What's Old(1999年1月〜6月)


'99.06.30
  • 『数学者の密室』6章 自然数の加法回文性(palindromic numbers)更新できず
    せっかく計算したデータを、置いてきてしまった。ああ、忘れたい。

    簡単に概略だけ話すと、11桁で149回で収束というのが現われます。
    これが得られるのが改良版プログラムを走らせて直ぐで、
    その後、ほぼ半日動かし続けても、次の解は出現しなかった。
    途中経過がわからないのですが、12桁は突破していると思います。

    ちなみに196を200回ほどやると100桁を越えてしまうので、 本当は有限回で収束するのだが、ワークの桁数が足りないため、発散したと判定されてしまっている、
    という可能性はあります。 それで、桁数を120桁に増やして、かつ、途中経過も出力されるようにしたプログラムで retry してみます。

  • という訳で本日は肝心の部分の更新はできませんでした。
    かわりに、発散する系譜(100万以下)を更新しました。
'99.06.29
  • 『数学者の密室』6章 自然数の加法回文性(palindromic numbers)更新。
    久しぶりの2日連続更新。
    「有限回で収束し、かつ回数の多いもの」をもう少し計算してみて、

    100239862(97回)

    の次として、

    1000598383 (98回)
    1005499526 (109回)

    を見つけました。 こちらこちらを更新しています。

    それから、きのう結果更新をしたとき、前に書いた程速度が向上していなくて、変だなあと思っていたのですが、

    実は、高速化アルゴリズムを使っていなかった

    ということに気がつきました。つまり、

    昨日・今日の結果は、単なるCPUの性能向上のみによって得られたものだった、

    という訳です。

  • で、今度は本当に高速化アルゴリズムを使って計算してみることにします。
    早ければ明日、3日連続更新で、新しい結果が得られるかも知れません。
'99.06.28
  • 『数学者の密室』6章 自然数の加法回文性(palindromic numbers)更新。
    この問題は、Collatz予想と並んで人気があり、よくメールも来ます。
    あの山崎さんも、子供の頃、興味を持っていたということです。
    豊橋技術科学大学の荒川正幹さんからメールがあり、200万ステップ、80万桁ぐらいまで計算したが、 回文的にならなかった、とのこと。また、海外のサイトについても情報があり、こちらは has been tested for 9.48 million steps, or 3.9 million digits. とのこと。詳細はこちら。

    それから、Cygnusという、GNUコードのWin ネイティヴ版 gcc がありますが、 最近ふとしたきっかけでその存在を知り、久しぶりに「有限回で収束し、かつ回数の多いもの」の探査をやってみました。
    その結果、9928009(96回)の次の数として、

    100239862(97回)

    というのが見つかりました。詳細はこちら。

  • 最近、読書系のページの更新が滞りがちなので、 Book Listを打ち込んでみました。
'99.06.21
  • 工作舎の本は、タイトル、装丁共、いきなり読書欲をそそるものが多いのですが、
    今回衝動買いしたレメディオス・バロ 『夢魔のレシピ ― 眠れぬ夜のための断片集』 も、そういうものの一つ。
    スペインの女流シュールレアリズム画家の自作に対する解説と著作集。
    これを読むよりも、実際に新宿伊勢丹の展覧会を見に行った方がいいのですが、
    今、日付を確認してみると、6/25(金)まで。じゃあ、行けないじゃないか。

    装丁と云えば、新潮社の『海外作家の文章読本 海外作家の仕事場1999』も、
    紙質からいきなり高級感を漂わせており、前作に引き続き、傷まないうちに買ってしまおう、
    という気にさせられる。
    これに比べると 『前日島』 は、装丁があまりよくなく(各ページの上下の余白が狭く)、
    フェルマーならずとも文句を云いたくなります。

    埴谷雄高 『散歩者の夢想』 も、別にソフトカバーでいいのに、ハードカバーの文庫本、
    適度な行間が、いかにも読み易いそうで、所有欲を刺激してくる。

    という訳で、積読に関しては一進一退(12の悪いクセ炸裂状態)。

'99.06.14
  • 『表紙の言葉』更新。
    どんどんペースが速くなっていく。結構前回のコメントは気に入っていたのに。
    30,000回を機に、少し考え直します。
    例えば、同一作家の言葉を使ってよいとか、2000回に1回にするとか。

  • 『数学者の密室』6章 自然数の加法回文性(palindromic numbers)更新。
    東大の斉藤 新さんよりメールがあり、196について1,277,952回まで調べたとのこと。
    これは私が知る限り最高記録だと思います。
'99.06.07
'99.05.31
  • 例えば、講談社ノベルス、

    • 森 博嗣『黒猫の三角』
    • 高田 崇史『QED 六歌仙の暗号』
    • 浦賀 和宏『頭蓋骨の中の楽園』

    を同時に手に入れた場合、どれから読むか?

  • で、その直前に、先日読んだ『大航海』からの影響で『現代思想ピープル101』も手に入れていて、 かつ、以前東京新聞のWeb上で連載されていた、中村雄二郎『正念場 ― 不易と流行の間で ―』を、 岩波新書から出たついでにもう一度読み返そうとして、購入していたとしたら?

  • さらに、いかにも傑作という雰囲気をプンプンさせている向山貴彦『童話物語』を店頭で見つけてしまい、 レジに持っていこうとしたところで、視界の隅に何かひっかかるものがあり、眺めてみると、 これまた、3年かかってやっと翻訳が完成したウンベルト・エコ『前日島』だったりしたら?

  • で、更に、諸星大二郎『西遊妖猿伝 10 人参果之巻』が、帯に

    初の単行本化!
    第2部「河西回廊篇」スタート!!

    などと、当社比1.5倍の「.5」に突入したということを匂わせていて、久しぶりに買うか、 と思ってレジに持って行く途中、Brambly Hedge のシリーズ『ジル・バークレムの世界 のばらの村をたずねて』 を見つけてしまったとしたら?

  • こういう状況の中で、ロンドンで買ってきた Robin Hobb "Ship of Magic : Book One : The Liveship Traders" が、「これはおもしろかった」という留学生の感想とともに手付かずで残っており、かつ、 今年の初めぐらいに衝動買いした、角田文衛『平安の春』杉本秀太郎『花ごよみ』も、 手付かずで残っているとしたら。

  • 以上、普通の人の感覚で云うなら、

    順番に読めばいいじゃないか

    ということになりますが、その順番が決められなくて悩んでいる訳です。

    こんな状況に在りながら、図書館からは古東哲明『現代思想としてのギリシャ哲学』を、つい借りてしまう。 それほどまでに、読書家の業は深い。
    という訳でこちらのコーナー復活。
    (といっても、同じことを書いているだけですが)

'99.05.26
  • 『表紙の言葉』更新。
    単なるコメントで終わらせるには惜しい、久々ぶりの長文です。
'99.05.24
  • 『数学者の密室』10章 合同数更新。
    とりあえず本文はこれで終わりです。来週にはまとめ表を載せられると思います。
    次の challenge は、「10000以下の合同数3503個についての表現の探査」ですが、
    まあ、1年後ぐらいになるでしょう。

  • 先日、小室みつ子本人のホームページを見つけたので、長年の疑問だった
    『フィービー仮説』について質問したところ、「そのとおりです」との回答が返ってきました。
    この話についてはいずれ詳しく。
'99.05.17
  • 『読書記録』久しぶりにまともな更新(というか、まともなコメント)。
    ここのところ英語かつ数学の論文を読むことが多く、読書量自体が少なくなっていましたが、
    久しぶりに人文系の本を読んで、語彙が戻って来ました。

  • Appendix 1. Factorization results更新。
    B1=1000000から700000に下げたら、なかなかゲンがよく、もうほとんど枯れていたと思われた Wol2 から、 かなり新たな因数が見つかっています。
    なんといっても、自己最高の39桁

    Wol3(87) : 39553852301481476261749268103441147829711537396668
    -415832097112426429512975040279499446421627 (c92)
    into
    816310067703079393991257904431931211269 (p39)*
    48454446253220289581278886465055170032603539766342783 (p53)

    がすごいが、たった1桁足りなかったために、Paul Zimmerman の表に載り損ねたのが惜しい。

'99.05.10
  • 『数学者の密室』10章 合同数更新。
    これまで少しづつ触れてきた、各表現間の変換公式、及び、楕円曲線上の有理点の2倍公式に相当する、 他の表現上での2倍公式、等をまとめたものです。

    で、最後のまとめとして、合同数の判定条件を書こうと思い『 Unsolved ... 』の second edition を見たところ、

    合同数の数が違う

    ということが判明。
    これまでずっと「1000以下の合同数は358個」と書いてきましたが、その本に書かれている数字は 361。
    それで、本の一覧表の「c」という表記を数えたところ、やっぱり、361個。3個足りない。
    よくよく調べたところ、

    757, 758, 911

    の3つが抜けていたことが判明しました。
    ページの方はとりあえず直しましたが、解が見つかるか否かは、まだ検証できていません。

  • 浦賀和宏は、やっぱりいい。『時の鳥籠』を読了したが、だんだんわからなくなってきた。
    今、3作目が出ているが、かなり期待できます。

    本と云えば、DANCE MAGAZINE 別冊の『大航海 1999/6』。
    まず、この雑誌自体知らなかったし、しかも「DANCE MAGAZINE」の別冊、というところが、ほとんど理解不能なのですが、 表紙の「知の先端の18人」及び、そのラインナップ、

    クルーグマン、ハンチントン、ウォーラーステイン、ストレンジ、ポランニー
    ポワイエ、アンダーソン、ブルデュー、プリゴジン、チョムスキー、サイード
    ホール、ロールズ、クリプキ、ジジェク、デリダ、ドゥルーズ、フーコー

    を見て、思わず衝動買い。

  • 5/9 深夜にやっていた『F』、鷺沢 萌 原作、羽田 美智子 主演、ということで期待したのですが、みごと期待どおり。 今後、彼女が出るものは「default見」にします。
    終わったのが 4:10。おかげで眠い。
'99.05.03
  • 『表紙の言葉』更新。
    まだ、25000に到達していないですが、彼女のホームページを見つけたので、
    敬意を表して、更新しました。
    この人は、自分が考えていることを表現するのが好きで、 かつ、読者との対話が好きなので、
    (これは、彼女の著作のあとがきを読むとよくわかります)
    今の時代なら必ずホームページを持っているに違いない、
    と思って、goo で検索をかけたところ、みごとヒットしました。
    それにしても、本当にうれしい。
    (ホームページはこちらです。)

    ついでに、こちらの方も更新しました。

  • 音楽ネタ(その1)。
    新宿の高島屋の「まちかどドレミコンサート」。
    家内と子供の頑強な抵抗にあい、一人で見にいってきました(これが音楽ネタか?)。
    目当ては、生チカ生ポップ
    しかし残念ながら、ポップの動きにキレがなかった。
    2部構成で疲れたか?

  • 音楽ネタ(その2)。
    せっかく新宿に来たので、西新宿プログレ中古CD街へ。
    Eris Pluvia の新譜を期待して行ったのですが、Garden Shed で見つからず、
    その後、路上で安売りしていた、Peter Banks『Peter Banks』を500円で入手。
    (これは、

    1. YES のアルバムで一番好きなのは? ⇒ ファースト !
    2. YES のメンバーで一番好きなのは? ⇒ Peter Banks !

    というマニア(まさに、マニア以外の何者でもない)にはたまらない逸品。)

    更にその後、starcastle の『Fountains of light』の新譜を入手。
    これは彼らのセカンドアルバムで、日本では第1弾としてリリースされたものですが、
    CD化は今回初。

    2週間程前、深夜に『Xanadu』をやっていましたが、Xanadu、starcastle、小室みつ子、と
    まさに、甦る70年代後半&80年代前半 ⇒ 青春のやり直しといった感じです。

  • メールが2通。

    Allan MacLeod から。
    その後、計算を続けて、367373の場合の解も見つけたそうです。
    直角を挟む一辺を1としたときの、もう一辺の長さが、

    N = 367

    Numerator = 1628 2356 5135 5530 3405 6025 2182 7396 5057 1871 9056
    Denominator = 1400 9078 8018 1902 3411 7257 6682 3592 8185 4059 5095

    N = 373

    Numerator = 3 1809 1151 2319 0932 9352 2060 1703 4060 7387 5020
    Denominator = 2514 1308 2498 4092 9885 1159 7943 5259 9823 5677

    苫米地さんから。
    ついに、snfs(特殊数体ふるい法)のプログラムリリース。
    vector の

    http://www.vector.co.jp/soft/win95/edu/se101260.html

    に登録されています。

'99.04.26
  • 『数学者の密室』10章 合同数更新。
    久しぶりの更新ですが、それだけの成果は得られています。

  • 『読書記録』の更新は、しばらくここには載せていませんが、まったく読んでいない訳ではありません。 浦賀和宏の『記憶の果て』は、ちょっと収穫。話題に釣られて『日蝕』を読むぐらいなら、こちらを先に読むべきです。 『枕草子*砂の本』にも、盛り上がらないまま終わってしまった作品へのオマージュがあります。
'99.04.19
  • 『円分数の素因数分解』76系列がついに分解完了

  • 4/11の夜は妙に繋がりが悪く、更新箇所も特になかったので1回休み。
    今回も、特に無し。「合同数」が完了するのはいつの日か。

  • で、いつもの雑談ですが、先週は本当に疲れた。
    去年の11月に今の部署に異動になって以来、月に1回のペースで英語のプレゼンテーションをやっていますが、 今回は4日間連続。これまでの中で一番きつかった。

    で、初日以降 chronological に書いていくつもりだったのですが、書いてみてつまんなかったので、とりあえず、削除。 しかし、それもおもしろくないので、一点だけ。
    これまで、中古CD屋で見つけたら買おうを思っていた椎名へきるのCDを、今回新譜で買った(これを説明し出すと長くなる)。

  • 今回発見したこと。

    いきなり話し掛けられると、答えられない。

    というのは、まあそのとおりですが、

    複数の日本人がいて、
    その中によくしゃべれる人がいると、
    他の人はしゃべれなくなる。

    ということに気が付きました。
    これまでに、「自分で思っていたよりも、よくしゃべれなかった」という経験をしたことがある人は、 多分、このようなシチュエーションに陥っていたはずです。

'99.04.10
  • 『表紙の言葉』更新。
    彼がホームページを開設したのが去年、というのは少し意外です。
    しかも、ほぼ毎日日記を更新しているし(結局、文を書くのが好きなんでしょう)、
    最新情報のところでは、ひたすら、

    アクセス数○万○千件突破

    と気にしているところも、彼らしくなくて、微笑ましい。

'99.04.05
  • 今回は更新はありません。

  • Allan MacLeod からメール。
    合同数についての集大成で、

    1. 新たに見つけた解
    2. "Descent formulae for elliptic curves"
      (降下法による楕円曲線上の有理点の探査方法)
    3. ubasic によるプログラム(合同数nに対する解を構成する)

    から成っています。特に1番目の解のリストでは、500以下の合同数で未解決が、
    367373の2個のみ、という凄まじさ。
    本人の了承をとって(どこかに投稿する予定かもしれないので)、
    紹介していいようであれば紹介しようと思います。

'99.03.29
  • 『数学者の密室』10章 合同数更新。
    前に予告した、53の具体的表現の話です。

  • 京都大の山崎さんが学会で東京に来ているということなので、鵜飼さんとともに会いに行って来ました。
    お父さんも同席していましたが、やはり数学関係(関数解析が専門)で、
    紀伊国屋から本を出しているそうです(『無限次元……』というようなタイトル)。
    実は、『円分数の素因数分解(その4)』を見せてもらえるか、と期待していたのですが、
    いつ出版になるかは、まだわからないとのこと。

  • 今日で、3年目突入です。
    2年間でアクセス数が 23500。残念ながら月平均1000件には届かなかった。
    それよりも、毎回思うのですが、いったいどのようにして、このページに辿り着くんでしょうか。
    ぜひとも、メールでそのへんを教えてもらえると、うれしいです。
'99.03.22
  • 『数学者の密室』10章 合同数更新。
    今回は 2.1 の部分とその計算結果です。
    計算はひととおり終わっているのですが、文を書く時間がない。3月いっぱいでは無理でしょう。

  • 「おすすめの本2冊」とは、

    1. 岡田斗司夫『オタクの迷い道』
    2. 森 博嗣『森博嗣のミステリィ工作室』

    この2名は、Webで自分の著作を公開して出版部数を伸ばした双璧です。
    今回の本は、Webでも見ることができるので、基本的に買う必要はありません。
    しかし、大多数の人は買ってしまうでしょう。

  • 自分のホームページを持っている有名人はいっぱいいますが、上記2名が他の人と決定的に違うのは、

    日記ともエッセイともつかない雑文、それでいてその著者のメインのフィールドに近い文章を、 かなりの頻度で、かつ、大量に提供している。

    という点にあります。

    要するに、読者は著者の雑談を永遠に聞いていたいのです。
    この2人は、そのこと及び、Webがそれに適した媒体である、ということを本能的に知っていて、
    かつ、本自体の内容の良さとホームページでの宣伝効果が相俟って、これ程出版部数を伸ばすことができたのです。

    逆に云うなら、大多数の有名人のホームページというのは、
    ここのところがぜんぜんわかっていません。

  • まず、更新頻度が月1程度。著作リストは内容に触れていないで、本当に著作名のみ。 日記は仕事に関連する日々のスケジュールの話のみ。まとまった文章は載せない (本にすれば金になるので、ただで見せるのはもったいない、及び、ネタをとっておきたい、という意識が働いているものと思われる)。

    これでは、全然読む気がしません。
    というよりも、見に行くたびに失望感を味わされる訳です。完全に逆効果です。

  • 私見では、Webは既にブームを過ぎて新しいメディアとして定着しており、
    ホームページを持っているだけでめずらしい、という時代はとっくに過ぎています。
    検索エンジンがこれだけ進歩した今、ネットサーフィンという行為はほとんど稀で、
    自分の欲しい内容が書いてあるサイトをキーワードで探して、その内容を一回読めば事足りる、という状態になっています。
    そのページをもう一度見に行くのは、そこに書いてある内容がよほど自分の指向に合致しているか、 一回で読み切れない程、量が多いか、のどちらかに限ります。

    例えば、ディズニーランドとの類推で考えると、このことは理解しやすいと思います。

  • このページを読んでいて、かつ自分のホームページを持っている人は、自分のページを上の観点からもう一度見直してみるべきです。
'99.03.17
  • 『表紙の言葉』更新。
    今回は割と簡単に思い付きました。

    おすすめの本を2冊紹介したかったのですが、疲れたのでまた今度。

'99.03.15
  • 『数学者の密室』10章 合同数更新。
    今回は 1.3 の部分とその計算結果です。

    次の章で出てきますが、自分にとって長い間未解決だった53の表現が、
    昨日(1999/03/14)見つかりました。
    その値は、m=1873180325、n=1158313156 です(検算してみてください)。
    これは単純ループでの発見はおそらく無理でしょう。
    これで、100以下の合同数については全て表現方法が求まりました。

  • 素因数分解結果。 An(97) の素因数(32桁)を追加。これは、去年の10月以来。
'99.03.08
  • 『数学者の密室』10章 合同数更新。
    今回は 1.2 の部分とその計算結果です。

  • 『読書記録』久しぶりの更新。
    『積読』の方を更新していない、というのは、いやな joke です。
    最後の記録から、10冊ぐらいは買っているのですが、そのうち、きりのいいところで更新します。

    とりあえず、おすすめの1冊。

    R.E.クランドール『サイエンス・プログラミング より進んだ科学計算へのアプローチ』
    シュプリンガー・フェアラーク東京、1998年

    同著者の『Mathematica:理工系ツールとしての』
    I.ヴァルディの『Mathematica 計算の愉しみ』
    の power up version だと思ってくれればいいです。しかも、Maple V トライアル版のおまけつき。 まさに、無人島に持って行くならこの1冊

  • London 出張は無事終了。
    2/26 に Cambridge に行き、私の会社の同僚とレストランに行った後 London に戻ろうとした時、 何故か電車が途中駅で1時間近くも停車してしまい、Kings Cross 駅に着いたのは、夜中の1時。地下鉄の終電は終わっており、駅からタクシーに乗ろうとすると長蛇の列。30分程待って、ホテルに着いたのは、2時近く。

    なんで London に来てまで、こんな東京と同じ生活パターンになってしまうんだ ……

'99.02.22
  • 『数学者の密室』10章 合同数更新。
    今回は 1.1 の単純ループの部分とその計算結果のみですが、それだけでもかなりの成果が得られています。
    gについて1000までは計算してあったのですが、m>10000 の解は、今回はじめて得られたもので、その個数を見れば、去年の年末、あれほど騒いだ理由がわかるでしょう。
    1.2 以降はまだ前回の内容につながっていますが、あまりにレベルに差がありすぎて、手直しする気も起こりません。
    3末に完成したいと思いますが、今のペースだと、4月に入るかも知れない。
    計算自体は一応終わっていますが、新たな解を求めて、現在も継続中です。

  • 2/22〜2/28 は London に出張なので、素因数分解結果の更新はありません。
    送ってもらってもかまいませんが、更新は 3/1 以降になります。
'99.02.19
  • 『表紙の言葉』更新。
    早い。早過ぎる。3週間しか経っていません。
    だいたい、暗唱できる程こだわりを持っている言葉、というものが20も30もあるはずがありません (ロシュフコーの『箴言と考察』は別。)
    それも、一人の作者について一つのみ、というのも(無意味なまでに)きつい制約です。
    8割がたのコーヒーを一人で飲み干していた頃は、アクセス数1000件に2ヶ月かかっていましたが、 最近は本当に1ヶ月もちません。しかも途中で1W程、出張が入ったりするし。
    まあ、もう少しこのペースでがんばってみます。
'99.02.15
  • 素因数分解結果。 j(τ) の分解結果を4つ追加。

  • また『表紙の言葉』の更新時期がせまってきたので、『表紙の言葉』及び
    過去の更新記録のファイルを分割しました。
    この調子だと来週中に22000突破ということになりそうですが、2/22〜2/28 はロンドンなので、
    行く前にやるか帰ってきてからにするか微妙なところ。
    とにかく、最近ペースが速いので、いい言葉が全然思いつかない。
'99.02.08
  • 素因数分解結果、 j(τ) の500番台を追加。
    今回、Borcherdsムーンシャイン予想の解決によりフィールズ賞を受賞しました。
    ムーンシャイン予想とは、j(τ)(楕円モジュラー関数)の係数と、有限単純群の中でも、
    モンスター群と呼ばれる物の、既約表現の次数の間に、何か関係があるのではないか、
    という予想で、それが、どれほど手がかりがないものなのか、 こちらの数字を眺めてみてください。まず、こういう予想自体が思い付きません。

    j(τ) の係数 c(n) には、

    • c(2n)≡0 (mod 211)
    • c(3n)≡0 (mod 36)

    という性質があります。他に何か関係式が見つかるでしょうか?

  • 『読書記録』追加。
    「茶色のドロリとしたもの」とはいったい何なのか、わかる人教えてください。
'99.02.04
  • 素因数分解結果追加。 ECMでの、2ヶ月ぶりの分解です。
    見つけた素因数は、 ΠPn+NextPrime = P1 * P2 * ... * Pn + Pn+1 の、

    n=67のときの、161047556709783553676311 (24桁)
    n=75のときの、335760330837571324286532829 (27桁)

    の2つ。どちらも、残った数は composite ですが、2ヶ月ぶりなので、まあいいです。
    いや〜、長かった。

  • 1/31に、ささやかなオフミ開催。
    といっても、参加者は、GMP-ECM のDOS高速バージョンでおなじみの鵜飼さん
    (URLは、こちら)1名。
    実は、互いに近くに住んでいる、ということが判明したので、お互いの情報交換のために
    会って来ました。
    次は、立教大かICUに押しかけるか、ということで、閉会。
    山崎さん、苫米地さんも、東京・横浜近辺に用事のある時は、連絡して下さい。
    こちらも、京都・名古屋に行く時は、連絡します。
'99.01.28
  • 『表紙の言葉』更新。
    前回の更新が、ほとんど昨日のことのようです。
    全然思い付かなくて、とりあえず、言葉だけにしようとも思ったのですが、
    なんとなく書いていると、それなりに文章が浮かんできました。

    それにしても、苦労して考えたものを、1回だけで使い切りというのは、
    本当にもったいない、という気がしてきました。

    これだけ溜まるとかなり読み応えがあるので、
    たまに、『表紙の言葉』全文を眺めてみてください。
    自分の気持ちを代弁しているものがあるかも知れません。

'99.01.26
  • 『読書記録』1999年分、初更新。
    高田崇史 『QED 百人一首の呪』 はよかったのですが、後は不作。

  • 『表紙の言葉』をそろそろ考えないと。
    今回は途中一週間の空白があるので、特に、もう早、という感じがします。
'99.01.25
  • 『円分数の素因数分解』
    1/23に山崎氏から過去分が送られてきて、アップデートしました。
    これで、バックログはなくなったと思いますが、とりあえず、確認してみて下さい。
    1/22の鵜飼氏からの更新だけで2時間、1/23の山崎氏分は5時間程かかっています。
    円分数については、こちらに whatsnew があるので、更新情報はこちらを見てください。

  • 合同数は、3番目のケース(m, n, m+n, m-n のうち、3個が2乗数)の探査に、
    思ったより時間がかかっており、1月中の全面改訂は無理かもしれません。

    関連する話としては、101の場合の解、

    g=101

    X2+gY2=Z2
    X2-gY2=W2

    X=2015242462949760001961
    Y=118171431852779451900
    Z=2339148435306225006961
    W=1628124370727269996961

    をどうやって求めたのか、わかりかけてきた、というのがあります。

    これは、

    k2g=mn(m+n)(m-n)

    となるm、nについて、

    X=m2+n2
    Y=2k
    Z=m2-n2+2mn
    W=m2-n2-2mn

    とおくと、上の X, Y, Z, W に関する不定方程式の解になるというのを利用すると、

    m=44715091781
    n=3975302500

    と求めることができ、このm、nは、

    m=44715091781=101 * 210412
    n=3975302500 =630502
    m+n=2206592
    m-n=2018412

    となっているので、

    x=63050
    y=21041
    z=220659
    w=201841

    とおくと、

    x2+gy2=z2
    x2-gy2=-w2

    が成り立ちます。これを更に小さくできるかどうかはわかりませんでしたが、
    x=63050、y=21041 ぐらいであれば、しらみつぶし探査で見つけられる範囲です。

    ここまでつきとめておけば、後は論文を読むと一発で理解できるでしょう。
    そろそろ取り寄せる時期かもしれません。

'99.01.21
  • 『円分数の素因数分解』データ管理を開始。
    京都大の山崎氏から依頼があり、とりあえず、山崎氏と森本教授のデータを比較して、
    新しい方を全てコピーしました。
'99.01.18
  • 今回、特に更新はありません。近況報告を少し。

  • まず前回、アクセス数20000を突破したというのに、妙に記述があっさりしていた、
    しかも、1/11の更新がなかった、というのを意外に思った人がいたかもしれません。
    これは、腕が痛くて、キーボードが叩けない以前に、座っていることもできず、
    そもそも物を考えられかった、というのが原因です。
    まだ、完全には直っていません。何がどうなったのかは、後日。
    賽銭70円の御利益は早くも崩れたか?

  • 1/11〜1/16、Sydneyに行ってきました。
    Sydneyは2回目で、前回は新婚旅行、今回は仕事です。
    ずっと曇りで、かつ部屋の中にいたので、全然日焼けしていません。
    この話もいずれ詳しく。

  • 合同数について。
    m、nの単純ループで廻す探査について、m、nが1,000,000以下の場合のしらみつぶし
    探査を完了しました。
'99.01.07
'99.01.04
  • Appendix 1. 素因数分解結果更新。
    j(τ) の401〜500を追加。桁数が大きくなってきている関係で、
    これでも3週間ほどかかっています。j(τ) については、n=1000まで載せる予定。
    合同数は計算中。今までの時点で、1000以下でこれまで未解決だったもののうち、
    54個について解が見つかっています。1月中には掲載予定。

  • 去年の年始は賽銭を30円入れました。内訳は、

    1. 子供がケガをしないように ………………… 10円
    2. 顧客先のマシンが無事稼動するように …… 10円
    3. 『数密』が本になって出版されるように …… 10円

    で、その結果が、

    1. 子供も家内も入院(しかも子供は、入院+手術×3本)
    2. 顧客先のマシンは無事稼動したが、
      代わりに年始早々とんでもないプロジェクトに巻き込まれた。
    3. 雑誌等で引用はされたが不正確

    ということで、賽銭の効果があったのかないのか、ひとことで云うならボロボロの1年だったが、まあ、前向きに考えて、10円分の御利益として、それぞれ最悪の事態は避けることができた、と思うことにします。

  • そこで、今年は奮発して200円。内訳は、

    1. 家族3人が健康でありますように ………………… 100円(30円×3+α)
    2. 仕事が順調に進む、及び『数密』が本になって出版される …… 100円(50円+50円)

    ということで、金額的には6.6倍(当社比)になっています。
    これがどのような結果を生むのか、全ては1年後明らかに。


1998年の更新履歴
(7月〜12月)
表紙 1999年の更新履歴
(7月〜12月)

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三島 久典