伝説の金茶寮
長期の旅行ともなると、どこかで洗濯をしないと、汗くさいTシャツが車内で朽ち果てて、帰宅したときにはこの世のものとは思えないようなものが出来上がる。
それはちょっと避けたいので、今日は洗濯の日に当てる。
ノブは市内のコインランドリーでお洗濯。かづよは車内で旅日記をぱたぱた。…何だか立場が逆転してるようですが、まぁ、時間の有効利用って事で。
とにかく、今身につけている短パン・Tシャツ以外は全部洗った。すっきりしやした。
そんな小汚い格好から、一気におめかし。何たって、これから金沢一の料亭に行くのだ。気温はとうに30度を超えている。…けど、長袖、ジャケット着用。美味しいものを食べるためなら、どんな努力でもしますよ(笑)。
金沢のくねくねとした迷路のような一方通行を、何とかかいくぐって料理旅館「金茶寮」の裏口にたどり着く。
私たちはそこが裏口だとは知らなかったし、地図とノブのカンを頼りにたどり着いた訳なのだが、カーナビを使って「金茶寮」に行こうとすると、裏口にたどり着くように出来ているらしい。
「結構そういうお客さん、いらっしゃるんですよ」とは、仲居さんの弁。
裏口に車を止めさせていただいて、部屋に通される。
客室は、母屋に大広間があり、その他はみんな離れ(写真)になっている。とても広い敷地である。
この金茶寮、元は加賀藩前田家三大家老の内の一人「横山家」の別邸だったところに建っている。
大きな通りに挟まれているのに、敷地内に入ってしまうと本当に静か。緑がたくさんあるので、風も涼やだし、別世界である。
今回はお昼ごはんを食べに寄らせて頂いただけだが、ここには泊まることも出来る。とはいえ、気楽な気持ちで泊まりにいけるような金額ではありませんが…。
加賀料理を看板にしている料亭・旅館は数多くあるけれど、あらゆる意味で、ここほど心打たれるところは他になかった。
さすが、加賀料理では一番と言われるだけのことはある。
次のページでは、料理について触れるけれど、いつも読み飛ばしている方も、ぜひ目を留めていただきたいと思います。