東京蜘蛛談話会 2014年度活動報告/2015年度活動報告 (記録)

更新日 2015年1月22日
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 このウェブサイトは東京蜘蛛談話会運営委員のひとり,
池田がボランティアで作っているものです.

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説明: 東京蜘蛛談話会観察会
東京蜘蛛談話会 観察会(1983年10月)
中央は高野伸二氏、右は熊田憲一氏

   説明: line


  「東京」と付いていますが,会員は全国にいます.
 日本で最大規模の蜘蛛の同好会です.

         東京蜘蛛談話会規約 (別掲)

  「クモ生理生態事典」も日本蜘蛛学会会誌と東京蜘蛛談話会会誌から
  記事を拾いました.
  この同好会はクモに興味を持つすべての人ために開かれています.
  会員は老若男女を問いません.現在、全国に200名ほどの会員がいます.

  入会の際,資格審査はありません.
  事務局に連絡するか、または、下記の口座に会費を振り込んでください.

  


事務局:初芝伸吾 HATSUSHIBA, shingo
〒186-0002 東京都国立市東3-10-8
コンフィデンス高垣 105
Tel:042-501-2651 Fax:042-501-2652
初芝宛E-mail(+を@に変えて下さい)


郵便振替口座 00170-8-74885 東京蜘蛛談話会 
   会費は年間 3800円
 (学生は2000円です)

会計:須黒 達巳


会長
:新海栄一

本部:小野展嗣
 〒305-0005 茨木県つくば市天久保4-1-1
国立科学博物館 動物研究部

運営委員:池田博明、小野展嗣、木村知之、甲野 涼、
新海 明、須黒達巳、谷川明男、萩本房枝、初芝伸吾、
仲條竜太、安田明雄

会計監査;梅林 力、加藤輝代子

 熊田理恵『クモ入門講座』パンフレット【PDFファイル】
 初心者用 道具・採集法などの解説

 このウェブの内容(項目)
Ⅰ 2014年 談話会TOPICS 
Ⅱ 2014年度 活動計画
Ⅲ 談話会活動履歴 
Ⅳ 会誌および通信
Ⅴ 東京クモゼミ
Ⅵ バックナンバー
   談話会規約 

P R : LINKS
 
●アサヒネットのホームページの容量上限を超過したためpdfファイルやpptファイルをかなりネット上から削除しました。リンク先につながらない場合に、希望の方は面倒でも池田まで連絡をして下さい。ご希望のファイルをメールへ添付して送ります

■『クモの巣と網の不思議
  増補復刻版販売案内

■池田博明
 SPIDER  DATA 
 クモの情報を集積

■池田博明
 日本ハエトリグモ研究センター

■池田博明
 クモ幼体写真図鑑
■東京蜘蛛談話会通信
  オンライン版

日本蜘蛛学会 公式ホームページ

日本蜘蛛学会 大会 日程

■日本蜘蛛学会「資料室」
学会ウェブ試用版の一部

動物行動の映像データベース
中部蜘蛛懇談会 三重クモ談話会
■安藤昭久氏の「サラグモ屋敷
 微小なサラグモの写真が見事に撮影されています
■荘司康治郎氏の「クモ画像集
 珍しい種も写真で紹介されています
■谷川明男氏の「クモ情報」 ■須黒達巳氏の『ハエトリひろば
■池田博明・桑田隆生・新海明編 
 クモ生理生態事典(2010年版)
 クモの種ごとに生態情報が記述されています
■写真付き図鑑及び
 解説CD『日本のクモ』案内
  2014年版
■新海栄一著の文一総合出版
 『日本のクモ』初版2006年・写真の間違い 
■DVDブック『ダーウィンが来た』
 新井浩司氏による正誤pdf
英国蜘蛛学会メインページ 3.11地震・原発事故初動の記録
■児童書絶版を怒る---「怒りをこめてふり返れ」 
 池田のfavorite books 
      favorite songs
      Opinions
■加藤康子手づくり絵本公開
 クモが主人公
 (1)クモの『ウィビーちゃんとおともだち』
 (2)絵本 『おにんぎょうをたすけよう

Ⅰ. 2014年 クモ TOPICS  (日付逆順。編集・池田)

◆NEWS OF JAPANESE SPIDERS◆TOPICS◆
 Kiyoto OGATA discovered and took the photographs that the species of the spider Patu kishidai caught and fed the mite in nature. (July 28, 2012)

 Akihisa ANDO discovered that the Trachelas spider (Trachelas japonicus) deposited the glue on the cocoon, then she stuck the sand grains on it. What is the mysterious glue? (Dec.8, 2011) And then, the other spider made an mysterious solution on cocoon was Orthobula spider.(July 8, 2012)

 Shigeru ASAMA took the photograph of pollen eaten by the theridid spider (Anelosimus crassipes) and the subadult male of the species. They were eating the pollen directly. A few pollen feeding by spiders was reported. (Dec.8, 2011)
 
★アサヒネットのホームページの容量上限超過のためpdfファイルやpptファイルを一時的にネット上から削除しました。リンク先につながらない場合に、希望の方は面倒でも池田まで連絡をして下さい。ご希望のファイルをメールへ添付して送ります。
●朝日出版社より刊行された奇妙な生き物を紹介した『新種の冒険 びっくり生きもの100種の図鑑』(クエンティン・ウィーラー & サラ・ペナク著, 西尾香苗訳にはアゴダチグモやゴケグモ,アシダカグモ,タランチュラ,カニグモなどが取り上げられています(2015年1月20日)。
●隔月刊の科学雑誌「遺伝」1月号(NTS刊)より「高校生物の進化学」を連載します(池田報告)。クモの話題は第5回(2015年9月)と第6回(2015年11月)に登場する予定です(全回分書き終えてしまいました)。ダーウィンからゲノミクスまでのアイデアの歴史という副題を持つCarlsonの『Mutation(突然変異)』という科学史本が面白いです。
●2月1日発行,福音館書店の月刊予約絵本「たくさんのふしぎ」2015年3月号は『クモと糸』(池田博明・文,荒川暢・絵,720円)です。
●12月8日、日本蜘蛛学会誌Acta arachnologica, 63(2)が会員の元に到着。日本のクモ関係ではヤンバルキムラグモの隠蔽種として沖縄北部からクンジャンキムラグモを記載(谷川明男・宮下直)、トサハエトリ、トカラハエトリ、クモマハエトリを検討・整理(須黒達巳・八畑謙介)がある。八幡明彦氏の追悼文(谷川氏による)、日本蜘蛛学会大会報告(本多佳子氏による)が寄稿されている。
●福音館書店の月刊予約絵本「かがくのとも」2015年1月号は『クモを みつけよう』(小林俊樹・文,石橋真樹子・絵,420円)です(12月3日発行)。裏表紙も含めますと24種類のクモが描かれています。大きな本屋さんには置いてあります。
●馬場友希氏がアシナガグモ幼体の見分けかたを公開しています。幼体の同定には遺伝子を使っています。サイズ(体長)ごとに幼体を分けて同定するというきちんとした方法で、目を開かれる結果です。サイズによって同じ種でも特徴が変わり、幼体の同定が難しいことが理解できます。
●11月30日(日)の例会(予定講演8題)当日に故・八幡明彦氏の蔵書(クモ関係・図鑑・生態関係)を提示します。八幡基金への寄付として定価の2割程度で提供します。整理担当はボランティアの池田・加藤輝代子です。なお各本は一部しかありませんので先着順でお願いします。八幡氏の遺品中に「中学時代の修学旅行の紀行文」などもありました。4月にも展示します。4月にはクモグッズも予定しています。
●10月28日(火)発売の写真週刊誌FLASH No.1306のp.93にゴライアス・バードイーター(世界最大のクモ)が登場。全長(いわゆるレッグ・スパン)30cm。Flashに載った写真はブログでも見られます。巣から落ちたヒナを捕えた光景。ほぼ実物大というFlashの写真上での体長は13cm。足回りは写真では22cm(第1脚を縮めている)、 実際の体長は17cmくらいあるのかもしれない。検索に「Goliath Bird-Eater John Mitchell,」と入力すると原写真と説明が見られる。説明文には世界で二番目の大きさのクモとある。冨水明『タランチュラの世界』によると、ピンクフット・ゴライアス・バードイーターが最大とか。成体ではゴライアスとの識別は困難だという。
●10月19日の藤沢市の観察会は7月のコースを予定しています。曇りですと午後のコースはけっこう暗いため、7月は懐中電灯が必要でした。私・池田は10月は懐中電灯を持参します。。[当日は秋晴れで懐中電灯は不要でした。山のほうにはクモが少ないので2月は平地の方を巡回します。]新林公園2014年10月19日までの記録PDF(中間報告)を公開します。
●山梨県の北部、北杜市オオムラサキセンターで10月4日から展示「クモとの出会いを楽しみたい方へ」が始まりました。船曳和代さんのクモの網展示を中心に、クモの魅力を写真で伝える展示です。写真をお借りしたみなさんには既に連絡を差し上げましたが、後ほど確定連絡を致します(池田)。
●談話会年末の例会は11月30日(日)、場所は東京環境工科専門学校(錦糸町駅下車)です。
セアカゴケグモが東京都三鷹市で9月23日に風呂場(Miyamoto Hrohito自宅)で発見され,届出により市の職員が付近の公園で調査したところ,10数頭が発見されたそうです。公園では殺虫剤が散布された。埼玉県三郷市では,9月29日に9頭が浄水場で見つかり,30日に新たに47個体と卵嚢125個を確認したとか。市街地中心に分布が拡大すると予想したVinkら(2010)の予測の通りになっている。10月6日にTBSの「あさチャン」で現況取材されたようである。NHKの「あさいち」(10月15日)冒頭にも取り上げられました。加村隆英さんが大阪でクモの生息場所(側溝、植木鉢、室外機の下など)や対処方法(素手ではさわらない、殺虫剤をかけてしばらく待つ、卵嚢は手袋をして扱い、ビニール袋に入れて踏みつぶす)を解説。五箇公一さんは「毒が少なくそれほど怖い生き物ではない、稀に重症化することもあるのでさわらないこと」「万一咬まれたときは温水や石鹸水で傷口を洗い、クモを持参して病院に行く」。総じて正しく恐れることが大事とまとめていた。60代女性が長靴をはいたときに中に潜んでいたセアカゴケグモに指先を咬まれたケースでは、痛みとしびれがあり、もものつけねまでしびれが来たが、重症化することはなかったという。なお、毒の被害例はメスだけ。なお「クモ毒」に関してはSPIDER DATAにも情報を載せています。
●海外のウェッブのなかで美しいクモ写真を提供しているMacro Photography in Singapore を紹介します。クモだけではありませんが,圧倒的にクモの写真が多く,作者Nicky Bayさんのクモ好きぶりが分かります(2014/09/17)。
●立花隆の思索ドキュメント『臨死体験:死んだら心はどうなるのか』(2014年9月14日21:00,70分,NHK総合TV)で,意識はクモの巣の形によく似ていると説明するジュリオ・トノーニ教授(ウィスコンシン大学)の研究室に掲示されている写真のクモの網はFrontinella pyramitella, Bowl and Doily Spiderの網でした。日本で言うとクスミサラグモの網に近いものです。トノーニ教授の仮説は統合情報理論と呼ばれ,大脳内の特定の細胞に意識の作用があるのではなく,神経細胞どうしの膨大な情報のつながりに意識があるというもの。情報のつながりの複雑さはサラグモのクモのネットワークのようだという。
●8月23日、日本蜘蛛学会誌Acta arachnologica, 63(1)が会員の元に到着。クモ関係は須黒達巳氏が体長3-4mmのカノコハエトリ属を3種・・・新種シロスジカノコハエトリ Chinattus ogatai SUGURO 2014、新記録種トラフカノコハエトリChinattus dactyloides (XIE, PENG ang KIM 1993) とカノコハエトリChinattus furcatus (XIE, PENG ang KIM 1993)、谷川明男氏ほかが佐渡島からヘリジロコモリグモ(新種)Pardosa albomarginata TANIKAWA, USIO, OHWAKI, ENDO and MIYASHITA 2014を,吉田哉氏が小笠原諸島母島よりオガサワラオニグモ Araneus yoshitomii YOSHIDA 2014 (新種)を報じています。鶴崎展巨氏がゴホンヤリザトウムシとフタコブザトウムシの核型が似ていて近縁であると報じています。須黒達巳氏の『ハエトリひろば』では、カノコハエトリの写真を見ることができます。
●8月23-34日、日本蜘蛛学会大会が名古屋市立大学で開催されました。片山詔久氏はじめ中部蜘蛛懇談会のみなさんにお世話になりました。
●8月15日(金)朝のBBCニュースで、カメラのレンズ面の前で網にかかった虫が円網蜘蛛に捕食される瞬間が撮影・放映される放送事故がありました。
●故・八幡明彦氏が全面的に協力したDiscovery Channelのドキュメンタリー「The Samurai Spiders」(2004年、監督Karina Holden)がウェッブ上にビデオ・アップされていました。公開日は2014年4月29日なので八幡さんの逝去とは関係ありません。この映像の公開時の題名は「THE SAMURAI FIGHTING SPIDERS」です。この手の映像はすぐに削除されますので必要な方はすぐにダウンロードすることをお薦めします。八幡さんのご家族も登場(特に沙和さん)。八幡さんは英語で加治木町の蜘蛛合戦その他を解説しています。ナレーションは英語ですが、内容を理解するには、全く問題がありません。
●会員の方からの情報です。“2014年8月9日の「土曜すてき旅」(NHK総合TV)は、目黒区の「駒場の公園」でした。蜘蛛が沢山いるというので、紹介されました。管理人が蜘蛛に詳しい人のようでした。蜘蛛の網にスプレーで水をかけました。蜘蛛の網がはっきりし、アナウンサーは感動していました。駒場東大前から5分の公園です”。池田は見逃しました。
●ナショナル・ジオグラフィックが提供している動画に円網にコウモリがかかった場面があります。
●日本進化学会第16回大会(大阪)は、今年、日本蜘蛛学会大会と日程が重なっています(8月23日13:00~、高槻現代劇場・文化ホール2階展示室)が、第9回ジュニア進化学(高校生ポスター発表)に、「アダンソンハエトリグモ卵におけるクムルス移植実験 ホルムの実験の再現」(井出皓理、鈴木涼平、平岩幸子、笠野和弥。愛知県立名古屋南高等学校生物・化学部による)が予定されています。
●Kishidaia 105号が発行されました(7月31日)。次号106号では八幡明彦さんの追悼文特集を組みます。投稿をお願いします。
合宿は3日間とも晴れで猛暑でした。7月27日の夜間観察(茨城県水郷県民の森)では須黒氏のコケオニグモ幼体の発見に続き,7頭もコケオニグモ幼体が見られました。この夜の円網グモの優占種はサツマノミダマシ雌(求愛オスも数例いました)、ワキグロサツマノミダマシ雌雄亜成体、ヤマシロオニグモ雌、コゲチャオニグモ雌雄亜成体といったところでしたが、アカイロトリノフンダマシは黒型ばかりが見られ、あまり見かけないゴマジロオニグモ幼体も見られました。
 加藤さんの手作りの食事でお世話になりました。合宿史上自炊は初めてです。
●関東地方も梅雨あけしました(7月24日)。合宿は暑くなりそうです。
●最小のクモという記事が英国蜘蛛学会クモニュースにある。2013年5月に中国のパンダ・サンクチュアリで発見、記載されたMysmena wawuensisは体長が平均0.75mmしかないという。同時に記載されたTrogloneta yuensisも1.01mmの小ささだという。Mysmenidae(コツブグモ科)は『日本産クモ類』ではAnapidae(ヨリメグモ科)に含められている。タイヘイヨウスナツブグモ Pseudanapis aloha Forester 1959は♀0.8-0.9mm,♂0.7-0.8mmというから負けていない。このスナツブグモは小笠原諸島に分布するそうである。スナツブグモ属はSimonが記載した(1905年)もので,0.6-0.9mmというからこれこそが最小の属らしい。ちなみにナンブコツブグモは♀1.1-1.2mm, ♂0.8-1.0mmと,これもかなり小さい。
●北杜夫の傑作をマンガ化した『コミック版どくとるマンボウ昆虫記』(小学館,1200円+税)が出版されていました。「虫」を「クモ」に読み替えるとクモ屋にも通じるエッセィになっています(7月16日)。北杜夫が高校時代を過ごした信州や昆虫に関する短文を集成した『北杜夫 マンボウ思い出の昆虫記』(信濃毎日新聞社,2013年,1700円+税)もあります。虫や松本高校時代のことは何度も繰り返し書いているため重複感があります。北杜夫のノートを複製した「思出之昆蟲記」(1945)のなかに「中部山岳における蟻類垂直分布範囲」があり,千国安之輔氏の『日本アルプス山系の蜘蛛』(1940)を思い出しました。
●農文協より新海栄一・緒方清人(文・写真) 田んぼの生きものたち『クモ』が発刊されました。価格は2500円+税です。田んぼのクモはもちろんクモの生態について基本的な知見が得られる好著です。
卵室
内の
ネコ
ハエ
トリ
孵化
幼体

出嚢
直前
幼体

分散
直後
幼体
ネコ
ハエ
トリ

●明日7月13日(日)の神奈川県は猛暑です。熱中症にご注意下さい。午前中、新林小学校グランド裏や公園平地を観察、古民家裏で昼食後,5月とは反対回りで散策路を回ります(7月予定コースjpg)(暑さ予防のため)。当日は曇りで、林内は暗かった。観察には懐中電灯が必要なほどでした。にわか雨もありました。右写真中はネコハエトリの幼体です。分散直後と思われます(体長3mm)。この日ヨモギの葉を合わせて産卵室を作り卵を守っていたネコハエトリのメスがいましたが,7月20日ごろ黒っぽくなってきたので孵化したと思われます。7月24日には孵化幼体を撮影しました(写真右上、体長約2mm)。7月26-27日潮来市茨城大学水圏センター内(写真右下、体長約4mm)。
●博士論文でハエトリグモのDendryphantinaeの系統分類の論文が出ました。ただしフランス語です。
●ラミレッツの「二爪類の形態と系統」という大論文もPDFで読めます(英語)。
●マディソンがYou-tubeで「How to Collect Jumping Spiders (Salticidae)」(ハエトリグモの採集法)を案内しています(2014年4月22日公開、23分)。用具や服装、ビーティング法、生息環境ごと(植生、地表、落葉層、樹幹)の採集法(樹幹表面のクモを刷毛でビーティング・シートに落とす等)、生かして持ち帰る等、ハエトリグモに限らず応用可能なクモ採集法の詳しい解説をしています(英語ですが見れば内容はだいたい見当がつきます)。
●名古屋市立大学における日本蜘蛛学会シンポジウムの内容が「環境とクモ」となりました(7月3日)。。
●朝の連続テレビ小説『花子とアン』のモデル、村岡花子には「黄金の網」という蜘蛛を描いた童話があります。こんな物語です。クリスマスの前の煤払いで追い出されてしまった蜘蛛がイエスさまにお願いして、クリスマス・ツリイを見せてもらう。喜んだ蜘蛛たちはツリイの周囲を這い回る。朝になって子供の姿になったイエスさまは、ツリィが蜘蛛の網だらけになっているのを見て驚く。なにせ家の人は蜘蛛が嫌いなのだ。そこでイエスさまは網に手を触れた。すると網は黄金の網に変わった。それ以降、ツリイに黄金のモールは欠かせないものになった。(キリスト教徒の萱島先生も、きっとこの話はお好きだったのではないかと思います。1926年発行の童話集『紅い薔薇』に収録。この童話集は花子が長男・道雄に話してあげた創作童話が収録されています。この年,道雄は5歳で疫痢で亡くなりました)。
●大阪府にて2014年5月4日の「ギンメッキゴミグモの配偶行動と性的共食い」が中田兼介氏により<動物行動映像データベース>に投稿されました。中田さんのコメント「未交尾メスの網にオスを導入した。オスが糸を振動させて行う求愛に応え、メスが網の外に出てきた。オスは何度かメスにアプローチしては引き返す事を繰り返し、最終的に交尾に成功。直後にメスに捕食された」。
●NHK総合テレビ「きわめびと」に青木淳一先生が出られました。ダニによる環境指標で南方熊楠賞を受賞。一見役に立たないと思われる研究は本当に役に立たないか、大展開が期待できるか、どちらかだと主張。78歳でも実体顕微鏡を覗いて小さなダニを解剖し記載されている姿を拝見しました(6月6日)。
●八幡明彦氏の葬送式は6月6日10:30~11:40。二百人程の会葬者で取り行われました。東京クモゼミで八幡さんがなさった発表記録(pdf)をまとめておきました。
●島野さんから(6月5日)・・・故八幡明彦氏のお通夜が東京タワーのふもとの教会でおこなわれ,御親友だった西原廉太牧師による説教:南三陸町歌津のご葬儀の報告(同牧師が同じく執り行われた)を涙ながらにされました。
 現地では200名を超える方々が集まられたのだと言うところで、涙で詰まっていらっしゃいました。
 教会は参列者でいっぱいになり、第二会場でテレビ中継がおこなわれました。お嬢様お二人の手紙は胸を打ちました。
 多くのクモ学関係者のご参列,ご献花がありました.出席者による献花の列は雨の降る教会建物の外へ長く続きました。また,沢山のクモ学関係者からの ご弔電もその後に執り行われた「偲ぶ会」の会場で,丁寧に拝見することが出来ました.
 南三陸町長からも弔電がありました.
  ・西原廉太牧師による説教は,西原様のfacebookから読むことが出来ます.
●島野さんから(6月2日)・・・・「皆様,昨日,御父上が,オーストラリアから南三陸町に,到着され,以下の様に決まりました.
 南三陸町から帰るバスの中で私が書いたメールです.南三陸町でのご葬儀の様子をご報告申し上げます.
 八幡さんと南三陸でお別れしてきました.町の中には「スパイダー(八幡明彦)」と掲示がなされ,お別れの会は,「スパイダーを送る会」となっていました.ボランティアのニックネームの「スパイダー」のことです.八幡の名前は知らなくても,スパイダーの名前,あるいは,「蜘瀧仙人」の名前なら分かるからです.
 南三陸町の皆様は,それはそれは大勢の方がご出席なさいました.彼が成し遂げてきたことが素晴らしかったことの証しでしょう.南三陸町の子供達に地元の自然の素晴らしさを気づかせてくれたことを本当に感謝されていました.南三陸町でクモといえば,八幡さんのことを意味するというのは,素晴らしいことだと思います.

   八幡明彦様 葬儀日程 6月3日(火)
   ◆6月3日(火)宮城県南三陸町
    【スパイダーをおくる会】
   [日時]平成26年6月3日(火)正午~午後1時30分
   [場所]宮城県本吉郡南三陸町志津川字下保呂毛14-1
    南さんりく斎苑
   [宗教]キリスト教(聖公会)
   [火葬]おくる会終了後、午後1時30分火入れ
   [収骨]午後3時頃
    (収骨終了後、活性化センターいずみに移動します)
    ※南さんりく斎苑は火葬場であり、ご供花を飾る場所や着替えの場所はございません。
    ※ご供花は活性化センターいずみにお届けいただけますようお願いいたします。
    ※おくる会は、現地の皆様向けのお別れ会です。
    
     【スパイダーを偲ぶ会】
    [日時]平成26年6月3日(火)午後4時~午後4時30分
    [場所]活性化センターいずみ  
     南三陸町歌津字吉野沢65-3
    [内容]歌津地区でご指導をいただいた子供達や被災者の方々で
      スパイダーの活動の一端をご家族や友人知人にご紹介したいと思います。
    [お願い]自然塾や支援活動でご指導ご支援をいただいた方々は、
      スパイダーがこよなく愛した、歌津の野山の草花を持参いただき
      献花いただきますようお願いいたします。

   6月5日(木) 19:00〜 *通夜。
   ・日本聖公会 東京教区芝 聖アンデレ教会にて。
   〒105-0011 東京都港区芝公園3-6-18
   6月6日(金) 10:30〜 *葬儀告別式。
   ・同教区にて。

●クモネット情報2014年6月1日より・・・八幡明彦氏、ご逝去:「悲しいお知らせです.私自身(島野智之)は,宮城県で開催されたクモ学会大会以来のおつきあいで,特に震災以降,お世話になっていた八幡さんの出来事です. 2011年の東日本大震災,以来,宮城県南三陸町伊里前に定着し,子供に寄り添う姿勢を貫いて 「歌津てんぐのやまがっこ」を運営されてきた八幡明彦(地元での愛称:スパイダー)が,昨日,他界されました. 12時頃,交通事故で,正面衝突し,1時頃病院で死亡が確認されました. 現在ご遺体は南三陸町入谷のJAの葬儀場に安置されています. 葬儀等の情報は,宮城県でおこなわれるか,東京でおこなわれるか未定ですが,いずれにしても,現段階で御知らせしておく方がよいと判断し,MLにてご連絡を申しあげます.
 詳細が決まった時点でまた,ご連絡を申し上げます.
 本日の新聞(朝刊)によれば,八幡さんの車が対向車線に割って入り,トラックと正面衝突しましたが,ブレーキ跡はなかったということです. 午前中も子供達と,観察会をして帰る途中の出来事でした. 地元の子供達を自然観察を通して励まし続け,また,クモの素晴らしさ,楽しさを子供達に伝え続けていました.愛称も「スパイダー」. 「スパイダーは今どこ?」というように,大人も子供も地元では彼の居場所を皆が知っているような人気者になっていました.
 残念でなりません.合掌」
 仙台放送ニュースより、「南三陸町で正面衝突事故 男性1人死亡(5月)31日、昼過ぎ、南三陸町の国道45号線で、ワゴン車が大型トラックに、正面衝突し、ワゴン車を運転していた、51歳の男性が死亡しました。31日、午後0時15分ごろ、南三陸町歌津の国道45号線で、ワゴン車が大型トラックに、正面衝突し、ワゴン車を運転していた南三陸町歌津の、無職八幡明彦さん(51)が、全身を強く打ち、死亡しました。現場は片側1車線の見通しの良い直線道路で現在、警察で事故の原因を調べています。」

 歌津地区を動き回るため自動車免許を昨年末に取得、その「ねこバス」と名付けたワゴン車を運転中の事故でした。

▼最近移転作業中だった「クモニスト・インターナショナル」(土蜘蛛・みるかし姫のページ)のHomePageをPDFの形で維持公開できるといいのだがと考えております(池田)。
 過去のウェッブページがアーカイブされているウェッブがあることを教えていただきました。
 Wayback machineのサイト http://archive.org/web/ のBrowse historyボタンの入力ボックスに
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Namiki/3684/
 を入力し、ボタンを押すと、このURLのアーカイブ一覧に行きます。最近の日時ではなく2007年3月8日分を選択すると
みるかし姫のページがほぼ閲覧できます(池田)。
 八幡さんは昨年12月の談話会例会に参加なさっていましたし、今年2月のクモゼミにも参加されておられました。談話会の運営委員も務めて下さっておりました。
●フジテレビ「ヘンないきものランキング」(6月3日21:00)でクモは2種が取り上げられていました。33位「求愛ライダー」として求愛時に脚で音を出すハエトリ、12位「エコタウン」として貝殻を吊り上げて中に住むオリオス・コエノビタスです。オリオスについて、<昼間は水中に住むミズグモの仲間>と説明されていましたが、これは誤りです。アシダカグモに近い種です。
●愛媛県の樹木医の方からマツの樹幹上のクモの卵嚢について質問がありました。何グモでしょうか。1本の幹にかなりたくさん見られます。幅5mm程度のようです。
●夏の合宿案内をハガキでお届けしました(5月23日)。申し込みは加藤さんまで。
●網の粘着力について以前は篩板糸について研究していたBrent Opellが近年は円網蜘蛛についても精力的に研究しています。彼の論文はほとんどPDFでダウンロードして読むことができます(ただし英文)。
●5月11日及び18日23日の藤沢市新林公園のクモ記録をPDFファルで報告します。安藤昭久氏・貞元己良氏より同定結果をいただきました。128種を記録しました(5月29日)。7月13日分を追加。
●『ときめき昆虫学』(メレ山メレ子,イーストプレス)にもクモが取り上げられています(まだ入手していません)。鈴木梅花さんの「虫目」の本といい,女子の虫好き本がにぎわってきました。
●4月20日 例会・総会のプログラムです。
●工作舎のウェブでの宮下直氏の連載が本になりました。『生物多様性のしくみを解く』(工作舎、2160円)、4月12日発売。
●NHKスペシャル『人体 ミクロの大冒険』(3月29日・30日、4月5日・6日)は、生物教育でもっとも困難な領域「人体が細胞の社会である」ことを映像で教えてくれる番組でした。4月9日および14日深夜再放送。
●コクヌストモドキが死んだふりをすることで,アダンソンハエトリの捕食を逃れるという実験結果が,宮竹貴久『「先送り」は生物学的に正しい』(講談社α新書,2014年3月刊,840円)のp.68-77に紹介されています。なお,人間社会への教訓の部分はジョークでしかない。
●会員の浅間茂氏が著作『水辺の生きもの トンボ・カエル・メダカの世界』(全国農村教育協会,2013年5月刊,2400円)でカエルの写真と解説を担当されています。ニホンアマガエルの繁殖期を5-6月と説明しているのは,私が高校生と調査した結果,アマガエルの繁殖期は短かった(2006)およびアマガエルの繁殖期(2007)と一緒で納得がいきます。一部異論があります。
●STAP細胞疑惑に関して広島大名誉教授・難波紘二氏のメールマガジンが妥当な見解を示しています。ワードに転載して PDFにして保存しておきます。他者のコメントもあって95ページもありますが,なぜ科学者が騙されるかの問題の本質を指摘しています。難波氏の結論は55ページにあります。4月9日には小保方会見もあるそうですが、とんだ茶番になりますね。4月16日には論文の仕上げに関わった笹井氏の会見もありました。 「文藝春秋」6月号に中川敬一九州大学教授の見解「小保方捏造を生んだ科学界の病理」あり。
●KISHIDAIA、104号が刊行されました(3月27日)。
●2014年2月16日(日)日和田山観察会は、幹事より大雪の為、中止にしますとの連絡がありました。告知が当日となったことをお詫びします。(註:中止の告知は無用というご意見をいただきました。参加者が自分で判断して行動を決定すればよい。幹事がいなくても調査は可能ですし・・・・)
●2014年2月15日(土)、東日本の太平洋岸は大雪となりました。長靴をはくなど足元に注意しましょう。
●Kishidaia,103号が発行されました(2014年2月5日)。多型特集、中島はるさん追悼号です。
会員の小澤實樹さんが2月1日に逝去されました。お通夜は2月5日18時より、告別式は2月6日11時より、場所は世田谷区代沢の「森巌寺」(下北沢駅より8分)の予定です。ご冥福をお祈り致します。
●日本テレビ「世界一受けたい授業」1月18日(土)の「生き物の知恵」(新宅広二・生態科学研究機構)で三種類のクモが紹介されました。テントウムシに模様を似せたツシマトリノフンダマシ、BBCの映像からカタツムリの殻を糸で釣り上げて住処にするOlios coenobitus(マダガスカルのアシダカグモ科のクモ)、水中に住むミズグモです。BBC Earth News(英文)に、クモのトピックがあります(「談話会通信」141号2014年5月発行予定で紹介)。
●フジテレビ系列の『有吉弘行のダレトク!?』1月14日(火)23:15で「タランチュラは猛毒を持っているはデマ」が放映されました。タランチュラに咬まれて人が死んだ例はないと池田が解説しています。 番組の動画が一時期は配信されていましたが,削除されました。
●会誌Kishidaia,103号の著者校正が終わりました。
●日本蜘蛛学会誌Acta arachnologica, Vol.62, No.2が発刊されました(12月)。ながらくCyrtarachne inaequalisと同定されてきたオオトリノフンダマシが、タイプ標本の検討により、新種とすべきものであることが分かり、本土産はC. akirai、沖縄産はマギイトリノフンダマシ C. jucunda と名付けられました。タイ産の標本により、ヤマトジャノメグモ Anepsion japonicum の正体も判明しました。談話会合宿が行われた宮城県歌津のホラヒメグモの新種ウタツホラヒメグモ Nesticus utatsuensisも記載されました(谷川明男氏による)。また、馬場友希氏によりクマドリハエトリ Marpissa yawatai、シマヤハズハエトリ Marpissa suguroi の新種2種、池田博明により沖縄の新記録種3種、オオクマハエトリ Nungia epigynalis、ヤマネコハエトリ Pancorius submontanus、アジアミカドハエトリ Theyne orientalis が記載されています。

  2011年3月11日  地震・原発関連記事は別ページに。   

2014年度 東京蜘蛛談話会 活動計画    (計画や世話人などの立候補は事務局まで)

★観察会/採集会
の案内

神奈川県
藤沢市新林
(しんばやし)公園
 集合は
 JR東海道線
 (または小田急線) 
 藤沢駅
 10時。江ノ電バス藤沢駅南口発・乗場①に集合
  「桔梗山行き」行き
 10:15発に乗車。
2014octfujisawa.pdf へのリンク
 ひとつめのバス停の
 「富士見ケ丘」下車。そこから徒歩5分。
 料金180

  新林公園2014年10月19日までの記録PDF

新林公園2011年10月の記録 エクセル・データ
新林公園2012年 5月の記録 エクセル・データ

  2月
  コース
  10:50~12:40 新林小学校グランド裏
                  公園平地
     ゆっくり じっくり 観察します
  12:40~13:15 昼食・クモ合わせ
  13:20~15:30 湿地・冒険広場 

▼北公園直前の見晴台からは晴れていれば箱根連山・富士山・丹沢連峰が望めます。5月18日には富士山が見えました。



開催日時
 第1回  2014年5月11日(日)および5月18日(日)
   済みました。129種を記録しました。
 第2回  2014年7月13日(日) 済みました。
 第3回  2014年10月19日(日) 済みました。
 第4回  2015年2月15日(日)

 世話人:池田博明
  池田携帯 090-9670-1525



 60進法の緯度・経度を10進法に変換するには例えば
   35度23分45.65秒なら
    35 + 23/60 + 45.65/3600 で計算します。
     =35.39601388889

★合宿の案内


   2014年  夏の合宿 茨城県 潮来付近  

        <済みました>

          GPSは60進法 度 分 秒

   7月26日(土) 午後1時ごろ「水郷潮来」集合
             中沼付近調査
              35 59 18.43
             140 33 53.30

             水圏センター
              35 59 51.77
              140 33 34.09

             大生神社
              35 59 30.61
              140 33 06.40

             夜間は大生神社

   7月27日(日)  水郷県民の森
              35 58 58.40
              140 32 38.40

             大生神社下名水
              35  59 40.42
              140 32 29.60

             夜間は工業団地横から
              水郷県民の森へ

   7月28日(月) 鹿島神宮
              35 58 18.27
              140 38 7.77

             道の駅「潮来」で昼食
             14時解散 

  宿泊:茨城大学 広域水圏環境科学教育研究センター
    〒311-2402 茨城県潮来市大生1375

  費用:6000円(宿泊、食費の一部など)



    担当  加藤輝代子

   


    《写真説明》
鹿島神宮前にて (7月28日A.M.)
立派なコガネグモ コケオニグモ幼体
水圏センター壁面
白色のオニグモ
ヒゲナガヤリグモ
卵嚢

★総会および例会
の案内

 例会および総会
 2014年4月20日(日) 10時より
   (開場は9時30分) 

  東京環境工科専門学校にて

 最寄駅:「錦糸町駅」
 (JR総武線、東京メトロ半蔵門線)
  錦糸町駅南口から
 徒歩3分
 〒120-0022
 東京都墨田区江東橋3-3-7


 冬の例会 

 2014年 11月30日(日)
   開場は9時30分
 講演発表を希望する会員は
 事務局の初芝までEメール
  (+を@に変えて下さい)
又は下記(有)エコシスへ連絡を
TEL.042-501-2651
FAX.042-501-2652

 東京環境工科専門学校にて

事務局:初芝伸吾 TEL.090-6156-8378
会場世話人:
加藤輝代子 090-7012-6458
加藤宛メール
+を@に変えて下さい

談話会通信

141号(5月)・142号(10月)・143号(2月)

編集者:谷川明男
    原稿は,谷川宛メールで(+を@に変えて下さい)

会誌


 105号 発行ずみ 
   2014年6月締切

 106号 投稿受付中 八幡明彦追悼特集
   2014年12月締切

原稿送付先
 No.105から
   谷川明男氏 谷川宛メールで(+を@に変更して下さい)
 または
  〒258-0018 大井町金手1099 池田博明
  池田宛メールで(+を@に変更して下さい)

SALES  改訂しました
 (2014年8月)

 「CD 日本のクモ
 ver.2014
 新海明・安藤昭久・谷川明男・
 池田博明・桑田隆生(編)

 2012年版を改訂し,谷川撮影のクモの種毎の写真が満載されています
 その後の文献を追加し、分類群を更新しました.
 『CD 日本のクモ ver.2014』には
 クモ生理生態事典(2010年版)
 を収録しています。
 
 価格は 2140円(送料とも)です。
  申込は谷川明男氏へ(+を@に変えて下さい)

 ★マックではOSX以降でないと見ることができません
例会及び総会の案内
  2014年4月20日(日) 東京環境工科専門学校 最寄り駅は錦糸町

        例会・総会のプログラム 
                                済みました     
 1.開  式
     10:00~
 2.自己紹介(近況)とクモについて疑問など四方山話   
 3.講  演 ※講演時間 30分(1鈴15分、2鈴20分、3鈴25分) 質問時間 5分
    (1) 徘徊性のクモはいつ進化したのか     池田博明 
          昼食 12:00~13:00
          総会 13:00~13:40
    (2) クモの話題2つ                小野展嗣 
    (3) 種子島にはキムラグモが2種いる     谷川明男 
    (4) ナゲナワの起源     谷川明男・新海 明・宮下 直 
          休憩 
    (5) 泥沼の三角関係 ―今明かされる真のパートナー 須黒達巳
    (6) 生物多様性関連リストの蛛形類      萩野 康則
  4.閉 式 (写真撮影)
  5.懇親会
 
12月
例会の報告


  2014年11月30日(日) 例会プログラム
                                 済みました  
 1.開 式      10:00~
 2.自己紹介とクモ類について疑問など四方山話  ~11:00
 3.講  演 ※講演時間 25分(1鈴15分、2鈴20分、3鈴25分) 質問時間5分

     午前の講演
     (1)池田博明 絵本作りの現場から   11:00~11:30
     (2)  同    クモの常識?       11:30~12:00

     昼休み  12:00~13:00

     午後の講演
     (3) 輿石紗葉子 シッチコモリグモのオスの闘い13:00~13:30
     (4) 谷川明男・新海明  2014年イソコモリの旅 13:30~14:00
     (5) 須黒達巳  ハタケグモの研究も始めました 14:00~14:30
     休憩 14:30~15:00 
     (6)安藤昭久  チャクロワシグモの好物はダンゴムシ 15:00~15:30
     (7)小野展嗣  クモの話題3つ:1)レッドデータ、2)ワールド・スパイダー・カタログ、3)セアカゴケグモ 15:30~16:00
     (8)梅林 力 電子顕微鏡でみたクモの微細構造(15)―篩板類の出糸管― 16:00~16:30
 4.閉式
 5.懇親会  17:00~ 会場未定 (希望者参加 会費1000円予定)

  八幡明彦氏の所蔵本(クモ関係・図鑑・生態関係)を供出します
  2015年4月の例会でも実施します
  拠出金は「八幡基金」に寄付されます。
  八幡氏の<みるかし姫>ウェッブ上の文章をPDFに造り直しています。
     「クモを折る」  「ボルネオにクモを見に」 「中学時代の修学旅行
      「クモの惑星」  「土蜘蛛文化論(『もののけ姫』論考など)」
     「タランチュラの繁殖」  「タランチュラの飼育」  「蜘蛛のビオトープ」  「三ケ尾のクモ
 『クモ基本60』 概要 
        現在、鋭意編集中です。内容や写真を再検討し、デザイン中です(11月下旬)。

 (1)書名  クモ基本60  Spider Life  クモのある生活   (2) 仕様  B6版 136ページ
 (3) 監修 新海栄一      編集  池田博明・仲條竜太・初芝伸吾・甲野涼    デザイン 中敦郎
 (4) 発行  東京蜘蛛談話会 (自費出版) 600部   (5)頒価  1000円  
 (6) 談話会会員には1部送付される。新規入会者には1部贈呈。
 (7) 内容  第1部 季節を問わず成体が見られるクモ,第2部 春に成熟するクモ,
         第3部 夏に成熟するクモ,第4部 秋に成熟するクモ。
   東京蜘蛛談話会観察会のデータより記録率60%以上のクモ60種を基本種として 「習性」「観察ポイント」「トピック」を記述し,
  成体♂♀記録率をグラフで示した (5月・7月・10月・2月)。さらに,識別ポイントを生態写真で示した。
  基本種♀のほか♂写真を掲載。
    (会員の投稿による生態写真を使用)  
  基本種の見開き隣のページに関連種3〜4種を写真で示し,簡略に解説。
  解説内容は主に会員による各種の生態(生息環境,成熟時期,産卵回数,産卵数,令数など)を記述。
  ◆クモに興味を持ち始めたひとを対象とし,フィールドでの観察の手引きとなる図鑑とする.  
 (8)予算  印刷費;80万円 写真借用謝礼;30万円(非会員で1枚提供の方には図鑑を贈呈) 事務経費; 8万円  発送費用;5万円
 (9) 注文に対する対応   注文者は事務局(初芝)またはホームページ担当(池田)へメールまたは郵便で依頼する。
 本は郵便振込用紙を同封して注文者に送る。 (頒価+メール便+クッション封筒)=1200円弱を請求する予定(実費請求)。
 注文者は郵便振込用紙を用いて支払いを行う(東京蜘蛛談話会会計宛)。つまり後払い。
 販売実績報告は発送担当者が行う。談話会会計は図鑑の件は特別会計扱い。
 (10)ウェブ上での図鑑を公開予定。新たにドメイン[tokyospider.net]を取得して,図鑑のPDFを公開する。2014年度中に準備する。
 オープン・アクセスでフリー(無料)で公開する。プロバイダーの費用は例えば,年間 5670円+3990円+月使用料=9660円強。
 (nifty La Coocan スタンダードの場合。上限は4GB。独自ドメイン取得)。
 ウェブ上の図鑑はデータ投げ込み窓口を設定したり、同定に役立つ情報を追加していくことが可能。   

   『クモ基本60』注文について

 会員の方には完成後、1部贈呈・郵送されます。
 非会員の方や追加で注文される方は池田まで、(1)住所と郵便番号、(2)氏名、(3)電話番号かメルアド(メールで注文された方は無要)、(4)冊数をお知らせください。頒価千円/冊+送料+クッション封筒で1冊当り1200円弱で販売します。支払いは郵便振替で後払いでお願いします。予約も受付けています。池田宛メールで(+を@に変更して下さい)
 なお、文一総合出版からもハンドブック・クモが刊行されます(谷川明男・馬場友希共著)、予定は2015年3月です。

   『クモ基本60』原稿A4版を持参し、2013年5月19日 日和田山の観察会で初心者を自認する方々に使ってみたところ・・・・・

   (1)使い方   クモが採れる⇒池田が同定⇒『クモ基本60』の該当ページを見る。記録率を見る。トレース図とグラフで特徴を説明する。
   (2)トレース図の評価  特徴がクリアで良い。白黒写真より明瞭。基本種の写真近くにあったほうがひと目で把握できる。
   (3)グラフの評価 採った段階の見当をつけるのに役立つ。必須。(割合の数値よりバーの有無に注意が向いていた)
   (4)記録率の評価  知らなかった種の記録率が高いと覚えなくてはという意欲がわく。(例イタチグモ、シボグモ)
   (5)文章量の評価  その種について知りたいことがたくさん載っているほうがよい。多ければ多いほど良い。
   (6)『基本60』に載っていない種で採れた主な種  イズツグモ(♀3頭、スギ植林地)、コケヒメグモ♀♂(シモフリヒメ?要確認)、
           ウデブトハエトリ♂、エキスハエトリ♀、アシヨレグモ♀、ザラアカムネグモ♀、カラオニグモ♀、キベリミジグモ♂
           ほかの種はすべて載っていました。珍しかったのはフタホシテオノグモ♂♀(和山さん採集) 金色!

    日本蜘蛛学会 第46回 大会の案内   2014年8月23日(土)〜24日(日) 名古屋市立大学
     ■日本蜘蛛学会 大会 日程    済みました
    
 日本蜘蛛学会大会 シンポジウム「環境とクモ」
           日時:8月23日(土) 会場:名古屋市立大学 桜山(川澄)キャンパス 医学部研究棟11階

 企画者:馬場友希 (独) 農業環境技術研究所
 クモは環境の変動に対する感受性が高く、さらに中間捕食者とし て餌生物や高次の捕食者等、様々な生き物と関わりをもつため、生態系の変動や生物群集の動態を反映する環境指標生物として古くから注目されてきました。またクモは全ての種が例外なく捕食者とい う共通性をもちながら、生態系の攪乱に対する応答が異なる多様なグループから構成されるため、その群集組成の変動を詳しく調べることで生態系の変化が生物群集にもたらす影響の仕組みについても明らかにできます。近年、土地開発、森林伐採さらに環境汚染等にみられる人為的攪乱による生態系の劣化が大きな問題となっていま すが、こうした生態系の変化を把握しその仕組みを明らかにする上で、クモは有用かつ優れた研究材料だと考えられます。
 当学会においても、これまで環境とクモの関わりに関するトピックが提供されてきました。しかし、環境とクモとの関わりを総合的に議論する場は少なかったように思います。一方、最近の分析技術や解析手法の進歩により、クモ群集の動態に影響を与える要因や仕組みの解明が急速に進みつつあります。
 そこで本シンポジウムでは、様々な生態系を対象にクモ群集と環境要因との関係を調べている研究者の方々に講演していただき、環境とクモとの関わりについて理解を深めていきたいと思います。はじめに森林・水田・里山といった代表的な生態系におけるクモ群集とその変動をもたらす要因について話題提供していただきます。次にクモを対象に福島原発に由来する放射性セシウムの動態を明らかにした研究について講演いただき、放射線による自然生態系への影響についても考えていきたいと思います。
   ・ 趣旨説明  ・・・馬場 友希 ((独)農業環境技術研究所)
   ・「森林のクモ」 ・・・原口 岳 ((独)森林総合研究所)
   ・「水田のクモ」 ・・・馬場 友希・田中 幸一 ((独)農業環境技術研究所)
   ・「里山のクモ」 ・・・吉田 真 (立命館大学名誉教授)
   ・「放射能とクモ」・・・綾部 慈子 (名古屋大学)
   ・ コメント ・・・宮下 直 (東京大学)
  ※演題は仮題です。

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活動履歴

(1)1998年度1999年度 東京蜘蛛談話会 活動報告 98年度99年度別ファイルになっています
(2)2000年度2001年度 東京蜘蛛談話会 活動報告 00年度01年度別ファイルになっています
(3)2002年度2003年度 東京蜘蛛談話会 活動報告 02年度03年度別ファイルになっています
(4)2004年度2005年度 東京蜘蛛談話会 活動報告 04年度05年度別ファイルになっています
(5)2006年度2007年度 東京蜘蛛談話会 活動報告 06年度07年度別ファイルになっています
(6)2008年度2009年度 東京蜘蛛談話会 活動報告 08年度09年度別ファイルになっています
(7)2010年度2011年度 東京蜘蛛談話会 活動報告 10年度11年度別ファイルになっています
(8)2012年度2013年度 東京蜘蛛談話会 活動報告 12年度13年度別ファイルになっています

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.東京蜘蛛談話会会誌
および談話会通信
について

 (1)東京蜘蛛談話会 通信   編集者:谷川明男
     原稿送付先は〒113-8657 東京都文京区弥生1-1-1 東京大学大学院農学生命科学研究科
               生物多様性科学研究室 谷川明男 または
              谷川宛メールで(+を@に変えて下さい)    

 (2)東京蜘蛛談話会 会誌  

    → 原稿送付先:〒113-8657 東京都文京区弥生1-1-1 東京大学大学院農学生命科学研究科
               生物多様性科学研究室 谷川明男
               または
               〒258-0018 足柄上郡大井町金手1099 池田博明
            
          e-mailで送ってくださっても結構です
          谷川明男氏 谷川宛メールで(+を@に変更して下さい)
             または、池田へ(+を@に変えて下さい)


 (3)会誌 「Kishidaia 1-100号総目次 pdf」

         『クモ生理生態事典』では小さな観察記事もひろって掲載しています。目次と併せて
        使えばREFERENCEができます。事典には主に次のふたつの会誌から掲載しています。

    * 日本蜘蛛学会会誌 Acta arachnologica  「Acta 目次  (1936年から48巻1号までの分)
         目次作成者:谷川明男/池田博明

    * 日本蜘蛛学会誌 Atypus  総目次 「Atypus 総目次」(1952年から1992年まで100号発行されました)
         目次作成者:谷川明男 

   *『クモ生理生態事典』(改訂版.2010年.編著 池田博明・桑田隆生・新海明)
     クモの種毎にこれまで調べられた内容を引けます。
     ただしファイル・サイズが大きいため,ファイル転送には30秒以上かかります。


 (4)会誌バックナンバー pdf (72号以降は谷川のサイトで) 
   先は長い・・・逆順で気長にやります。
   正順でpdf化なさりたい方は遠慮なくお申し出下さい。

71号pdf【18MB】 70号pdf【16MB】 69号pdf【3.7MB】 68号pdf【3.4MB】 67号pdf【4.1MB】
66号(1)pdf【4.9MB】 66号(2)pdf【3.7MB】 66号(3)pdf【3.6MB】 66号(4)pdf【5.9MB】 65号pdf【12.5MB】
64号【**】 63号【**】 62号【**】 61号【**】 60号【**】
59号【**】 58号【**】 57号【**】 56号【**】 55号【**】
54号【**】 53号【**】 52号【**】 51号【**】 50号【**】
10~7号【4.0MB】 6~3号【3.2MB】 2~1号【2.6MB】 1~10号は新装版


Ⅴ. 東京クモゼミ報告(池田博明作成)
 
              BACK TO HOMEの設定はしていません。201号からはpdfファイル

 池田博明のクモゼミ等にて発表した内容の紹介(一部). ファイルを提供頂ければ他の方のも案内します。
 ただし,アサヒネットの上限を超過したため一時削除したファイルがあります。
 削除ファイルを閲覧希望の方は池田へ請求連絡をして下さい。
クモの色彩と色素(pdf) クジャクハエトリ(ppt) クモの足はなぜ8本なのか(pdf) クモの足はなぜ8本なのか(pdf)
クモの足はなぜ8本なのか(pdf) クモの環境適応と進化(pdf) クモの環境適応と進化(pdf) クモの環境適応と進化(pdf)
ボルネオのハエトリ(ppt) 熱帯ユウレイグモの網(pdf) ボルネオの野菜と果実(ppt) Nentwig,1987クモの餌(pdf)
蝿取のサイズと食いわけ(pdf) クモの毒の進化(pdf) 「ヤモリの指」クモ糸活用(pdf) 円網の進化 (pdf)
クモの栄養学(pdf) 円網単系統:分子的証拠 糸腺の比較組織化学Kovoor 関口晃一蜘蛛研究(pdf)
happy face spider解説(pdf) USAクモ糸の絵本(ppt) クモの系統樹2013(pdf) 関口青年の青春
環境データの集積(pdf) クモの生態のはてな?2012 ヤマシログモの吐糸(pdf)
Ecophys.18章
集合腺(pdf)
Ecophys.21章
篩板糸(pdf)
Ecophys.22章
昆虫とクモの体色1(pdf)
Ecophys23章(前) 昼行性
昆虫とクモの体色2(pdf)
Ecophys23章(後) 夜行性
クモの構造色(pdf)
Ecophys.24章
カニグモ体色変化(pdf)
Ecophys.25章
瞬間的体色変化
Ecophys.26章
クモの植物食(pdf)
Ecophys.28章
クモの人工餌(pdf)
Ecophys.29章
クモの進化<前篇> 遊糸 クモの進化<後篇>遊糸 八幡明彦・クモゼミでの発表記録 「毒グモ騒動の真実」批判

★東京クモゼミは誰でも参加できるゼミです。
 年齢や参加資格は問われません。
 千葉県市川市の加藤輝代子さんのお宅で行われています.
 集合は午前11時にJR市川駅の改札を出て
    右のチラシスタンドの前辺り。(右図参照)
 その後,バスで移動しています。
 松戸車庫行きのバスに乗り、5分後,「栗山」で降ります。

  クモゼミは土曜日に加藤さんのお宅
   (207号室)で予定.
 

    次回は,2015年2月7日(土)です


    
バックナンバーは,谷川明男クモホームページ
     (谷川氏のデータベース、遊絲、Kishidaia談話会通信など)
   → http://www.asahi-net.or.jp/~dp7a-tnkw/

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説明: 澤田和久作
蓋と中蓋(押し込み式)の様子
サイズは
<大>No.7 (H=78mm, φ=35mm)
<中>No.5 (H=55mm, φ=27mm)
<小>No.3 (H=45mm, φ=21mm)
スクリュー管容量は
<大>約50mL
<中>約20mL
<小>約10mL

注文は1本単位で
受け付けます。
<大>110円
<中> 70円
<小> 50円

他に送料がかかり
ます。支払いは
郵便振替で。
■注文は,池田宛メールで(+を@に変更して下さい) スクリュー管の提供は「ともだち館」で行なっています

●立体しかけ絵本  『タランチュラ』

説明: http://homepage3.nifty.com/~hispider/seminar/unocovertarantula.JPG
Uncover TARANTULA
傑作です。2005年12月,
講談社より日本語版が
出版されました。

説明: http://homepage3.nifty.com/~hispider/tokyoss/tarantulabody.JPG
『立体モデル大図鑑 タラン
チュラのからだ』訳・八幡明彦
2800円 講談社より



新井浩司 記録・製作映画 『Spider World』 内容紹介
クモの好きな方々に楽しんでいただくとともに、一般の方へクモに関心を持っていただくために記録・編集しました。詳細内容は別記


National Geographic タイトル 「サムライ・スパイダーズ」(字幕)    2005年8月14日(日)夜9時~10時放映。   詳細内容は別記
                      「THE SAMURAI FIGHTING SPIDERS


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    東京蜘蛛談話会規約

1. 会の性格
 本会は、クモ愛好者の集いである。クモに関心のある人なら、専門研究者、アマチュアの別なく、また、年齢、性別の制約を受けず、互いに集まり懇談することを旨とする。   

2. 会の目的
 本会は、上の性格に基づいて、会員相互の親睦、連絡をはかること、愛好者の底辺を拡大すること、および専門研究についての案内、方向付けをすることをその目的とする。

3. 会の活動
 本会は、上の目的に沿うために、次の活動を行なう。
 (1).会誌および談話会通信の発行。
 (2).例会、採集観察会、講演会、映写会、総会等の開催。
 (3).その他、会の目的を達成するのに必要な活動。

4. 会員
 所定の会費を納めた人を会員とする。会員は、本会の行う全ての活動に参加することが出来る。また、会誌KISHIDAIAの配布を受け、投稿することができる。
 (1).入会 会費を受領したときをもって入会とする。(当年度入会。希望により次年度の入会を認める。)
 (2).退会  a.退会届けを受領したときをもって退会とする。 b.会費を2年間未納したときをもって退会とする。
 (3).団体はその代表者が個人として入会する。代表者以外については規約7を適用する。

5. 会計
 本会の経済的運営は、会費、寄付金、その他の収入を基とする。
 (1).会費の区分は、一般会費と学生会費とする。金額は別に定める。
 (2).会計年度は、4月1日より翌年3月31日までとする。

6. 会の運営
 本会の活動を円滑に行うため、会長、運営委員を置く。
 (1).会長は本会を代表する。
 (2).運営委員会は会長と運営委員によって構成し、本会の性格に基づく目的の達成に必要な諸活動の企画、実施を合議の上行う。 運営委員会内に、事務局、会計、編集、総務の係り等を置く。会長及び運営委員は総会において承認を受けねばならない。 運営委員の任期は2年とする。ただし、再任は妨げない。
  ①事務局 会に関する総務、会員の入大会等。
  ②会計 会費の受け入れ等
  ③会誌編集 会誌KISHIDAIAへの投稿原稿受け付け、発行、発送等。
  ④通信編集 談話会通信の原稿受け付け、発行、発送等。

7. 会員外の会活動への参加
  「2.会の目的」に沿い、会の認めた活動に対し、会員外のクモ愛好者・クモに興味のある人への会活動への参加を認める。
 (1).出席した活動の必要経費は、会に納入する。

8. 規約の改正
 上の規約の改正については、総会において討議し、出席会員の3分の2以上の承認を受けねばならない。改正についての議題は、全会員がその提出を行うことができる。

                           以上
別表1
 会費は年額、一般会費3800円、学生会費は2000円とする。

 (1977年6月26日改定・1988年6月12日一部改定・1998年4月29日会費額改定)
 (1989年5月10日改定・2002年4月21日改定)  


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SPIDER FIGURE

チョコエッグ 毒蜘蛛
シドニージョウゴグモ 傑作 セアカゴケグモ クロゴケグモ
タランチュラ カバキコマチグモ カバキのちまき住居

▼オキナワキムラグモ   クモはフィギュアです。野外の人工巣に置いたものです  撮影・新井浩司


▲組立部品と組立過程  池田撮影



IKEDA’s Opinions for Nature and Science 
●1984-1985年に開高健が監修したナチュラリスト・ブックス(TBSブリタニカ刊)が5巻ありました。
マラーのX線による人為突然変異の実験を記している本を探索していたらマラーの伝記を書いたErof Axel Carlsonの近著『Mutation(突然変異):The History of an Idea from Darwin to Genomics』(2011,Cold Spring Harbor Laboratory Press)がありました。興味深いテーマと記述にあふれています。マラーの実験に関しては藤川和男『ショウジョウバエの再発見』(2010、サイエンス社)に取り上げられていました。
●2014年4月13日(日)「自然百景」(7:45~)では早春の北海道風蓮湖が取り上げられました。1970年12月23日~翌年1月5日まで、大学1年の冬、探検部のプレジデント(部長に相当)と共に、凍った風蓮川の上をソリで渡り、風蓮湖まで旅をしたことを思い出します。風蓮湖でオオハクチョウを見るという目的だったのですが、風蓮湖に着いてみると湖は凍っており、白鳥はさらに南の尾岱沼(おだいとう)に移動していました。尾岱沼まで足を伸ばして白鳥を見ました。番組では雪が吹き飛ばされる砂州の自然も取り上げていました。探検当時、砂州には気が付きませんでした。
●STAP細胞疑惑に関して広島大名誉教授・難波紘二氏のメールマガジンが妥当な見解を示しています。ワードに転載して PDFにして保存しておきます。他者のコメントもあって95ページもありますが,なぜ科学者が騙されるかの問題の本質を指摘しています。難波氏の結論は55ページにあります。
 STAP細胞に関してはNHKスペシャル「STAP細胞 不正の深層」が秀逸でした。2014年7月27日(日)放送と30日(水)深夜再放送。NHKオンデマンド見逃し番組でも見ることが出来ます。『日経サイエンス』8月号の特集記事もよく理解できます。
 〔追記〕8月5日、STAP細胞論文の実質的な著者だった笹井芳樹副センター長が自殺。真相をひとりで飲み込んで自殺してしまった。
●NHKスペシャル『人体 ミクロの大冒険』(2014年3月29日・30日、4月5日・6日)は、生物教育でもっとも困難な領域「人体が細胞の社会である」ことを映像で教えてくれる番組でした。生物に関心のあるかたは必見。知識として「体は細胞で出来ている」ということは知っているひとが多いと思いますが、実感するのは難しい。池田は組織学を学んでそのことを実感しましたが、生徒には実感させることはできませんでした。
●会員の浅間茂氏が著作『水辺の生きもの トンボ・カエル・メダカの世界』(全国農村教育協会,2013年5月刊,2400円)でカエルの写真と解説を担当されています。ニホンアマガエルの繁殖期を5-6月と説明しているのは,私が高校生と調査した結果,アマガエルの繁殖期は短かった(2006)およびアマガエルの繁殖期(2007)と一緒で納得がいきます。
 ただ、『水辺の生きもの』(全国農村教育協会,2013年)で、4月中旬から産卵というアマガエル・カレンダーの記録は早すぎませんか。神奈川県西部の水田では,産卵は早くとも5月8日と推定しています。オスは4月に鳴き始めますが,ほとんどのメスの卵巣は4月にはまだ成熟していません(オスの合唱で繁殖期を推定しているせいです。時期を変えてメスを解剖しないと本当の成熟期は分かりません。この手の過誤は千葉県立博物館の『カエルのきもち』で、カエルの専門家もしているほどなので、責めるつもりはありません。また、房総半島は暖かいので神奈川県より二週間成熟が早いのかもしれません。千葉県では田植えが4月中旬だそうですし、卵塊を4月に確認していたとしたら、つまらない揚げ足を取ったことになりますね)。[追記]2014年5月4日NHK朝の気象情報で,気象予報士の南さんは今朝オタマジャクシを見たと報告,この写真の幼生には後足が出ていた。産卵から後足が出るまでは29日かかる。目撃された幼生の産卵日は逆算すると4月5日となる(池田)。
 また,神奈川県や千葉県では,7月上旬に水田で中干し(水を干し上げること。イネの根を強くするために行う)をするため,ニホンアマガエルの足の出ていない幼生は全滅してしまいます。座談会で中干しの影響に話題が及んでいますが、「中干しの時期をずらすと,カエルの状態が変わるのではないか」と推測が述べられているだけです。現在の中干しの時期からは6月になってから産卵されたものは生き残れません(産卵されてから足が出るまで約一か月強かかるからです)。中干しをしなければアマガエルの幼生は倍以上の個体数が生存可能になります。メスの卵巣の成熟卵は6月にほぼ産みきってしまうようです(6月下旬になると卵巣に成熟卵が見られなくなります)。
 また,本書のカエル・カレンダーにはカエルの寿命が表現されていませんが,野外の雌のアマガエルには明らかに二年目のサイズの個体がいます。飼育すると十年以上生きるそうですが、野外ではせいぜい三・四歳と推定していました(『カエルのきもち』より)。私たちの調査では二歳ガエルが1、2匹見つかっただけです。オスは一歳ガエルだけでした。
 浅間氏は、童謡「カエルの合唱」のカエルはトウキョウダルマガエルかニホンアマガエル、芭蕉の古池のカエルは東京に生息する水辺のカエルということでトウキョウダルマガエルかツチガエル、山際のお寺の池ならヤマアカガエルの可能性があると推測していますが,ニホンアマガエルは、聞きなしが「ケ、クワ」とは聞こえないことから,本当のところは分からないというのが正確ではないでしょうか。
 それに、この「かえるの合唱」は、戦中の教育を全否定した昭和二十二年『四年生の音楽』で初登場した曲であり、もとの曲はドイツ。蛙のなきかたはもと歌のドイツ語の音の通りです。作詞を手がけた岡本敏明は歌が普及するにつれ、「ゲゲゲゲ」だの「ケロケロ」だのと鳴き方を適当に変えて歌われることについて、正しい歌い方を問われた際に「楽しく歌うことが大事で、どんな鳴き方でもいいんですよ」と答えていました。カエルの種類を推定するならドイツのカエルを取り上げなくてはならないことになります。
 ちなみに、童謡には「蛙の笛」(斎藤信夫作詞、海沼実作曲)という名曲もあり、こちらのカエルは「コロロ、コロコロ」と鳴いています。これは音から判断すると、カジカガエルかな、と思われますが(この歌を歌った川田正子はカジカガエルの鳴き声を初めて聴いたとき、斎藤先生の聴いたカエルはこのカエルだと思ったそうです)、千葉県の小中学校の教員だった斎藤の『童謡詩集 子ども心を友として』 (成東町教育委員会)を参考に作詞の経緯を調べてみますと、“昭和二十一年(1946年)四月十二日の夜ふけ、明日はどこへ出かけようと、疲れ果てて横になった寝床へ―コロコロ コロコロコロ と、冬眠から目がさめたばかりの蛙のかわいい声が聞こえてきました。それが、悶々としてやるせない胸には―ガンバレヨ ガンバレヨ―と聞き取れるではないか。そうだ、蛙の言う通りだ。万物の霊長たる人間が、これしきの事で、何たるざまだ、よし頑張ろう、ついては、優しく励ましてくれた蛙たちに、 思い切り早春の夜の美しい歌をプレゼントしようとして書いたのが、この「蛙の笛」(作品番号 3561)である。”と証言。鳴く時期からしたら、ニホンアマガエルかもしれませんが、ちょっと印象が違いますね。この「蛙の笛」に関しては池田小百合「なっとく童謡・唱歌」に解説があります。「カエルの合唱」も紹介しています。
 ちなみに,この本には取り上げられていませんが、草野心平の詩集『第百階級』などのカエルは実際のカエルではなく,心平の理想像としての虚構のカエルと考えざるを得ません。具体的で無いため何ガエルか分からないのですから。
 カエルの鳴き声を扱った名曲には、デューク・エイセスが歌った「筑波山麓男声合唱団」(永六輔作詞、いずみたく作曲。1960年代後半「にほんのうた」の一曲)があります。トップ・テナーはカジカガエル(「ケー、ケー、ケー、ケロケロケー」と歌っています)、セカンド・テナーはアマガエル(「ケロケロケケケケ、ケー、ケー、ケー」)、バリトンはトノサマガエル(「ゲー、ゲー、ケロケロケー」)、ベースと指揮者はガマガエル(「グーワ」)と表現されています。
●学習研究社刊行『よくわかる生物基礎+生物』が2014年2月25日に発行されました。高校生向けの参考書です。赤坂甲治東京大学教授の執筆です。池田もお手伝いしました。高校4単位『生物』は各社の教科書の内容がバラバラですが、本参考書は共通部分を中心に書かれています。精選の内容となります。
●池田は少年写真新聞社『理科教育ニュース』No.887(2013年7月8日発行)「どの魚の歯かな?」監修および指導資料「魚の歯と食性」を執筆しました。調べてみると大変面白いテーマでした(5,June.2013)。
●サイエンス・ライターの活動として池田は、『理科教室』2013年2月号に「生命活動を支えるイオン」(高校生物におけるイオン学習)、少年写真新聞社『理科教育ニュース』No.873(2013年2月8日発行)「脂肪や体毛で寒さに耐える」監修および指導資料「哺乳動物の耐寒・防寒」を執筆しました(30, Dec.)。
●自然保護を標榜する人は極端化して、すべての開発を悪徳とみなす場合がある。しかし、そんな都市の住民のエゴイズムが地方を衰退させている現実がある。学者も地方の衰退を正す施策を持っていない。地方を衰退させている土地利用規制の実態を告発する本が出版された。 関心のある方は案内をどうぞ。(2012年8月)
●2012年5月28日、世界自然遺産に指定された小笠原諸島では観光客が外来種を持ち込むことを阻止しようと、観光客を制限する措置を決定。自然環境は「変わるのが自然」なのに、奇妙な方策をするものである。「人為的」を英語では「artistic」という。アートもヒトの営為である。「外来種を持ち込んではならない、在来種を守れ」という主張に潜む排外主義は健全な精神のなせるわざではない。坂口安吾の「日本文化私観」や「堕落論」のほうがずっと健全だ。
IKEDA's Opinions for Culture
●勝新のカルトTVドラマ『警視-K』が2014年8月27日にDVDで発売されます。放映当時の評判はとても低かったのですが、テレビドラマの枠を超えた傑作ぞろいです。
●ひっそりと公開された傑作『黒い土の少女』がYou-tubeで見られます。 すぐに削除される可能性がありますので、ご覧になるかたはすぐ。ブレッソンの映画のような力があります。紹介は映画日記(池田)にて。クモは出て来ません。
●学校教育に関する自民党政権の介入が強まっている。 関心のある方は[大学の自治を否定する学校教育法改正に反対する緊急アピール]を参照なさって下さい(6月10日)。国民投票への参加年齢を18歳に引き下げ、高校生までの学校教育で徴兵制度を容認させようという魂胆が見える。いつの時代も若者の生命を兵士として犠牲にすることで国家を護ろうとする老人たちの醜さが際立つ。
<大学の自治を否定する学校教育法改正に反対する緊急アピール>
  <署名のためのサイト> https://business.form-mailer.jp/fms/dc0ab1ea31301
 日本の大学と民主主義は、いま重大な危機にさらされています。
 政府・文部科学省は、教授会が審議する事項を学位授与や教育課程 の編成等に限定し、教育研究と不可分な人事・予算等を審議させないことで、学長の権限を抜本的に強化するという学校教育法改正法案を 今通常国会で成立させるとしています。教職員による学長選挙を否定 し、学部長さえも学長の指名にすることを射程に置いています。
 大学は、その歴史を通じて、国家や権力を持った勢力による統制や 干渉から学問の自由を守るために大学の自治を確立してきました。 大学の自治は、自由で民主的な市民を育成するという大学の使命を果たすために不可欠です。わが国においては、憲法23条が学問の自由を保障し、 学校教育法は国公私立大学の別なく「重要な事項を審議するため」に教授会を置くことを定め、教授会を基盤とした大学自治の法的枠組みが整備されています。 人事と予算に関する教授会の審議権はその最も重要な制度的保障であり、これを否定する学校教育法の改正は、大学の歴史と大学の普遍的使命に照らして到底認められない暴挙です。 安倍政権は、財界のグローバル戦略を大学に押しつけ、大学を政府・財界の意向に従属させるための大学破壊を強引に推し進めています。 今回の学校教育法改正法案は、教育委員会制度の解体、道徳教育の教科化等と並び、戦後、国民が培ってきた民主的な教育の否定を意図するものです。
 学校教育法改正は、学問の自由と大学の自治を侵害し、国民のための大学を国家目的に奉仕する機関へと変質させるものにほかなりません。 人類的課題が山積する困難な時代であればこそ、学術と大学の自由で多様な発展が必要です。私たちは学校教育法改正に反対し、 国会で徹底審議のうえ廃案とすることを強く求めます。
 2014年4月7日  学校教育法改正に反対するアピール署名をすすめる会
 【呼びかけ人】(五十音順)  芦田文夫(立命館大学元副総長),池内了(名古屋大学名誉教授), 内田樹(神戸女学院大学名誉教授),尾池和夫(京都造形芸術大学学長),大橋英五(立教大学元総長), 今野順夫(福島大学元学長),西谷敏(大阪市立大学名誉教授),広渡清吾(専修大学教授、東京大学元副学長), 松田正久(愛知教育大学前学長),森永卓郎(獨協大学教授),矢原徹一(九州大学大学院教授)   <署名のためのサイト>
●『なんて素敵にジャパネスク』の作者・氷室冴子さんは自分が愛読した少女小説について『マイ・ディア』(角川文庫)で大変魅力的に語っていました。
なかでも氷室さん一押しの作品はジーン・ストラットン・ポーターの『リンバロストの乙女』でした。角川文庫で上下巻の大作(表紙写真は訳書初版の秋元書房版1957)ですが、作者のポーターは鳥や動物の写真家として出発した博物学者で、『リンバロストの乙女』でもっとも愛着深く書かれている動物は蛾でした。特に物語に関わってくる蛾は帝王蛾です。ポーターは『リンバロストの蛾(英文)』というエッセィも出版していました(Kindle版で安価に入手可能)。氷室さんの傑作エッセィもポーターの小説も訳本で手軽に読めないのは残念です。傑作なんですが(2014年5月8日)2014年8月6日に角川文庫で『リンバロストの乙女』上下巻が復刊されました。表紙にも帝王蛾が描かれています(8月6日)。
 村岡花子訳にはポーターの『そばかす』やケイト・ウィギンの『ナンシー姉さん』などもあります。ただし、秋元書房版は既に絶版です。『そばかすの少年』は光文社新訳古典文庫に新訳があります。
●全国学力テストも全校規模で実施されることとなりました。学力テスト反対闘争で教育現場が荒れた歴史がありました。その昔、学力テストに反対した教員組合も勢力がジリ貧になり、政府の言いように操作されています。いまや、学校のランクづけや生徒のランクづけが平気で行われている悲惨な状況です。
 宮沢賢治に『どんぐりと山猫』という童話がありますよ。どんぐりが口々に自分がいちばん偉いと言い張るなか、山猫が少年の助言で裁定を下す話です。山猫に助言を求められた一郎少年は「お説教できいた」という「いちばんばかで、めちゃくちゃで、まるでなっていないようなのが、いちばんえらい」と言ったらどうかと答えます。山猫がそう裁定すると、どんぐりたちは「しいんとして、堅まってしまいました」とさ。爆笑!
 学力テストで小学生にランクなどをつけるのは、どのどんぐりが偉いかを決めるようなものです。バカバカしいったらありゃしません(2014年4月22日)。
●図書館で漫画『はだしのゲン』を閲覧禁止にしようという動きがあるという。そんなことを許してはいけません。アメリカの作家ナット・ヘントフに『誰だ、ハックにいちゃもんつけるのは』(集英社コバルト文庫、絶版)という傑作がありました。これは「ニガー」という言葉が出ているからと『ハックルベリー・フィンの冒険』を図書館から追放しようとする勢力と戦う司書と市民の物語でした。日本でも同様のことが起こるとは情けない限りです。
●読売新聞朝刊には一面広告が40面のうち11面も!他の21面も下3分の1が広告だから全体の約半分(18面分)は広告。いよいよ紙ベースの新聞の終末か?!(2014年4月22日池田)
●NHKの朝の連続テレビ小説は2014年4月から『花子とアン』。モンゴメリーの『赤毛のアン』の翻訳家として有名な村岡花子の半生を描くドラマ。冒頭から『赤毛のアン』が隠し味で取り込まれています。小田原城内高校勤務の頃、2年生の女生徒Yさんから「アン・シリーズは後半のほうが面白いんです」と薦められてアン・シリーズを全巻読破した私は、生徒の評価が正しいと思いました。一作目(原題はグリーンゲイブルズのアンで、訳本の題名「赤毛のアン」は編集者のアイデア)が有名ですが、未読な方はなんにも起こらない日常を描いた後半を読んで欲しい。後半部のアンを訳す話は連続ドラマには出て来ないと思いますが(2014年4月10日)。私は村岡花子訳の本は結構読んでいるのですが、未読だったエレナ・ポーターの『スウ姉さん』(角川文庫)を中古で入手したところ、女性の言葉使いがNHK朝のドラマの女学生言葉にそっくりなのに気がついた。例えば「姉さまったら、いままでどこに隠れていらしったの?家探しをしちまってよ」という具合である。現代なら「姉さん、どこに隠れてたの? 探しちゃったじゃないの」となるところである。そう思ってみると無類に面白い。ひとり爆笑してしまった(5月16日)。女学校での校長先生の卒業生への言葉はブラウニングの名詩から引用しています(5月18日)。
●キネマ旬報のベストテンでも日本映画のベストワンに『ペコロスの母に会いに行く』が選出されました(1月9日)。2014年7月2日にDVDやブルーレイが発売されます。ひとりで鑑賞するより何人もで鑑賞するほうが楽しめると思います。2014年6月には森崎監督の『ロケーション』『ラブ・レター』(松竹)もDVD化されました。これが売れれば『喜劇・女売り出します』もDVD化されるかもしれないと思って,既にビデオを持っているのですが即注文しました。『ロケーション』はピンク映画を撮るスタッフが少女(美保純)の過去に巻き込まれていく<とんでもない>傑作、『ラブ・レター』は底辺を撃つ佳作です。
●NHK EテレのETV特集で 記憶は愛である 森崎東・忘却と闘う映画監督  2013年12月21日(土)23:00より60分(再放送は12月28日0:45=27日深夜)。ヨコハマ映画祭で『ペコロスの母に会いに行く』が2013年度の監督賞を受賞。映画はベストテン第3位。
●NHKの朝の連続テレビ小説『ごちそうさん』には、きちんと食べることの大切さが打ち出されています。 「孤食」(ひとり食べ)などという言葉が話題になる昨今、それとは反対のメッセージを伝えています。
  ちなみに、池田小百合著『お話し大好き 家族の時間』(文芸社、1500円。『満点ママ』改稿)は、家族みんなで食べることを一番に考えた子育ての記録です。 ご注文は池田宛メールで(+を@に変えて下さい)可能です(30,Oct.2013)。
 『ごちそうさん』は2014年3月をもって終了。大好評の『あまちゃん』の後だったので、事前に評判が心配されたが、心配もなんのその、大好評で終わった。週刊誌のテレビ評など芸能レポーターと称する人々の与太記事の予想はすべて外れた。主演の杏についてもテレビ評者は低評価だったが、これまた全部当たっていなかった。テレビ評者のレベルはそんなものです。スタッフとして料理を監修していたのは飯島奈美さん。フツウの料理本『LIFE』『LIFE2』(ほぼ日刊イトイ新聞、2009)の著者です(7.Apr.2014)。
●2013年8月20日に発売された、山田洋次名作映画DVDマガジン第17巻 『馬鹿が戦車でやって来る』(講談社) は戦後日本の喜劇映画のベスト・ワン作品です。レンタル店にもあります。未見の方は是非ごらん下さい。
●2013年8月4日(日)午後1時からNHKアーカイブズで『アンダルシアの虹』が30年ぶりに放映されました。 『四季 ユートピアノ』のスピン・オフ作品『川の流れはバイオリンの音』で始まった「川 リバーズ」シリーズの第2作。舞台はスペイン。 演出は佐々木昭一郎、主演は中尾幸世で、中尾さんがリバーズでもっとも好きな作品と言っている一篇です。ちなみにクモは登場しません。
●勝新主演・演出の伝説の刑事ドラマ『警視-K』が再放送、2013年6月28日(金) 実際は29日(土)午前1:30~7:00で第1話~第6話まで、引き続き第7話〜第13話も放送されました、BS日本映画専門チャンネル。 CS時代劇専門チャンネルではテレビ版「座頭市物語」勝新演出セレクション(7月1日から)や「河内山宗俊」が再放送されています(6月下旬から)。勝新演出の凄さがわかります。
●2013年大型連休に伴って風疹や鳥インフルエンザ対策が叫ばれています。 インフルエンザに関する基礎知識は、池田執筆『生物基礎』指導書朱註(啓林館) を参考にしてください(28, Apr.)。
●NHK朝の連続ドラマ「あまちゃん」は大笑いだった(2013年4月1日)。クモと関係ないので欄外へ。

               『純と愛』と『あまちゃん』    2013年4月1日   IKEDA

 怒鳴ってばかりいる登場人物に閉口してほとんど見て来なかった『純と愛』が終わって、NHKの朝の連続ドラマも新しくなった。『純と愛』は「本当の心が見える」主人公だったが、本当の心などを見て人間関係など築けるわけがない。人間社会は「良い誤解」で成り立っているのだから。「隣のひとはみんな善人」と誤解し合うことで世間で生きていけるのである。本当の心などをいちいちのぞかれたのでは、わずらわしくって生きていけない。そのためか、愛(いとし)君の超能力が消えてしまってからのほうがドラマが落ち着いてきたし、最初はこれほどイヤなやつはいないほどだった、ヒロインの知人たちが、すべて実は良いひとだったと変わってしまったのも予想通りだった。だいいち本心があれほどいやな人物で終わるのだったら、役柄を引き受けるひとがいないはずである。つまり、本心なんて見ないほうが幸福なのである。擬制の幸福こそが生きる糧なのだ。そういえば、中島みゆき作詞・作曲、桜田淳子の歌に「しあわせ芝居」という名曲があったなあ。

 さて、宮藤官九郎(クドカン)の脚本による「あまちゃん(海女ちゃん)」は、最初から曲者女優ぞろいの方言全開ドラマで、『純と愛』とはまったく異なる展開を予想させる。つまり、これは田舎のファンタジーである。地の果てみたいな不便な岩手県の漁村を背景にしたおとぎ話である。井上ひさしの『吉里吉里人』をドラマ化したようなものである。字幕で翻訳が必要な方言は日本語なのにほとんど何を言っているのか分からない(東北人の私には少しわかる)。しかも、その方言を話すのが<木野花>であり、<渡辺えり>(山形県出身!)であり、<美保純>(傑作映画『俺っちのウェディング』のカッペ=田舎っぺを思い起こさせる話し方)であり、<片桐はいり>である。故郷が嫌で袖ケ浜を離れ、すっかり都会化した母親は<小泉今日子>で、祖母のベテラン海女は<宮本信子>である。ヒロインを取り巻くこの顔ぶれと方言を毎朝見聞きするだけで笑いが止まらない。
 追記:第2回から方言は減った。音楽担当は大友良英。山下毅雄(アニメの『ルパン3世』)をリスペクトする音楽家である。
 「あさいち」にクドカンが出演して語ったところによれば(2013年5月24日)、完全な方言で字幕付きの試みは第1回めだけの実験だったとのこと。こんな調子でいきますよと視聴者に広言する役割をもたせたのだという。

            『花子とアン』 修和女学院卒業式における校長のメッセージ (第42話)

 My girls, Grow old along with me. The best is yet to be. If some decades later. You look back on your time with us here and you feel that these were the happiest days of your life, then I must say your education will have been a failure. Life must improve as it takes its course. Your youth you spend in preparation because the best things are never in the past, but in the future. I hope that you pursue life, and hold onto your hope and your dream until the very end of the journey. 私の愛する生徒たちよ。我と共に老いよ。最上なものはなお後に来る。今から何十年後かにあなた方がこの学校生活を思い出して『あの時代が一番幸せだった。楽しかった』と心の底から感じるのなら私はこの学校の教育が失敗だったと言わなければなりません。 人生は進歩です。若い時代は準備の時であり最上なものは過去にあるのではなく将来にあります。旅路の最後まで希望と理想を持ち続け進んでいく者でありますように。

[池田解説]
 冒頭の印象的な句はロバート・ブラウニングの名詩の冒頭です。この詩はキリスト教国では有名な暗証教材のようです。信仰の強さを援護する詩句であり、当然、大正期のミッションスクールでも教材だったでしょう。解釈は別途

      Rabbi Ben Ezra By Robert Browning    手島郁郎訳

    Grow old along with me!        老いゆけよ、我と共に!
    The best is yet to be,         最善は これからだ。
    The last of life, for which the first was made:  人生の最後、そのために最初も造られたのだ。
    Our times are in His hand      我らの時は 聖手の中にあり
    Who saith "A whole I planned,    神言い給う「全てを私が計画した。 
    Youth shows but half;         青年はただ その半ばを示すのみ。
    trust God: see all, nor be afraid!''  神に委ねよ。 全てを見よ しかして恐れるな!」と。

 ジェラルディン・マックイーワンがミス・マープルを演じた英国TVドラマ「バートラム・ホテルにて」(2007年)で、マープルの助手役を務めたホテルのメイドが真犯人を見抜けなかったので、最後にマープルに聞きます。「どうしたら、あなたのようになれるのかしら」と。すると、マープルはこう答えます、「年を取ればいいのよ Get older」と。名言です。ちなみにクリスティーの原作にはメイドも出てこないし、こんな会話もありません。最後に去っていくマープルが乗るタクシーは「ジ・エンド」社でした。




2015年度東京蜘蛛談話会記録
  


事務局:初芝伸吾 HATSUSHIBA, shingo
〒186-0002 東京都国立市東3-10-8
コンフィデンス高垣 105
Tel:042-501-2651 Fax:042-501-2652
初芝宛E-mail(+を@に変えて下さい)


郵便振替口座 00170-8-74885 東京蜘蛛談話会 
   会費は年間 2000円
 (学生は1000円です)

会計:須黒 達巳


会長
:新海栄一

本部:小野展嗣
 〒305-0005 茨城県つくば市天久保4-1-1
国立科学博物館 動物研究部


運営委員:池田博明、小野展嗣、加藤輝代子、
木村知之、甲野 涼、新海 明、須黒達巳、
谷川明男、萩本房枝、初芝伸吾、
仲條竜太、安田明雄

会計監査:梅林 力

 熊田理恵『クモ入門講座』パンフレット【PDFファイル】
 初心者用 道具・採集法などの解説
  「クモ基本60」抜粋見本。頒価1000円。
  注文は池田宛メール(+を@に変更)で。
  新規入会者には1部進呈されます。


 このウェブの内容(項目)
Ⅰ 2015年 談話会TOPICS 
Ⅱ 2015年度 活動計画
Ⅲ 談話会活動履歴 
Ⅳ 会誌および通信
Ⅴ バックナンバー 
Ⅵ アーカイブズ 
   東京クモゼミ
   談話会規約 

P R : LINKS
 
●アサヒネットのホームページの容量上限を超過したためpdfファイルやpptファイルをかなりネット上から削除しました。リンク先につながらない場合に、希望の方は面倒でも池田宛メール(+を@に変更)で連絡して下さい。ご希望のファイルをメールへ添付して送ります

■『クモ基本60』の案内

■『クモの巣と網の不思議
  増補復刻版販売案内

■池田博明
 SPIDER  DATA 
 クモの情報を集積
■池田博明
 日本ハエトリグモ研究センター
■池田博明
 クモ幼体写真図鑑
■東京蜘蛛談話会通信
  オンライン版  

日本蜘蛛学会 公式ホームページ

日本蜘蛛学会 大会 日程

■日本蜘蛛学会「資料室」
学会ウェブ試用版の一部

動物行動の映像データベース
中部蜘蛛懇談会 三重クモ談話会 ■写真図鑑
■安藤昭久氏の「サラグモ屋敷
 微小なサラグモの写真が見事に撮影されています
■荘司康治郎氏の「クモ画像集
 珍しい種も写真で紹介されています
■谷川明男氏の「クモ情報」 ■須黒達巳氏の『ハエトリひろば
■池田博明・桑田隆生・新海明編 
 クモ生理生態事典(2010年版)
 クモの種ごとに生態情報が記述されています
■写真付き図鑑及び
 解説CD『日本のクモ』案内
  2014年版
■新海栄一著の文一総合出版
 『日本のクモ』初版2006年・写真の間違い
 新科の記載
■DVDブック『ダーウィンが来た』
 新井浩司氏による正誤pdf
■千国安之輔
 『写真日本クモ類大図鑑』新旧対照表
英国蜘蛛学会メインページ 3.11地震・原発事故初動の記録
■児童書絶版を怒る---「怒りをこめてふり返れ」 

 池田のfavorite books 愛読書
      favorite songs 愛唱歌
      Opinions 意見
■加藤康子手づくり絵本公開
 クモが主人公
 (1)クモの『ウィビーちゃんとおともだち』
 (2)絵本 『おにんぎょうをたすけよう

Ⅰ. 2015年 クモ TOPICS  (日付逆順。編集・池田)

◆NEWS OF JAPANESE SPIDERS◆TOPICS◆

 Hiroyoshi IKEDA interested in the orb web (horizontal web and vertical web) with a few temporary threads made by Tetragnatha praedonia nymphs. (May 15, 2015) New

 Kiyoto OGATA discovered and took the photographs that the species of the spider Patu kishidai caught and fed the mite in nature. (July 28, 2012)

 Akihisa ANDO discovered that the Trachelas spider (Trachelas japonicus) deposited the glue on the cocoon, then she stuck the sand grains on it. What is the mysterious glue? (Dec.8, 2011) And then, the other spider made an mysterious solution on cocoon was Orthobula spider.(July 8, 2012)

 Shigeru ASAMA took the photograph of pollen eaten by the theridid spider (Anelosimus crassipes) and the subadult male of the species. They were eating the pollen directly. A few pollen feeding by spiders was reported. (Dec.8, 2011)
 
★アサヒネットのホームページの容量上限超過のためpdfファイルやpptファイルを一時的にネット上から削除しました。リンク先につながらない場合に、希望の方は面倒でも池田まで連絡をして下さい。ご希望のファイルをメールへ添付して送ります。
★日本全国の観察会やクモ講演会、クモ情報の案内も致します。メールで池田宛に情報をお寄せください。
●2016年2月21日(日)、渋沢丘陵での観察会が行われました。前夜は激しい雨でしたが、当日は小春日和で、56種類を記録しました。なお、私の同定結果をその都度ホームページに載せていると説明しましたが、それは思い違いで、公開したのは7月だけでした。写真はK君採集の斑紋の明瞭なマネキグモ幼体(体長5mm)です。冬ですから草本層や林叢で造網しているクモは少ないと予想したのですが、草本層ではヘリジロサラグモ幼体やシロカネグモ幼体、葉上にムツボシオニグモ幼体、用水路にメガネドヨウグモ♀成体などがちゃんと造網していました。池田が持ち帰った標本の同定結果はキクヅキコモリグモ♀成体と♀亜成体、マネキグモ幼体、ヘリジロサラグモ幼体、クロナンキングモ♀成体、キザハシオニグモ♀亜成体、トガリオニグモ♂亜成体、メガネドヨウグモ♀成体(当日の亜成体という判断は間違い)、クマダハナグモ♂亜成体(当日の成体という判断は誤り)、ヤハズハエトリ幼体。
●Kishidaia,No.108が発行されました(2016/02/17)。 
●絵本作家の鈴木まもる氏の『生きものたちのつくる巣109』(エクスナレッジ、2015年、2200円+税)にクモの巣が5種類紹介されています(ジグモ、キシノウエトタエグモ、ミズグモ、クスミサラグモ、サガオニグモ)。ただし、クスミサラグモの網には皿網の下のシート状のドイリー(Doily)部やアンカーが描かれていないため、クスミサラグモの網の特徴が出ていません(正しくは『クモ基本60』p.65参照)。また、サガオニグモの円網では、ほとんどの縦糸が枠外の枝に届いているという奇妙な構造になってしまっています。サガオニグモの円網は、船曳和代さんの『クモの網』(INAX BOOKLET)に出ているんですが・・・。クモの専門家に校閲してもらえばよかったのに、残念。ミズグモの泡の周囲に支持糸が描かれていないのも気になります。
昨年末に、水木しげるさん逝去。『ゲゲゲの家計簿(上)』(小学館)に墓場やクモの巣のかかった墓を見ると楽しい気分になると書いています。
●談話会通信No.146が発行されました(2016/01/25)。総会例会は4月24日(日)、2016年度の第1回観察会は5月15日(日)町田市芹ケ谷公園です。2月の渋沢の観察会が修了した後に2016年度計画にホームページを更新します。
●英国蜘蛛学会の古い会誌を見ています。1970年代はサラグモに関する論文が目立ちます。
第20回国際クモ学会大会(USA,コロラド)の案内/参加申込が公開されました(2016/01/21)。
●最近5年分を入力して『クモ生理生態事典』を更新しました。自分の記事が載っていないとか、違っているという場合にはお知らせ下さい。半年くらいをかけて修正していきます(池田記)。
●相知紀史君(中学3年)「科学の芽」入賞の記事が長崎新聞(jpg画像)や毎日新聞(長崎)に報道されました(2016/01/15)。 猶興館高校教諭・野口大介氏より提供。
●Acta arachnologica, 64(2)が刊行されました(2015年12月)。日本蜘蛛学会第47回大会(京都)報告[千田さん]と発表要旨があります。日本のクモに関しては小笠原諸島からオガサワラハエトリの記載(須黒達巳・永野裕)、ギンメッキゴミグモの飼育法(繁宮悠介・中田兼介)の2論文です。他には永澤拓也・安倍弘の水性ダニ類の宿主昆虫、ロシアのアルタイ共和国のクモ相、中国産フクログモの2新種、インドのハエトリグモの1新種。
●桂千穂・掛札昌裕『本当に面白い時代劇』に紹介されていた『妖蛇の魔殿』(東映、1956年)には蜘蛛糸を操る姫が登場するそうです。本来は巨大ナメクジのところを見栄えの点で蜘蛛に変更したとのこと。調べてみると中古VHSが1本だけ販売されていた。つい、購入してしまいました。それにしても昔の子供たちは題名を読めたのかな。
●『クモ基本60』用の生態データのエクセル・ファイルを公開したのですが、手違いで削除してしまっていたことに気が付きました。再度、データを公開しておきます。クモ基本60用生態データです。
●生物学の一分野で組織学をヒストロジーというが、このhisto-とはギリシャ語で「クモの巣」を意味する。histologyは人間の体組織をクモの巣に見立てた命名である。histologyの父と呼ばれるフランスの外科医・解剖学者ビシャ(1771-1802)は病理解剖に熱中し、組織や膜を生命の根源と考えた(森岡『医学の近代史』より)。もっとも、細胞説が普及する前の時代である。
●DNA分析による昆虫の科の進化の一般書での紹介は無かったのですが、悠書館より『遺伝子から解き明かす昆虫の不思議な世界』(12月5日発行、4860円)が出ました。陸上に進出した昆虫の祖先が翅を獲得して大発展(有翅昆虫類は昆虫の98%)、さらに完全変態機能を獲得して急速に多様化した、完全変態をする昆虫の各目は短期間に分岐したと考察されている。
●中居惠子さんより、オナガグモが糞をとばす動画をご紹介いただきました。愛らしいです(2015/12/05)。
●シンカイ写真館(国分寺市本多1-6-6)で、「セアカゴケグモ発見から25年」という写真展が企画されています。展示期間などの詳細がわかりましたらお知らせします。
冬の例会のプログラムが出来ました(2015/12/02)。
●12月1日から「日本蜘蛛学会」のホームページがリニューアルされました。Atypus全号のpdfも、会員対象ですが読むことができるようになりました。蜘蛛の研究を志す方は入会しましょう。
●クモ学セミナーとして「クモ類の婚姻贈呈」について日本蜘蛛学会「遊糸」No.37にレビューしました(2015/11/30)。
●会員の相知紀史君(中学3年)が筑波大学第10回「科学の芽」賞を受賞されました(2015/11/27)。研究題は「継続的観察によって解明した平戸市に生息するワスレナグモの生態~特にキシノウエトタテグモと比較した生息環境の違いについて」です。 おめでとうございます。受賞作品は公開されますので、楽しみに待ちましょう。ところで、「科学の芽」過去の受賞作品には一点クモ研究が入っていました。2013年度小学校部門「せん入!クモの巣城」。
●11月18日、神奈川県足柄上郡中井町でセアカゴケグモが見つかったという情報が中井町から発信されました(2015/11/20)。詳しい場所・環境・同定者などは不明です(2015/11/26)。伝聞ですが、グリーンテクなかい(ゴルフ場工場地域)で5頭とか(2015/11/27)。
●下重暁子のエッセイより、「小学校二、三年は結核で毎日寝ていて、天井ばかり見ていたので・・(略)・・・そんなある日、天井板の片隅に、一匹の蜘蛛を見つけた。巣を張ろうとしているらしい。うつらうつらして目を開くと、立派な巣が天井と廊下に出る障子の欄間に出来ていた。それからが忙しい。どんな獲物がかかるか。網の隅に身を隠した蜘蛛同様、息を潜めて待っている。小学校の夏休み、私は宿題の自由研究に「蜘蛛の生態」と題して観察結果を書いていったら、先生はじめ友達から気味悪がられた。病気だった私の目に触れるものは限られていて、今でも蜘蛛を見ると懐かしくなる。とりわけ雨に濡れた蜘蛛の巣は美しく、滴が玉になってころがり落ちる。・・・自分の好きなものや趣味も、幼い頃に決まってしまう気がする」(『青春と読書』2015/12集英社)。
●カバキコマチグモの母親食いを世界で最初に報告した片岡佐太郎氏の理科教育の報文pdfを安倍弘氏が送って下さいました。 植村の業績に関しては「遊糸」に紹介しましたが、片岡の報文を見るのは初めてです。孵化後5日で脱皮開始し、翌日には母体にかじりついているという記録がされています(2015/11/21)。
●千国安之輔氏の写真図鑑の1989年版をお持ちの方から2008年の改訂版で変わったところを知りたいというリクエストがありました。そこで,『写真日本クモ類大図鑑』新旧対照表を作成しました。写真部の箇所のみです。一部不明なところがあります。また,学名は最新のものと照合できていません。お気づきの点は池田までお知らせ下さい。
●八幡明彦氏の遺稿に娘・沙和さん小学5年時の「田んぼクモ研究」(2008年)がありました。許可を得て公開させていただきます。 八幡明彦「クモがあふれる田んぼの夢」(2009年)も発掘しました。
●9月・10月に会費を振り込んでくださったアイバ・ユイさん、住所をお知らせください。初芝宛E-mail(+を@に変えて下さい)か、電話042-501-2651まで。
●神奈川県足柄上郡大井町の生涯学習センター2階にて「おおい自然園2015年生き物調査<クモ>」の成果が展示されます(11月7日より11月15日まで)。7月から10月中旬までの期間に大井町民42名により79種のクモが記録されました。
●大利昌久氏25歳の著作『蜘蛛の世界』(内外出版、1967年)をアーカイブしました(11/07IKEDA)。一箇所ページ順が間違っていたのを11月9日に修正しました。
●10月18日、渋沢丘陵での観察採集会が行われました。晴天でした。女性の参加者が多い観察会となりました。
●東海大学出版会より、10月20日に高須賀圭三さんの『フィールドの生物学17 クモを利用する策士,クモヒメバチ: 身近で起こる本当のエイリアンとブレデターの闘い』2160円(税込)が刊行されます。著者割引価格は1728円(税込) ですが、送料が400円かかります (5冊以上は送料を東海大学出版部が負担します)。メ ールで直接注文の場合には東海大学出版会の氏(+を@に変更)まで。どこから読んでも面白い本です。
●談話会通信No.145が発行されました(10月10日)。
●関東地方ではジョロウグモが例年より小さいようだという噂ですが、データはありません。
●冬の談話会例会は12月6日(日)になりました。講演を予定されている会員は11月30日まで事務局の初芝さんまでEメール  (+を@に変えて下さい)にて連絡をして下さい。講演時間は通常20分程度(質疑応答5-10分)ですが、ショート講演(5分程度)でも大丈夫です。Eメールのない方は電話でTEL.042-501-2651/FAX.042-501-2652。
●9/15に足柄上郡大井町のいこいの村のアカメガシワの垣根に造網していたヒメグモの網にクロマルイソウロウグモが寄生、メス成体が葉の中の幼体を食う例、卵嚢を作った例、出嚢した幼体が分散しかかっている例などを観察できました。
●Acta arachnologica, 64(1)が刊行されました。生理学のウヅキコモリグモ越冬幼生中のグリセロールとミオイノシトールの蓄積を調べた田中一裕・伊藤清光論文、須黒達巳氏の沖縄県のイリオモテハタケグモHahnia tanikawaiの新種記載とサツマハタケグモHahnia thorntoniの新記録種の記載があります。他にはタイのスズミグモ、西インドのハイイロゴケグモ、イランのカニムシ、クナシリ島のトゲダニ、アルゼンチンのカタハシリダニ、中国のサラグモ、仏領ギアナのハエトリと国際色豊かです。山﨑健史氏の総説「東南アジアにおけるアリグモ属研究」もあります。
●「自然保護」9・10月号に馬場友希さんがチリイソウロウグモの進化を解説しています。書誌データは, 馬場友希,2015.居候先に合わせて進化するイソウロウグモ.自然保護,(547):32-34です。チリイソウロウのクサグモ個体群とスズミグモ個体群の違いを明らかにしています。
●読売新聞「皇居の自然 多様性に富む」に温暖化の指標としてスズミグモが取り上げられていました(2015/8/31)。
●TBS系テレビ8月31日20時『世にも不思議なランキング/なんで?なんで?なんで?』でクモの糸が取り上げられました。飛行石はクモの糸の仕業だったという話はランキング6位なので最初のほうに出てきました。撮影に協力しました(談話会通信145号に「オニグモの糸の強度と体重」を報告)。
●九州クモの会(現時点では休会)の会誌・通信をPDF化しました。会員だった方数名に資料提供やご意見をいただきました。
●山根一眞さんより、次のようなお便りをいただきました。「先日、オリンパスのTG-4という<顕微鏡モード>搭載のコンパクトデジカメを買いました。 接写の場合、手前から奥までピントをずらして数十枚を自動で撮影し合成してくれる機能など、じつにすばらしいです。クモの撮影もこれでだいぶうまくいくようになりました。」
●日本蜘蛛学会第47回大会が開催されました。中田兼介さんお一人でマネージしていただきました。京都女子大学の学生さんたちにもスタッフとしてお世話になりました。ありがとうございました。
●KISHIDAIA107号が発行されました。136ページ!
●8月6日に「クモ入門講座」を実施された高谷昌志さん(中部蜘蛛懇談会)に、講座の様子を書いていただきました。『クモ基本60』を活用していただきました。
●山梨県早川町ヘルシー美里での談話会合宿は無事終了しました。小河原孝生所長(生態計画研究所)が園長を務める南アルプス野鳥の森公園や関連施設での環境教育活動に触れました。お世話をいただいた加藤輝代子さん、ありがとうございました。シカによる下草や低木のグレージングの激しさに驚きました。
●談話会通信のバックナンバーをPDF化しました。新海栄一さんのご協力を得ました。
●7月12日談話会観察会は晴れでした。暑い日でした。池田が確認のため持ち帰った標本は、ムネグロサラグモ♂・アシナガサラグモ幼体・チリイソウロウグモ♂亜成体・フタオイソウロウグモ♀亜成体・トビジロイソウロウグモ♀・キヒメグモ♀♂(キヨヒメグモではなかった。『クモ基本60』p.107中平清の左下の絵柄に似る斑紋でした)・リュウキュウヒメグモ♀(カグヤヒメグモではなかった)・アシナガグモ幼体・ヤサガタアシナガグモ♂亜成体・ヤサコマチグモ♂(左右の第三脚だけ残っていた)・ヤマトコマチグモ♀・ヒメフクログモ♀・ヤミイロカニグモ♀成体と卵嚢(62卵)。
●「クモ毒と糸の進化がゲノムでわかった」という論文がNatureに出ていました(2014年)。FULL論文がオープンアクセスで読めます(英語です)。
●7月の観察会12日は曇りの予報です。山根一眞さんの「調べもの極意伝第7回」では、ユカタヤマシログモの和名と分布について述べられています。
●八幡明彦さんの復興支援、歌津での活動の日々を記録した『蜘瀧仙人 僕が歌津にいた理由』が発刊されました(5月末)。223ページの非売品です。ご遺族の意向で南三陸の復興支援基金として、1冊2000円でおわけします。とりあえず、池田が基金に寄付して10部確保しました。池田宛メールで(+を@に変更して下さい)送り先・氏名を連絡してください。本は希望者にお送りして基金への立替分として池田の郵便振替口座に振り込んでいただきます。
●7月1日のNHK総合TV首都圏ネットワークのなかの「首都圏事件ファイル」はセアカゴケグモが取り上げられたようです。三鷹市での発見を皮切りに、プールの側溝などで造網していないか注意が必要と新海栄一さんが解説なさったようです(池田記)。
●亜成体まではメス型という傾向はハエトリグモではよくあるものの、幼体で雌雄が分かれる種類もある。ミスジハエトリは体長4mmの幼体で既にオスだと分る(池田記)。ちなみに、チャスジハエトリもオス型幼体を見かける。
●英国蜘蛛学会発行の『Spider Families of the World and Their Spinnerets(世界のクモの科と糸疣)』(by John A. Murphy and Michael J. Roberts)は科の特徴をテキスト中心のPart I(189頁)と図中心のPart II(553頁)で示した大冊です(グリーン洋書で29,000Yen)。ジョロウグモ科がコガネグモ科ジョロウグモ亜科になっているなど、現行の科の分類と差異もあり(普通クモを旧篩板類、篩板類と間疣類の3グループに分けています)、興味深い著作です。分類学者向き。
●山根一眞さんの「調べもの極意伝第6回」に百科事典から飛び出したクモや張り付いていたクモが取り上げられています。
●朗報です。『クモ基本60』を使い、『クモ生理生態事典』を参照しても飽き足らず、AtypusやKishidaiaの過去の論文を見たいと思うかたは多いと思います。けれども今まではそれらの会誌がPDF化されていませんでした。このたび作家の山根一眞さんの取材を池田が受けることになり、富士通関連会社PFUの協力でスキャン・スナップを貸していただきました。スキャン・スナップは誌面をデジタル化する機械です。さっそくAtypus全100号とKishidaiaの11号から71号を10時間かけてPDF化しました。今後、一週間程度でウェッブに公開できると思います(6月24日、池田記)。なお、引き続き手持ちの古い資料を、公開予定です。また、ウェッブ上に公開予定の資料のPDF化のご希望があれば、池田までご相談下さい。
●グリーン洋書では『Tarantulas of the World』(Francois Teyssie, NAPeditions, 13,500Yen)が案内されています。新書版より一回り大きいサイズ(130×202mm)で487ページ,半分は説明で,残り半分が写真や図-部分・器官・環境・種です。コンパクトながらタランチュラ百科事典となっています。解説はタランチュラ限定ではなくクモの図や説明となっているところも多いので読む際には注意が必要です(例えば糸腺の解剖図はオニグモ類のものが使われています。タランチュラの糸腺は少ない)。グリーン洋書では中国のサラグモのモノグラフも販売しています。記載された種の交尾器や内部生殖器が写真と図で出ていて専門家向きです(A Survey of Linyphiid Spiders from Xishuangbanna, Yunnan Province, China. 10,700Yen)[池田]。
●6月5日神奈川新聞の見出し「セアカゴケグモ横浜 初確認」;記事は「横浜市は4日,有毒のセアカゴメグモ1匹が鶴見区大黒町の事業所内で見つかったと発表した。セアカゴケグモは県内では川崎市や厚木市などですでに確認されているが,横浜市内では初めて。
 市によると,同日午前9時半ごろ,事業所の従業員が除草作業中に側溝にいるクモを見つけ,市に連絡した。体長約1センチの雌で,市は周辺を調べたが,ほかには見当たらなかったという。
 セアカゴケグモにかまれると痛みがあり,けいれんを起こすことがある。市は周辺事業者に注意を喚起するとともに,ホームページでも素手で触らないよう呼び掛けている。(報道部):捕獲されたクモの写真あり」。
●5月25日に談話会会員全員に『クモ基本60』を発送致しました。抜粋見本を作りました。なお、今後の新規入会者には1部進呈されます。正誤表あり(正誤表pdf版)。昆虫図書の「六本脚」でも扱っています(926円+税=1000円。送料別)。
  次の方は宛先不明で池田のもとへ戻って来ています。再度連絡しても同じでした。消息をお知らせ下さい。
  須藤昌子さま <須藤さんは今年初めに亡くなっておられました>
日本蜘蛛学会大会案内ができました。場所は京都女子大学です。誰でも参加できます。講演は日本蜘蛛学会会員のみです(05/24)。
●2015年5月17日、渋沢丘陵の観察会には22名の参加がありました。70種余を記録、追加種は水山さん(+を@に変える)へお知らせ下さい。
●アシナガグモの造網行動について新知見です。アシナガグモ(幼体)は鉄枠の橋の欄干のすきまに垂直円網を張ることが分かりました。アシナガグモは円網種の網を乗っ取ることもありますが、自分で張った網は<開こしき>ですので、 中央を見れば張った網主が分かります。また造網の際にアシナガグモは足場糸を一周しか張らないため、たいへん特異な動きをします。会誌に論文投稿の予定です(池田)。
●総会で会費値下げが決まりました。一般2000円、学生1000円です(既に支払われた方は3800円を2年分とみなします)。運営委員に加藤輝代子さんに加わっていただきました(池田)。
●今年度の例会・総会プログラムが発表されました。例会・総会は5月10日です。八幡さんの遺品の本やクモグッズを提供します(済みました。ご協力をありがとうございました)。寄付金は八幡さんの遺著『僕が歌津にいた理由』製作費などに当てられます。
●TBSラジオの「夢☆夢Engine」放送分はiTunesで配信されています。1-2ケ月は聞けるようです。4月18日に池田「クモの生態と糸」オンエアされました。。
●東京蜘蛛談話会自主発行『クモ基本60』は5月発刊の予定です(掲載種は230余)。会員のみなさまには1部送付進呈されます(頒価1000円)。なお,静岡県にお住まいだった石田岳士さんの連絡先をご承知の方は池田までお知らせください。
●スマイズ『世界の奇妙な生き物図鑑』(2014年、エクスナレッジ)に取り上げられているクモはハエトリグモ。表紙にも登場しています。
●自然史学会連合監修・子供の科学特別編集『理科好きな子に育つふしぎのお話365』(誠文堂新光社、2300円+税)は一日一話で自然誌関連の話題が取り上げられています。背景には子供の野外で遊ぶ体験が減少していることに対する危機感があります。クモ関係の話題は,小野展嗣さんが書いています。3/21「クモは血を吸いますか」、4/22「ハエトリグモの目はどうして大きいの」、9/16「ジョロウグモの背中はなぜしましまなの」、10/15「クモはどうやって網を張るのですか」、11/13「なぜクモの網はべたべたするの」、11/17「クモも空を飛べる」、12/18「タランチュラは猛毒ですか」と7日分も取り上げられています。ほかに8/27「幼虫にクモを食べさせる昆虫のお話」(友国雅章)もありました。みなさんは答えられますか。
●発刊が2013年3月でしたが,丸山宗利ほか『アリの巣の生きもの図鑑』(東海大学出版会)には好蟻性のクモも掲載されています。アオオビハエトリやカラオビハエトリ,ミジングモ類、ウスイロウラシマグモなどです。Kishidaiaの論文も引用されていました。
●3月12日,会誌Kishidaiaの106号がお手元に届いたことと思います。八幡明彦さんの追悼特集が載っています。
●ネットサーチしているうちに『ダメな統計学』翻訳PDFに行き当りました。科学論文における統計の誤った使い方を紹介したもの。なんと訳が無料PDFで読めます(池田2015/03/11)。
●北隆館からクモの本、 『環境Eco選書11 クモの科学最前線』—進化から環境まで—が出版されます。会員向けに、期間限定(7月末)で特別価格で購入できます。 この機会にぜひご購入ください。特別価格での注文に関しては宮下直さんと編集部の角谷さんに便宜を図っていただいております。本の内容と特別価格での注文については別記案内をご覧ください(池田2015/03/09)。
●文一総合出版『クモハンドブック』(馬場友希・谷川明男著、新書判)は4月20日刊行。クモ百種を掲載しています。価格は1620円です。雌雄の交尾器が写真で掲載されており、確かな同定ができます。掲載順は科ごと学名順です。【9月に第2版が刊行されました。 初版の正誤表が公開されています】
●2月23日(月)、池田は、TBSラジオ番組:東京エレクトロンプレゼンツ「夢☆夢 Engine!」で「クモと糸」について話し、収録してきました。科学者を目指す30分の若者向けの深夜番組で、進行は松尾貴史さんと加藤シルビアさん。放送予定日は4月18日です。ちなみに、ダニ学の島野智之さんも既にご出演されておられました。
●早川いくを『うんこがへんないきもの』にはトリノフンダマシが登場していました。
●2015年2月15日、藤沢市新林公園での2014年度の観察会が修了しました。記録は会誌107号に投稿しました。市川氏・貞元氏・初芝氏・安藤氏から2月の同定結果をいただきました。
●2015年3月号の「生物科学」(農文協発行)にて特集「クモ研究の現在」が組まれています。内容は宮下直「クモ研究の現在」に寄せて、谷川明男「日本産キムラグモ類の系統地理と分類」、中田兼介「食う食われる中でのクモの「見た目」」、髙須賀圭三「クモヒメバチによる寄主操作」、馬場友希・高田まゆら「農地研究から解き明かすクモの生態」です。2月23日に三省堂書店(神田)や紀伊國屋書店(新宿)を回りましたが「置いてない」ということでした。結局、ネットで「田舎の本屋さん」で注文しました。コンビニで支払い可能です(1500円)。すぐに届きました。
●2015年5月10日(日)の例会当日に故・八幡明彦氏の蔵書(クモ関係・図鑑・生態関係)を提示します。八幡基金への寄付として定価の2割程度で提供します。整理担当はボランティアの池田・加藤輝代子です。なお各本は一部しかありませんので先着順でお願いします。クモグッズも予定しています。直前に再びお知らせします。
●中部蜘蛛懇談会例会(2015年2月11日、於ウィルあいち)で「環境学習みえ」2014年秋号(2014年9月)が紹介されていました。塩崎・太田・貝発さんが表紙を飾り、4頁に渡ってクモの魅力が紹介されています。三重県総合博物館スキルアップ講座で2014年11月15日(土)に<驚きのクモの世界>も開催されました。
●朝日出版社より刊行された奇妙な生き物を紹介した『新種の冒険 びっくり生きもの100種の図鑑』(クエンティン・ウィーラー & サラ・ペナク著, 西尾香苗訳にはアゴダチグモやゴケグモ,アシダカグモ,タランチュラ,カニムシなどが取り上げられています(2015年1月20日)。
●隔月刊の科学雑誌「遺伝」1月号(NTS刊)より「高校生物の進化学」を連載します(池田報告)。クモの話題は第5回(2015年9月)と第6回(2015年11月)に登場する予定です(全回分書き終えてしまいました)。ダーウィンからゲノミクスまでのアイデアの歴史という副題を持つCarlsonの『Mutation(突然変異)』という科学史本が面白いです。
●2月3日発行,福音館書店の月刊予約絵本「たくさんのふしぎ」2015年3月号は『クモと糸』(池田博明・文,荒川暢・絵,720円)です。あらかわみつるさんの絵が素晴らしい仕上がりです。虫探偵/山川一浪さんのブログで紹介されました。レイアウトデザインを担当された斎藤俊行さんのブログでも紹介されています。Amazonで売り切れの場合は、バックナンバーとして書店に注文して取り寄せることができます(この場合には送料不要です)。福音館書店通販(MO係 TEL:03-3262-1642)に直接注文も可能です(たぶん送料がかかります)。東京蜘蛛談話会5月例会の際には池田が数冊持参します。参考文献などの書誌はKishidaia 106号の『クモは虫を食べる』の構想をご覧ください。
●2014年12月8日、日本蜘蛛学会誌Acta arachnologica, 63(2)が会員の元に到着。日本のクモ関係ではヤンバルキムラグモの隠蔽種として沖縄北部からクンジャンキムラグモを記載(谷川明男・宮下直)、トサハエトリ、トカラハエトリ、クモマハエトリを検討・整理(須黒達巳・八畑謙介)がある。八幡明彦氏の追悼文(谷川氏による)、日本蜘蛛学会大会報告(本多佳子氏による)が寄稿されている。

●福音館書店の月刊予約絵本「かがくのとも」2015年1月号は『クモを みつけよう』(小林俊樹・文,石橋真樹子・絵,420円)です(12月3日発行)。裏表紙も含めますと24種類のクモが描かれています。大きな本屋さんには置いてあります。
●馬場友希氏がアシナガグモ幼体の見分けかたを公開しています。幼体の同定には遺伝子を使っています。サイズ(体長)ごとに幼体を分けて同定するというきちんとした方法で、目を開かれる結果です。サイズによって同じ種でも特徴が変わり、幼体の同定が難しいことが理解できます。

  2011年3月11日  地震・原発関連記事は別ページに。   


        『クモの科学最前線』の内容    宮下直(東京大学大学院農学生命科学研究科)編集

  執筆者:綾部慈子・菅原潤一・関山和秀・髙須賀圭三・谷川明男・鶴崎展巨・中田兼介・馬場友希・原口岳・肘井直樹・吉田真

 【刊行予定】2015年3月20日 【体裁】A5判、252頁+カラー口絵4頁 
 【概要】 この本では,クモの系統,進化,行動,生態,糸の活用などについての幅広い話題を紹介している。第1章では,クモの種数や系統推定にまつわる話題がまとめられている。DNA解析の普及による新展開は,新たな課題も提供している。第2〜4章では,クモの行動や生態に関わる適応や進化が紹介されている。クモの代表的な網である円網のデザインと機能の関係,餌の特殊化がもたらす進化的・生態的な意義,さらにクモを餌として利用する生物の多様な生態など,一昔前では想像もつかないようなトッピックが満載である。第5〜10章は,クモと環境の関係をとりあげている。ここでは,生物多様性の保全や生態系影響評価など,自然と人との関わりを「クモ目線」から捉えている点が特徴である。生態系のタイプごとの括りに加え,クモの親戚であるザトウムシと環境との関係や,福島原発事故の影響についても扱っている。そして本書は,スパイバー社によるクモ糸の実用化についての夢のある挑戦で締めくくられている。クモ糸が製品としてだけでなく環境問題にも貢献できるという主張は,我々にとって誇らしい話である。

  #################################
    定価:3,780円(3,500円+税)
 ※東京蜘蛛談話会会員の皆様には会員限定の特別割引がございます。 本会会員であることを明記のうえ詳しくは下記の編集部担当者までお問い合わせください。
  ㈱北隆館 編集部 担当:角谷(かどや) E-mail:hk-ns2<at>hokuryukan-ns.co.jp
    <at>は@に変えて送信して下さい
  〒108-0074 東京都港区高輪3-8-14  ㈱北隆館 編集部 担当:角谷
         Tel.03-5449-4591/Fax.03-5449-4950
   以上です。##########################


 『クモの科学最前線』は、3月23日に届きました。
 面白い!です。一般のひとにも読めるように配慮したということですので、かなり丁寧な説明が心がけられています。執筆者の方々はたいへんだったことと思います。
 第Ⅰ部「進化と多様性」では、分子系統がもたらした最新の系統樹(谷川執筆)が解説されているほか、主に円網の機能(中田執筆)、餌の量と質そして特殊化(宮下執筆)、天敵(高須賀執筆)について論じられています。
 第Ⅱ部「生態系との関わり」では、森林(原口執筆)、里山(吉田執筆)、磯や浜辺(谷川執筆)、水田(馬場執筆)など、多様な環境についての最新の解説が並びます。現在の学生さんは、これほど親切なガイドがあって幸福ですね。
 放射能とクモ(肘井・綾部執筆)とザトウムシの生息環境(鶴崎執筆)も注目です。
 第Ⅲ部「クモ糸の活用」はスパイバーの実用化への挑戦(菅原・関山執筆)です。私にはスパイバー発の研究関連の学術論文が一篇も無いことが気になります。企業秘密でしょうか。(池田記)

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2015年度 東京蜘蛛談話会 活動計画    (計画や世話人などの立候補は事務局まで)

★観察会/採集会
の案内


  神奈川県  渋沢丘陵

   集合は 小田急線  
   渋沢駅 改札口を出たところ  10時。

  午前中は水田・水路中心
  

開催日時

 第1回  2015年5月17日(日)
 第2回  2015年7月12日(日)
 第3回  015年10月18日(日)
 第4回  2016年2月21日(日)

 世話人:水山栄子
  水山メール
  +を@に変えて下さい
  水山携帯 090-6143-6942
  (ご連絡はメールが便利です)

★合宿の案内


   2015年  夏の合宿   7月25日(土)午後1時~27日(月)午後2時

   宿舎:山梨県南巨摩郡早川町大原野651 電話0556-2621
       南アルプス生態邑(むら)ヘルシー美里

   一泊2食 7500円程度  ほかに昼食代・事務費・車代が必要


  世話人:加藤輝代子 090-7012-6458

   加藤宛メール
   +を@に変えて下さい

  6月20日(金)までに申し込んでください。

★総会および例会
の案内

 例会および総会
 2015年5月10日(日) 10時より
   (開場は9時30分) 

  東京環境工科専門学校にて

 最寄駅:「錦糸町駅」
 (JR総武線、
  東京メトロ半蔵門線)
  錦糸町駅南口から
  徒歩3分

 〒120-0022
 東京都墨田区江東橋3-3-7


 冬の例会 

 2015年 12月6日(日)  開場は9時30分

 講演発表を希望する会員は
 事務局の初芝までEメール
  (+を@に変えて下さい)
又は下記(有)エコシスへ連絡を
TEL.042-501-2651
FAX.042-501-2652

     東京環境工科専門学校にて

事務局:初芝伸吾 TEL.090-6156-8378
会場世話人:加藤輝代子 090-7012-6458
加藤宛メール
+を@に変えて下さい

談話会通信

  144号(2015年5月)  145号(2015年10月)
  146号(2016年2月)

編集者:谷川明男
    原稿は,谷川宛メールで(+を@に変えて下さい)

会誌


 107号 2015年6月締切

 108号 2015年12月締切

原稿送付先
 No.105から
   谷川明男氏
  谷川宛メールで(+を@に変更して下さい)
 または
  〒258-0018 大井町金手1099 池田博明
  池田宛メールで(+を@に変更して下さい)

SALES  改訂しました
 (2014年8月)

 「CD 日本のクモ
 ver.2014
 新海明・安藤昭久・谷川明男・
 池田博明・桑田隆生(編)

 2012年版を改訂し,谷川撮影のクモの種毎の写真が満載されています
 その後の文献を追加し、分類群を更新しました.

 『CD 日本のクモ ver.2014』には
    クモ生理生態事典(2010年版)
  を収録しています。
 
   価格は 2140円(送料とも)です。
   申込は谷川明男氏へ(+を@に変えて下さい)

 ★マックではOSX以降でないと見ることができません
例会及び総会の案内
  2015年5月10日(日) 東京環境工科専門学校 最寄り駅は錦糸町

  八幡明彦氏の所蔵本(クモ関係・図鑑・生態関係)やクモグッズを供出します。
  拠出金は「八幡基金」に寄付されます。
  八幡氏の<みるかし姫>ウェッブ上の文章を中心にPDFに造り直しています。
     「クモを折る」   「ボルネオにクモを見に」  「中学時代の修学旅行
      「クモの惑星」  「土蜘蛛文化論(『もののけ姫』論考など)」
     「自然海辺に住むイソコモリグモ(自然保護協会会誌)」八幡秋山沙和<田んぼクモ研究>
     「タランチュラの繁殖」  「タランチュラの飼育」  「蜘蛛のビオトープ」 「三ケ尾のクモ
     「サムライ・スパイダーズ」字幕台本の紹介  「クモがあふれる田んぼの夢」(2009年)

        例会・総会のプログラム 

 1.開  式
     10:00~
 2.自己紹介(近況)とクモについて疑問など四方山話   
 3.講  演 ※講演時間 30分(1鈴15分、2鈴20分、3鈴25分) 質問時間 5分
   (1) 藤沢市新林公園のクモ相   池田博明 11:00~11:30
   (2) 久米島採集記~クメジマイボブトグモを探して~  長野宏紀 11:30~12:00

        昼  食 12:00~13:00
        総  会 13:00~14:00

   (3) 多足類とはどんな生きものか   萩野 康則 14:00~14:30
   (4) ハエトリグモハンドブック中間報告  須黒達巳 14:30~15:00
        休  憩 15:00~15:10 
   (5) クモの話題3つ:1)キムラグモ亜科の再分類;  2)日本のアリマネグモ;
        3)Arachnidaに対する和名;     小野展嗣 15:10~15:40
   (6) ウズ・オウギ・マネキの系統関係の推定  谷川明男 15:40~16:10
   (7) 電子顕微鏡でみたクモの微細構造(16)―篩板類の出糸管の比較―  梅林 力 16:10~16:40
 4.閉 式 (写真撮影)  16:40~
 5.懇親会 (東京環境工科専門学校)   17:00~

 
冬の例会
   2015年12月6日  東京環境工科専門学校 最寄り駅は錦糸町  ※済みました

 1.開 式 10:00~
 2.自己紹介とクモ類について疑問など四方山話   ~11:00
 3.講  演 ※講演時間 25分(1鈴15分、2鈴20分、3鈴25分) 質問時間5分
   (1) 電子顕微鏡でみたクモの微細構造(17)―篩板類の出糸管― 梅林 力 11:00~11:30
   (2) 白と黒がいる (ショート講演)    須黒達巳 11:30~12:00
   昼  食 12:00~13:00
   (3) 埋立地へ行こう! 夢の島はワンダーランド  安藤昭久 13:00~13:30
  (4) 曖昧検索図鑑の構想、ネットでお気軽クモ検索   安藤昭久 13:30~14:00
   (5) 文献リストから読むクモの発生消長     新海 明 14:00~14:30
  休  憩 14:30~15:00
   (6) 沖縄の話2015             谷川明男 15:00~15:30
   (7) 雪上のクモ                林 俊夫 15:30~16:00
   (8) クモの話題3つ(チェコ、インドなど) 小野展嗣 16:00~16:30
 4.閉 式  16:30~
  5.懇親会 (東京環境工科専門学校)   16:40~
 

 クモ基本60 概要       クモ基本60用生態データ公開(エクセル・ファイル)

   2015年5月25日刊行。抜粋見本を作りました。新規入会者には1部進呈されます。正誤表あり(正誤表pdf版)。
   (抜粋見本は校正前の原稿のため,p.4「成熟季」の説明で「メスより早い。」の文末のピリオドが脱落しています。本冊では修正ずみ)


 正誤 
      p.13 ヒナハグモ 解説 「生活オス」 → 【生活】オス <カッコ追加>
      p.20 ユウレイグモ 観察ポイント 「6眼」 → <削除>
      p.25 キムラグモ 解説 「南は」 → 「この仲間は南は」
      p.26  セアカゴケグモ 【網性】不規則円網<誤>→不規則網<正>
      p.27 ハンゲツオスナキグモ <♂Photo:新井> → <・・・>
      p.40  ヤマシロオニグモ ♀約9~6mm<誤> → 9~16mm<正>
      p.46-47  アオオニグモ キレ網 「葉裏に」<誤> → 「葉に」<正>
      p.57  シコクアシナガグモ文末 (平井) → (平井一男) <追記>
      p.59  ウズグモの隠れ帯 「聴力」<誤>→「張力」<正> 
      p.62  ユノハマサラグモ ♂<誤> → <正>
      p.63  アシナガサラグモのPhoto説明 「及び交尾Photo」「1969」 →<削除>
      p.64  【習性】の右段 「卵嚢が確認されている」 <句点追加>
      p.70 キバラコモリグモ属である(73頁)<誤>→ (119頁)<正>
      p.73 コウライササグモ 「記載された新種」 → 「記載された種」
           6.外雌器/8.触肢 <誤> → 8.外雌器/6.触肢<正>
      p.77 コガネグモダマシ <♂写真:新井>→<セキグチコガネグモダマシ♂写真:新井>
      p.87 ウススジハエトリの学名 Yaginumanis<誤>→ Yaginumaella <正>
      p.94  ワキグロサツマノミダマシ Photo:森田<誤>→新井<正>
      p.98  Photo:石井<誤> → 石<正>
      p.101 シロオビトリノフンダマシ 解説 「求愛」 → 【求愛】 <カッコ追加>
      p.103 ワクドツキジグモ 解説 「bufonicus」<誤>→「bufoninus」<正> 
      p.104 オナガグモ 卵のう 「に吊るす[新海明]」 → 「に吊るす」
      p.105 ツクネグモ 解説 「網性」 → 【網性】 <カッコ追加>
      p.109 チリイソウロウグモの解説 「形質置換がある」→<削除> 
      p.111 フタオイソウロウグモ 解説 「腹部の腹部の」 → 腹部の<削除>
      p.111 フタオイソウロウグモとツノナガイソウロウグモ(大きい方)の写真<逆>
      p.129 ゲホウグモ 解説 「網性」 → 【網性】 <カッコ追加>
      p.132 【習性】の文末:後尾と産卵 <誤> → 尾と産卵 <正>
      p.137 カトウツケオグモの学名 katoi → <斜字体に>
        フェロモン分泌していないことが示されているのはヘリジロツケオグモ
      p.139 カチドキナミハグモの解説「雌雄の交尾器は鍵と錠の関係にある」→<削除>
           <鍵と錠はヤミサラグモのこと[甲野・井原]でした>
      p.140 カギヅメカラスゴミグモ・・・37<誤>→49<正>
           ギンナガゴミグモ・・・・・・38<誤>→49<正>
      p.142 マネキグモ・・・・・107<誤>→105<正>
 

  分類学上の扱いによる2014年以降の変更および注記
      p..21 アケボノユウレイグモをSpermophora属からBelisana属へ転属
        (Belisanaはヒメユウレイグモと同属なので大きな粘球をもつ網がある。しかし、
         アケボノユウレイグモでは網も粘球も報告されていない。ヒメユウレイグモは
         分布が限られていた。アケボノも同属となると関東でも観察可能である[池田])
      p.44  カラフトオニグモ・サガオニグモをEriophora属からPlebs属へ転属
      p.87 ウススジハエトリの種名ususudiはプルシンスキーの意見による。


 (1) 書名  クモ基本60  Spider Life  クモのある生活   (2) 仕様  A5版 143ページ 
 (3) 監修 新海栄一  編集  池田博明・仲條竜太・初芝伸吾・甲野涼   デザイン 中敦郎 
 (4) 発行  東京蜘蛛談話会 (自費出版)
 (5) 頒価  1000円  
 (6) 談話会会員には1部送付ずみ。新規入会者には1部贈呈。
 (7) 内容  第1部 季節を問わず成体が見られるクモ,第2部 春に成熟するクモ,
         第3部 夏に成熟するクモ,第4部 秋に成熟するクモ。
   東京蜘蛛談話会観察会のデータより記録率60%以上のクモ60種を基本種として
   「習性」「観察ポイント」「トピック」を記述し,成体♂♀記録率をグラフで示した
   (5月・7月・10月・2月)。さらに,識別ポイントを生態写真で示した。
     基本種♀のほか♂写真を掲載。
    (会員の投稿による生態写真を使用)  正誤表あり(正誤表pdf版)。
  基本種の見開き隣のページに関連種3種を写真で示し,簡略に解説。
  解説内容は主に会員による各種の生態(生息環境,成熟時期,産卵回数,産卵数,令数など)を記述。
  ◆クモに興味を持ち始めたひとを対象とし,フィールドでの観察の手引きとなる図鑑とする.

   静岡県にお住まいだった石田岳士さんの連絡先をご承知の方は池田までお知らせください。 

 (8)予算  印刷費 85万円  写真借用謝礼(非会員で1枚提供の方には図鑑を贈呈) 30万円
        事務経費 10万円 発送費用 10万円 (2015年5月総会で改正)
 (9) 注文について   注文者は事務局(初芝)またはホームページ担当(池田)へメールまたは郵便で依頼する。
  本は郵便振込用紙を同封して注文者に送る。 (頒価+送料+クッション封筒料金)を請求する予定(実費請求)
 Amazonでは1000円で販売される予定なので、直接注文者にも1000円を請求。送料は特別会計で負担。
  注文者は郵便振込用紙を用いて支払いを行う(東京蜘蛛談話会)。振込手数料は注文者が負担する。
  販売実績報告は発送担当者が行う。談話会会計は図鑑の件は特別会計扱い。
  昆虫図書の「六本脚」でも扱っています(926円+税=1000円。送料別)。

 (10)ウェブ上での図鑑(修正版)を公開予定(2016年)。新たにドメイン[tokyospider.net]を取得済み,図鑑のPDFを公開する予定(準備中)。
 オープン・アクセスでフリー(無料)で公開する。プロバイダーの費用は例えば,年間 5670円+3990円+月使用料=9660円強。
 (nifty La Coocan スタンダードの場合。上限は4GB。独自ドメイン取得)。
 ウェブ上の図鑑はデータ投げ込み窓口を設定したり、同定に役立つ情報を追加していくことが可能。
  

          ★『クモ基本60』について、談話会員等から寄せられた感想です★       正誤表あり(正誤表pdf版)。

☆Sさんより「もう感謝感激です。こんなすばらしい図鑑。本当にありがとうございます。日本中に、そして世界へと この図鑑が広まればと思います。」
☆Hさんより「基本種について、同定がむずかしかったので早速活用させていただきます」
☆SIさんより「この本の教科書っぽい表紙の雰囲気いいですね~ ハエトリグモのマークもかわいいです。 新海先生の「日本のクモ」でも、網の分類マークが採用されていましたが、 ハエトリだけは網に/で、ちょっとかわいそうだったので、これは嬉しいです。 副題が「Spider Life」になっているところは、池田先生のこだわりなんでしょうね。 季節ごとの章立てや、先頭がアシダカグモのところも気に入っています。 【習性】や【トピック】のひとつひとつが面白く、読み応えありそうです。 ここに出てくる60種くらいは、マスターしたいものですね。 この本の大きさは持ち運びに便利ですし、 私も「人面蜘蛛くん」などと呼びながら、散策したいと思います。 (私にとっては、ビジョオニグモが人面蜘蛛に思えますが…)」
☆YAさんより「開いてみて、充実した内容にびっくり! 夢中でかりじついています。 これが1000円とは安すぎます!
  『写真日本クモ類大図鑑』が古書店で4~5万円で売られていることを考えれば、中身の充実さから信じられない価格です。すばらしい本を作られましたね。珍種のクモではなく通常みられるクモが中心という点もすばらしい思想です。また、子供の発見が記載されている点は、この本を手にした子供たちに大きな学習意欲をもたらすでしょう。」
☆Oさんより「私達の自然観察会メンバーには入会3~5年未満の会員(多くの方が植物や昆虫への興味から入会)も多いので、この本が“クモのことを知る面白さ”にはまる大きなきっかけになりそうです。成体出現期ごとに分けられているのも、とても見やすく、写真もきれいですね。読み進めるうちに「へー」や「えっ、そうなの?」がたくさんありそうで楽しみです。私もこの本で復習?をし、現場で確かめながら覚えることをおおいに楽しみたいと思います。」
☆Hさんより「野外で使うにはやや判型が大きめですが、何と言っても過去の談話会採集会での頻出種が掲載されているので、今後の採集会では、まず「クモ基本60」を見て、補足的に「クモハンドブック」(生殖器が載っているのが強みです)と東海大の「フィールド図鑑」(何だかんだ言って、このサイズでこの掲載種数、これは手放せません)を使う、ということになりそうです。」
☆Oさんより「願ってもないようなすばらしいご編著『クモ基本60』をご恵贈いただき、ありがたく厚く御礼申しあげます。
 写真のすばらしさは勿論ですが、「成体時季データ」「基本種の識別 ポイント」「観察会10ヶ所で記録された割合」「観察ポイント」「習性」の ほか興味深い内容の「トピックス」まで、至れり尽くせりといった内容の豊富さ。加うるに、「ウズグモ3種の外雌器の図」や「キヒメグモの斑紋図」や「アシナガ グモとヤサガタアシナガグモのメス上顎下面図」なども添えていただいたばか りか、最近の若い人たちは知らないかもわからぬヌサの図までも入れていただき、さらに、読み応えのある「コラム」と「BOX」は、クモに少しでも興味を持った人々へのいい刺激になると思います。
 まさに至れり尽くせりのすばらしい本にしていただきました。ありがとうございました。編集に当たられた皆様に心からの敬意と感謝を申しあげます。
 これまで観察会などで少しでもクモに興味を持った子ども達に、参考になる本として『クモ基本50』を推薦してきたことがありましたが、あの本が出たのはもう30年近くになる昔(?)のこと、それに代わる手ごろな本が欲しいなあと、ずーっと思っていました。
 これからはこのすばらしい本を紹介させていただきながら、愚生を含め「あとがき」にあるように「クモのトコロジスト」が一人でも多くなるように及ばず乍ら努力していくつもりです。今後とも一層のご指導をよろしくお願いいたします。
 最後にこんな凄いすばらしい内容の本がたったの千円とは、「あとがき」に ありますように、大恩のある萱嶋先生のご遺族のありがたいご厚意のおかげとのこと、あらためて先生のご恩に心からの感謝を申しあげます。」
☆Tさんより「クモ基本60種と銘打っているものの、同じ見開きページには数種類が掲載されていますので、優に200種を超えていると思います。これからのクモ観察に携行して有効に使っていきます。成体時季データが良いですね。長年のデータの蓄積からこのようなグラフが作られると思うと、日ごろの観察記録の蓄積が大事だなとつくづく思います。」
☆Oさんより「とてもわかりやすく、濃い内容で感激致しました。他の図鑑では類を見ない成体時期データにはとても驚きました。今までなかなか具体的な図鑑がなかったので、とてもためになります。
 また観察ポイントも、私のような種があまりよくわからない人でも、その種の特徴や近縁種との違いが記されていてとても感動的です。写真もとにかくきれいで、わかりやすい1冊であると思います。採集に行くには必須の図鑑ではないかと思います。」
☆Kさんより「素晴らしいご本で、皆様のご苦労の賜物と存じ、心して拝見させて頂きます。」
☆Mさんより「素敵な本を刊行して頂き、ありがとうございます。お忙しい中、莫大な時間と労力を注いで下さったお陰と感謝しております。クモの魅力を一人でも多くの方に知って頂く入口になる本だと思います。クモの観察を始めた頃、「多分これは○○クモ?」 とあたりを付けられるようになった時、どんなに嬉しかったか。そんな時、さっと取り出せる図鑑が欲しかったです。 『クモ基本50』を何度も何度も図書館から借り出していた者にとっては、自分の本を持てるありがたさを実感しています。」
☆Bさんより「成体出現時季や出現率のデータを示すなど、新たな試みがなされており、画期的だと思いました。初心者のみならず、クモ愛好家にとっても有用な情報が満載のように思います。これから活用させていただきます。」
 Iさんより「基本60種の詳細な説明やコラムなど様々な工夫が凝らされた美しい写真満載の、待ちに待った素晴らしい図鑑ですね。 制作のご苦労が偲ばれます。」
☆Iさんより「クモの名前を調べるための図鑑というだけでなく、野外でクモを観察し、自然に接するための考えが根底にある、たいへんいいガイドブックだと感心させられました。クモへの愛情も感じられます。」
☆Sさんより「写真が多くとても楽しく読ませて頂きました。」
☆Yさんより「私は何に出会ってもうれしい世界におりますが、とりわけひっそりと生きている小さな生き物たちに強く心惹かれます。ひっそりと目立たない生き物たちは、<人間の都合による開発などによって気がついたらいつの間にかいなくなっていた> と言うリスクと常に隣り合わせにいる生き物と思っております。」
☆Oさんより「良く出来ていますね。いろんなクモ関係の本の中で資料として価値のある本だと思います」
☆Yさんより「これは良く出来た図鑑ですね!しかも、東京蜘蛛談話会として作ったというのが素晴らしいと思います。文一の『クモ・ハンドブック』に続いてこのようなポケット図鑑が出たことはとても喜ばしいと思います。これでクモ愛好者が増えるのではないでしょうか」
☆Shinobiusさんより三重蜘蛛談話会談話室でご推薦いただきました(05/31)。
☆Kさんより「知りたいと思っていたことのすべてが網羅されていて写真も美しいと思いました。
☆Fさんより「日中にもかかわらずページをめくりながら楽しませていただいています。短い文のなかに情報がびっしり。生理生態事典のまとめが基になっていますね」
☆Oさんより「早速拝見して、この小さな本の中につまっている情報量に驚き、編集に携わった方がたの熱意とご苦労に心底、頭が下がりました。クモの魅力満載!だからむしろクモファンでない人にこそ手にとってもらいたい、開いて見て欲しい。クモってね、こんなに面白くステキなんだよって、クモを知らない人々にこそ伝えることのできる素晴らしい本だと、感じました」
☆Nさんより「基本の種に近似の種があり、形態・生態的特徴が書かれているので同定には非常に便利です。本文・コラム・BOXなどの特徴の記載にオリジナルなものがあり、楽しく読めます」



      クモ入門講座が大好評       高谷昌志

 クモ入門講座は、私の勤務地・愛知県森林公園での「森のアカデミー・大人の自然塾」という生涯学習講座の中の一カリキュラムです。植物・鳥・自然環境など6カ月全6回の講座のうち、”クモと昆虫に一歩近づこう”という講座で8月6日(木)に実施しました。講師はわたくし高谷と田中美保子の二人で行いました。
 会議室でざっとオナガグモ・マネキグモ・ゴミグモ・サツマノミダマシ・ササグモ・アカイロトリノフンダマシ、コガタコガネグモ、ヒラタグモなどのスライドを見せて、「みんなで見つけましょう」と課題を与えました。
 参加者は全員60才以上です。屋外に出ると、ヒラタグモ、オナガグモ、ナガコガネグモ、コガタコガネグモ、コクサグモ、ゴミグモ、サツマノミダマシ、オオシロカネグモ、アカイロトリノフンダマシ、カタハリウズグモ、ジグモ、ヒメグモ、ワカバグモ、アシナガサラグモ、ジョロウグモなどが見つかりました。参加者の声としては、「これがクモとはびっくり(オナガグモ)」「すごくきれい(アカイロトリフン)」「クモに対する見方が180°変わった」などが得られました。
 なお、当講座ではクモのありのままの生態を見てほしいので、ビーティング、スイーピングは行なわず。また、網を壊すリスクを減らすためカメラでの撮影も禁止しました。その他、ジョロウグモの網にちぎった葉を付けて、クモがそれを手際よく除去する様子や、ナガコガネグモが網にかかったバッタをぐるぐる巻きにする様子を観察しましたが、そのたびに驚きの声が得られました。
 参加者は23人でしたが、そのうち書籍『クモ基本60』の注文者は14名でした。


   『クモ基本60』注文について

 会員の方には完成後、1部贈呈・郵送されます(2015年5月末)。新たに入会される方には1部進呈されます。
 非会員の方や追加で注文される方は池田まで、(1)住所と郵便番号、(2)氏名、(3)電話番号かメルアド(メールで注文された方は無要)、(4)冊数をお知らせください。1冊頒価千円+送料+クッション封筒で販売します。支払いは郵便振替で後払いでお願いします(振込手数料がATMですと80円、窓口ですと130円かかります)。池田宛メールで(+を@に変更して下さい)ご注文下さい。昆虫図書の「六本脚」でも扱っています(926円+税=1000円。送料別)。Amazonでは¥1080です。
 なお、文一総合出版からも2015年4月20日に『クモハンドブック』が刊行されました(馬場友希・谷川明男著)。
 『クモハンドブック』には雌雄の交尾器官が写真で掲載されています。『クモ基本60』は主に東京蜘蛛談話会の過去の観察会で見られた頻度の高い種を基準にしているため、掲載種がやや異なります。

    日本蜘蛛学会 >第47回大会の案内  2015年8月22日(土)〜23日(日) 京都女子大学
 

    ****会員の関係する観察会などの情報***** (情報をお寄せ下さい)******

  ☆新林公園のクモの生態 [講師:池田] 川名自然フォーラム第64回公開例会
                  6月21日(日)14:00-16:00 藤沢市市民会館第2会議室 藤沢市民中心BR>
  ☆おおい自然園 生きもの調査ガイダンス 家のクモ・庭のクモ [池田]
                  6月28日(日) 10:00-12:00 足柄上郡大井町/中央体育館会議室 大井町民中心

  ☆7/30(木)農林総合研究センター日の出庁舎 10:00~15:00 東京都農林水産振興財団 主催
   「森の昆虫観察会」 一般参加可能です。[新井]
  昆虫専門のかたと、クモが新井で、二人講師です。 ただ、基本的には、カブトムシ・クワガタ等がメインになると思います。

  ☆ 8/2(日)武蔵丘陵森林公園 10:20~15:30 武蔵丘陵森林公園の自然を考える会・日本野鳥の会東京 共催
   「森林公園(クモ)かんさつ会」   一般参加可能です。[新井]

  ☆8/8(土)葛西臨海公園 8:50~11:30(午後オプション有り) 葛西東渚鳥類園友の会 主催
    「大人のためのクモ観察会報告」一般(子供でも)参加可能です。[新井] 「広報えどがわ」等にも載るようです

  ☆8/15(土)横沢入里山保全地域 10:00~16:00(夜間オプション有り) (有)人と自然の研究所 主催
   「クモ講座 夏の横沢入」  一般参加可能です。[新井]

  ☆9/2(水)箱根ビジターセンター 10:30~15:00 箱根自然解説活動連絡協議会 主催
   「クモ 興味深い生態と魅力 普段の活動にクモをプラスしてみませんか」
   一般公募ではなく、関係者向けになるようです。

  ☆9/13(日)(あきる野市)草花公園(平井川近辺) 9:15~12:30 川原で遊ぼう会 主催 「クモのかんさつ」
   基本的には、子供向けですが、一般参加可能です。[新井]
   案内のチラシ等は、まだですので、追って御連絡出来ればと思います。
  ☆9/19(土)谷津干潟 13:00~14:45 谷津干潟自然観察センター 主催
   「身近なハンター・クモの観察会」  一般参加可能です。[新井]
   (↑)夏のパンフレットに、9月予告としてちょっとだけ掲載されてたようです。

  ☆9/20(日)見沼自然公園 9:30~11:30(午後オプション有り) NPO法人エコ.エコ 主催
   「クモの観察会」  基本、子供向けですが、一般参加可能です。[新井]
   (↑)詳細はまだこれからのようです。

  ☆9/27(日) 10:00~12:00 茅ヶ崎市 柳谷の自然に学ぶ会  クモを見よう [池田]
                県立茅ヶ崎里山公園  誰でも参加可能

  ☆10/5(月)葛西臨海公園 8:50~15:00頃 葛西東渚鳥類園友の会 主催
   「クモしらべ」 [新井]
   一般参加可能です。 8/8(土)の時と基本的にはだいたい同じ要領だと思いますが、
   また詳細が出次第お知らせ出来ればと思います。

  ☆10/11(日) 9:45-14:15サイエンス・ホッパーズ 親子フィールドワーク教室 [新海・新井・池田]
    午前 フィールドワーク 午後 室内研修
    東京都杉並区 小峰公園  ホッパーズ会員限定

  ☆10/22(木)川崎市生涯学習プラザ(室内講座)13:15~15:15 主催 NPO法人かわさき市民アカデミー
   (↑)「環境とみどり」という計12回のワークショップのコースで、
   その内の「蜘蛛の魅力と不思議」という一回分のみを新井が担当する事になりました。[新井]
   もし他の回も全部ひっくるめて興味有るというかたはどうぞ、という感じです。
   (↑)コチラからの申し込みになるようです。

  ☆厚木市 アミューあつぎ7Fミュージック・ルーム 植物講演会 『クモと植物』  [池田]
                 12月6日(日) 13:30から2時間  厚木市民中心


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活動履歴

(1)1998年度1999年度 東京蜘蛛談話会 活動報告 98年度99年度別ファイルになっています
(2)2000年度2001年度 東京蜘蛛談話会 活動報告 00年度01年度別ファイルになっています
(3)2002年度2003年度 東京蜘蛛談話会 活動報告 02年度03年度別ファイルになっています
(4)2004年度2005年度 東京蜘蛛談話会 活動報告 04年度05年度別ファイルになっています
(5)2006年度2007年度 東京蜘蛛談話会 活動報告 06年度07年度別ファイルになっています
(6)2008年度2009年度 東京蜘蛛談話会 活動報告 08年度09年度別ファイルになっています
(7)2010年度2011年度 東京蜘蛛談話会 活動報告 10年度11年度別ファイルになっています
(8)2012年度2013年度 東京蜘蛛談話会 活動報告 12年度13年度別ファイルになっています
(9)2014年度 東京蜘蛛談話会 活動報告 14年度別ファイルになっています

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.東京蜘蛛談話会会誌
および談話会通信
について

 (1)東京蜘蛛談話会 通信   編集者:谷川明男
     原稿送付先は〒113-8657 東京都文京区弥生1-1-1 東京大学大学院農学生命科学研究科
               生物多様性科学研究室 谷川明男 または
              谷川宛メールで(+を@に変えて下さい)


 (2)東京蜘蛛談話会 会誌  バックナンバー 

    → 原稿送付先:〒113-8657 東京都文京区弥生1-1-1 東京大学大学院農学生命科学研究科
               生物多様性科学研究室 谷川明男
               または
               〒258-0018 足柄上郡大井町金手1099 池田博明
            
          e-mailで送ってくださっても結構です
          谷川明男氏 谷川宛メールで(+を@に変更して下さい)
             または、池田へ(+を@に変えて下さい)


 (3)会誌  Kishidaia 1-100号総目次 pdf   バックナンバー 

         『クモ生理生態事典』では小さな観察記事もひろって掲載しています。目次と併せて
        使えばREFERENCEができます。事典には主に次のふたつの会誌から掲載しています。

    * 日本蜘蛛学会会誌 Acta arachnologica  「Acta 目次  (1936年から48巻1号までの分)
         目次作成者:谷川明男/池田博明

    * 日本蜘蛛学会誌 Atypus  総目次 「Atypus 総目次」(1952年から1992年まで100号発行されました)
         目次作成者:谷川明男 

   *『クモ生理生態事典』(改訂版.2010年.編著 池田博明・桑田隆生・新海明)
     クモの種毎にこれまで調べられた内容を引けます。2011年以降の内容は更新されていません。


 (4)会誌 Kishidaia バックナンバー pdf (72号以降は谷川明男クモホームページ

      (谷川氏のデータベース、遊絲、Kishidaia談話会通信など)
                      → http://www.asahi-net.or.jp/~dp7a-tnkw/

    Kishidaia 72号以降は谷川のサイトで
 
71号 70号 69号 68号 67号 66号 65号 64号 63号 62号
61号 60号 59号 58号 57号 56号 55号 54号 53号 52号
51号 50号 49号 48号 47号 46号 45号 44号 43号 42号
41号 40号 39号 38号 37号 36号 35号 34号 33号
29号-32号 26-28号 25号 23-24号 22号
20-21号 19号 18号 16-17号 15号 14号 13号 12号
11号 10~1号 (10~1号は新装復刻です)


談話会通信  108号以降は谷川のサイトで

付録 付録 107号 106号 105号 104号 103号 102号 101号 100号
99号 98号 97号 96号 95号 94号 93号 92号 91号 90号
89号 88号 87号 86号 85号 84号 83号 82号 81号 80号
79号 78号 77号 76号 75号 74号 73号 72号 71号 70号
69号 68号 67号 66号 65号 64号 63号 62号 61号 60号
59号 58号 57号 56号 55号 54号 53号 52号 51号 50号
49号 48号 47号 46号 45号 44号 43号 42号 41号 40号
39号 38号 37号 36号 35号 34号 33号 32号 31号 30号
29号 28号 27号 26号 25号 24号 23号 22号 21号 20号
19号 18号 17号 16号 15号 14号 13号 12号 11号 10号
9号 8号 7号 6号 5号 4号 3号 2号 1号 準備号
新海栄一さんにご協力いただきました。

1997年談話会沖縄合宿のしおり しおり付録MAP
合宿報告・目録はKishidaia,74号(p.22-31)にあり


  アーカイブズ どんな貴重な資料でも眠らせたままでは単なるゴミです。宝は公開しましょう。
      会誌を公開すると同好会会員のポテンシャルがあがります

岸田久吉,1913-14.日本産蜘蛛類.科学世界 岸田久吉,1928.蜘蛛類に就いて.理学界
岸田久吉,1931.蜘蛛類の生活.理学界 岸田久吉,日本産のどくくも類に就て.博物之友
岸田久吉,1910.蜘蛛類追記.博物学雑誌 片岡佐太郎,1939.井之頭公園の生物(五).理科教育.
            ▲科学世界および博物学雑誌は小野展嗣さん、理学界および博物之友は浜田竜一さんからいただいたコピーです

中平清,1974.クモ談義(1)(2).動物と自然 中平清,1976.クモ談義(3)(4).動物と自然
中平清,1977.クモ談義(5).動物と自然 中平清,1978.クモ談義(7)(8).動物と自然
中平清,1979.クモ談義(9)-(13).動物と自然 中平清,1980.クモ談義(14)-(16).動物と自然
中平清,1979.クモの生活と目.動物と自然 クモ談義(昆虫と自然)版は1976に収録
特集クモ(1967),ABC 特集クモ(1978),ABC,クモ談義(6)
特集クモ(1992)8月号 遺伝
▲資料を故・中平清さんの書庫より借用しました。ミスで(5)をアップし損ないました。

大利昌久,1967.蜘蛛の世界.内外出版.PDFファイル7MB

九州クモの会会誌Heptathela
1巻1号 1巻2号 1巻3号 1巻補1 1巻補2 2巻1号 2巻2号 2巻3号 2巻補
3巻1号 3巻2号 4巻1号 4巻2号 5巻1号 5巻2号 通信1-5 通信6-10 通信11-20
▲浜田竜一さんの遺品から ▲会員数名の許可を得て公開 通信は18-19欠落

会誌をPDF化するとこんな風になります 中部蜘蛛懇談会「蜘蛛」47号の場合


  東京クモゼミ報告(池田博明作成)
 
              BACK TO HOMEの設定はしていません。201号からはpdfファイル

 池田博明のクモゼミ等にて発表した内容の紹介(一部). ファイルを提供頂ければ他の方のも案内します。
 ただし,アサヒネットの上限を超過したため一時削除したファイルがあります。
 削除ファイルを閲覧希望の方は池田へ請求連絡をして下さい。
クモの色彩と色素(pdf) クジャクハエトリ(ppt) クモの足はなぜ8本なのか(pdf) クモの足はなぜ8本なのか(pdf)
クモの足はなぜ8本なのか(pdf) クモの環境適応と進化(pdf) クモの環境適応と進化(pdf) クモの環境適応と進化(pdf)
ボルネオのハエトリ(ppt) 熱帯ユウレイグモの網(pdf) ボルネオの野菜と果実(ppt) Nentwig,1987クモの餌(pdf)
蝿取のサイズと食いわけ(pdf) クモの毒の進化(pdf) 「ヤモリの指」クモ糸活用(pdf) 円網の進化 (pdf)
クモの栄養学(pdf) 円網単系統:分子的証拠 糸腺の比較組織化学Kovoor 関口晃一蜘蛛研究(pdf)
happy face spider解説(pdf) USAクモ糸の絵本(ppt) クモの系統樹2013(pdf) 関口青年の青春
環境データの集積(pdf) クモの生態のはてな?2012 ヤマシログモの吐糸(pdf)
Ecophys.18章
集合腺(pdf)
Ecophys.21章
篩板糸(pdf)
Ecophys.22章
昆虫とクモの体色1(pdf)
Ecophys23章(前) 昼行性
昆虫とクモの体色2(pdf)
Ecophys23章(後) 夜行性
クモの構造色(pdf)
Ecophys.24章
カニグモ体色変化(pdf)
Ecophys.25章
瞬間的体色変化
Ecophys.26章
クモの植物食(pdf)
Ecophys.28章
クモの人工餌(pdf)
Ecophys.29章
クモの進化<前篇> 遊糸 クモの進化<後篇>遊糸 八幡明彦・クモゼミでの発表記録 「毒グモ騒動の真実」批判
投げ縄粘球と投げつけ粘球 アシナガグモの造網行動 ユカタヤマシログモの吐糸説 2014 ユカタヤマシログモの投網 1989
オニグモの糸の強度と体重 クモから見た生物の進化 クモと植物 オオヒメグモ産卵数資料

★東京クモゼミは誰でも参加できるゼミです。
 年齢や参加資格は問われません。
 千葉県市川市の加藤輝代子さんのお宅で行われています.
 集合は午前11時にJR市川駅の改札を出て
    右のチラシスタンドの前辺り。(右図参照)
 その後,バスで移動しています。
 松戸車庫行きのバスに乗り、5分後,「栗山」で降ります。

  クモゼミは第一土曜(または第二土曜)に
  加藤さんのお宅(207号室)で開催.
 

    次回は,****です

          
           

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説明: 澤田和久作
スクリュー管

蓋と中蓋(押し込み式)の様子
サイズは
<大>No.7 (H=78mm, φ=35mm)
<中>No.5 (H=55mm, φ=27mm)
<小>No.3 (H=45mm, φ=21mm)

 スクリュー管容量は<大>約50mL  <中>約20mL   <小>約10mL 
 注文は1本単位で受け付けます。<大>110円 <中> 70円 <小> 50円
 他に送料がかかります。支払いは郵便振替で。
 ■注文は,池田宛メールで(+を@に変更して下さい)。スクリュー管の提供は「ともだち館」で行なっています。

●立体しかけ絵本  『タランチュラ』

説明: http://homepage3.nifty.com/~hispider/seminar/unocovertarantula.JPG
Uncover TARANTULA
傑作です。2005年12月,
講談社より日本語版が
出版されました。

説明: http://homepage3.nifty.com/~hispider/tokyoss/tarantulabody.JPG
『立体モデル大図鑑 タラン
チュラのからだ』訳・八幡明彦
2800円 講談社より



新井浩司 記録・製作映画 『Spider World』 内容紹介
クモの好きな方々に楽しんでいただくとともに、一般の方へクモに関心を持っていただくために記録・編集しました。詳細内容は別記


   National Geographic タイトル 「サムライ・スパイダーズ」(字幕)    2005年8月14日(日)夜9時~10時放映。

   「THE SAMURAI FIGHTING SPIDERS」    「サムライ・スパイダーズ」字幕台本の紹介


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    東京蜘蛛談話会規約

1. 会の性格
 本会は、クモ愛好者の集いである。クモに関心のある人なら、専門研究者、アマチュアの別なく、また、年齢、性別の制約を受けず、互いに集まり懇談することを旨とする。   

2. 会の目的
 本会は、上の性格に基づいて、会員相互の親睦、連絡をはかること、愛好者の底辺を拡大すること、および専門研究についての案内、方向付けをすることをその目的とする。

3. 会の活動
 本会は、上の目的に沿うために、次の活動を行なう。
 (1).会誌および談話会通信の発行。
 (2).例会、採集観察会、講演会、映写会、総会等の開催。
 (3).その他、会の目的を達成するのに必要な活動。

4. 会員
 所定の会費を納めた人を会員とする。会員は、本会の行う全ての活動に参加することが出来る。また、会誌KISHIDAIAの配布を受け、投稿することができる。
 (1).入会 会費を受領したときをもって入会とする。(当年度入会。希望により次年度の入会を認める。)
 (2).退会  a.退会届けを受領したときをもって退会とする。 b.会費を2年間未納したときをもって退会とする。
 (3).団体はその代表者が個人として入会する。代表者以外については規約7を適用する。

5. 会計
 本会の経済的運営は、会費、寄付金、その他の収入を基とする。
 (1).会費の区分は、一般会費と学生会費とする。金額は別に定める。
 (2).会計年度は、4月1日より翌年3月31日までとする。

6. 会の運営
 本会の活動を円滑に行うため、会長、運営委員を置く。
 (1).会長は本会を代表する。
 (2).運営委員会は会長と運営委員によって構成し、本会の性格に基づく目的の達成に必要な諸活動の企画、実施を合議の上行う。 運営委員会内に、事務局、会計、編集、総務の係り等を置く。会長及び運営委員は総会において承認を受けねばならない。 運営委員の任期は2年とする。ただし、再任は妨げない。
  ①事務局 会に関する総務、会員の入大会等。
  ②会計 会費の受け入れ等
  ③会誌編集 会誌KISHIDAIAへの投稿原稿受け付け、発行、発送等。
  ④通信編集 談話会通信の原稿受け付け、発行、発送等。

7. 会員外の会活動への参加
  「2.会の目的」に沿い、会の認めた活動に対し、会員外のクモ愛好者・クモに興味のある人への会活動への参加を認める。
 (1).出席した活動の必要経費は、会に納入する。

8. 規約の改正
 上の規約の改正については、総会において討議し、出席会員の3分の2以上の承認を受けねばならない。改正についての議題は、全会員がその提出を行うことができる。

                           以上
別表1
 会費は年額、一般会費2000円、学生会費は1000円とする。2015年4月1日に遡って施行する。

 (1977年6月26日改定・1988年6月12日一部改定・1998年4月29日会費額改定)
 (1989年5月10日改定・2002年4月21日改定)
 (2015年5月10日 会費額改定) 


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SPIDER FIGURE

チョコエッグ 毒蜘蛛
シドニージョウゴグモ 傑作 セアカゴケグモ クロゴケグモ
タランチュラ カバキコマチグモ カバキのちまき住居

▼オキナワキムラグモ   クモはフィギュアです。野外の人工巣に置いたものです  撮影・新井浩司


▲組立部品と組立過程  池田撮影



IKEDA’s Opinions for Nature and Science 
●隔月刊の雑誌「遺伝」に高校生物の進化学第1回<ヒトとサルの祖先は共通>(pdf)1月号 第1回正誤(pdf),
 第2回<ダーウィンフィンチの自然淘汰>(pdf)3月号を書きました。5月号は「突然変異」です。
 第3回<突然変異>(pdf)5月号では、染色体突然変異を扱っています。従来、ド・フリースのオオマツヨイグサの研究は倍数体や異数体による変異なので低評価でしたが、集団遺伝学者の根井正利博士がド・フリース再評価とも言える染色体突然変異を新種形成で重視する論文や本を書いています。
 第4回<集団遺伝学>(pdf)7月号、第5回<進化発生学>(pdf)9月号、 第6回<進化を見る>11月号正誤と続きます。
●小中高の理科カリキュラムに関する提言を理数教育研究所で行いました。2014年11月にシンポジウムを開催しました。 2015年1月に中教審へも提言しました。提言資料は公開されています。
●1984-1985年に開高健が監修したナチュラリスト・ブックス(TBSブリタニカ刊)が5巻ありました。


マラーのX線による人為突然変異の実験を記している本を探索していたらマラーの伝記を書いたErof Axel Carlsonの近著『Mutation(突然変異):The History of an Idea from Darwin to Genomics』(2011,Cold Spring Harbor Laboratory Press)がありました。興味深いテーマと記述にあふれています。マラーの実験に関しては、藤川和男『ショウジョウバエの再発見』(2010、サイエンス社)にも取り上げられていました。

●集団遺伝学者の根井正利ペンシルヴァニア州立大学教授が『Mutation-Driven Evolution』(突然変異が進める進化、2013年、Oxford University Press)で、ド・フリースのオオマツヨイグサによる突然変異説を再評価しています。根井氏は既に2011年の野澤昌文氏との共著論文でゲノムが明らかにした被子植物の進化において、倍数体による新種形成が普遍的だったことを背景にして、ド・フリースの突然変異説とその研究を高く評価していました。単著の「染色体突然変異による進化」の項にはこの論文がほぼそのまま載っています。
 高校の生物教科書ではド・フリースのオオマツヨイグサによる研究は失敗の代表のように扱われていますが、これは不当だということになります。被子植物だけではなく、酵母や脊椎動物の初期の進化でも、倍数体化は重要な事象となっており、ゲノム重複の一種として見逃せない仕組みと考えられてきています。高校レベルの進化学でも見逃せない視点といえましょう。隔月刊の雑誌「遺伝」の5月号池田著<高校生物の進化学>第3回<突然変異>でも少しですが、触れています。なお、「突然変異」解説では、上記マラーの実験も取り上げています。
. 福島の原発事故以降、しきい値なしの低線量被爆が問題になりますが、藤川氏の本にはショウジョウバエにおける実験の結果が採録されています。解説では紙幅の関係で取り上げていません。しきい値なしの被爆に関心のある方には参考になります(2015年3月3日記。池田)。
 高校の生物学に関連の深い著作としては、ジャン・ドウーシュ『進化する遺伝子概念』(みすず書房,4104円)が重要である。
IKEDA's Opinions for Culture
●ヴォルテールの『カンディード』(光文社古典文庫)で、ヨーロッパ近世以前の民族大殺戮の歴史に驚く。その後のジュネーブ協定も形無しである。オペラ・セリアの描写の背景になっている民族間の戦闘の激しさと、音楽で讃えられる君主の寛容の意義を改めて知った(2016/02/04)。
●2016年1月2日Eテレ「100分de名著/平和論」で、フロイト「人はなぜ戦争をするのか」(斎藤環推薦)、ブローデル「地中海」(水野和夫推薦)、井原西鶴「日本永代蔵」(田中優子推薦)、ヴォルテール「寛容論」(高橋源一郎推薦)が紹介されていました。私は渡辺一夫「フランス・ルネサンスの人々」(岩波文庫にあり。中古単行本では1円から)を推薦します。また、田中小実昌の小説「ポロポロ」(中公文庫)を権力からもっとも遠い平和論として推薦します。
●「週刊文春」2016年2月11日号<春日太一の木曜邦画劇場第178回>で『兵隊やくざ 強奪』を取り上げていた。「兵隊やくざ」シリーズを「BL(ボーイズ・ラブ)眼鏡」をかけて見ると、大宮と有田の関係はただごとではない、8作目「強奪」で、二人はもはや子育てをしている夫婦にしかみえない、当時の日本映画の先進性に感心しないではいられないという指摘である。この作品を肯定的に評価した初めての批評。シリーズNo.1の傑作は第4作の『兵隊やくざ 脱獄』である。
●2015年10月25日(日)のNHKスペシャル「新・映像の世紀」第1集<百年の悲劇はここから始まった>は、第一次世界大戦前後の多くの映像を編集したドキュメンタリー。爆弾、毒ガス、地雷、戦車、飛行機などの開発で科学戦となった戦いが人間を翻弄する戦争の実態を映像で伝える作品となっていた。また、ユダヤ人虐殺、ロシアを内部崩壊させるためにレーニンを利用するドイツ軍の謀略、ソヴィエトの強制収容と粛正、オスマン帝国を内部崩壊させるためにアラブ民族のファイサルを利用する英仏の謀略、アラブ民族に対する英国の裏切り、ウォール街実業家の戦費回収の野望など、現代に続く悲劇の原点が描かれた。ウェルズの『解放された世界』が最終戦争の未来を予言していたという。『解放された世界』はサンリオSF文庫で翻訳が刊行されていた。
●NHKのEテレ『岩井俊二のMOVIEラボ』第5回ドラマ篇で、2015年2月5日(木)23:00~23:45で、佐々木昭一郎作品『四季 ユートピアノ』『アンダルシアの虹』の映像の一部が紹介されました。大林宣彦監督の見当はずれのコメントにガックリしました。ちなみに、私は『ハウス』以外の大林作品を面白いと思ったことがありません。映画の展開技術の勉強を見させられているような、人工的なツクリモノ感があります。
●1971年10月24日から放送され、 当時はまったく視聴率のふるわなかったアニメ版『ルパン三世』。
 私は1974年に「日曜日にはTVを消せ」No.3で特集した思い出があります。 その後、じわじわと人気が出てDVDもBDも出ました。2015年1月、講談社から隔週刊DVDコレクションとして1st and 2ndシリーズが発売されます。1st全23話は4月までの第6巻に収録されました。当時、アニメは子供の見るものという常識をぶち壊そうとした『ルパン三世』の意気を感じることが出来ます。実写版『ルパン三世』(北村龍平監督、2014年)はアクション中心の目まぐるしいだけの作品でした。
 なお最近のアニメで重要な作品は『寄生獣 セイの格率』(水曜 25:30)でしょう(全24話)。映画『AKIRA』や大友克洋の劇画『童夢』などの傑作を連想させます。原作のファンからはかなり強い批判もありますが、私には意欲的な作品だと思えました。実写版も面白そうです。
 実写版も賛否両論ですが、前編をDVDで面白く見ました。映画館で見ればもっと良かったと思います(目下『完結篇』が公開中)。映画評論家の知人にはジョン・カーペンター監督の傑作『遊星からの物体X』(1982)を超えるものではないはずだと指摘されましたが、『寄生獣 セイの格率』は『エイリアン』(1979)・『遊星からの物体X』のような密室パニック・ムービーではないので、ちがった観点で見ることができると思います。
●アニメといえば、こどもの日に衛星放送/時代劇専門チャンネルで「まんが日本昔ばなし」厳選60話を一挙放送していた。たまたま午後に三篇を見ただけなのだが、あまりの突飛さと面白さに感動した。カエルが山伏の姿で恩返しをする話(122話「へび女房」))、耳なし芳一の話(67話)、頭の弱い男が嫁の実家でご馳走になっただんごを覚えて帰る話(447話「どっこいだんご」傑作!)など。昔ばなし、すごい!
 7月4日から時代劇専門チャンネルでは毎週土曜日に選集を5話ずつ放送することになった。市販のDVDは法外に高価なので、この際に録画するのがよいだろう。
●2015年6月10日から時代劇専門チャンネルではテレビ版『座頭市』全100話を放送。勝新の傑作演出が見られます。宝島刊『新・座頭市』傑作選DVDムックでは勝新演出作品4話を取り上げています。どの話もみものだが、真野響子が夫を市に斬られた女房を演じた「仕込み杖が怒りに燃えた」が特に素晴らしい(2015/05)。