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9月1日(木)ソロ 嬉野ハミルトンホテル
国立の先輩に無理矢理連れてこられたようなソロピアノだが、着いてみるとこれが立派な旧日本家屋の高級旅館で、会場も天井高くピアノはセミコンながらとてもいい音。オリジナルとリクエスト曲を交えて演奏を進めるうちに、ふと思い立ってリストの愛の夢第三番を弾いた。

休憩になって島原からわざわざ来てくれた林さん(女性)。去年最愛の男性に先立たれてピアノに触れる気持ちもなかったのが、夕べの長崎ライブでの僕を聞いて久しぶりに今日お宅を出るまで愛の夢を弾いていた。リストがあの曲を書いた動機はひとつの詞。そこに曰く、

○ 汝、愛せるだけ愛せ。

その叶わぬ日も来るのだから

何たる偶然。亡くなったその男性が空間にいたのか。
9月2日(金)宝塚前乗り
珍しく小原君も一緒。バーンスタインの相談などしつつ楽しく飲んでいると“どうも佐山っちじゃなくてクラッシックの人と話しているみたいだ”
9月3日(土)小原孝デュオ 宝塚・ベガホール
宝塚の町は予想以上のヨーロッパ的綺麗さで、先人の文化への夢が偲ばれた。

レンガの壁は珍しい。400人弱のキャパのホールにベーゼンドルファーとスタインウエィ。ともにフルコン。パイプオルガンまである。よく響くが適度に抑制が効いていて二台ピアノがクリアーに分離よく聴こえて、今までで一番の出来だったかもしれない。

出来が良いのはホールもさりながら、この一週間毎日さらっていたからでもある。ピアノなんぞは弾きつづければ上手くなるぐらいはなるのだな。ただ練習を続けることが、楽しい・苦にならぬ・辛抱できる・我慢ならない、、、のうちのどれか。そちらが問題だ。
9月4日(日)M‘s 入間・グリーンティジャズフェスティバル
1. Blue In Green
2. Peri's Scope
3. The Girl From Ipanema
4. Yesterdays
5. Relaxin' At Camarillo
6. Ladies In Mercedes

雨の中M‘s出色の出来。お客様も通な感じの声がけなど、とてもよいコミュニケーションが取れたように思う。マルタさんのバンドに樋沢、布川、平下、福田と懐かしい顔ぶれがほのぼのした。

千葉に向かう道路が大雨。通り過ぎた後からあとから通行止めになった由。
9月5日(月)ヤマハ千葉店 先生
 
9月6日(火)デュークエイセスリハ 大久保労音会館
この日は尺合わせとアレンジ方向模索のため本番メンバーではなく、デュークのレギュラーメンバーに来てもらった。ドラムのチョーさんとベースはジョージさん。本名は知らない。もう20年ぐらいの付き合いなのに。それでいいのだ。

テンポ・間合い・強弱・解釈、いずれをとっても完璧。
9月7日(水)南佳孝 浜松・窓枠
建築系の仕事の中の窓枠を作る部門の会社のオーナーが趣味で始めたライブハウスだから“窓枠”。いい感じの四角な空間は禁煙。ハウリングに似た空調の音は構造上消すことが出来ない。逆だといいのに。
9月8日(木)成世昌平 ヤクルトホール
松田昌と二人でゲストというのがいいですね。ヨイトマケの唄も大阪の時以上に入り込めたし、若手女性コーラスグループ、グリーングリーンの歌う“メール”が良かった。誰かの持ってた脳年齢クイズで41歳だった。18のつもりなのに残念。
9月9日(金)デュークエイセス NHKスタジオパーク
選挙でなくなったはずの出演予定が復活。50周年コンサートの告知に間に合ってラッキー。70歳前後の皆さん、声がよく出ていて安心。テレビだから張り切るってことは当然あるだろうけど、リサイタルも張り切るんだろうから大丈夫だろう。年寄りは朝に強いから?
9月12日(月)ほりえ まちこ 仙台・ホテルモントレー
Yesterdays and Tomorrows こしかた・ゆくすえ―歌は輝く
Songs written only yesterday that will be remembered forever.
・ メモリー Memory (ミュージカル“キャッツ”)
・ オール・アイ・アスク・オブ・ユー All I ask of you (ミュージカル“オペラ座の怪人”)
・ 春の如く It might as well be Spring (映画:ステート・フェア)
・踊り明かそう I could have danced all night (ミュージカル“マイ・フェア・レディー”)
・ 2ペンスを鳩にFeed the Birds (ミュージカル“メリー・ポピンズ”)
・ 君はわがすべて All the things you are (ミュージカル“5月にしては暖かい”)
・島 唄 Shima Uta
・ 星に願いを When you wish upon a star (映画:ピノキオ)
ピアノ・ソロ
・ バードランドの子守唄 Lullaby of Birdland
・ 枯 葉 Feuilles Mortes
・ 翼 (On the wing of the Mejiro)
・ ケ・セラ・セラ Que sera sera
(Encore)  
Yesterday 
明日は晴れカナ曇りカナ
9月13日(火)ほりえ まちこ 原宿・ブル−ジェイウエイ
大山泰樹来訪。懐。僕の招待客だからとお店に申し入れるとチャージはどなたから頂くのかと問われた。終演後マイヤーズを頼むと800円だった。出演者も店の客。
9月14日(水)サーカス打ち合わせ w/菅野こうめい
 
9月15日(木)堀井勝美劇伴
ナルチョ、中西(Vln)、石川雅春、古川望、懐かしい顔ぶれ。
9月17日(土)瀬木デュオ w/尾崎さんの朗読 松本
すっかりファミリーになった感のある、尾崎〜瀬木〜佐山。ことしの新しい童話も良かった。食材がけんけんがくがくしながら最後には仲良く輪になってハンバーグになる話が好きだった。何気なさげな瀬木のそれぞれの曲がとても良い。作家(各種音楽作曲の意)の道は確実にあるだろう。
9月18日(日)瀬木デュオ 土岐・バードアンドディズ
前回初お目見えの名古屋床屋野口さんが今日も来てくれて嬉。10月の多治見でのM‘sコンサート主催チームなど客席はほぼ顔見知りばかりという伝兵衛ライブ的状況に、瀬木っちもすっかりくつろぎモードで、まぁよく喋る喋る。お陰でサンポーニャの話などたっぷり聞けてよかった。普段は音楽や楽器の話など二人で居ても殆どしないから。
9月20日(火)小原孝デュオ 新潟・芸術文化ホール
ファリャ 火祭りの踊り
ミヨー  スカラムーシュ
モーツァルト 四手のためのソナタ ニ長調
ピアソラ〜小原孝 リベルタンゴ (小原ソロ)
ベストアルバムよりメドレー あゝ人生に涙あり・涙そうそう・春よこい (小原ソロ)
バッハ ゴールドベルク変奏曲 アリアのみ (佐山ソロ)
佐山雅弘 インザベルベット (佐山ソロ)
ビートルズ・メドレー
いずみ たく〜佐山雅弘 見上げてごらん夜の星を 

12時過ぎの新幹線で四谷八竹の太巻きとばってら詰め合わせをいただき、スティーブン・キングの短編をひとつ読んでうとうとしたらもう長岡。新潟に近づくと列車は田園の中を走る。本番を控えたちょっとした緊張と、そのために作ったゆるめのスケジュール。いいもんである。

会場は来年バーンスタインを演奏するのと同じ場所。ミューザやサントリーホールと共通するパイプオルガンつき全周客席型の2000人弱のキャパで残響も申し分なし。

軽めのリハの後、次のレパートリー予定のモーツァルト“アイネクライネナハトムジーク”を合わせる。初合わせをこんな立派なホールで、と内心わくわくなのだが、小原君は何食わぬ顔。

ケイタリングのお茶が今時には珍しく高級茶葉だったので秘伝の黄金雫淹れで一人おいしくいただいていると“何をしているのだ”と大山氏。お茶屋(色町でなく茶葉小売商)の父の見よう見まねだと言って飲んでもらうと感心された。20年以上の付き合いで初めてだ、と。そんな大仰なものではないが門前の小僧というところか。
9月21日(水)小原孝デュオ 新潟・芸術文化ホール
14時と18時半の二回。クラッシック二まわしはさすがにきつい。音のよさピアノの素晴らしさに助けられた。メドレーの中の小原孝ソロの時に歩き回って気が付いたら“Made in Humburg”と書いてある。いや彫ってある。調律師さんに聞いたらスタインウエィジャパンは殆どドイツからのもので、NYスタインウエィからは特に頼んで仕入れてもらうのだそうだ。

昨日からの長旅は丁度いい機会だから久々に酒抜きしようと夕べも早く寝たのに。今日は大山が来て誘われたのをちゃんと断って部屋に帰ったのに。呼び出されて出向いたら飲んじゃうよなぁ。古町の前菜屋といういかした飲み屋。カウンターとたった一つの座敷で10人までは入らない、出入りの客がセレクトしたコンピレーションが趣味のいいジャズが流れている小奇麗な店、とあっては大山も僕を呼び戻したくなるだろう。昨日の舞監・今井さんがふらりと見つけた店だという。鼻の効く人だ。一人で切り回している料理上手なマスターと話が弾んで、芋焼酎を何杯かのんだら店を閉めて近くのジャズバーへ一緒に飲みに行ってマイヤーズにありついた。禁酒禁煙というのはかくも難しいものである。意思の問題でもある。
9月22日(木)小原孝デュオ 新潟・芸術文化ホール
アイネク第二楽章後半のマイナーパッセージが移動読みで捉えきれない。この際固定読みで古典を読み取る修行にしよう。バーンスタインでもトライしてるがタマにEsとかGesとかくっきりした調性が出るとそこが“ド”に聴こえるので紛らわしい。どっちみち演奏は指と脳との共同作業なんだからしょうがない。
本番の連弾がとても楽しい。小原君について行くのが必死な時期がやっと過ぎようとしていて一緒に音楽を少しは楽しめるようになってみると、彼の持つ天国的に美しい高部の単音やせせらぎのきらめきのようなオクターブパッセージに息を呑むことが多々ある。モーツァルトの中弦のトレモロをピアノで表すタッチコントロールや3拍子の一拍どり、4分の4でなく2分の2でタイムに乗っていくリズムのご教授もありがたし。

昼公演を終え、飛行機で伊丹空港へ。お迎えの三木号に乗って京都へ。ホテルにチェックインしてSOENに直行。モリちゃんライス(特性ピラフ)をビールで頂いている内にライブが始まった。第二部。寺井豊さんのギターはあくまでスイートで、杉本さんを思わせるような柔らかいトーンの中にゆるぎない歌心。こういうプレイが聞けることに限りない幸福感を覚える。お目当てだった大野綾子は欠席。ルクラブで一度見かけた角田さんがピアノ席。安定したリズムと理知的なボイシングでセッションをリードする。単音もツブ立ち良く、アップライトピアノがいい具合に店に馴染んでる、と思いきやそのあと自分で弾いてみると湿気でもこもこしている。ということは角田さん、上手に頑張って鳴らしているのである。大したものである、と後から感心。長身白皙の衛藤さんが微動だにせず淡々とビートを刻むアコースティックベースの中に秘めた情熱を、いかにもベテランの風格の山口さんのシンバルレガートからはセッションの楽しさをつまみにマイヤーズが進む。

ボーカルの阪井陽子ちゃんに呼び出されて伴奏したのは“things we did last summer”。人によってチェンジが違うので譜面を見るが、普段のメガネなので見える位置だと手が届かず、Aメロくらいは即覚えできるがサビになったら眼鏡をずらして大村コンちゃんみたくなって格好悪いことしきり。

Relaxin' At Camariro、All Bluesなどセッションして愉。ギター馬場孝喜とのデュオでのAll The Things You Are が出色の出来だった。ジャズはこれが楽しい。仕事に拠らず場所に寄らず突然にエポックメイキングな演奏に出会うのだ。そしてそれがかけがえのない財産になっていく。

帰りに寄ろうとした天下一品本店が閉まっていて残念。
9月23日(金)瀬木デュオ 四条畷
お昼を約束したロビーに大野綾子プラスワン登場。滋賀に向かうという列車の時刻に合わせて中華ランチを楽しむ。コーヒーを飲んでいるところへ瀬木っちのお迎え。優雅なモンである。

去年の寝屋川のあまりのわかりにくさに仕入れたカーネビゲイションだが今日も目的地には辿り着かずUターンの連続。恐るべし寝屋川、四条畷。徳川軍もてこずったはずである。

ようやく到着した“えにし庵”は広い板の間の一方が大きく開いて芝生の庭。縁側でお茶とおむすびなどいただいてすっかり和風。

打ち上げはテーブルでなく床に板テーブルをべたりと置いて胡坐で囲む20人。戦国武将の戦評定のようで愉快。三線で八重山諸島の民謡を歌ってくれる人がいて大工哲弘さんを懐かしく思い出しながら十九の春など聞く。
9月24日(土)瀬木デュオ 岡山
ボリビアブラザー山村さんの主催でナザレン教会でのライブ。パイプオルガンを初めて弾いた。ストップが6つの小型だが100人ほどの会場に丁度良く響くみたい。みたい、、、というのは関係者からの感想であって、本人の場所では下の階の響きは捉えにくいから。

説教壇の前にしつらえたステージは高い天井と相俟ってとても響きが良く、一度は災害で水につかったこともあるというアップライトピアノが実に気持ちよく弾けた。

今日の3分作曲クッキングのお題は“感謝できる喜び”。素晴らしいけど音楽を超えている。なんともイメージの持ちようがないままやけっぱちのMCは“汝、カミに見放された時は自らの手でウンをつかめ”とか“神は細部に宿る”とかとりとめもなく、客席が引いていくのが如実で辛かった。曲はよかった。

終演後お片付けと打ち上げの用意を待つ間にじっくり練習できたのも収穫。ちょっとしたトラブルで、一時的に(演奏の)モチベーションが下がった不安の時代をさらっても気持ちよさが持ち直したし、ゴールドベルク変奏曲の後半をじっくり弾けたのも豊かな響きに助けられてのこと。

庭の簡易ゴールを使っての2オン2で左50肩を思い切り痛めるが、山村兄の治療で以前以上に復活。左尻ポケットも使えるようになる。
9月25日(日)瀬木デュオ 延岡
岡山を終えてゆっくりと小倉へ移動しておいて今日は延岡へ。飛鳥で3回に分断した結果とはいえ今回はつなぎ線が長い。

薬剤師協会の主催。前回主催してくれた工藤さんの首に輪がついている。追突事故に遭ったのだそうだ。お話を聞くと事後処置に多少難はあるのだが、それにしても大変である。お気の毒である。
9月26日(月)前乗り
佐世保から高速艇。これが座席9・座敷定員10くらいの小型船。都バスより小さいくらいの船で、かっ飛ばすもんだからまぁ揺れる揺れる。僕は最前列に陣取ってきゃぁきゃぁ言いいつつ、側舷に出られないかと問うてたしなめられたり楽しい1時間強。瀬木は畳でひたすら耐える。飛行機も船もいやというほど乗って世界中回ってる割には、乗り物酔いというのは慣れぬものとみえる

前回訪ねた若松でのノドグロの煮つけが忘れられぬ故に頼んでみたら、鯛の頭と別魚の身などを適宜煮つけたものをいただいた。やはり旨かった。刺身にもなるような素材をこちら独特の甘目の醤油など使うからか、どこにもない味に感じる。名物の鯨は刺身で頼んだが、尾の身ではなさそうな上に脂の抜けないコロがいっぱい付いていて残念ながら僕の口に合わなかった。でも、主催のマサエちゃんが美味しいおいしいといって食べてくれたので助かった。
9月27日(火)瀬木デュオ 五島列島
ゲイヒンカンというからさすが古くからの対中貿易地域だと内心感心しながら到着すると“鯨賓館”。江戸年間(多分)に和歌山から捕鯨技術を移入して以来勝るとも劣らぬ捕鯨町にこの有川がなったという。そのまま戦後の南氷洋捕鯨船団まで続く歴史や剥製などの展示を見学して得るもの、感じるところが多かった。

キャパ200人程の丁度いいホールのピアノは往年のC7。一時所有していたものと同タイプで製造年代も似ていると見えててによく馴染んだ。
9月28日(水)瀬木デュオ 大分
またも揺れ揺れの高速艇で佐世保に戻り一路大分へ。イーグルにでもよりたいところだ。車で動いていると長崎は勿論、宇佐・中津など1〜2泊してのんびり周りたくなる。

ブリックブロックのピアノが入れ替わっていてディアパソンの小型。ヤマハで言うとC3サイズ。白川さんの店から仕入れたと言うだけあって、新品(6月購入)なのに手触りも丁度良い抜群のメンテナンス。水面から出たり隠れたりする岩の苔が、さわさわと気持ちよく陽光を受けているような可愛げのあるハモりかたをする中低音が気持ちよい使い所。リアルジャズに使うにはマイキングとイコライジングで工夫だろうな、と思いつつ演奏していたところで発見。そうですよ、音量ではなく音質のためにマイクを使うのはアリのはず。

ピアノ×部屋鳴り×調律師×ピアニストの式にマイクを導入するのもこれからは場所によってトライしてみようか。

お腹がすいたと甲斐さんに訴えると5時ごろお弁当を手配してあるとのことなので、近づいた小原孝君とのレパートリィなどサラっているうちに届いたのはなんと海門のお料理。少しでも時間があると必ず寄ることにしている日本一の家庭料理のお店の母子が、折り詰めを持ってきてくれたのだから嬉しいではないか。見た目の彩りも豪華に、食すれば勿論美味しい種々のおかずもさりながら、おむすびのうまさがまた最高なんである。料理べたは握り飯を作らせてもまずい、とは言うが。
9月29日(木)ソロ 香住
Tough
Dream A While
Summer Afternoon
P-Bop
Tears Of Nature
Martha
Love Goes Marching On
枯葉
Misty
Spain
Summer Time
世界に一つだけの花
Calling You
Lady Madonna
Hymn To Freedom
Sayamambo

大分から小倉・京都・福知山・豊岡と乗り継いでローカル線で香住に向かう。一駅から二駅だろうと勝手に思っていたのが駅を重ねれど香住の字にも声にも行き当たらない。女子高生が胡坐をかき男子がアニメ話を声高に話す車内は居心地悪く、よもや反対方向の列車に乗ったか、と吉良に向かったときの失敗を思い起こすうちに次の駅が香住という看板を見つけてほっとした。

瀬木とも話して、さざんかホールで行ったようなオリジナルを演奏するソロステージをぼちぼちとでも活動開始したいと考え出しているので、今日などはそのことの丁度いいアンテナライブだと思いメニューを考えたのだが、全曲というわけにはやはりいかぬものだ。リクエストを受けてチャレンジするというのもそれはそれで面白いしお客様との接点になるから、この半々の感じが今のところはちょうどいいのか。

何を弾いても演奏時には“客も自分も放ったらかしで次の音”という状態に入れるようにはなってきているのはいい傾向。
9月30日(金)ソロ 豊岡北中学校
山間の国民宿舎の朝は大きく開いたベランダから香住湾を見渡す絶景。ブランチから蟹をたっぷりいただいて夕べの店にこもる。音を拾っていくうちになんと“不安の時代”の最後まで辿り着いてしまった。二ヶ月で先ず暗譜という第一目標が達成されたわけだ。明日からは部分ごとの磨きに入る。

電車で1時間かかった豊岡に車では30分弱で着く。校長室で食事をしながら打ち合わせと世間話。校歌をジャズにしちゃえということで譜面をもらって音楽室へ。

ブラバンと二曲共演するので会場前の体育館へリハーサルに行く。驚いた。今日は3年生にとって最後の演奏、それも毎年この時期の恒例行事とあって部員が80人全員揃っている。コントラバスが2台、バスクラも二本、7本のトロンボーンに11本のトランペット。ハープまであって豪華な部活である。音もよく揃っていて普段のキビシイ指導が想像されてにんまりしてしまう。3年生個人個人のフィーチュアぶりも見事にアレンジされていて、先生方の熱意と思いやりが偲ばれた。

校長先生は10何年ぶりに今年再就任されたそうで、以前は荒れてた時期もあったが親と教師即ちPTAの根気強い見守りで現在のように明るく子供らしい校風に徐々になってきたのだという。体罰も使わないで荒れた校風が持ち直すものかと僕などは思うのだが、実現したのだから立派なものだ。NHKあたりでドキュメントでもしてほしいところ。豊岡は先の水害やこのところのコウノトリで何かと話題になっているしね。

川霧がそれは綺麗。晴れる日は午前11時頃までうす曇になっていて、それが晴れるや抜けるような青空が広がってそれはそれは綺麗なのだと、いかにも郷土愛に溢れる青木PTA会長に伊丹空港ホテルへと送ってもらう車には、今回の担当で吹奏楽部の指導にも当たっている笠原さんも付き合ってくれた。大阪音大で石井と同期、ということは黒葛野の少し下か。もう一人のブラバンの先生、水野さんは尼崎出身の熱い男だと聞き、じっくり話せなかったのが悔やまれる。
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