再訪したスリランガム。今では定期運行バスの数も増え、各地から巡礼さんがひっきりなしに訪れます。ちょうど善光寺参りみたいな感じでしょうか。しかし、新造の宗教だけの町というのがクセモノで、他の産業はあるのかないのか。観光客相手の食堂も門の外に数軒。商店があるのは参道沿い。土産物屋の密度はぐっと低く、カニャクマリやマドゥライのように家電製品や玩具を土産として売る店は皆無に等しい感じです。
(猛暑の季節ということもあったのでしょうが、外人旅行者は他にブラジル人のカップルと出会っただけ。彼らとはその後、ティルチラパリでも出会って「この町に外人は我々しかいないぞ」と笑ったのもあながち冗談ではなかったような)
スリランガム以外では、こういった石像や塑像がいっぱい
巨大ゴプラムは新しくても、スリランガムの中核はけっこう歴史があるのではと思います。一部のゴプラムに彫られた神像は明らかに古いもので、さらに歴史を感じさせるレリーフが無造作に道端に……とわかったのは、ほとんどのゴプラムの塑像が……言葉につまりますなぁ。マドゥライの有名なミーナクシ寺院のそれに比べるとありがたみがかなり……。さりとて現代風というのでもないし、稚拙とも言い切れないし……。

いや、違うんだな。アタシは宗教を問われたら「ヒンドゥー」と答えていますが、ここではヒンドゥー=インド人。アタシがヒンドゥーであることを証明することができません。それが悔しい。
で、ちょいとへそを曲げてしまい、見上げてみますと……。
ここはスリランガムじゃなくて、エロランガムではないか!
ありがたみの薄かった塑像もよく見ると百花繚乱。風化した石像なら男女交歓像も芸術ですが、ここではただのエロ。その隣には少女漫画から抜け出したようなパッチリ眼のファンシーなキャラクター。
急に元気がもりもりとわいてきまして、それから見られる限りのゴプラムを全部チェックしましたねぇ。(笑)
ニコニコしながら「ここはアタリ。ここはハズレ」と言って、何の変哲もないゴプラムを撮影している外人を住人はどう思っていたことでしょう。
神様で遊んじゃうのは、とってもバチ当たりなことだと思います。でも、論より証拠。