禁断の昼食

 頼んだのは、お昼の懐石(1万円!でも、夕ごはんを食べたり、泊まったりする時のことを考えればば、安いと言うべきなんだろうなぁ)。
 座った瞬間に冷たい緑茶(写真右上)が出される。…本当に暑かったので、このもてなしは本当に嬉しかった。


 しばらくして、梅酒と八寸(写真のかごの中)が運ばれてくる。
 何とも夏らしい風情!見ても美味しい。

 八寸には「あさがお かご盛り」と名付けられており、朝顔がちょこんと飾られている。料理は手前より(品書きになるべく近い漢字を使用しています)
☆鱧(はも)のおとし
☆院元(いんげん)と百合根の柚子味噌
☆焼さざえの酢ゼリー
☆うざく
☆鴨ロースたたき(ごま味噌ダレ)
☆ほおづき小柱(ほおずきの中に小柱の粕漬けが入っている)

 …ここで感心させられたのは「焼さざえの酢ゼリー」。
 酢ゼリーと銘打っているけれど、その実、酸味はほとんどない。薄甘いだし汁に、ちょっぴりアクセント程度に酢が入っているらしい。
 サザエは焼いた後にほんのり甘く味付けがされており、煮こごりにも近いような感のゼリーに良く合っている。

 どれも、甘味の出し方が上品で上手い。甘味あるものが続くと味に飽きが来るものだが、薄味な中にもきちんと緩急がつけられており、最後まで飽きを感じさせないところはさすがである。


 続いて、
☆うにとうふと生うに 山葵(←わさび、と読む。蒸しうにの入った豆腐の上に生うにとワサビが乗っかって、だし汁のかかったもの)
☆先吸…萩ふかし
☆造り…まぐろ菜種・かれい・甘海老 毛かに(写真。これで2人前)
☆炊合せ…加賀治部煮
☆焼物…乃どぐろの塩焼き
☆酢物…焼松茸・きす博多・石川小芋・酢どり茗荷
☆なめ小ぞうすい
☆加賀なし(ホウスイという品種らしい)・巨峰
☆夏衣

 この旅行中で、一番美味しく、色んな事を教えてもらい、充実した時間を過ごした。
 仲居さんは博学で勉強熱心だし、よく気が利き、話しているだけでとても楽しかった。


 この金茶寮、ドイツにも支店があるそうで、女将さんはここ1ヶ月くらいそちらにいらっしゃるそう。仲居さんですら(←ちょっと言葉が乱暴だけど)こんなすてきな方なのに、その仲居さんが尊敬する女将さんに、是非ともお会いしてみたかった。残念だけど、仕方あるまい。

 とにかく、お財布に余裕をつくって、是非訪れていただきたいところである。


 …なんて、偉そうなことを書き並べたら、ノブに「説教くさい…」と、言われてしまった。そう思う?

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