
しかし、私が気に入っている理由は、この町の持つ「ほどほど感」にあります。

モダンに様変わりしたバススタンド周辺

古すぎず、新しすぎず。観光都市、宗教都市、産業都市などと一概に呼べない良い意味での薄い個性。
露骨に観光ズレしていない人間。
住みたいとも長居したいとも思わないけれど、旅のルートを決める時に落とすことはできない……
そんな感じの小さな都市です。

中庭に神様を祀っている中級のホテルです。
安宿、中級という分類以前に道路から奥まったロケーションを選びました。まあ、交通騒音といってもこれもほどほどでしたが。
中庭には駅のキオスクみたいな小さな売店があり、雑誌などを買うのに重宝しました。


テレビ、水の入った清潔なやかんもありました。
ただ、チェックインした時のフロント・マネージャーの横柄な態度にはちょっとむかつきました。
以後、彼と顔をあわすことなく、他の従業員はフレンドリー。
あいつはいったい何だったんだ?
(1泊199ルピー。約470円)


左のおじいさんがこの一画担当の親切なボーイさん。
右の3人は従業員ではなくて‥‥


彼らはその職人さんたちでした。
おかげで、部屋は新品同様状態。
塗装工さんたちはオフシーズン(真夏)の今が稼ぎ時で、ホテルからホテルへと移動しているそうです。
つまり、街のあちこちに精通しているわけでありまして、休憩時間に屋上から街を見下ろしながら「あれが映画スター、ビジャイ・カントの実家。家具屋をやっているんだぜ」などと教えてもらいました。