いても、
うふっと笑うだけ。
まるで、言っても無駄よーと、言われているよう。
また、ある時は
「今日は公園に、いくよ、ママ。約束だから。」
と言う。
「へー、誰とのお約束? もしかしてお友達?」
人見知りのEも、とうとうお友達が出来たかと、喜ぶのも束の間、「ちがうよー。」、、と、例のはぐらかしスマイル。
”ははぁーん。へんな子ちゃんとの、約束ね。”好奇心にかられ、そそくさと公園へ。
しかし、へんな子ちゃんの影も形もなし。 ものすごい観察眼で、Eを見張っていた私も、疲れ果て、帰宅。
   「へんな子ちゃん いたの?」と、聞くと 「いたよ。」と、すずしい声。
    いつも、その調子で結局、へんな子ちゃんの正体は不明のまま、いつの日か忘れ去られた。
 
   下の子が謎のへんな子ちゃんを、話題にしたのは、1歳位の頃。
   彼女の場合、最初から名前付き、しかも2人いた。”ジェイク”と ”あかちゃん”。
   日々、様々な色に変化し、そのうえジェイクは犬らしい。で、出掛ける時、連れて行ったりする。
天使??

ある日、外出してから、
「あっ、あかちゃん忘れた。」
と、始まった。
「あー、そう。」と
軽く聞き流すと
「ママ=お家に戻って。
あかちゃん、忘れた>」と、
驚くほど強い口調。
どう言いくるめても、
「もどる。」とあきらめない。
Lの意思の強さに、
圧倒されながら、
結局家へ帰ることに。
部屋へ入り
「はい。連れてきた。じゃ、
行こう。」と、ニコニコして
出掛けるLに、少々、不気味なものを感じた。
 
   また、ある日は散歩の帰り道、道ばたに大きい犬のうんちが、、。
   「わーおおきいうんち。やーね、きっと大きいワンちゃんが、していったんだね。」
   と、話ながら家に着くと、
   「ママ、ジェイクとあかちゃんが、大きいうんち、見てないって。もう一回、うんち、見に行く。」と、始まった。
   ジェイクとあかちゃんに対しては、妥協を許さないLちゃん。
   仕方なく、うんち現場まで、トボトボと引き返すことに、、、。
   そして未だに、2人を連れ歩いているLちゃん。ある時はダッコして、またある時はバックに入れて、、、。
 
   私、子供達にからかわれているのかしら、、、?とも、思うのだが、、、
   いや、確かに居る。、、らしい。
   Lが話題にしている間に、何とか正体を突き止めてみせる、、、と、息巻いて居るものの
   正体不明のへんな子ちゃんは、私の前には、これからも現れそうもない。

                                              文とイラスト   yun
並木


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