成り立ち

 冒険コースに行かなくても、洞窟内の見学は十分に楽しい。小学生に戻ったかのようにはしゃぎまくった私たち。

 …ともあれ。ここいらでちょっとお勉強。
 秋芳洞(あきよしどう)のあるのは秋芳(しゅうほう)町。同じ字を使っていても、読み方が違う。…なので、『しゅうほう洞』と呼ぶ人もいるが、昭和天皇が皇太子時代(大正15年5月)にここを訪れ『秋芳(あきよし)洞』と名付けたので、正しくはそちら。それ以前までは『瀧穴』なんていう冴えない名前だった。

 秋芳洞は、秋吉台というカルスト台地(←これはまた後で触れます)で覆われている。秋吉台一帯は大昔、環礁と呼ばれる珊瑚礁で出来ていたと推測されている。珊瑚の死骸で出来ているこの辺りの土地は、石灰質を多く含んでいる。
 石灰質は雨水に含まれた酸で少しずつ溶け、地表に緩やかな起伏を作った。一方、地中に染み込んだ雨水は、虫歯菌が歯をゆっくり溶かすように、地中に虫食いを作った。…それが、秋芳洞。

 石灰質は、水に溶かされる性質も持つが、逆に再結晶する時もある。それが俗に『鍾乳石』と呼ばれるつららである。

 洞窟と言えば秋芳洞は有名だが、他にも有名な洞窟はいくつかある。例えば岩手の安家洞、福島の阿武隈洞などだ。こんなに大きいにもかかわらず、長さでは安家洞(12,000m)にはかなわないし、世界にはもっと大きな洞窟があるらしい。
 すごいねー。ここよりもっと大きな洞窟があるなら、それも見てみたいという気もするが、縦穴に落ちたらシャレにならないのでやめておくことにするか(笑)。

 次は、秋芳洞を覆う『秋吉台』のうんちくである。しばらくうんちくが続くけど、我慢我慢。付き合っておくれよん。

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